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三年前の一夜
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───遡ること三年前。
当時まだ大学四年生だった私はすでに今の会社への内定をもらっていたため、ニューヨークでの挙式の招待状が届いた際にすぐに出席で返事を出していた。
季節は秋。
「就活終わったんだし髪染めて来れば良かった」
黒髪に戻したままのロングヘア。セットしてもらったけれど、どうせならもうちょっと柔らかい色にしてくるべきだったと少し気持ちは落ち込んでいた。
会場はニューヨークのマンハッタンから傑くんが手配してくれたタクシーで一時間ほど。
森の中に建つそこは、築百年以上経つ本物のお城を改造したホテルだ。
周りが紅葉した木々に囲まれていて、とても幻想的。
髪色で落ち込んでいた気持ちは、すぐに上向きに戻った。
その建物の中にはドイツの家具職人が手掛けた家具が置かれている。
温かみと優雅さを兼ね備えた内装は、そこにいるだけで自分自身がセレブやお姫様になったと錯覚させるような素晴らしい空間だった。
アットホームな式がしたいという梨香子さんの強い希望により親族とそれに準ずる人のみが招待されたため、私と同年代の招待客はほぼいない。
しかし素敵な空間と綺麗なドレス姿の梨香子さんを見ているだけで、そんなことは気にならなかった。
挙式のあとにウエディングレセプションが行われ、その会場に向かうとスタッフの方に席に案内された。
隣には、懐かしい男性が座っていた。それは、随分と久しぶりに会う私の父親だった。
私と傑くんは従兄妹同士。厳密に言えばお互いの父親が兄弟だ。しかし私の両親は私が幼い頃に離婚しており、私の親権は母親に渡ったためその後父親には全く会っていなかった。
そういう場合は普通傑くんとも疎遠になることが多いのだろうが、傑くんの幼馴染だった梨香子さんとも仲良くしてもらっていたからか、私は未だに傑くんと連絡を取り合っていたのだ。
「唯香」
「……お父さん」
「久しぶりだな。こんなに大きくなって。見違えたよ」
久しぶりに会ったお父さんは、記憶上よりも大分老けている印象だった。当たり前だ。私と一緒に暮らしていた時から十年以上経ったのだから。
お父さんは久しぶりに会った私といろいろと話したかったようだが、私は今更何を話したら良いか分からず。適当に返事をしながら出された食事に集中した。
パーティが終わり二次会もお開きになった頃にはすでに外は暗くなっていた。私はそのままそのホテルに宿泊することになっていたため、傑くんと梨香子さんが用意してくれていた部屋で休んでいた。
窓からはハドソン川の雄大な絶景を楽しむことができ、部屋も広くてとても豪華だ。
その絶景を写真に収め母親にメッセージで送信していると、梨香子さんからのメッセージがスマートフォンに届いたのだ。
"今ラウンジで美味しいワインをいただいてるの。良かったら唯香ちゃんも一緒にどう?"
それを見て、せっかくだし、と部屋を出て指定されたラウンジへ向かった。
そこではすでに梨香子さんと傑くんはたくさんのワインやビールを飲んだらしく、大分酔っていた。
「あ、唯香ちゃーん!こっち!一緒に飲もう!」
普段の梨香子さんからは考えられないほどに酔っており、どれだけ飲んだのかとテーブルの上を見ると、そこには何本も空になった数種類のお酒のボトルが。
今も梨香子さんは傑くんの持つワイングラスに新しい赤ワインを注いでいた。
「ほーら、唯香ちゃん、ここ!早く座って!」
口調はしっかりしているし聞き取れる。会話も出来ているからまだギリギリ大丈夫か。
そう考えて「飲み過ぎですよ」と言いながら隣に腰掛けて梨香子さんが手に持つグラスを受け取る。
「あ!唯香ちゃん!それ私の!」
「梨香子さん、飲み過ぎですって。すぐ二日酔いになるんだから、やめといたほうがいいですよ?」
「いいの!結婚式の日くらいハメ外させてー!」
「もう……」
梨香子さんは昔からお酒が強い分、大量に飲んでしまう。そして周りの人に絡みに行ったり飲ませようとしたりとなかなかタチが悪い。しかも翌日には酷い二日酔いに悩まされ、前日の行動を全く覚えていないのだから困ったものだ。
でも特別な日くらい好きなだけ飲みたい。
その気持ちはなんとなくわかったため、飲み過ぎないことを約束の上でグラスを返した。
その代わりに新しいグラスを手渡され、そこにたっぷりと注がれてしまったワイン。
「美味しいからすぐ無くなっちゃうの。だからいっぱい入れとくね。早く飲まないと私が飲んじゃうからね!」
……それはまずい。
これ以上飲ませたら、梨香子さんは明日まともに起き上がることすらキツくなるだろう。どんなにお酒が強くても、下手したら飲み過ぎて急性アルコール中毒にだってなりかねない。
まだたっぷりと入っているボトルを見て、手に持つグラスと見比べる。
でもこれ、全部飲んだら私が死ぬコースじゃない?
