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第42話 アシュフォードside
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あんなに泣いたのは何年ぶりか。
泣きすぎて頭がボーッとして、少し痛んだ。
温室で、小さなアグネスに抱きついて、抱き締めて貰って。
俺は大泣きをした。
アグネスに手を引かれ戻ってきた俺に、侯爵夫人が微笑みながら
『畏れながら、ご一緒に昼食をいかがでしょうか』と誘ってきた。
俺達が温室に行っていた間に、クラリスが落ち着かせたようだ。
せっかくのお誘いだが、あの状況で飛び出してきた王城では皆が俺を待っているし、何より食欲もない。
出来るだけ丁寧に辞退して、今、馬車の中だ。
別れ際、侯爵夫人とクラリスは並んで軽くカーテシーで挨拶をし、彼女達より一歩前に出たアグネスは左手首を俺に見せながら笑うので、俺も同様に左手首の組み紐を彼女に見えるようにして手を振った。
何故だか変な気分だったが、目の前に座る護衛が懐から封筒を取り出して俺に渡したので、そちらに意識がいく。
「侯爵令嬢から預かりました」
俺に渡せなかったから、預けたか。
中には、一回り小さな封筒と2つ折のメモが入っている。
先ず封筒を開けると、薄紫のカードが入っていて、やはり愛の言葉と俺の名前が記されていた。
なんて……覚悟はしてたが、これは。
何と言っても、色が薄紫なのはひどい。
普段から、俺が個人的な手紙やカードに用いてる色だ。
それを知っている人間なら、容易く俺が出した本物だと思うに違いない。
これはここで破くより、王太子に見せた方がいいか。
確認確実が好きな兄本人が破いた方が、あれこれ聞かれるより早い。
同封されたメモの方にはクラリスが走り書きしたように、要点だけが綴られていた。
『受け取りは母が出掛けた後なので、気付いていません。
使用人達には、妹への内緒の贈り物を代わりに受け取った事にしてありますので、妹に知らせる者はおりません。
明日は祖母によばれていて、動けませんが、明後日以降にアローズへ返品に参ります
父や弟にも話が漏れることはありませんので、ご安心を』
助かった、何だかんだ言っても、クラリスの方で対処はしてくれていたんだ。
使用人達にもアグネスに内緒だと口止めしてくれていたようだし、侯爵夫妻に伝わっていないのも助かった。
父や弟を後から思い出したように最後に付け加えているのが、意外なところで気遣いを見せるクラリスらしかった。
餞別をどんと上乗せしようと思う。
それをどんな形で持ち出すかは、俺よりしっかりしているクラリス本人が決めるだろう。
良かった、これでこっちは収まったか。
だが、あれからイライザ嬢は針の筵だったかもしれない。 彼女には確認せずに申し訳ないことをしたから、そのフォローはしないといけない。
ギルには改めて頭を下げるか。
しばらくは気まずくなるだろうな。
まだまだ解決とまではいかないな。
自分で蒔いた種だ、自分で何とかしないといけない。
◇◇◇
俺が王城に戻ると、そのまま王妃陛下の間に通された。
ここは母としての顔をした王妃陛下と会う場合に、よく使用される。
中には両親とユージィンが待っていた。
ここにギルバートがいないと言うことは、イライザ嬢はまだ落ち着けていないのか。
怯えた小動物の彼女を思うと、こんな羽目に合わせて申し訳ない気持ちになる。
まず父から尋ねられた。
「破棄と回収は、うまく行ったのか」
俺は頷いて、父にクラリスからの封筒ごと渡した。
父は先にカードを読み、舌打ちして。
母に回して、メモを読み出した。
母も苦い表情でカードを眺め、兄に渡す。
その順でメモも回った。
「スローンの上の、賢明だな。
アシュは、こっちじゃ駄目だったのか」
「駄目です」
何を言ってるんだ。
横で母が笑っている。
「この子じゃ、面倒見てくれる若い乳母が来てくれたのと同じよ。
しっかりしてるから、アシュは楽して大人になれないわ」
「しっかりしてて楽させてくれるなら、いいと思うけどなぁ。
じゃあ、ギルは?
