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慾望
対立
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私はケイさんに振り向いてもらいたくて少しだけ会う頻度を抑えることにした。
けど、ケイさんは大学が忙しいのか、あんまり私に興味ないのか、会いたいと連絡してくれることがない。
来たとしても1週間ぶりのメッセージで『元気?』とか『学校行ってる?』とか学校嫌いの私の調子を聞いてくるだけ。
ちょっとだけでも私のことを思い出してメッセージをしてくれるのは嬉しいけど、会いたいって思うことはあんまりないんだなー…。
優愛「はぁ…。」
私が盛大にため息をつくと隣で今日中に提出するシフト表を書いていた七星ちゃんが心配そうな顔をして覗き込んできた。
七星「これで5回目だけど、どうしたの?」
と、絶対めんどくさい人になっている私に話しかけてくれた。
優愛「推しからのファンサが少ないの辛いなって。」
七星「それはため息出るね…。まりんさん?」
優愛「違うよ。ばれさん。」
私たちだけの呼び名で白波さんとケイさんの話をしていると、ずっと眺めていた携帯画面に通知が表示された。
七星「ばれさんじゃないね…。いつから会ってないんだっけ?」
優愛「んー…、もう少しで1ヶ月経っちゃうかも。」
七星「え!?そんなに?」
優愛「うん。そんなに。」
私は今日も家まで送ると連絡をしてきた白波さんにお礼のスタンプを送り、ケイさんとのメッセージチャットを繰り返し見てしまっていると携帯がバイブで揺れた。
『ひまー。』
と、ケイさんが気分屋過ぎるメッセージを送ってきてくれた。
優愛「やばい。ばれさんからメッセきた。」
七星「なんて!?」
優愛「ひまだって。可愛い。」
七星「ばれさんだったらなんでも可愛いって言うよね。」
七星ちゃんは私の口癖に笑いながらシフト表を出してくると言って、少しの間受付から離れた。
私はその時間を使ってケイさんと同じメッセージを送り返すとすぐ返信が来た。
『来る?』
…いまぁ?
今、絶賛バイト中だよ。
私は悔しがりながらそう伝えると本当に暇人なケイさんは秒で返信をくれた。
『終わったら来てよ。』
優愛「…え、どうしよ。」
思わず気持ちが口に出てしまった私は顔をしわくしゃにしながら今日優先すべき予定はどちらかを考えていると、店長にシフトを出してきた七星ちゃんが戻ってきた。
七星「来週から新しい人はいるんだってー。」
と、七星ちゃんは今どうしても興味を持てない話を振ってきたので私は携帯の画面を見せる。
優愛「七星ちゃんならどうする?1日限定のライブ被ったらどうしてる…?」
七星「ええ!?そんなの経験ないから分からないよ…。」
小さく唸りながら一緒に考えてくれる七星ちゃんはあと2時間後に迫っているタイムリミットを何度も確認しながら1分毎に答えを変更する。
それを聞いてる私も何度も頭の中で変更していると白波さんからこれから向かうというメッセージが来てしまった。
そのメッセージを見て私は断るという選択は出来なくて新しい案を思いつき、ちょっとだけ忙しい夜にすることにした。
白波「お疲れ。今日はビタンミンC。」
そう言って酸っぱ甘いレモンジュースをくれる白波さんはアスファルトに少し残った熱で汗ばんだ首元をうちわで扇ぐ。
優愛「ありがとう。うちわ持ってきたの?」
白波「さっきもらった。意外と使えるんだよねー。」
と、白波さんは全く汗をかいてない私に風を送ってくれた。
優しさを何度も見せてくる白波さんはいつも通り、駅とは逆方向の私の家に行く道へ足を進めようとしていたので私は腕を引いて止める。
優愛「…今日は電車で帰る。」
白波「そう?疲れた?」
白波さんは私の嘘を全く不審に思うこともなく、くるりと反対に足を向けて駅へと向かってくれた。
