一なつの恋

環流 虹向

文字の大きさ
上 下
177 / 188
8/28

12:00

しおりを挟む
俺は瑠愛くんと一緒に考えたサプライズを遂行するために、頭に様々な情報を叩き込みながら仕事をしていると、猛暑のピークを避け配達のピークを手放して部屋着に着替え終わった夢衣が俺の部屋に涼みに来た。

夢衣「あついぃ…。」

一「お疲れ。そこの水飲んでいいぞ。」

そう言うと夢衣は重そうな手を伸ばし、ベッド脇にある俺の水を全部飲んだ。

一「稼げた?」

夢衣「4000円くらい。」

一「3時間でそれだったらいい方だな。」

夢衣「…ぅううう。働きたくないっ!」

と、夢衣が俺のベッドにダイブした拍子で俺は腹に肘鉄を食らう。

一「痛ぇよ…。バイト先探せば?」

夢衣「やだ。眠い時にサボれるのがいいの。」

社会不適合者とはまさにこのことだなと思いつつ、俺も仕事の面ではそうだなと夢衣に共感する。

一「俺、色々忙しいから2本しか編集作業して載せられてないんだ。夢衣も編集出来るようになったら今の倍稼げると思うよ。」

夢衣「えー…。でも、難しいでしょ?」

一「同じ人間が似たようなPC使ってやってんだ。覚えれば簡単。」

夢衣「私、体使うのしか出来ない。」

一「指も体の一部だろ?脳みそも体だし、目も体だぞ。」

夢衣「何言ってるのか分からなーいっ。」

一「これ出来るようになったら就職先増えると思うし、家で仕事するのもありなんじゃん?」

夢衣「…確かに。」

一「1本やってみて不向きかやってみよっか?」

夢衣「うん!」

俺は自分のことをしながら、また動画編集の講座を開いていると天が昼飯が出来たと呼びに来て2人して焦ってPCを閉じリビングに行くと、瑠愛くんも悠もいて豪勢な刺身盛りがテーブルを占領していた。

一「これどうしたの?」

瑠愛「明日、俺が悠ちゃんの家族に会いに行くので景気付けに、どんと鯛のお頭付いた刺身盛り買っちゃった♡」

天「え!?ご挨拶?入籍?」

一「早ぇよ。明日、帰んないとGPS付けられるからだって。」

悠「それはだるいから、さすがに1回帰る。」

夢衣「ここから学校近いのに?」

と、夢衣はこの間奏たちに会いに行った時にここの利便性を知り、不思議そうにする。

悠「一旦帰って、こっちに居候して学校真面目に行くって言おうと思って。」

一「ここだと寝坊してもタクシー1000円払えば着くしな。」

悠「うん。いっぱい寝れるし、わざわざ1時間かけて帰らなくていいの楽。」

瑠愛「俺じゃないの…?」

そう寂しげに唇を尖らす瑠愛くんの隣にいた悠は、俺たちの前でキスをかました。

天「わっ!見ていいの!?」

一「中坊いるので、PG12程度にしてくださーい。」

夢衣「言葉に出さない好きが溢れる悠ちゃんも好きぴ♡」

瑠愛「俺もすきぴぃ♡絶対誰にも渡さないし、触れさせなーいっ♡」

声から愛が溢れる瑠愛くんは少し恥ずかしそうにしてる悠に体全部を使って抱きつき、顔中にキスをしていく。

天「ひぇぇ…。大人カップルえっちいね…。」

一「これでエロいなら俺と夢衣どうなんの?」

夢衣「分かんない。天ちゃん、天に召される?」

天「え?ひぃ兄って音己ねぇと付き合ってるんだよね?」

やべ。

口すべった。

と、夢衣と2人で顔を見合わせて固まっていると、瑠愛くんが声を上げて驚いた。

瑠愛「え!?音己さんと一くん付き合ってるの?」

そうだった…。

瑠愛くんにちゃんと伝えてなかった。

一「うん。でも、これはここのみんなの内緒ね。」

俺はそのことを姐さんに知らされないためにみんなに口止めをして、瑠愛くんが用意してくれた昼飯を期間限定の家族と一緒に食べた。





→ KISS OF LIFE
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

これ以上ヤったら●っちゃう!

ヘロディア
恋愛
彼氏が変態である主人公。 いつも自分の部屋に呼んで戯れていたが、とうとう彼の部屋に呼ばれてしまい…

壁の薄いアパートで、隣の部屋から喘ぎ声がする

サドラ
恋愛
最近付き合い始めた彼女とアパートにいる主人公。しかし、隣の部屋からの喘ぎ声が壁が薄いせいで聞こえてくる。そのせいで欲情が刺激された両者はー

【R18】もう一度セックスに溺れて

ちゅー
恋愛
-------------------------------------- 「んっ…くっ…♡前よりずっと…ふか、い…」 過分な潤滑液にヌラヌラと光る間口に亀頭が抵抗なく吸い込まれていく。久しぶりに男を受け入れる肉道は最初こそ僅かな狭さを示したものの、愛液にコーティングされ膨張した陰茎を容易く受け入れ、すぐに柔らかな圧力で応えた。 -------------------------------------- 結婚して五年目。互いにまだ若い夫婦は、愛情も、情熱も、熱欲も多分に持ち合わせているはずだった。仕事と家事に忙殺され、いつの間にかお互いが生活要員に成り果ててしまった二人の元へ”夫婦性活を豹変させる”と銘打たれた宝石が届く。

妻がヌードモデルになる日

矢木羽研
大衆娯楽
男性画家のヌードモデルになりたい。妻にそう切り出された夫の動揺と受容を書いてみました。

隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました

ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら…… という、とんでもないお話を書きました。 ぜひ読んでください。

夜の公園、誰かが喘いでる

ヘロディア
恋愛
塾の居残りに引っかかった主人公。 しかし、帰り道に近道をしたところ、夜の公園から喘ぎ声が聞こえてきて…

結構な性欲で

ヘロディア
恋愛
美人の二十代の人妻である会社の先輩の一晩を独占することになった主人公。 執拗に責めまくるのであった。 彼女の喘ぎ声は官能的で…

彼氏の前でどんどんスカートがめくれていく

ヘロディア
恋愛
初めて彼氏をデートに誘った主人公。衣装もバッチリ、メイクもバッチリとしたところだったが、彼女を屈辱的な出来事が襲うー

処理中です...