ガードナー、あれはちょっと弱すぎるだろ」
「来月、お式よ。
今から差し替えは無理」
「あいつは何で、あんなのがいいんだろう」
安心したせいで、くだらない事を言い合う両親には目もくれず、兄はカードをビリビリに破き、メモだけを俺に返した。
「これで最悪は回避出来たな。
もしドレスの返品が成されなくても、侯爵に見つかった時はアグネス嬢への贈り物を姉が預かっただけだと、使用人が証言してくれる」
「……あの侯爵は誤魔化せない。
サイズが全然違うし、俺の趣味に合わない」
「サイズが合わないなら、デビュタント用のドレスを先に贈りました、でいい」
「4年も先に贈る馬鹿だと思われるな。
大体、デビュタントは白いドレスだろ。
アグネスには、ちゃんと彼女が望むデザイナーを呼んで、彼女が思う通りのデザインで作らせる」
「……」
「色々迷うなら、何着だって作る。
全部の各々のドレスに合わせた靴も、何もかも。
アグネスが望むもの全部だ」
自分でも何言ってるんだ、と思った。
アグネスのデビュタントでしたいと計画していた事を話していた。
クラリスやイライザ嬢を、あのドレスを、冗談のネタにして欲しくない。
聞いていて不愉快だった。
俺の失態を笑い話にしてくれているのかも知れない。
だが、罵られた方がましだった。
俺はこうして有耶無耶にして、自分の失敗を誰かのせいにして、ずっと許されてきたんだ。
両親は黙り、兄は微妙に笑っている。
ここは私的な場で、両親は両陛下じゃない。
ギルだって本気なんだ。
イライザ嬢を傷付ける奴は、弟でも許さない勢いだった。
ギルバートにはイライザが。
俺にはアグネスが。
他に代わりは居ない。
冗談でも言わないでくれ。
他には誰も要らない。
◇◇◇
今夜は満月、静かな夜だ。
俺が入国前に読んだトルラキアの資料には、あの国では月にも何か意味があると書いていた。
この国では月は単なる月でしかない。
気候も言語も文化も異なるあの国へ、クラリスはひとりで向かう。
留学旅券は、最大2年。
2年の間に、ストロノーヴァ公爵家に近付くのは不可能だろう。
却って、バロウズの財務大臣令嬢のままの方が機会はある。
クラリスが先生の出自を、知っていたのかは聞いていないが、頼まれていた調査書には記載している。
ストロノーヴァ先生はまだ結婚していない。
トルラキアの貴族は終身、つまり死亡するまで当主であり続ける。
現公爵家当主は、先生の祖父だ。
この人が存命の間は好きにさせて貰っている感じだった。
だが父親のイオンが後を継げば、先生も誰かを娶らされるだろう。
ストロノーヴァは王族に繋がる血筋だ。
諦めるのも、それでも追いかけるのも判断するのはクラリスだ。
今ならまだ取り止められる。
この報告書は来週末、現金と旅券と共に渡す。
そして、俺は。
アグネスに、全て話す。
クラリスに恨まれても、もうアグネスに隠すのは嫌だ。
何もかも。
温室でのことも、全部話す。
頭から水を、もう一度かけてくれ。
嘘ばかり、誤魔化しばかりの俺を浄めてくれ。
胸が苦しい。
手首に巻いてくれた組み紐を見るたびに、胸が痛むんだ。
明日は王太子と外務大臣が西国のラニャン王国の外交官と会う。
王太子に必ず立ち会えと言われている。
明日の朝、俺は侯爵家に先触れを出し……
明後日、聖女から悪魔払いを受ける。
泣きすぎて頭がボーッとして、少し痛んだ。
温室で、小さなアグネスに抱きついて、抱き締めて貰って。
俺は大泣きをした。
アグネスに手を引かれ戻ってきた俺に、侯爵夫人が微笑みながら
『畏れながら、ご一緒に昼食をいかがでしょうか』と誘ってきた。
俺達が温室に行っていた間に、クラリスが落ち着かせたようだ。
せっかくのお誘いだが、あの状況で飛び出してきた王城では皆が俺を待っているし、何より食欲もない。
出来るだけ丁寧に辞退して、今、馬車の中だ。
別れ際、侯爵夫人とクラリスは並んで軽くカーテシーで挨拶をし、彼女達より一歩前に出たアグネスは左手首を俺に見せながら笑うので、俺も同様に左手首の組み紐を彼女に見えるようにして手を振った。
何故だか変な気分だったが、目の前に座る護衛が懐から封筒を取り出して俺に渡したので、そちらに意識がいく。
「侯爵令嬢から預かりました」
俺に渡せなかったから、預けたか。
中には、一回り小さな封筒と2つ折のメモが入っている。
先ず封筒を開けると、薄紫のカードが入っていて、やはり愛の言葉と俺の名前が記されていた。
なんて……覚悟はしてたが、これは。
何と言っても、色が薄紫なのはひどい。
普段から、俺が個人的な手紙やカードに用いてる色だ。
それを知っている人間なら、容易く俺が出した本物だと思うに違いない。
これはここで破くより、王太子に見せた方がいいか。
確認確実が好きな兄本人が破いた方が、あれこれ聞かれるより早い。
同封されたメモの方にはクラリスが走り書きしたように、要点だけが綴られていた。
『受け取りは母が出掛けた後なので、気付いていません。
使用人達には、妹への内緒の贈り物を代わりに受け取った事にしてありますので、妹に知らせる者はおりません。
明日は祖母によばれていて、動けませんが、明後日以降にアローズへ返品に参ります
父や弟にも話が漏れることはありませんので、ご安心を』
