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第21話 クレア24歳
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流行りの『契約婚』の話をカーティスにしたら、後日彼から了承された。
勝負だと思って……無理だろうと、笑われるだけだろうと。
覚悟して申し込んだのだ。
それを彼は受け入れた。
小説や演劇での契約婚の定石は。
愛のなかったふたりは、いつの間にか本当に愛し合うようになる。
仮初めでも、恋人として、婚約者として、夫婦として。
共に時を過ごせば……
馬鹿みたいにマリオンに操を立てているカーティスは女性の身体に慣れていないはず。
初夜をなんとか迎える事さえ出来たら、きっと彼は私に夢中になる。
私の夫になれば、会えるなんて言ったけれど。
そんなに何度も会えるわけはない。
それほど親しくない私とマリオンが夫を交えて会うなんて、一生の内の何回か。
それだって一度だけ会わせたら、以後はその機会を理由を付けて潰せばいいのだ。
「契約婚じゃなくて、偽装って事にしようか」
「偽装?」
「こっちはマリオンに会う時だけでいいから。
君の方は職場と家族に対してか?」
契約婚と偽装婚はどう違うのだろう?
詳しく聞きたい気持ちはあるが、それでカーティスが面倒になって
『もう、いいよ』と言い出したら?
そう思うと、説明してとは言えなかった。
今から考えたら、ちゃんと確認すれば良かった。
こんな扱いをされるのなら。
◇◇◇
『アフロデリア』のオープニングパーティーにも呼ばれなかった。
開店前に関係者にお披露目をする大事なパーティーだ。
どんな感じにするのか、誰を招待するのかは聞いていた。
尋ねたら隠すことなく教えてくれるカーティスに、私は彼の隣に立ち、招待客に挨拶をする自分を想像した。
具体的な日程を聞いていないので、まだ先の話だと思っていたのに。
「オープニングパーティー?
あぁ、無事に終わったよ」
どういう事? いつの話か聞いていない!
「軌道に乗るまで、王都に行っているから」
デートの回数が増えるかと思ったのに、しばらくガーランドを留守にすると言う。
「今はまだマリオンに会うつもりはないから、君の出番はまだだ」
マリオン!マリオン!マリオン!うるさい!
カーティスは王都ではホテル住まいになるらしい。
移住ではないようなのでホッとして、教えて貰ったホテルに彼を訪ねる。
フロントが連絡して、ロビーに彼が降りてくる。
実家には王都に帰ってきたことは知らせていない。
彼の部屋で週末を過ごすつもりだった。
夕食を外で取ろう、と彼が私の背中を押した。
「待って、荷物だけでも部屋に置きにいきたいの」
「部屋?このホテルに取ったのか?
実家に帰るんじゃないのか?」
これで彼が自分の部屋に私を泊める気がなかったことがわかった。
怒りと屈辱で震えそうになる。
この男は……歩み寄る気なんて少しも無い。
私との結婚を了承したのではないの?
婚約者として人前で扱うんじゃないの?
どこまで私を愚弄するの?
マリオンを傷付ける悦びよりも、カーティスへの怒りから。
私は調子に乗ったのかも知れない。
『来月婚約披露パーティーを開く』『来年結婚する』
次々に偽りの言葉を紡いだ。
カーティスは無言だった。
今更、マリオンに嘘だと言えないのだ。
ざまあみろと思った。
気が付けば……スコットと婚約した(と嘘を吐いた)マリオンに、ブライズメイドになって欲しいと言っていた。
隣でずっと黙っていたカーティスが私の方を一瞥したのを感じた。
「クレア、俺とオーブリー嬢は幼馴染みっていう程付き合いは長くないから、その理由は彼女に対して申し訳ないよ」
彼は私に対して、怒りを圧し殺そうと懸命だった。
怒りだろうが、憎しみだろうが、彼からこんなに強い感情を向けられたのが初めてで。
それだけでも、この瞬間に価値があると思った。
心配しなくても、マリオンは断るわよ。
こんなにプライドの高いこの女が、ブライズメイドなんて受けるわけないでしょ?
そう思って……もう二度とマリオンに関わるつもりはなかった。
私はこれからもマリオンを餌にして、カーティスを縛り付けてやる。
そう思っていたのに。
「ブライズメイドの話、受けるわ」
化粧室に立ったマリオンの後をカーティスは追いかけた。
ふたりで何か話したのは間違いない。
顔色が悪く今にも倒れそうだったのに、しっかり立ち直っている。
遅れて席に着いたカーティスも、マリオンの返事に驚いていた。
短時間で平常に戻ったマリオンには、ムカついたけれど。
どうするの、カーティス?
このまま……私と結婚まで行くしかないね?