梨香子さんの隣を見ると、すでに同じ理由で大量に飲んでしまったであろう傑くんは一人で意味も無く笑っている。
梨香子さんと同じように誰かを呼んだのか、スマートフォンを操作してはニヤニヤしていた。
それに引いた視線を送りながらも、梨香子さんに勧められるがままにグラスを口に運んだ。
数分してやってきたのは、見目麗しい男性だった。切れ長の目が、呆れたように二人を見比べた。
「おい、傑?梨香子さん?……マジかよ。二人とも馬鹿みてぇに酔ってんな」
傑くんと同年代の男性、それが天音だったのだ。
天音は目の前の酔っ払いを見て、深いため息を吐く。
そしてふと視界に私が入ったらしく、
「……ん?お前誰?」
と雑に声をかけてきた。
「……私?傑くんの従兄妹」
「へぇ。こいつに従姉妹なんていたんだ?」
物珍しそうな顔をして、私が飲んでいたワイングラスをひょいと持っていく。
「あ」
「お前がどれくらい酒強いのかは知らねぇけど、飲み過ぎたらこいつらみてぇになるぞ」
そんなことを言われても、実はもうすでに梨香子さんにガンガンに飲まされてしまい、頭はふわふわしていた。
「だって、私が飲まないと梨香子さんがこれ全部飲むとか言うから。これ以上飲ませたら私が傑くんに怒られちゃう」
「いや、この調子じゃもう手遅れだろ」
「……」
天音がワインを飲みながら指差した先には、いつのまにか寄り添うように寝てしまった二人の姿。
「ハメ外しすぎだろ。ガキかよ」
「まぁ、仕方ないですよ。酒癖の問題で梨香子さん、滅多にお酒飲ませてもらえないって前に嘆いてたから」
とりあえず二人を運ぼう。そう話し合って私は梨香子さんを、天音は傑くんを。
ラウンジのスタッフに天音が流暢な英語で声を掛けてくれて、とりあえず腕を肩に回してどうにか起き上がらせて、二人の部屋に運んでベッドに寝かせた。
「さて、あの残ったワイン、どうする?」
「……もったいないから飲もうかな」
「お前も酔い潰れて寝るとかやめろよ?」
「大丈夫。まだ酔ってないし」
そんな強がりを言って、二人並んでラウンジへ戻る。
どちらも自己紹介をしなかったため、お互いの名前すら知らない。会話も特に無いまま、ひたすらお酒を飲んだ。
「お前、部屋どこ?」
「二〇七号室」
「マジかよ。俺の向かいじゃん」
「へぇ……」
すっかり酔ってしまっていた私は、相槌すら適当になる。
「ここももう閉まるって言うし、……俺の部屋で飲み直さねぇ?」
普段なら、名前も知らない初対面の男からそんな風に誘われたところで、絶対についていかない。
なのに、この日に限っては。
潰れてはいないものの、今までにないくらい酔っていた私は、頭が全く働いていなかった。
「ん、わかった」
頷いた私に、天音は一瞬驚いた顔をした。
もしかしたら、冗談のつもりだったのかもしれない。まさか私が頷くなんて思っていなかったのだろう。
「お前、意味わかって言ってる?」
そんな伺いにも、
「うん。わかってる」
なんて、知ったかぶりして適当に返事をした。
───遡ること三年前。
当時まだ大学四年生だった私はすでに今の会社への内定をもらっていたため、ニューヨークでの挙式の招待状が届いた際にすぐに出席で返事を出していた。
季節は秋。
「就活終わったんだし髪染めて来れば良かった」
黒髪に戻したままのロングヘア。セットしてもらったけれど、どうせならもうちょっと柔らかい色にしてくるべきだったと少し気持ちは落ち込んでいた。
会場はニューヨークのマンハッタンから傑くんが手配してくれたタクシーで一時間ほど。
森の中に建つそこは、築百年以上経つ本物のお城を改造したホテルだ。
周りが紅葉した木々に囲まれていて、とても幻想的。
髪色で落ち込んでいた気持ちは、すぐに上向きに戻った。
その建物の中にはドイツの家具職人が手掛けた家具が置かれている。
