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第51話 アシュフォードside
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スローン侯爵家の葬儀に参列する為、俺とバージニアは馬車に揺られている。
こいつが髪型に拘ったせいで、出発時間が遅れた。
葬儀に行くのに、どうして凝った髪型にするのか。
それに、予定では馬車は1台で、レイとカラン、護衛と俺で行くはずだったのに。
カランとレイは別の馬車で行くことになった。
また、第1王女が参列することで女官やら護衛も増えて。
広がり、馬車の中で場所を取る妹のドレスにイライラする。
「席は俺の隣だけど、世話はカランに頼んでいる。
何かあれば隣の俺じゃなくて、後に座ってるカランに言えよ」
「何かって、なあに!」
俺の言葉が気に入らないのか、喧嘩腰だな。
「飽きたから早く帰りたい、とか。
お花を摘みに行きたい、とかだよ」
「そんな事言わないわ、失礼ね!」
失礼なのは、お前だよ。
誰もお前を見に来ていないのに、そのお洒落は何なんだ?
基本的に、化粧は駄目だろう。
お前は侍女を脅して、化粧をさせたのか。
一応色は黒だけど、そんなに胸元の空いてる喪服は無いだろ。
首に巻き付けた真珠は、何重にしてるんだ。
お前は王家の評判を確実に落としている。
「赤い紅だけは落として行けよ」
仕方なくハンカチを手渡せば、バージニアは悔しそうな顔をして口元を拭った。
案の定、俺達の入場は最後の方で参列者の視線集中だ。
これが嫌で、早めに席に着きたかった。
緑をあしらった白百合と白薔薇の、上品で優美な祭壇。
侯爵夫人は百合がお好きで、クラリスは薔薇がお気に入りだった、とプレストンに聞いた。
『殿下に花をいただいたと嬉しそうでした』と、侯爵に聞かされたが、俺が夫人にとアグネスに預けた花束には百合はなかったと思う。
小ぶりな花が好きな彼女に贈るついでに、持ってきたブーケだった。
一度だけでも俺の手から、お好きな花を贈ればよかった。
聞いたら、夫人は百合だと教えてくれただろうか。
教会の入り口から祭壇に向かって前方右側が家族席。
対面の左側に王族席を設えた様で、そちらに案内されて席に座る。
白を基調にした、所々水色や薄紫の花をあしらった供花が多く贈られているようだが、一番目立つ場所に飾られた一際大きなものは、王家からの花か。
花祭壇に合わせたように、こちらも白百合と白薔薇だ。
さすがそつのない王太子は、ふたりの好みと祭壇の花を調べていたか。
隣の席に座るバージニアが俺の耳元で囁く。
「素敵な祭壇ね。
もし、私が先に亡くなったら、お花はカサブランカにしてくださる?」
そうか、もし俺より先にお前が死んだら、ものすごい数のカサブランカで飾ってやろう。
王太子にも必ず、伝えてやるから。
正面の家族席に座って居るのは、前列に侯爵、プレストン、アグネス。
後列に先代と先代夫人。
その後に、ダウンヴィル伯爵、嫡男のケネス、伯爵夫人に、ご令嬢、そして前伯爵夫人の順番だった。
先代が悲しみより不機嫌に見えるのは、後方に下げられた席順か。
それが俺の思い込みならいいのに。
ベールを被り、下を向いているアグネスはこちらを見ない。
アグネスや侯爵やプレストン、おばあ様は食事や睡眠はきちんと取れているのだろうか。
余計なお世話をつらつらと考えながら、真ん中の通路を挟んで左右に分けられた参列客に目をやる。
第2王子の婚約者なので最前列に案内されたイライザ嬢と兄ガードナー侯爵、母の前侯爵夫人。
3人とも雰囲気がよく似ていて気弱な小動物が仲良く並んでいるのは微笑ましいのに、将来の義姉はもう二度と俺に微笑んではくれないようで、絶対にこちらを見ないようにしていて、ちょっと傷付く。
グレイシー伯爵夫妻に挟まれて座って居るのはゴージャス姉とバージニアの取り巻き妹。
今日はさすがにゴージャスにはしていない。
少し離れた席には、レイの婚約者リリアン・ロイズナー嬢と両親の伯爵夫妻。
それから、どうしてこんなに早く王都に来られたのか、わからない辺境伯夫人。
せっかくの申し出を却下した侯爵夫人のお悔やみに、わざわざ?
