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第96話 アシュフォードside
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本当は……情けない話だが、踵を返して邸内へ戻りたかった。
そこで散歩から戻ってくるアグネスを、迎えたかった。
温室から逃げ出したかったのだ。
だが……
アグネスの背中が見えた。
歩くというよりは彷徨う様な、漂う様な。
その足取りに不安を感じた。
「アグネス、ここに居たのか」
彼女がゆっくりと振り向いて、俺の姿を認めた。
「いらしていたのですか……
私、お出迎えもしなくて……」
昼食はごく少量だけを食べたと、聞いていた。
「出迎えなんかいいんだ。
時間が出来たから、会いたくなって来たんだ。
俺も、ここに来るのは久し振りだ」
話しながら手を伸ばし、儚げなアグネスを抱き締めた。
捕まえておかないと、消えそうな気がしたからだ。
すると、彼女が俺を見上げて。
いつものように口付けをしようとして、違和感に襲われた。
どうしたんだ? いつものアグネスじゃない。
その目付きや口元に浮かべた笑みがアグネスのものではない気がした。
もしかして、もう始まっているのか?
自分で自分に術をかけたのか?
ひとりでなんて、可能だっただろうか。
混乱した頭で、先生の話した手順をなぞっていると……
「どうなさったの? キスしてくださらないの?」
彼女からねだられるのは初めてで、確信する。
アグネスなのにアグネスではない人格だ。
俺の中ではクラリスは今では遠い存在になっていて、その表情や話し方も朧気になりつつあったが、こんな感じだったかな?
妹からは姉はこう見えていたのか。
ストロノーヴァ先生からは、出来るだけ彼女に合わせるように言われていた。
危険な状態になる前には術を解かねばならないが、今はまだ様子を見て合わせておこうか。
それで彼女の額に口付けた。
俺の腕からするりと抜け出したアグネスは楽しそうだった。
俺を振り返りながら、前を歩き。
先程とは違い、軽く弾むような歩調になった。
機嫌がいいアグネスを見ていると、あの日の彼女と重なった。
あの時も彼女はこのテンションで、俺を温室に連れてきたのだ。
「どうして久し振りなんて、嘘をつくの?
何度もふたりでここに来たじゃない?」
「……ご、ごめん、忘れていただけなんだ……」
「いいわよ、許してあげる」
あの日、大人ぶっていた12の彼女の口調は。
今の19のアグネスには幼く感じた。
背中に冷や汗が流れた。
何度もふたりでここに来た?
それは誰の記憶だ? クラリスじゃないのは確か。
アグネスが何の暗示にかかっているのか、わからなくなった。
もしかして、あの時の彼女も今の人格が動かしていたのか?
君は誰だ?
「ねぇ、フォード様、また悪魔払いしましょうか?」
フォードと呼び掛けられたのは、何年振りか。
からかうような口調。
忙しなく動く青い瞳。
差し出された手を握る。
ご機嫌なのはいいが、早く温室から連れ出した方がいい気がする。
クラリスじゃない擬態を見せられるのは想定外だった。
そうしようとしたのに、反対に引っ張られた。
あのガーデンチェアに座らされた。
ここで、また『悪魔払い』をしようと言うのか?
だが、あの日のように俺の前に立つのではなく、俺の隣にアグネスは腰かけた。
まさか……
「久し振りに、愛していると、仰って?」
まさか……でも。微かな希望を含ませて俺は言った。
『愛してる』
しかし、アグネスは顔を曇らせた。
やはり。
「どうして? あの日みたいにトルラキアの言葉で言ってくださいませ」
あの忌々しい古くさいと、嗤われたあの言葉を。
あれを君は俺に言えと言うのか。
『……私はあなただけを愛しています』
「もう一度、言ってください」
これは、あの日のクラリスとの会話を繰り返せと、言っているのか。
……我慢しろ、君は今、本当の君じゃない。
『……私はあなただけを愛しています』
「もっと、ちゃんと言って?」
「もう……言いたくない」
「もう一回だけ。フォード様が話すトルラキアの言葉って素敵だもの」
あくまでも、3回言わせる気か。
……わかっているのに、頭が沸騰しそうになる。
違う、これはアグネスが言ってるんじゃない。
違う人格が彼女に言わせている。
『出来るだけ、合わせてください』と、注意された先生の言葉を噛み締める。
「これで最後にしてくれないか。
『私はあなただけを愛しています』」
本当にもう勘弁してくれ。
唇を強く噛んだ俺の表情を見て、愛しいひとの顔をした、見知らぬ女が満足そうに微笑んだ。
◇◇◇
「実は今日はプロポーズをしたいと思って……来たんだ」
この状態のアグネスには言わない方がいいかと思ったが、この言葉が彼女の身体のどこかで眠っている本当のアグネス・スローンに届くように祈りながら話す。
「プロポーズしてくださるの?」
「何度もお願いしていただろう?