助かった、何だかんだ言っても、クラリスの方で対処はしてくれていたんだ。
使用人達にもアグネスに内緒だと口止めしてくれていたようだし、侯爵夫妻に伝わっていないのも助かった。
父や弟を後から思い出したように最後に付け加えているのが、意外なところで気遣いを見せるクラリスらしかった。
餞別をどんと上乗せしようと思う。
それをどんな形で持ち出すかは、俺よりしっかりしているクラリス本人が決めるだろう。
良かった、これでこっちは収まったか。
だが、あれからイライザ嬢は針の筵だったかもしれない。 彼女には確認せずに申し訳ないことをしたから、そのフォローはしないといけない。
ギルには改めて頭を下げるか。
しばらくは気まずくなるだろうな。
まだまだ解決とまではいかないな。
自分で蒔いた種だ、自分で何とかしないといけない。
◇◇◇
俺が王城に戻ると、そのまま王妃陛下の間に通された。
ここは母としての顔をした王妃陛下と会う場合に、よく使用される。
中には両親とユージィンが待っていた。
ここにギルバートがいないと言うことは、イライザ嬢はまだ落ち着けていないのか。
怯えた小動物の彼女を思うと、こんな羽目に合わせて申し訳ない気持ちになる。
まず父から尋ねられた。
「破棄と回収は、うまく行ったのか」
俺は頷いて、父にクラリスからの封筒ごと渡した。
父は先にカードを読み、舌打ちして。
母に回して、メモを読み出した。
母も苦い表情でカードを眺め、兄に渡す。
その順でメモも回った。
「スローンの上の、賢明だな。
アシュは、こっちじゃ駄目だったのか」
「駄目です」
何を言ってるんだ。
横で母が笑っている。
「この子じゃ、面倒見てくれる若い乳母が来てくれたのと同じよ。
しっかりしてるから、アシュは楽して大人になれないわ」
「しっかりしてて楽させてくれるなら、いいと思うけどなぁ。
じゃあ、ギルは?
ガードナー、あれはちょっと弱すぎるだろ」
「来月、お式よ。
今から差し替えは無理」
「あいつは何で、あんなのがいいんだろう」
安心したせいで、くだらない事を言い合う両親には目もくれず、兄はカードをビリビリに破き、メモだけを俺に返した。
「これで最悪は回避出来たな。
もしドレスの返品が成されなくても、侯爵に見つかった時はアグネス嬢への贈り物を姉が預かっただけだと、使用人が証言してくれる」
「……あの侯爵は誤魔化せない。
サイズが全然違うし、俺の趣味に合わない」
「サイズが合わないなら、デビュタント用のドレスを先に贈りました、でいい」
「4年も先に贈る馬鹿だと思われるな。
大体、デビュタントは白いドレスだろ。
アグネスには、ちゃんと彼女が望むデザイナーを呼んで、彼女が思う通りのデザインで作らせる」
「……」
「色々迷うなら、何着だって作る。
全部の各々のドレスに合わせた靴も、何もかも。
アグネスが望むもの全部だ」
自分でも何言ってるんだ、と思った。
アグネスのデビュタントでしたいと計画していた事を話していた。
クラリスやイライザ嬢を、あのドレスを、冗談のネタにして欲しくない。
聞いていて不愉快だった。
俺の失態を笑い話にしてくれているのかも知れない。
だが、罵られた方がましだった。
俺はこうして有耶無耶にして、自分の失敗を誰かのせいにして、ずっと許されてきたんだ。
両親は黙り、兄は微妙に笑っている。
ここは私的な場で、両親は両陛下じゃない。
ギルだって本気なんだ。
イライザ嬢を傷付ける奴は、弟でも許さない勢いだった。
ギルバートにはイライザが。
俺にはアグネスが。
他に代わりは居ない。
冗談でも言わないでくれ。
他には誰も要らない。
◇◇◇
今夜は満月、静かな夜だ。
俺が入国前に読んだトルラキアの資料には、あの国では月にも何か意味があると書いていた。
この国では月は単なる月でしかない。
気候も言語も文化も異なるあの国へ、クラリスはひとりで向かう。
留学旅券は、最大2年。
2年の間に、ストロノーヴァ公爵家に近付くのは不可能だろう。
却って、バロウズの財務大臣令嬢のままの方が機会はある。
クラリスが先生の出自を、知っていたのかは聞いていないが、頼まれていた調査書には記載している。
ストロノーヴァ先生はまだ結婚していない。
トルラキアの貴族は終身、つまり死亡するまで当主であり続ける。
現公爵家当主は、先生の祖父だ。
この人が存命の間は好きにさせて貰っている感じだった。
だが父親のイオンが後を継げば、先生も誰かを娶らされるだろう。
ストロノーヴァは王族に繋がる血筋だ。
諦めるのも、それでも追いかけるのも判断するのはクラリスだ。
今ならまだ取り止められる。
この報告書は来週末、現金と旅券と共に渡す。
そして、俺は。
アグネスに、全て話す。
クラリスに恨まれても、もうアグネスに隠すのは嫌だ。
何もかも。
温室でのことも、全部話す。
頭から水を、もう一度かけてくれ。
嘘ばかり、誤魔化しばかりの俺を浄めてくれ。
胸が苦しい。
手首に巻いてくれた組み紐を見るたびに、胸が痛むんだ。
明日は王太子と外務大臣が西国のラニャン王国の外交官と会う。
王太子に必ず立ち会えと言われている。
明日の朝、俺は侯爵家に先触れを出し……
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