その後は出番がないのか、私はカーティスに放っておかれた。
私の家族に対して恋人として振る舞う約束なのに、実家へ挨拶に来てくれない。
それで実力行使に出る事にした。
王都の友人達に彼との事を触れ回った。
ガーランドに戻ってからは職場でも同僚に話した。
結婚退職するのだと、婚約披露パーティーだと、皆を招待したいと言い続けた。
彼の外堀を埋めようと思ったのだ。
グレイグが何か言いたそうにしていたけれど。
奥さんと子供が帰ってきてから会う回数は減っていて、この話を聞いたなら、もう終わりだと理解してくれただろう。
来月『アフロデリア』で行われる貸切の集まりは、婚約パーティーなんかじゃない。
開店して2ヶ月が過ぎ期待以上の売上と人気に、挨拶と御礼を兼ねた親しい人だけを招いた内輪のパーティーだと、聞いている。
今回は私と家族も招待客に含まれていた。
人数は決められているが、王都に住む知り合いを誘ってもいいと言われ、マリオンとスコットも誘った。
ふたりとも断ると思ったのに。
案の定、スコットは断ってきたが。
マリオンは参加の返事を寄越した。
もしかしたら私の知らないところでふたりは会っているのか、と疑心暗鬼になる。
いいわ、その御祝いの席で、私との婚約を発表してあげる。
違う、なんて拒否したら『遊びだったのね』と、騒ぐつもりだ。
それが真実でなくても、カーティスはスキャンダルにまみれる。
そんな目には合いたくないよね?
商売しているなら、信用第一だってわかっているよね?
私を怒らせた貴方が悪いんだからね?
腹が立つけど、指輪も用意しないとね。
そうだ、グレイグがプレゼントしてくれた指輪がある。
落としたらまずいから、内側には何も彫られていないのが幸いした。
これをカーティスから受け取るエンゲージリングにしよう。
ウチの家族は婚約間近のカーティスが挨拶に来ないことを不満に思っていた。
彼は披露パーティーまで忙しいのだと誤魔化していた。
それで下の兄のキースに指輪を預けた。
「カーティスは忙しすぎて、直ぐにモノを失くしてしまうの。
当日までお兄ちゃんに預かっていて欲しい、って」
「それはいいけど、ちょっとだけでもこっちに顔出せないのか?」
「パーティーさえ無事に終われば、時間を取って欲しいと頼まれてるの。
その時はお手柔らかにしてね?」
年齢の離れた妹に兄達も弱い。
スッキリと納得はしていないが、キースは指輪を預かってくれた。
招待客達の前で、兄から差し出された指輪を、多分カーティスは拒否出来ない。
私の計画ではそうなる筈だった。
本音はどうであれ、人前ではにこやかな笑顔を絶やさないカーティスだから。
私はちゃんと確認するべきだった。
契約婚ではなく偽装なら、そう彼は言った。
マリオンと会う時だけでいい、とカーティスは言ったのだ。
勝負だと思って……無理だろうと、笑われるだけだろうと。
覚悟して申し込んだのだ。
それを彼は受け入れた。
小説や演劇での契約婚の定石は。
愛のなかったふたりは、いつの間にか本当に愛し合うようになる。
仮初めでも、恋人として、婚約者として、夫婦として。
共に時を過ごせば……
馬鹿みたいにマリオンに操を立てているカーティスは女性の身体に慣れていないはず。
初夜をなんとか迎える事さえ出来たら、きっと彼は私に夢中になる。
私の夫になれば、会えるなんて言ったけれど。
そんなに何度も会えるわけはない。
それほど親しくない私とマリオンが夫を交えて会うなんて、一生の内の何回か。
それだって一度だけ会わせたら、以後はその機会を理由を付けて潰せばいいのだ。
「契約婚じゃなくて、偽装って事にしようか」
「偽装?」
「こっちはマリオンに会う時だけでいいから。
君の方は職場と家族に対してか?」
契約婚と偽装婚はどう違うのだろう?
詳しく聞きたい気持ちはあるが、それでカーティスが面倒になって
『もう、いいよ』と言い出したら?
そう思うと、説明してとは言えなかった。
今から考えたら、ちゃんと確認すれば良かった。
こんな扱いをされるのなら。
◇◇◇
『アフロデリア』のオープニングパーティーにも呼ばれなかった。
開店前に関係者にお披露目をする大事なパーティーだ。
どんな感じにするのか、誰を招待するのかは聞いていた。
尋ねたら隠すことなく教えてくれるカーティスに、私は彼の隣に立ち、招待客に挨拶をする自分を想像した。
具体的な日程を聞いていないので、まだ先の話だと思っていたのに。
「オープニングパーティー?
あぁ、無事に終わったよ」
どういう事? いつの話か聞いていない!
「軌道に乗るまで、王都に行っているから」
デートの回数が増えるかと思ったのに、しばらくガーランドを留守にすると言う。
「今はまだマリオンに会うつもりはないから、君の出番はまだだ」
マリオン!マリオン!マリオン!うるさい!
カーティスは王都ではホテル住まいになるらしい。
移住ではないようなのでホッとして、教えて貰ったホテルに彼を訪ねる。
フロントが連絡して、ロビーに彼が降りてくる。
実家には王都に帰ってきたことは知らせていない。
彼の部屋で週末を過ごすつもりだった。
夕食を外で取ろう、と彼が私の背中を押した。
「待って、荷物だけでも部屋に置きにいきたいの」
「部屋?このホテルに取ったのか?
