年上幼馴染の一途な執着愛

青花美来

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第一章

忘れてくれよ-3(★)

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「夕姫……」

「ん……」


私の身体に舌を這わす日向は、欲情しているのか少し息が上がっている。
さっきまで肌寒かった部屋の中も、すっかり温まり暑いくらいに感じていた。
でもきっとそれは、暖房のせいだけじゃない。


「ひな、た……」

「ん? なに?」


とろけてしまいそうなほどに甘い声と共に、胸の頂に舌が触れる。


「ひゃっ……」

「フッ……いい声」

「なっ、バカっ……」

「なんで、可愛いよ」


日向の手つきはとても手慣れたもので、今まで数多くの女性と身体を重ね合わせてきたのがわかる。
それなのに、


「ひなたっ……」

「ん? 痛かった?」

「ちが……そこ、だめ……」


甘い刺激に身体を跳ねさせるたびに、日向は私を心配してくれる。
壊れものを扱うかのように、優しく、柔らかく。


「ここ、きもちい?」

「うん……」


ゆっくりと、だけど確実にほぐされていく身体。
気が付けば上半身は服を脱がされ、下着も外されていた。


「あんま見ないで……」


まじまじと見つめてくる視線から逃れるように身体を捩るけれど、


「ダメ、隠さないで」


日向はそれを許してくれない。
いつのまにか日向も上の服を脱いでいて、ほどよく引き締まった身体が目に入る。

あれ……日向って、こんなに男らしい身体つきしてたっけ……?

そんなことを考える間も無く、一瞬にして唇を塞がれた。

最初は触れるだけだったのに、次第に啄むようなものに変わり、そして舌が入り込んでくる。
私の口内を駆け巡る舌と同時に、日向の指先が私の身体を撫でまわし、弱いところを何度も刺激した。


「ん……んぁっ……ひな、たぁ……」


キスの合間に息を吸おうにも、すぐに舌を絡め取られて頭がぼーっとしてくる。
私たちを繋いだ銀色の糸が解けて落ちた時、私は肩で息をしていた。


「はぁ……はぁ……」

「バテた?」

「だって、日向のキスやばい……」

「やばい? どんな風に?」


にやけた視線に"気持ち良すぎてやばい"なんて言えるわけもなくて、


「そんなこと言わせないでよ……」


恥ずかしくて顔を背ける。
だけどそんな反応が良かったのか、


「マジやばい。可愛すぎ……」


日向は嬉しそうにもう一度キスをした。

甘くて激しいキスに必死についていく間に、日向の手は胸からお腹、さらにはその下にまで伸びていって。
徐にスカートの中に入り込んだ手。
太ももの内側をさするように撫でてきて、


「んんっ……!」


そのもどかしさに無意識に腰が動き、その弾みで敏感なところに指先が触れてビクン!と跳ねた。


「ははっ……かーわい」

「やめて、言わないで」

「やだ。もっと夕姫のかわいいとこ見たい」


普段そんなこと言わないくせに、何かのスイッチが入ったのか日向は私をどろどろに甘やかしたいようだ。
スカートも脱がされ、全てを見られて恥ずかしいのに、そんなことを思う余裕もないくらいに次から次へと私の"イイトコロ"を刺激してくる日向。


「すっげ、もう溢れてる」

「やめっ……」


足を広げられた先、中心を指でかき回されて勝手に声が漏れていく。


「あっ……まっ、んんっ」

「我慢すんな。ちゃんと聞かせて」


手で口を押さえていると優しく取り払われてしまい、代わりに指の動きはどんどん早く激しくなっていく。


「あぁっ! ……ま、って……はげしっ……なんか変っ……」

「イキそう?」

「わかんな……」

「いーよ、イキな」


その言葉と共に、頭が真っ白になって何も考えられなくなる。


「あっ……」


数回快感に耐えるように痙攣した身体は、すぐに力が抜けた。
息も上がり少し休みたいのに、日向はそれをどうやら許してくれないようだ。


「夕姫」

「なに……?」


名前を呼ばれて、くらくらした頭のまま見上げる。
すると、珍しく余裕のなさそうな日向の顔。


「ちょっと俺、もう無理かも」


上気した頬。掻き上げた髪の毛から覗く、色気が溢れた甘い視線。
ベルトを緩める音と、ファスナーを下ろす音。
日向の手が私の手を取り、そこに持っていく。
そこははち切れそうなほどに膨らんでいて、ゆっくり撫でると


「やば……」


と日向がため息のようにこぼした。
その掠れた声が、私の胸を締め付ける。


「……いい?」


その声に頷いた後すぐ、先ほどの指とは比べ物にならないほどの快感が脳を突き抜けた。


「あぁっ……!?」

「やっば……きっつ……。夕姫、力抜いて……」

「む、り……待って、まだ動かないで……」

「ん」


薄い膜越しでもわかる、想像以上の大きさに私の身体がついていかない。
目の前がチカチカして、息を止めていないとこの快感にのまれてしまいそう。
日向にしがみつくように抱きついて、深呼吸を繰り返す。


「……そろそろ動くよ?」


頷くが早いか、ゆっくりと開始した律動。


「んっ……んっ……」

「痛い?」


返事もできなくて、ふるふると首を横に振った。


「ん。いい子」


嬉しそうに頭を撫でて、何度もキスをして。
部屋の中には私たちの呼吸といやらしい水音が響き渡る。
次第にその律動は早くなり、お互いの呼吸も乱れていく。


「待って、ひなた……はやいっ……」

「ごめ……むり、気持ち良すぎてとまんない……」


その言葉に、ギュッと身体に力が入る。


「っ……」


日向の眉間に皺がより、今までで一番激しく腰を動かした。


「待って、まって……やぁっ!?」


再び頭が真っ白になった時、私の体の中で日向も果てたのがわかった。
ドクンドクンと波打つのを感じながら、私の意識は遠のいていく。


「……ごめん、やりすぎた。夕姫……」


謝らないで。そう言いたいのに、うまく言葉が出ない。
意識を手放す寸前、


「────きだ」


私の髪の毛にキスをした日向が何かを言っていた気がするけれど、私にはよく聞こえなくて。
そのまま、眠りに落ちていくのだった。

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