俺が、アシュフォード・ロイド・バロウズが、結婚したいのは、アグネス・スローン、君だけだ、って」
ゆっくりと区切るように話す。
聞こえる? アグネスだけだと誓う俺の声が、この声が聞こえるか。
「先に婚約を整えてからだけど」
「……」
「君との婚約が正式に整えば、もうクラリスの事は忘れると。
……もう前を向いて、俺との事を具体的に考えてくれないかな」
「クラリスの事を忘れる?」
呆然としたようにアグネスは呟いた。
機嫌が良かった筈なのに、急に感情が抜け落ちたかの様に無表情になる。
急ぎすぎたか、姉を忘れろなんて言うべきじゃなかった。
アグネスは眉を寄せて瞼を閉じた。
「……待って、待ってください」
また口調が変わった。
さっきまでと、声の大きさも違うので、俺は慌てた。
この感じはいつものアグネスだろう。
どういう事なんだ? やはり死人還りじゃないな。
「ただし、今年も君がダメだと言うなら……」
まだ婚約もダメだと言うなら、年明けの新年大夜会、あの前にもう一度プロポーズする。
そう伝えようとしたら、彼女の瞳に光が戻ってきた様に見えた。
「忘れるなんてご無理をなさらないでくださいませ。
殿下、私にお気遣いなく。
姉の誕生日に殿下が姉を偲んでくださる事を私は嬉しく思っているのです」
さっきまで、フォードと呼んでいたのに、今度は殿下か。
忘れるのは俺じゃない、君だ。
君にクラリスを忘れてほしいんだ。
「姉を偲ぶ、と言うけれど。
俺は君の母上と姉上に毎年花を送っているだけだよ?
それを君は何か誤解しているのかな。
……では、今年で最後にすると約束しよう」
「いいえ、来年も、再来年も。
殿下のお心が求めるままに」
変格意識下では間違った記憶に囚われると、聞いていたが。
アグネスのなかでは俺は毎年、クラリスを偲んでいる事になっているのか?
否定しても、説明しても、話が全く通じていない。
俺の心が求めるもの?
アグネスにはわかって貰っていると、思っていた。
どう返事を返せばいいのかわからなくて、曖昧に微笑んだ。
やはり、温室から出なくてはいけないと思った。
アグネスに戻っているのなら、この間に連れ出そう。
「喉が乾いたんだ、お茶を貰えるかな」
「気が利かなくて失礼致しました。
直ぐにご用意致します」
彼女は俺より先に立ち上がったが、もう俺の手を取り、引っ張ったりしない。
それで俺は彼女をエスコートして邸内に戻った。
温室の中の薔薇の香りと、外で降り続く雨の匂い。
何が現実で、何が怪しなのか、境界線がわからなくなってきた。
自分が楽天的過ぎた事に、俺はやっと気付いた。
そこで散歩から戻ってくるアグネスを、迎えたかった。
温室から逃げ出したかったのだ。
だが……
アグネスの背中が見えた。
歩くというよりは彷徨う様な、漂う様な。
その足取りに不安を感じた。
「アグネス、ここに居たのか」
彼女がゆっくりと振り向いて、俺の姿を認めた。
「いらしていたのですか……
私、お出迎えもしなくて……」
昼食はごく少量だけを食べたと、聞いていた。
「出迎えなんかいいんだ。
時間が出来たから、会いたくなって来たんだ。
俺も、ここに来るのは久し振りだ」
話しながら手を伸ばし、儚げなアグネスを抱き締めた。
捕まえておかないと、消えそうな気がしたからだ。
すると、彼女が俺を見上げて。
いつものように口付けをしようとして、違和感に襲われた。
どうしたんだ? いつものアグネスじゃない。
その目付きや口元に浮かべた笑みがアグネスのものではない気がした。
もしかして、もう始まっているのか?
自分で自分に術をかけたのか?
ひとりでなんて、可能だっただろうか。
混乱した頭で、先生の話した手順をなぞっていると……
「どうなさったの? キスしてくださらないの?」
彼女からねだられるのは初めてで、確信する。
アグネスなのにアグネスではない人格だ。
俺の中ではクラリスは今では遠い存在になっていて、その表情や話し方も朧気になりつつあったが、こんな感じだったかな?
妹からは姉はこう見えていたのか。
ストロノーヴァ先生からは、出来るだけ彼女に合わせるように言われていた。
危険な状態になる前には術を解かねばならないが、今はまだ様子を見て合わせておこうか。
それで彼女の額に口付けた。
俺の腕からするりと抜け出したアグネスは楽しそうだった。
俺を振り返りながら、前を歩き。
先程とは違い、軽く弾むような歩調になった。
機嫌がいいアグネスを見ていると、あの日の彼女と重なった。
あの時も彼女はこのテンションで、俺を温室に連れてきたのだ。
「どうして久し振りなんて、嘘をつくの?
何度もふたりでここに来たじゃない?」
「……ご、ごめん、忘れていただけなんだ……」
「いいわよ、許してあげる」
あの日、大人ぶっていた12の彼女の口調は。
今の19のアグネスには幼く感じた。
背中に冷や汗が流れた。
何度もふたりでここに来た?