温かみと優雅さを兼ね備えた内装は、そこにいるだけで自分自身がセレブやお姫様になったと錯覚させるような素晴らしい空間だった。
アットホームな式がしたいという梨香子さんの強い希望により親族とそれに準ずる人のみが招待されたため、私と同年代の招待客はほぼいない。
しかし素敵な空間と綺麗なドレス姿の梨香子さんを見ているだけで、そんなことは気にならなかった。
挙式のあとにウエディングレセプションが行われ、その会場に向かうとスタッフの方に席に案内された。
隣には、懐かしい男性が座っていた。それは、随分と久しぶりに会う私の父親だった。
私と傑くんは従兄妹同士。厳密に言えばお互いの父親が兄弟だ。しかし私の両親は私が幼い頃に離婚しており、私の親権は母親に渡ったためその後父親には全く会っていなかった。
そういう場合は普通傑くんとも疎遠になることが多いのだろうが、傑くんの幼馴染だった梨香子さんとも仲良くしてもらっていたからか、私は未だに傑くんと連絡を取り合っていたのだ。
「唯香」
「……お父さん」
「久しぶりだな。こんなに大きくなって。見違えたよ」
久しぶりに会ったお父さんは、記憶上よりも大分老けている印象だった。当たり前だ。私と一緒に暮らしていた時から十年以上経ったのだから。
お父さんは久しぶりに会った私といろいろと話したかったようだが、私は今更何を話したら良いか分からず。適当に返事をしながら出された食事に集中した。
パーティが終わり二次会もお開きになった頃にはすでに外は暗くなっていた。私はそのままそのホテルに宿泊することになっていたため、傑くんと梨香子さんが用意してくれていた部屋で休んでいた。
窓からはハドソン川の雄大な絶景を楽しむことができ、部屋も広くてとても豪華だ。
その絶景を写真に収め母親にメッセージで送信していると、梨香子さんからのメッセージがスマートフォンに届いたのだ。
"今ラウンジで美味しいワインをいただいてるの。良かったら唯香ちゃんも一緒にどう?"
それを見て、せっかくだし、と部屋を出て指定されたラウンジへ向かった。
そこではすでに梨香子さんと傑くんはたくさんのワインやビールを飲んだらしく、大分酔っていた。
「あ、唯香ちゃーん!こっち!一緒に飲もう!」
普段の梨香子さんからは考えられないほどに酔っており、どれだけ飲んだのかとテーブルの上を見ると、そこには何本も空になった数種類のお酒のボトルが。
今も梨香子さんは傑くんの持つワイングラスに新しい赤ワインを注いでいた。
「ほーら、唯香ちゃん、ここ!早く座って!」
口調はしっかりしているし聞き取れる。会話も出来ているからまだギリギリ大丈夫か。
そう考えて「飲み過ぎですよ」と言いながら隣に腰掛けて梨香子さんが手に持つグラスを受け取る。
「あ!唯香ちゃん!それ私の!」
「梨香子さん、飲み過ぎですって。すぐ二日酔いになるんだから、やめといたほうがいいですよ?」
「いいの!結婚式の日くらいハメ外させてー!」
「もう……」
梨香子さんは昔からお酒が強い分、大量に飲んでしまう。そして周りの人に絡みに行ったり飲ませようとしたりとなかなかタチが悪い。しかも翌日には酷い二日酔いに悩まされ、前日の行動を全く覚えていないのだから困ったものだ。
でも特別な日くらい好きなだけ飲みたい。
その気持ちはなんとなくわかったため、飲み過ぎないことを約束の上でグラスを返した。
その代わりに新しいグラスを手渡され、そこにたっぷりと注がれてしまったワイン。
「美味しいからすぐ無くなっちゃうの。だからいっぱい入れとくね。早く飲まないと私が飲んじゃうからね!」
……それはまずい。
これ以上飲ませたら、梨香子さんは明日まともに起き上がることすらキツくなるだろう。どんなにお酒が強くても、下手したら飲み過ぎて急性アルコール中毒にだってなりかねない。
まだたっぷりと入っているボトルを見て、手に持つグラスと見比べる。
でもこれ、全部飲んだら私が死ぬコースじゃない?