そんな母親から離れて座って居るのは、初恋を貫く男と、その最愛の人。
あの、ピタッとくっついてるのは多分座っていても手を繋いでいるのか。
……仲がいいのは結構だが、葬儀の場ではマナー違反だな、どうでもいいけど。
広い聖堂なのに、席はほぼ埋まっている。
後部には低位貴族達が座っているが、この辺りはあまり気にしなくてもいいかな。
大体の目星は付けているが、犯人とも、侯爵夫人やクラリスとも、接触があったと思えない。
俺は隣のバージニアに話しかけた。
「辺境伯夫人と、その息子が離れて座っているのが見える?」
声を潜めて囁くと、内緒の香りがするのか、妹の顔が輝く。
ネタになりそうだとこの場でそんな嬉しそうな顔をするな、王族なら。
「あれですよね、有名な」
「そう、初恋を貫く男。
あの男の縁談相手、母親はアグネス・スローン嬢に申し込んだ」
「……年齢が離れ過ぎでは?」
「丁度1年後、13になったら辺境に引き取って、教育をして、18になったらあの男に宛がうつもりだった。
余程、アグネス嬢がお気に召したのか、打診したのはわずか9歳の時だぞ。
……いかにアグネス嬢が将来有望な、バロウズ1の貴族令嬢か、という話だな?」
「バロウズ1?」
自分が一番高貴で、完璧な令嬢であると……そう自負しているバージニアは悔しそうだ。
『キリンの癖に……』小さく呟いたその声を、俺は聞き逃さないよ。
俺のイライラが少し収まって、これでお別れに集中出来る。
いや、集中しているように見せなければ。
犯人は、俺や侯爵家の皆の様子を探っているだろうから。
司教様の祈りが始まり、やがて遺族からひとりひとり、百合か薔薇を持ってふたりの棺に、捧げて祈った。
俺も百合を手にして。
侯爵夫人の顔の横には思い出の品がぐるりと取り囲むように置かれていて、凄く繊細な百合の刺繍の真新しいハンカチと、刺し目の所々飛んだ百合らしきものが刺繍されている明らかに年数のたったハンカチの2枚が丁寧に畳まれて置かれていた。
この2枚はどちらもアグネスが刺したものだ。
年数のたった、いかにも子供が刺したハンカチを侯爵夫人はとても大切にしていて、皆がそれを知っていて。
忘れたそのハンカチを取りに行き、護衛騎士は馬車を離れたのだという。
真新しいハンカチの方は、母と姉の消息を待つ間に
『お帰りになられたら渡す』と刺し始めて……俺が帰る時にはまだ、完成していなかったから、今朝刺し終えたのだろう。
クラリスは本当に寝ているみたいで
『早く起きろよ』と起こしたくなった。
この女には本当に振り回されて、嫌な目や腹立つ事も多かった。
だけど、本当にもう少しで旅立てたのに。
『私もこう見えて、乙女なのです。
覚悟を持って、恋する男性を追いかけたいのです』
中身はほぼ男の癖に、背筋を伸ばして言い切った。
ストロノーヴァ先生の話になると、乙女だったな。
……本当にトルラキアに、行かせてやりたかった。
『犯人がいるのなら、そいつを罰するのが、亡くなったふたりに世話になったお前が出来る最後のお礼だ』
こいつが髪型に拘ったせいで、出発時間が遅れた。
葬儀に行くのに、どうして凝った髪型にするのか。
それに、予定では馬車は1台で、レイとカラン、護衛と俺で行くはずだったのに。
カランとレイは別の馬車で行くことになった。
また、第1王女が参列することで女官やら護衛も増えて。
広がり、馬車の中で場所を取る妹のドレスにイライラする。
「席は俺の隣だけど、世話はカランに頼んでいる。
何かあれば隣の俺じゃなくて、後に座ってるカランに言えよ」
「何かって、なあに!」
俺の言葉が気に入らないのか、喧嘩腰だな。
「飽きたから早く帰りたい、とか。
お花を摘みに行きたい、とかだよ」
「そんな事言わないわ、失礼ね!」
失礼なのは、お前だよ。
誰もお前を見に来ていないのに、そのお洒落は何なんだ?