それは誰の記憶だ? クラリスじゃないのは確か。
アグネスが何の暗示にかかっているのか、わからなくなった。
もしかして、あの時の彼女も今の人格が動かしていたのか?
君は誰だ?
「ねぇ、フォード様、また悪魔払いしましょうか?」
フォードと呼び掛けられたのは、何年振りか。
からかうような口調。
忙しなく動く青い瞳。
差し出された手を握る。
ご機嫌なのはいいが、早く温室から連れ出した方がいい気がする。
クラリスじゃない擬態を見せられるのは想定外だった。
そうしようとしたのに、反対に引っ張られた。
あのガーデンチェアに座らされた。
ここで、また『悪魔払い』をしようと言うのか?
だが、あの日のように俺の前に立つのではなく、俺の隣にアグネスは腰かけた。
まさか……
「久し振りに、愛していると、仰って?」
まさか……でも。微かな希望を含ませて俺は言った。
『愛してる』
しかし、アグネスは顔を曇らせた。
やはり。
「どうして? あの日みたいにトルラキアの言葉で言ってくださいませ」
あの忌々しい古くさいと、嗤われたあの言葉を。
あれを君は俺に言えと言うのか。
『……私はあなただけを愛しています』
「もう一度、言ってください」
これは、あの日のクラリスとの会話を繰り返せと、言っているのか。
……我慢しろ、君は今、本当の君じゃない。
『……私はあなただけを愛しています』
「もっと、ちゃんと言って?」
「もう……言いたくない」
「もう一回だけ。フォード様が話すトルラキアの言葉って素敵だもの」
あくまでも、3回言わせる気か。
……わかっているのに、頭が沸騰しそうになる。
違う、これはアグネスが言ってるんじゃない。
違う人格が彼女に言わせている。
『出来るだけ、合わせてください』と、注意された先生の言葉を噛み締める。
「これで最後にしてくれないか。
『私はあなただけを愛しています』」
本当にもう勘弁してくれ。
唇を強く噛んだ俺の表情を見て、愛しいひとの顔をした、見知らぬ女が満足そうに微笑んだ。
◇◇◇
「実は今日はプロポーズをしたいと思って……来たんだ」
この状態のアグネスには言わない方がいいかと思ったが、この言葉が彼女の身体のどこかで眠っている本当のアグネス・スローンに届くように祈りながら話す。
「プロポーズしてくださるの?」
「何度もお願いしていただろう?
俺が、アシュフォード・ロイド・バロウズが、結婚したいのは、アグネス・スローン、君だけだ、って」
ゆっくりと区切るように話す。
聞こえる? アグネスだけだと誓う俺の声が、この声が聞こえるか。
「先に婚約を整えてからだけど」
「……」
「君との婚約が正式に整えば、もうクラリスの事は忘れると。
……もう前を向いて、俺との事を具体的に考えてくれないかな」
「クラリスの事を忘れる?」
呆然としたようにアグネスは呟いた。
機嫌が良かった筈なのに、急に感情が抜け落ちたかの様に無表情になる。
急ぎすぎたか、姉を忘れろなんて言うべきじゃなかった。
アグネスは眉を寄せて瞼を閉じた。
「……待って、待ってください」
また口調が変わった。
さっきまでと、声の大きさも違うので、俺は慌てた。
この感じはいつものアグネスだろう。
どういう事なんだ? やはり死人還りじゃないな。
「ただし、今年も君がダメだと言うなら……」
まだ婚約もダメだと言うなら、年明けの新年大夜会、あの前にもう一度プロポーズする。
そう伝えようとしたら、彼女の瞳に光が戻ってきた様に見えた。
「忘れるなんてご無理をなさらないでくださいませ。
殿下、私にお気遣いなく。
姉の誕生日に殿下が姉を偲んでくださる事を私は嬉しく思っているのです」
さっきまで、フォードと呼んでいたのに、今度は殿下か。
忘れるのは俺じゃない、君だ。
君にクラリスを忘れてほしいんだ。
「姉を偲ぶ、と言うけれど。
俺は君の母上と姉上に毎年花を送っているだけだよ?
それを君は何か誤解しているのかな。
……では、今年で最後にすると約束しよう」
「いいえ、来年も、再来年も。
殿下のお心が求めるままに」
変格意識下では間違った記憶に囚われると、聞いていたが。
アグネスのなかでは俺は毎年、クラリスを偲んでいる事になっているのか?
否定しても、説明しても、話が全く通じていない。
俺の心が求めるもの?
アグネスにはわかって貰っていると、思っていた。
どう返事を返せばいいのかわからなくて、曖昧に微笑んだ。
やはり、温室から出なくてはいけないと思った。
アグネスに戻っているのなら、この間に連れ出そう。
「喉が乾いたんだ、お茶を貰えるかな」
「気が利かなくて失礼致しました。
直ぐにご用意致します」
彼女は俺より先に立ち上がったが、もう俺の手を取り、引っ張ったりしない。
それで俺は彼女をエスコートして邸内に戻った。
温室の中の薔薇の香りと、外で降り続く雨の匂い。
何が現実で、何が怪しなのか、境界線がわからなくなってきた。
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