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【本編】 原作者の私ですが婚約者は譲っても推しのお義兄様は渡しません!
第26話
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「そんな! まだまだ話し足りないのに?」
やっと会えたのに、もうお別れすることになるのか、とロザリンドは呆然とした。
アビゲイルは来年王太子妃となり、その先はこの国の王妃陛下になる。
王城で顔を合わせても、もう二人の間には何人もの人間が居て。
それでも、あの頃の思い出があったなら、これからも何度でも二人だけで話せる機会をアビゲイルは作ってくれたはず。
彼女が前世の記憶を無くしてしまえば、ロザリンドはただコルテス侯爵令嬢として扱われるだけになるだろう。
ふたりきりのお茶のテーブルに招かれることも無い。
もう二度と、真正面から王太子妃アビゲイルの、その緑の瞳を見つめること等出来なくなるのだ。
今日会えたのが、チカ先生に会える最後になるのかもしれない。
「今度はいつ会えるのかわからないから、これだけは今、言わせてね」
「……」
「貴女がランドールをぶちのめしたこと、私は気分良かったよ。
最初はアイツがミカミさんかと思っていたんだけど、彼があんなスケコマシ野郎になるはずがない。
ミカミさんとは仕事上の付き合いしかなかったけれど、とても誠実な人だったよね。
多分だけどランドールは元は女子で、あの顔面の威力に舞い上がって女性をタラシて泣かせるのが、楽しくなっちゃったんだろうね」
最後だからか、アビゲイルの話し方がチカ先生に戻っていた。
ランドールをスケコマシ呼ばわりするなんて、本当にチカ先生は……
「ミシェルの事は入学式から、ずっとチェックしてた。
原作者のホナミちゃんには悪いけど、何だかこいつやベーなって、何度も思ったよ。
あの子の貼付いた媚び媚び笑顔と元気やる気健気アピが、ほんと気持ち悪くて」
「私も、このヒロイン何だかなーと……」
アビゲイルの顔をしたチカ先生の毒舌が聞けて、ロザリンドは懐かしくて泣いて笑った。
「あの女にオスカー取られたらダメだよ、ロザリンド!
これだけは言っておくからね、お互いにがんばろう!」
◇◇◇
アビゲイルにその時の記憶はないが。
転生物に有りがちな最初のシーンは。
白く輝く部屋で、予定されてなかった事故で間違って死亡してしまった人間に神様(もしくは女神様) が、こう言うのだ。
『君が亡くなってしまったのはこちらの手違いだから、お詫びに希望を叶えよう』
ホナミちゃん、貴女が理想だと言っていたオスカーの義妹ロザリンドに転生したのは、貴女がそう望んだからなのね。
殴る男と付き合っていることはわかっていたけれど、仕事上でしか付き合いのない私達がそこまで立ち入るのはどうかと、聞けずにいた。
ミカミさんがどうにかして貴女を助けたい、と思っているのもわかってた。
あのファンミーティング。
泊まりにしようと、ミカミさんに提案したのは私。
お金と時間と労力を取られる一泊二日のファンミなんて、参加人数は減りますよ、と彼からは言われたけれど。
一緒の部屋で寝泊まりしたら貴女との距離は縮まって、お互いに悩みを打ち明け合ったりなんかしてね。
そうなったら、あの夜私は思いきって貴女に言おうと思ってた。
『このまま、あの部屋に戻るのはやめなよ』って。
『このまま、あんな男から遠く離れた所へ行っちゃいなよ。
フリーランスの仕事だから、リモートで全然余裕だよ』
貴女が落ち着くまで、きっとミカミさんが傍に居てくれるよ、って。
私が顔だけだと言ったウェズリーは、馬鹿なヤツだけど性格は良かったね?
貴女はミシェルに振られた彼と、新しい人生を穏やかに過ごしたかったんだね。
推しのオスカーは素敵だけど、彼にはアーノルドやら、クズ兄貴が絡んでくるし、ややこしい出生の秘密やらあるし、波乱万丈な目に会いたくなくて。
彼の運命のヒロインには、なりたくなかったんだね。
だけど、やはりオスカーの傍には居たくて。
恋愛じゃなくても、優しく大切にして貰いたくて。
モブでも彼に関わりのある義妹のロザリンドが良かったんだね。
ロザリンドになりたいと、転生の神様にお願いしたから。
同じ時に死んだのに、貴女だけ2年遅れて生まれてきたんだね。
◇◇◇
チカだった頃の記憶がなくなる前に、ホナミに会えて本当に良かった、とアビゲイルは思った。
あのホナミは『怒られる』事に怯えて、私にさえ言いたいことが言えないひとだったけれど、ロザリンドはランドールに立ち向かった。
オスカーが好きだからミシェルには渡さないと、主張出来るようになった。
彼女が明るい方へと変わることが出来ているのも、今世が幸せだからだろう。
学苑では女生徒に対して素っ気ないオスカーが、義妹にだけ甘い笑顔を見せて大切にしていることは噂で聞いている。
ミカミさんは神様に希望を聞かれて、自分からオスカーになりたいなんてお願い出来るようなひとじゃなかったけど。
ロザリンドの言う通り、オスカーが転生者なのだとしたら。
ホナミにとってオスカーが理想の男性なのだとミカミさんは知っていた。
同級生の私から見たオスカーは、ホナミの理想のオスカーであろうと懸命に努力をしているみたいだった……けれど。
今、それを伝えるのは余計なことだと、アビゲイルはロザリンドに言わなかった。
