年上幼馴染の一途な執着愛

青花美来

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第四章

帰京とお泊まり-2(★)

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「夕姫、入ってもいい?」

「も、もうちょっと待って!」


数十分後。
私は先にお風呂に入り、慌てて全身を洗い腕に残っていたボディーソープを流してからドアに背を向けて湯船に入った。


「いいよ……」

「ん」


白濁したお湯の中に、顎まで身体を沈める。
後ろから日向が入ってくる音がして、さらに緊張を高めた。


「夕姫?」

「……」

「ははっ、緊張してんの?」

「当たり前でしょっ……」

「わかったわかった。急いで頭洗うから、ちょっと待ってて」


そんなつもりじゃないのに、日向は私の頭を撫でてからシャワーのお湯を出して頭を洗い始めた。
ちらりと後ろを振り返りその姿を見ると、


「ん? どうした? 気になる?」


不覚にもシャンプーしている日向と目が合ってしまい慌てて逸らす。

恥ずかしがる様子もなく、その程よく引き締まった身体を惜しげもなく曝け出す日向にこちらが恥ずかしくてたまらない。
日向とそういうことはもう何度もしているのに、一緒にお風呂だなんて初めてだから自分でも思っている以上に心臓がうるさい。

振り返るんじゃなかった。
余計に緊張が増してしまった気がする。

悶々としていると、


「夕姫? どうした?」


という声と共に、隣に日向が入ってきてびくりとした。


「はやっ……」

「そうか? 男なんてこんなもんだろ」

「そうなの?」


笑いながらすぐに私を抱きしめた日向。
火照った身体が直に触れ合い、瞬間的に顔を真っ赤に染める。
日向はそのまま私の身体を回転させ、後ろから抱きしめるようにして自分の膝の上に座らせた。
お腹に回る左手が、隙を見て私の胸に伸びてきてはいやらしく触ってくる。


「ん……」

「なに、可愛い声出して。触られるの待ってた?」

「待ってなんか……ちょ、日向」

「ん?」


胸を触りながら、反対の右手が下に伸びていって私の足の間に入り込む。
たまらず日向の方を向くと、待ってましたとばかりに唇が重なった。


「んぁっ……んん……はぁ……」


キスに翻弄されている間にも、左手は胸を揉みしだき右手は足を開き秘部を優しく撫で回すように刺激してくる。


「ふぅ……あ、んんっ……」


一度に何箇所も愛撫される感覚に頭が追いつかず、呼吸が乱れ全身が高揚する。

くぷり、と中に入り込んできた右手の指。
一緒に熱いくらいのお湯が入り込んできたかと思うと、それを混ぜ合わせるかのように中で掻き回す。
ゆっくり、ゆっくりたっぷりと時間をかけて愛されるからか、気持ちだけが先走ってしまいもっとと心の中で求めてしまう自分がいた。


「ん、ん、ん……んぅぅ……」


それなのに日向の指は深くまではいかず、浅いところを何度も執拗に往復する。
焦らすように、私を試しているかのように。
舌を吸われ、息が苦しい中で絶え間なく襲う浅い微量な刺激に勝手に涙が滲んでいく。
日向はそれに気付き、そっと舌で私の目元を撫でた。


「夕姫」

「んっ……」

「もっとしてほしい?」

「……ん」

「ちゃんと言ってくんなきゃわかんない」

「日向の、いじわるっ……」

「ははっ、かわいい」

「や、言わないで……」


日向は私の中から指を抜き、身体の向きを変えたかと思うとそのまま私を立ち上がらせて浴槽の縁に座らせた。


「ちょ、日向……」


これじゃあ、全部見えちゃう。
もう一度白濁湯の中に入ろうと思うのに、


「このまま入ってたら、夕姫のぼせるよ?」


と優しい声のくせに有無を言わさない言い方で私を動けなくさせる。
確かにすでに頭はぼーっとしてきている。多分酸素が足りない。
さっきのキスやら刺激で全身は火照っているし、息もかなり上がっている。
これ以上湯船に浸かっていると、日向の言う通り私は簡単にのぼせて倒れてしまうだろう。
それなら、もう上がってもいいんじゃないか。そう思うのに。


「夕姫、足広げて」


日向はそれを許してくれない。
優しく撫でるように足を広げられて、じっと見つめられる。


「日向……恥ずかしい、から、ほんと見ないで……」

「だめ、もっと見たい。ちゃんと見せて」

「ダメだって言ってるのに……」


こんな明るいところで、こんな場所で、こんな体勢で。
秘部を隠そうにも、手を取られて日向の後頭部に回されてしまった。
そのまま日向はまるで私の手に押されているかのように顔を身体に近付けてきて。


「ひゃっ……あ、ひな、た……あぁっ!」


胸の頂を口に含んだかと思うと、食べるように転がしたり吸い付いたりを繰り返してくる。
そこからどんどん下に移動していき、太ももをぺろりと舐める。
そのまま舌が移動して、広げられた足の中心に辿り着いた。


「あ、あ、あ、ああぁっ……!?」


待っていたその快感に、一瞬にして体を仰け反らせる。
そんなとこ、汚いから舐めたらダメなのに。
ダメだってわかってるのに、あまりの気持ちよさに私の手は日向の頭を自分に押し付けるようにどんどん力をこめてしまう。
ざらざらとした日向の舌が、私の弱いところを何度も何度も甘く刺激した。