梨香子さんの隣を見ると、すでに同じ理由で大量に飲んでしまったであろう傑くんは一人で意味も無く笑っている。
梨香子さんと同じように誰かを呼んだのか、スマートフォンを操作してはニヤニヤしていた。
それに引いた視線を送りながらも、梨香子さんに勧められるがままにグラスを口に運んだ。
数分してやってきたのは、見目麗しい男性だった。切れ長の目が、呆れたように二人を見比べた。
「おい、傑?梨香子さん?……マジかよ。二人とも馬鹿みてぇに酔ってんな」
傑くんと同年代の男性、それが天音だったのだ。
天音は目の前の酔っ払いを見て、深いため息を吐く。
そしてふと視界に私が入ったらしく、
「……ん?お前誰?」
と雑に声をかけてきた。
「……私?傑くんの従兄妹」
「へぇ。こいつに従姉妹なんていたんだ?」
物珍しそうな顔をして、私が飲んでいたワイングラスをひょいと持っていく。
「あ」
「お前がどれくらい酒強いのかは知らねぇけど、飲み過ぎたらこいつらみてぇになるぞ」
そんなことを言われても、実はもうすでに梨香子さんにガンガンに飲まされてしまい、頭はふわふわしていた。
「だって、私が飲まないと梨香子さんがこれ全部飲むとか言うから。これ以上飲ませたら私が傑くんに怒られちゃう」
「いや、この調子じゃもう手遅れだろ」
「……」
天音がワインを飲みながら指差した先には、いつのまにか寄り添うように寝てしまった二人の姿。
「ハメ外しすぎだろ。ガキかよ」
「まぁ、仕方ないですよ。酒癖の問題で梨香子さん、滅多にお酒飲ませてもらえないって前に嘆いてたから」
とりあえず二人を運ぼう。そう話し合って私は梨香子さんを、天音は傑くんを。
ラウンジのスタッフに天音が流暢な英語で声を掛けてくれて、とりあえず腕を肩に回してどうにか起き上がらせて、二人の部屋に運んでベッドに寝かせた。
「さて、あの残ったワイン、どうする?」
「……もったいないから飲もうかな」
「お前も酔い潰れて寝るとかやめろよ?」
「大丈夫。まだ酔ってないし」
そんな強がりを言って、二人並んでラウンジへ戻る。
どちらも自己紹介をしなかったため、お互いの名前すら知らない。会話も特に無いまま、ひたすらお酒を飲んだ。
「お前、部屋どこ?」
「二〇七号室」
「マジかよ。俺の向かいじゃん」
「へぇ……」
すっかり酔ってしまっていた私は、相槌すら適当になる。
「ここももう閉まるって言うし、……俺の部屋で飲み直さねぇ?」
普段なら、名前も知らない初対面の男からそんな風に誘われたところで、絶対についていかない。
なのに、この日に限っては。
潰れてはいないものの、今までにないくらい酔っていた私は、頭が全く働いていなかった。
「ん、わかった」
頷いた私に、天音は一瞬驚いた顔をした。
もしかしたら、冗談のつもりだったのかもしれない。まさか私が頷くなんて思っていなかったのだろう。
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