誰かに保証されて傷つかない確証を得てから動くのではなく、ロザリンドが自分から動いて、オスカー(おそらくミカミ?) を手に入れることに、意味があると思えるから。
やっと会えたのに、もうお別れすることになるのか、とロザリンドは呆然とした。
アビゲイルは来年王太子妃となり、その先はこの国の王妃陛下になる。
王城で顔を合わせても、もう二人の間には何人もの人間が居て。
それでも、あの頃の思い出があったなら、これからも何度でも二人だけで話せる機会をアビゲイルは作ってくれたはず。
彼女が前世の記憶を無くしてしまえば、ロザリンドはただコルテス侯爵令嬢として扱われるだけになるだろう。
ふたりきりのお茶のテーブルに招かれることも無い。
もう二度と、真正面から王太子妃アビゲイルの、その緑の瞳を見つめること等出来なくなるのだ。
今日会えたのが、チカ先生に会える最後になるのかもしれない。
「今度はいつ会えるのかわからないから、これだけは今、言わせてね」
「……」
「貴女がランドールをぶちのめしたこと、私は気分良かったよ。
最初はアイツがミカミさんかと思っていたんだけど、彼があんなスケコマシ野郎になるはずがない。
ミカミさんとは仕事上の付き合いしかなかったけれど、とても誠実な人だったよね。
多分だけどランドールは元は女子で、あの顔面の威力に舞い上がって女性をタラシて泣かせるのが、楽しくなっちゃったんだろうね」
最後だからか、アビゲイルの話し方がチカ先生に戻っていた。
ランドールをスケコマシ呼ばわりするなんて、本当にチカ先生は……
「ミシェルの事は入学式から、ずっとチェックしてた。
原作者のホナミちゃんには悪いけど、何だかこいつやベーなって、何度も思ったよ。
あの子の貼付いた媚び媚び笑顔と元気やる気健気アピが、ほんと気持ち悪くて」
「私も、このヒロイン何だかなーと……」
アビゲイルの顔をしたチカ先生の毒舌が聞けて、ロザリンドは懐かしくて泣いて笑った。
「あの女にオスカー取られたらダメだよ、ロザリンド!
これだけは言っておくからね、お互いにがんばろう!」
◇◇◇
アビゲイルにその時の記憶はないが。
転生物に有りがちな最初のシーンは。
白く輝く部屋で、予定されてなかった事故で間違って死亡してしまった人間に神様(もしくは女神様) が、こう言うのだ。
『君が亡くなってしまったのはこちらの手違いだから、お詫びに希望を叶えよう』
ホナミちゃん、貴女が理想だと言っていたオスカーの義妹ロザリンドに転生したのは、貴女がそう望んだからなのね。
殴る男と付き合っていることはわかっていたけれど、仕事上でしか付き合いのない私達がそこまで立ち入るのはどうかと、聞けずにいた。
ミカミさんがどうにかして貴女を助けたい、と思っているのもわかってた。
あのファンミーティング。
泊まりにしようと、ミカミさんに提案したのは私。
お金と時間と労力を取られる一泊二日のファンミなんて、参加人数は減りますよ、と彼からは言われたけれど。
一緒の部屋で寝泊まりしたら貴女との距離は縮まって、お互いに悩みを打ち明け合ったりなんかしてね。
そうなったら、あの夜私は思いきって貴女に言おうと思ってた。
『このまま、あの部屋に戻るのはやめなよ』って。
『このまま、あんな男から遠く離れた所へ行っちゃいなよ。
フリーランスの仕事だから、リモートで全然余裕だよ』
貴女が落ち着くまで、きっとミカミさんが傍に居てくれるよ、って。
私が顔だけだと言ったウェズリーは、馬鹿なヤツだけど性格は良かったね?
貴女はミシェルに振られた彼と、新しい人生を穏やかに過ごしたかったんだね。
推しのオスカーは素敵だけど、彼にはアーノルドやら、クズ兄貴が絡んでくるし、ややこしい出生の秘密やらあるし、波乱万丈な目に会いたくなくて。
彼の運命のヒロインには、なりたくなかったんだね。
だけど、やはりオスカーの傍には居たくて。
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モブでも彼に関わりのある義妹のロザリンドが良かったんだね。
ロザリンドになりたいと、転生の神様にお願いしたから。
同じ時に死んだのに、貴女だけ2年遅れて生まれてきたんだね。
◇◇◇
チカだった頃の記憶がなくなる前に、ホナミに会えて本当に良かった、とアビゲイルは思った。
あのホナミは『怒られる』事に怯えて、私にさえ言いたいことが言えないひとだったけれど、ロザリンドはランドールに立ち向かった。
オスカーが好きだからミシェルには渡さないと、主張出来るようになった。
彼女が明るい方へと変わることが出来ているのも、今世が幸せだからだろう。
学苑では女生徒に対して素っ気ないオスカーが、義妹にだけ甘い笑顔を見せて大切にしていることは噂で聞いている。
ミカミさんは神様に希望を聞かれて、自分からオスカーになりたいなんてお願い出来るようなひとじゃなかったけど。
ロザリンドの言う通り、オスカーが転生者なのだとしたら。
ホナミにとってオスカーが理想の男性なのだとミカミさんは知っていた。
同級生の私から見たオスカーは、ホナミの理想のオスカーであろうと懸命に努力をしているみたいだった……けれど。
今、それを伝えるのは余計なことだと、アビゲイルはロザリンドに言わなかった。
誰かに保証されて傷つかない確証を得てから動くのではなく、ロザリンドが自分から動いて、オスカー(おそらくミカミ?) を手に入れることに、意味があると思えるから。
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