私はいつもより短くて楽だったバイトの愚痴を言いながら白波さんとの散歩を早めに切り上げて、そのままケイさんの家へ向かった。
環流 虹向/愛、焦がれ
けど、ケイさんは大学が忙しいのか、あんまり私に興味ないのか、会いたいと連絡してくれることがない。
来たとしても1週間ぶりのメッセージで『元気?』とか『学校行ってる?』とか学校嫌いの私の調子を聞いてくるだけ。
ちょっとだけでも私のことを思い出してメッセージをしてくれるのは嬉しいけど、会いたいって思うことはあんまりないんだなー…。
優愛「はぁ…。」
私が盛大にため息をつくと隣で今日中に提出するシフト表を書いていた七星ちゃんが心配そうな顔をして覗き込んできた。
七星「これで5回目だけど、どうしたの?」
と、絶対めんどくさい人になっている私に話しかけてくれた。
優愛「推しからのファンサが少ないの辛いなって。」
七星「それはため息出るね…。まりんさん?」
優愛「違うよ。ばれさん。」
私たちだけの呼び名で白波さんとケイさんの話をしていると、ずっと眺めていた携帯画面に通知が表示された。
七星「ばれさんじゃないね…。いつから会ってないんだっけ?」
優愛「んー…、もう少しで1ヶ月経っちゃうかも。」
七星「え!?そんなに?」
優愛「うん。そんなに。」
私は今日も家まで送ると連絡をしてきた白波さんにお礼のスタンプを送り、ケイさんとのメッセージチャットを繰り返し見てしまっていると携帯がバイブで揺れた。
『ひまー。』
と、ケイさんが気分屋過ぎるメッセージを送ってきてくれた。
優愛「やばい。ばれさんからメッセきた。」
七星「なんて!?」
優愛「ひまだって。可愛い。」
七星「ばれさんだったらなんでも可愛いって言うよね。」
七星ちゃんは私の口癖に笑いながらシフト表を出してくると言って、少しの間受付から離れた。
私はその時間を使ってケイさんと同じメッセージを送り返すとすぐ返信が来た。
『来る?』
…いまぁ?
今、絶賛バイト中だよ。
私は悔しがりながらそう伝えると本当に暇人なケイさんは秒で返信をくれた。
『終わったら来てよ。』
優愛「…え、どうしよ。」
思わず気持ちが口に出てしまった私は顔をしわくしゃにしながら今日優先すべき予定はどちらかを考えていると、店長にシフトを出してきた七星ちゃんが戻ってきた。
七星「来週から新しい人はいるんだってー。」
と、七星ちゃんは今どうしても興味を持てない話を振ってきたので私は携帯の画面を見せる。
優愛「七星ちゃんならどうする?1日限定のライブ被ったらどうしてる…?」
七星「ええ!?そんなの経験ないから分からないよ…。」
小さく唸りながら一緒に考えてくれる七星ちゃんはあと2時間後に迫っているタイムリミットを何度も確認しながら1分毎に答えを変更する。
それを聞いてる私も何度も頭の中で変更していると白波さんからこれから向かうというメッセージが来てしまった。
そのメッセージを見て私は断るという選択は出来なくて新しい案を思いつき、ちょっとだけ忙しい夜にすることにした。
白波「お疲れ。今日はビタンミンC。」
そう言って酸っぱ甘いレモンジュースをくれる白波さんはアスファルトに少し残った熱で汗ばんだ首元をうちわで扇ぐ。
優愛「ありがとう。うちわ持ってきたの?」
白波「さっきもらった。意外と使えるんだよねー。」
と、白波さんは全く汗をかいてない私に風を送ってくれた。
優しさを何度も見せてくる白波さんはいつも通り、駅とは逆方向の私の家に行く道へ足を進めようとしていたので私は腕を引いて止める。
優愛「…今日は電車で帰る。」
白波「そう?疲れた?」
白波さんは私の嘘を全く不審に思うこともなく、くるりと反対に足を向けて駅へと向かってくれた。
私はいつもより短くて楽だったバイトの愚痴を言いながら白波さんとの散歩を早めに切り上げて、そのままケイさんの家へ向かった。
環流 虹向/愛、焦がれ
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