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【おまけB中編①】俺の話を聞いてくれ ~ドノヴァン~
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約1ヶ月の休校を終えて学園に戻ってきた俺を待っていたのは、
グレイス・リーヴァイスの結婚&退学のバッドニュースだった。
寝てる時なら、ナイトメア? イエス!
そんなんグレイスから俺は聞いてないぞ、どーゆーこと?
グレイスの仲良しを捕まえて詳細を聞く。
「お式に呼んでいただいたの。
お相手は、クレイヴン先輩のお兄様で、王太子殿下のご側近。
凄くキラキラで素敵だったわぁ~。」
ち、ちょっと待て。そいつはあの国外逃亡を一緒にした奴だろう?
「あんた何年前の話してんのよ、そんなの時効よ、時効!」
「俺ら、まだ16だぞ!相手はいくつなんだよ?」
内心の衝撃を隠して、平静を装って軽めに聞く。
クールビューティー先輩の兄貴なら、結構年食ってるだろ。
王太子の同級生だし?
「えーと、確か7つ上かなぁ…23って、言ってたし?
大人だよねー、うらやま!」
23? 23!
女なら美味しいお年頃だけど
男ならおっさんじゃん!
諦めるな、俺!
勝機は必ずある!
もう道ならぬ恋はしないと、決めたけど。
処○にこだわらない俺は
元々、人妻大好きです!
そんな事で俺が諦めると思うなよ。
略奪、やってやろーじゃん! じゃん! じゃん!
◇◇◇
グレイスが嫁いだクレイヴン・グラッドストン侯爵家に突撃して、
俺はグレイス本人に撃沈された…木っ端微塵に。
旦那は確かに、俺と対はれるイケメンだったが、あんまり押しが強い感じが
しなくて『勝てるかも?』なんて、思ったんだけど、
何しろグレイスが何か…。
最初、俺の話聞いてる?って、
聞きたいくらい反応なくて、無表情だから心配した。
いきなりの結婚も怪しかったし、グレイスの表情が死んでるから、
絶対にここの家には何かある!って。
それでふたりになったら、打ち明けてくれるんじゃないかと
思ったんだ。
言葉にしなくても、サインを送ってくれたら。
ここから君をさらって~って、ね。
それでヒーローになったつもりで、つい
『グレイス嬢』なんて呼びかけちゃって。
旦那の前で、ふたりの結婚を認めてない、って言いたかったんだ。
それがまずかったんだな、ヘタ打っちゃった。
グレイスの逆鱗に触れちゃった…。
旦那以外の男とはふたりきりで話さない、とも言われて。
すごすごと帰るしかなかった俺。
あんなに怒っているグレイスを見たのは何年ぶりだろう。
俺達は初等部からの友人で、最初は女の子として見てなかった。
あいつ(グレイス) はとにかく足が速くて、運動に関しては桁違いだった。
ガキの頃なんて、足が速いだけで神だから。
男も女も皆、あいつを崇めてた。
遊びに掛ける熱量も凄くて、あいつがいると最高で、
いない時はつまんなかった。
俺は早くからマセガキだったから、オトコ女のグレイスをそんな目で見たこと
なかったのに、あいつが怒っている姿を見て惚れてしまったんだ。
あいつが…言うなれば、怒りの青い炎を纏った殺戮の天使に見えたんだ。
…恥ずかしながら、俺は時々ポエミー語るけど、見逃して?
グレイス・リーヴァイスの結婚&退学のバッドニュースだった。
寝てる時なら、ナイトメア? イエス!
そんなんグレイスから俺は聞いてないぞ、どーゆーこと?
グレイスの仲良しを捕まえて詳細を聞く。
「お式に呼んでいただいたの。
お相手は、クレイヴン先輩のお兄様で、王太子殿下のご側近。
凄くキラキラで素敵だったわぁ~。」
ち、ちょっと待て。そいつはあの国外逃亡を一緒にした奴だろう?
「あんた何年前の話してんのよ、そんなの時効よ、時効!」
「俺ら、まだ16だぞ!相手はいくつなんだよ?」
内心の衝撃を隠して、平静を装って軽めに聞く。
クールビューティー先輩の兄貴なら、結構年食ってるだろ。
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「えーと、確か7つ上かなぁ…23って、言ってたし?
大人だよねー、うらやま!」
23? 23!
女なら美味しいお年頃だけど
男ならおっさんじゃん!
諦めるな、俺!
勝機は必ずある!
もう道ならぬ恋はしないと、決めたけど。
処○にこだわらない俺は
元々、人妻大好きです!
そんな事で俺が諦めると思うなよ。
略奪、やってやろーじゃん! じゃん! じゃん!
◇◇◇
グレイスが嫁いだクレイヴン・グラッドストン侯爵家に突撃して、
俺はグレイス本人に撃沈された…木っ端微塵に。
旦那は確かに、俺と対はれるイケメンだったが、あんまり押しが強い感じが
しなくて『勝てるかも?』なんて、思ったんだけど、
何しろグレイスが何か…。
最初、俺の話聞いてる?って、
聞きたいくらい反応なくて、無表情だから心配した。
いきなりの結婚も怪しかったし、グレイスの表情が死んでるから、
絶対にここの家には何かある!って。
それでふたりになったら、打ち明けてくれるんじゃないかと
思ったんだ。
言葉にしなくても、サインを送ってくれたら。
ここから君をさらって~って、ね。
それでヒーローになったつもりで、つい
『グレイス嬢』なんて呼びかけちゃって。
旦那の前で、ふたりの結婚を認めてない、って言いたかったんだ。
それがまずかったんだな、ヘタ打っちゃった。
グレイスの逆鱗に触れちゃった…。
旦那以外の男とはふたりきりで話さない、とも言われて。
すごすごと帰るしかなかった俺。
あんなに怒っているグレイスを見たのは何年ぶりだろう。
俺達は初等部からの友人で、最初は女の子として見てなかった。
あいつ(グレイス) はとにかく足が速くて、運動に関しては桁違いだった。
ガキの頃なんて、足が速いだけで神だから。
男も女も皆、あいつを崇めてた。
遊びに掛ける熱量も凄くて、あいつがいると最高で、
いない時はつまんなかった。
俺は早くからマセガキだったから、オトコ女のグレイスをそんな目で見たこと
なかったのに、あいつが怒っている姿を見て惚れてしまったんだ。
あいつが…言うなれば、怒りの青い炎を纏った殺戮の天使に見えたんだ。
…恥ずかしながら、俺は時々ポエミー語るけど、見逃して?
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