「あぁ……んんっ、ふ、ぅ……あぁ……! ん、あ!」


時には吸われ、時には激しく舐められ、時には甘噛みされ。
気が付けば舌の動きはそのままに中に再び指が入り込んできていて、激しく動き出す。


「だめ、ひなたっ……そんな同時に……だめ、んんっ、あぁ!? あ、あ、あ……」

「夕姫、いいよ。一回イキな」


その声に、私は頭が真っ白になる。


「あ、あ、あ……ああぁ……!? んんっ……!」


日向の舌と手によって絶頂に上らされ、ビクン、ビクンと数回痙攣した。


「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」

「ははっ……その顔、すっげぇそそる」


汗だくの私にそう言ってキスをした日向は、まだ余韻に浸っている私の身体を起こして


「そこ、掴んでて。つらかったら膝ついてもいいから」


と私を後ろ向きにして湯船に手を置かせた。
そのまま呼吸を整えていると、私の足の間に何か硬いモノを擦り付けられる。


「ひなた……?」

「そろそろ俺も、気持ち良くなってもいい?」

「こ、ここで……?」

「うん。夕陽が可愛すぎるから、ちょっともう我慢の限界」


珍しく余裕のなさそうな声に、何度かそっと頷く。
日向に見えていたのかはわからないけれど、日向が笑ったのだけ聞こえた。


「ん、じゃあ力抜いて……」

「ん……あ、あ……ま、て。おっき……ひな、た……あああ……」

「やば……きっつ……夕姫、力抜ける?」

「むり……」

「息止めないで、ゆっくり吐いて」


日向の声と共にゆっくりと中に入り込んできたソレ。
私の中を無理矢理こじ開けるようなその快感に、目の奥がチカチカする。
全部受け入れた後、日向は私を後ろから抱きしめて


「はぁー……やばい、気持ち良すぎる」


と耳元でこぼし、そのまま私の耳の中に舌を這わせた。
それと同時に腰を引いて、再びゆっくりと中に入ってくる。
ぐちゅぐちゅといやらしい音が上からも下からも聞こえて、その甘い刺激に膝がガクガクしてしまう。


「ひっ、なたっ、んんっ、あ、あっ……あぁっ、激しっ……」


激しさを増す律動に、絶え間無く嬌声が漏れる。
いつも違うところに当たる快感と、お風呂場でしてるという背徳感。
この場所特有の、響いた声がエコーのように自分に返ってくる恥ずかしさとそれに勝るほどの気持ちよさ。


「夕姫……体勢きつくない?」

「う、ん……大丈夫……」

「ん、じゃあ、もうちょっと……」


日向が私を心配しながらも、全身で愛して求めてくれているのがわかる。
こんなに幸せなことがあるだろうか。


「日向っ! ま、まって……なんか、またくるっ」

「うん……イッて……っ」


日向の言葉と共に絶頂に登り、私はついに立っていられなくて膝から崩れ落ちそうになった。


「っと……夕姫? 大丈夫か?」

「はぁ、はぁ、はぁ……ちょ、っと、腰、抜けた……かも……」


乱れた呼吸を整えつつ、支えてくれた日向に身体を預ける。


「……夕姫、まだ頑張れる?」

「え……?」


日向を見上げたと同時に、ふわりと身体が浮いた。


「ちょっ……」

「ごめん。俺まだイッてない。のぼせただろ。ベッド行こ」


いわゆるお姫様抱っこというやつをされて、ぼやけた意識の中でお風呂場から運ばれる。
タオルで身体を拭くのもそこそこに、そのまま寝室に向かった日向は私をベッドの上に優しく寝かせた。


「日向……ベッド濡れちゃう……」

「いいよ。あとで乾燥機かけるから。それよりこっち」


日向は私の上に覆い被さるように跨り、そしてすぐに枕元から避妊具が入っているであろう箱を取り出し、慣れた手つきで中身を出す。


「……夕姫、つけてよ」

「え……?」

「お願い」


赤く蒸気した日向の顔。
全身から溢れる色気にごくりと唾を飲み込む。
渡されたピンク色のソレを手に持ち、日向に身体を起こしてもらいながら恐る恐る触ってみた。


「っ……」


ビクンと反応した日向に、思わず視線をやる。


「……そのまま、付けて」

「……でも、付け方わかんない」

「ん、じゃあこっち、そう。そのまま下げて」


日向の指示通りに慣れない手つきでなんとか付けると、日向は満足気に微笑んで私を再び押し倒してきた。
背中にくっついた髪の毛から滴る水が冷たい。
だけど、それがちょうど良く感じるくらいには身体は熱を帯びていた。
キスをしながら私の足を開き、再び中に入り込んでくる日向。


「ん、ん、んんん……!」


意識がそちらに向かいそうになるたびに、日向は力を抜かせるためなのか激しいキスをしてくる。
それに必死に応えつつも、何度も絶頂を迎えて敏感になっている身体は些細な刺激にでも過剰に感じてしまう。


「あ、あ、あ……あああぁっ……!」

「ははっ……まだ挿れたばっかりなのに」


日向が動くたびに擦れて、奥まで届いて目の前がチカチカする。


「ひなたっ……はげし、まって、あぁっ、ん、ん、あぁぁ!」

「夕姫、締め付け、すぎ……っ、やば、とまんねっ……」


どんどん早さと激しさを増していく律動に、何度も日向の背中に爪を立てる。


「あ、あ、あ、あ、ひなた、もうっ……」

「俺もっ、もうっ……」

「あああぁ……!」

「っ……!」


迫り来る絶頂の波に身体を仰け反らせると、薄い膜越しに日向も果てたのがわかった。

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