実家に帰るんじゃないのか?」
これで彼が自分の部屋に私を泊める気がなかったことがわかった。
怒りと屈辱で震えそうになる。
この男は……歩み寄る気なんて少しも無い。
私との結婚を了承したのではないの?
婚約者として人前で扱うんじゃないの?
どこまで私を愚弄するの?
マリオンを傷付ける悦びよりも、カーティスへの怒りから。
私は調子に乗ったのかも知れない。
『来月婚約披露パーティーを開く』『来年結婚する』
次々に偽りの言葉を紡いだ。
カーティスは無言だった。
今更、マリオンに嘘だと言えないのだ。
ざまあみろと思った。
気が付けば……スコットと婚約した(と嘘を吐いた)マリオンに、ブライズメイドになって欲しいと言っていた。
隣でずっと黙っていたカーティスが私の方を一瞥したのを感じた。
「クレア、俺とオーブリー嬢は幼馴染みっていう程付き合いは長くないから、その理由は彼女に対して申し訳ないよ」
彼は私に対して、怒りを圧し殺そうと懸命だった。
怒りだろうが、憎しみだろうが、彼からこんなに強い感情を向けられたのが初めてで。
それだけでも、この瞬間に価値があると思った。
心配しなくても、マリオンは断るわよ。
こんなにプライドの高いこの女が、ブライズメイドなんて受けるわけないでしょ?
そう思って……もう二度とマリオンに関わるつもりはなかった。
私はこれからもマリオンを餌にして、カーティスを縛り付けてやる。
そう思っていたのに。
「ブライズメイドの話、受けるわ」
化粧室に立ったマリオンの後をカーティスは追いかけた。
ふたりで何か話したのは間違いない。
顔色が悪く今にも倒れそうだったのに、しっかり立ち直っている。
遅れて席に着いたカーティスも、マリオンの返事に驚いていた。
短時間で平常に戻ったマリオンには、ムカついたけれど。
どうするの、カーティス?
このまま……私と結婚まで行くしかないね?
その後は出番がないのか、私はカーティスに放っておかれた。
私の家族に対して恋人として振る舞う約束なのに、実家へ挨拶に来てくれない。
それで実力行使に出る事にした。
王都の友人達に彼との事を触れ回った。
ガーランドに戻ってからは職場でも同僚に話した。
結婚退職するのだと、婚約披露パーティーだと、皆を招待したいと言い続けた。
彼の外堀を埋めようと思ったのだ。
グレイグが何か言いたそうにしていたけれど。
奥さんと子供が帰ってきてから会う回数は減っていて、この話を聞いたなら、もう終わりだと理解してくれただろう。
来月『アフロデリア』で行われる貸切の集まりは、婚約パーティーなんかじゃない。
開店して2ヶ月が過ぎ期待以上の売上と人気に、挨拶と御礼を兼ねた親しい人だけを招いた内輪のパーティーだと、聞いている。
今回は私と家族も招待客に含まれていた。
人数は決められているが、王都に住む知り合いを誘ってもいいと言われ、マリオンとスコットも誘った。
ふたりとも断ると思ったのに。
案の定、スコットは断ってきたが。
マリオンは参加の返事を寄越した。
もしかしたら私の知らないところでふたりは会っているのか、と疑心暗鬼になる。
いいわ、その御祝いの席で、私との婚約を発表してあげる。
違う、なんて拒否したら『遊びだったのね』と、騒ぐつもりだ。
それが真実でなくても、カーティスはスキャンダルにまみれる。
そんな目には合いたくないよね?
商売しているなら、信用第一だってわかっているよね?
私を怒らせた貴方が悪いんだからね?
腹が立つけど、指輪も用意しないとね。
そうだ、グレイグがプレゼントしてくれた指輪がある。
落としたらまずいから、内側には何も彫られていないのが幸いした。
これをカーティスから受け取るエンゲージリングにしよう。
ウチの家族は婚約間近のカーティスが挨拶に来ないことを不満に思っていた。
彼は披露パーティーまで忙しいのだと誤魔化していた。
それで下の兄のキースに指輪を預けた。
「カーティスは忙しすぎて、直ぐにモノを失くしてしまうの。
当日までお兄ちゃんに預かっていて欲しい、って」
「それはいいけど、ちょっとだけでもこっちに顔出せないのか?」
「パーティーさえ無事に終われば、時間を取って欲しいと頼まれてるの。
その時はお手柔らかにしてね?」
年齢の離れた妹に兄達も弱い。
スッキリと納得はしていないが、キースは指輪を預かってくれた。
招待客達の前で、兄から差し出された指輪を、多分カーティスは拒否出来ない。
私の計画ではそうなる筈だった。
本音はどうであれ、人前ではにこやかな笑顔を絶やさないカーティスだから。
私はちゃんと確認するべきだった。
契約婚ではなく偽装なら、そう彼は言った。
マリオンと会う時だけでいい、とカーティスは言ったのだ。
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