基本的に、化粧は駄目だろう。
お前は侍女を脅して、化粧をさせたのか。
一応色は黒だけど、そんなに胸元の空いてる喪服は無いだろ。
首に巻き付けた真珠は、何重にしてるんだ。
お前は王家の評判を確実に落としている。
「赤い紅だけは落として行けよ」
仕方なくハンカチを手渡せば、バージニアは悔しそうな顔をして口元を拭った。
案の定、俺達の入場は最後の方で参列者の視線集中だ。
これが嫌で、早めに席に着きたかった。
緑をあしらった白百合と白薔薇の、上品で優美な祭壇。
侯爵夫人は百合がお好きで、クラリスは薔薇がお気に入りだった、とプレストンに聞いた。
『殿下に花をいただいたと嬉しそうでした』と、侯爵に聞かされたが、俺が夫人にとアグネスに預けた花束には百合はなかったと思う。
小ぶりな花が好きな彼女に贈るついでに、持ってきたブーケだった。
一度だけでも俺の手から、お好きな花を贈ればよかった。
聞いたら、夫人は百合だと教えてくれただろうか。
教会の入り口から祭壇に向かって前方右側が家族席。
対面の左側に王族席を設えた様で、そちらに案内されて席に座る。
白を基調にした、所々水色や薄紫の花をあしらった供花が多く贈られているようだが、一番目立つ場所に飾られた一際大きなものは、王家からの花か。
花祭壇に合わせたように、こちらも白百合と白薔薇だ。
さすがそつのない王太子は、ふたりの好みと祭壇の花を調べていたか。
隣の席に座るバージニアが俺の耳元で囁く。
「素敵な祭壇ね。
もし、私が先に亡くなったら、お花はカサブランカにしてくださる?」
そうか、もし俺より先にお前が死んだら、ものすごい数のカサブランカで飾ってやろう。
王太子にも必ず、伝えてやるから。
正面の家族席に座って居るのは、前列に侯爵、プレストン、アグネス。
後列に先代と先代夫人。
その後に、ダウンヴィル伯爵、嫡男のケネス、伯爵夫人に、ご令嬢、そして前伯爵夫人の順番だった。
先代が悲しみより不機嫌に見えるのは、後方に下げられた席順か。
それが俺の思い込みならいいのに。
ベールを被り、下を向いているアグネスはこちらを見ない。
アグネスや侯爵やプレストン、おばあ様は食事や睡眠はきちんと取れているのだろうか。
余計なお世話をつらつらと考えながら、真ん中の通路を挟んで左右に分けられた参列客に目をやる。
第2王子の婚約者なので最前列に案内されたイライザ嬢と兄ガードナー侯爵、母の前侯爵夫人。
3人とも雰囲気がよく似ていて気弱な小動物が仲良く並んでいるのは微笑ましいのに、将来の義姉はもう二度と俺に微笑んではくれないようで、絶対にこちらを見ないようにしていて、ちょっと傷付く。
グレイシー伯爵夫妻に挟まれて座って居るのはゴージャス姉とバージニアの取り巻き妹。
今日はさすがにゴージャスにはしていない。
少し離れた席には、レイの婚約者リリアン・ロイズナー嬢と両親の伯爵夫妻。
それから、どうしてこんなに早く王都に来られたのか、わからない辺境伯夫人。
せっかくの申し出を却下した侯爵夫人のお悔やみに、わざわざ?
そんな母親から離れて座って居るのは、初恋を貫く男と、その最愛の人。
あの、ピタッとくっついてるのは多分座っていても手を繋いでいるのか。
……仲がいいのは結構だが、葬儀の場ではマナー違反だな、どうでもいいけど。
広い聖堂なのに、席はほぼ埋まっている。
後部には低位貴族達が座っているが、この辺りはあまり気にしなくてもいいかな。
大体の目星は付けているが、犯人とも、侯爵夫人やクラリスとも、接触があったと思えない。
俺は隣のバージニアに話しかけた。
「辺境伯夫人と、その息子が離れて座っているのが見える?」
声を潜めて囁くと、内緒の香りがするのか、妹の顔が輝く。
ネタになりそうだとこの場でそんな嬉しそうな顔をするな、王族なら。
「あれですよね、有名な」
「そう、初恋を貫く男。
あの男の縁談相手、母親はアグネス・スローン嬢に申し込んだ」
「……年齢が離れ過ぎでは?」
「丁度1年後、13になったら辺境に引き取って、教育をして、18になったらあの男に宛がうつもりだった。
余程、アグネス嬢がお気に召したのか、打診したのはわずか9歳の時だぞ。
……いかにアグネス嬢が将来有望な、バロウズ1の貴族令嬢か、という話だな?」
「バロウズ1?」
自分が一番高貴で、完璧な令嬢であると……そう自負しているバージニアは悔しそうだ。
『キリンの癖に……』小さく呟いたその声を、俺は聞き逃さないよ。
俺のイライラが少し収まって、これでお別れに集中出来る。
いや、集中しているように見せなければ。
犯人は、俺や侯爵家の皆の様子を探っているだろうから。
司教様の祈りが始まり、やがて遺族からひとりひとり、百合か薔薇を持ってふたりの棺に、捧げて祈った。
俺も百合を手にして。
侯爵夫人の顔の横には思い出の品がぐるりと取り囲むように置かれていて、凄く繊細な百合の刺繍の真新しいハンカチと、刺し目の所々飛んだ百合らしきものが刺繍されている明らかに年数のたったハンカチの2枚が丁寧に畳まれて置かれていた。
この2枚はどちらもアグネスが刺したものだ。
年数のたった、いかにも子供が刺したハンカチを侯爵夫人はとても大切にしていて、皆がそれを知っていて。
忘れたそのハンカチを取りに行き、護衛騎士は馬車を離れたのだという。
真新しいハンカチの方は、母と姉の消息を待つ間に
『お帰りになられたら渡す』と刺し始めて……俺が帰る時にはまだ、完成していなかったから、今朝刺し終えたのだろう。
クラリスは本当に寝ているみたいで
『早く起きろよ』と起こしたくなった。
この女には本当に振り回されて、嫌な目や腹立つ事も多かった。
だけど、本当にもう少しで旅立てたのに。
『私もこう見えて、乙女なのです。
覚悟を持って、恋する男性を追いかけたいのです』
中身はほぼ男の癖に、背筋を伸ばして言い切った。
ストロノーヴァ先生の話になると、乙女だったな。
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