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この間、J ORICONNに提出する絵の構図は決まった。
今日はメインでも土台でもある天の川の星屑はどう表現していくか頭を悩ませながら下書きを進めていく。
奏「ただ描くだけじゃ絶対入選しなさそうだよね。」
将「けどその方法くらいしかないだろ?」
明「うーん…。星の川…?モヤの星?」
海斗「予算もそんなにないしな。」
5人で頭を抱えながら、下書きをある程度終えたキャンバスを眺める。
すると俺の携帯が鳴り、電話に出ると姐さんからだった。
さき『おはよう。起きてた?』
一「おはよ。起きてる。どうしたの?」
俺は久しぶりの姐さんの声に心躍らせる。
たまに店の道具の買い出しをお願いされたりするからまたその事だろう。
けど、そんな内容でも俺に電話してきてくれたことが嬉しい。
心のどこかで俺の事を覚えていてくれてて、頼ってくれてるってことだからまだ姐さんの中に俺がいるのを感じられる。
さき『映画一緒に観に行こうかなって思ってるんだけど、月曜のお昼って空いてる?』
一「…映画!?」
俺は姐さんの言葉に驚き、声をあげる。
こんな風に姐さんから俺を誘うなんて初めてで体全身で喜びを感じるように拳を天高く突き上げる。
明「ひとぉー…、真剣にやってくれー。」
一「…あぁ、ごめん。すぐ終わるから。」
俺は明たちに謝り、電話を続けるために体育館の出入り口に行く。
こんなチャンス2度とない。
断るなんて選択肢はない。
姐さんが動いてくれたんだから俺はそれに応えるしかない!
さき『ごめんね。忙しいそうだね。』
姐さんは明たちの声を聞いたのか、申し訳なさそうにする。
一「映画行こう!でも次の月曜はバイト入ってるんだ。」
さき『あれ?仕事始めたんだ?』
一「うん。親との縁切った。」
さき『大丈夫?ご飯食べられてる?』
心配そうな声で俺の腹の具合を聞いてくる姐さん。
朝に味噌汁しか飲まない姐さんに言われたくないよ。
姐さんが俺の事を気にしてくれることで嬉しくなり、笑みが溢れてしまう。
一「7月分は貰ってるから大丈夫。」
さき『そっか…。よかった。』
一「姐さんって月曜しか1日休みないの?」
俺は別日に出来ないか聞いてみる。
せっかくなら時間に余裕がある日がいいけどな。
さき『うん。お客さん少ないからね。』
一「んー…、じゃあ再来週の月曜ってこと?」
さき『…そうだね。』
一「俺、夜なら空くよ?」
さき『そっかぁ…。んー…。用事はあるけど…』
と、俺の次に姐さんが悩み始めた。
夜の用事は女友達との何かなのか、それとも男となのか…。
さき『んー…っと、じゃあ1番遅い時間のでも大丈夫?』
姐さんはスケジュール帳を確認してるのか、電話の向こうでペンの音とページを開く紙の音がする。
一「俺は大丈夫。姐さんはいいの?」
さき『本当はエステ行こうと思ってたけど、映画の方が今は大事かな。』
そんなに観たい映画なのか。
俺は後で詳しい時間を教えてもらう事にして姐さんとの電話を終わらせ、またコンクールの絵と向き合いに行った。
→ 君の恋人になったら
今日はメインでも土台でもある天の川の星屑はどう表現していくか頭を悩ませながら下書きを進めていく。
奏「ただ描くだけじゃ絶対入選しなさそうだよね。」
将「けどその方法くらいしかないだろ?」
明「うーん…。星の川…?モヤの星?」
海斗「予算もそんなにないしな。」
5人で頭を抱えながら、下書きをある程度終えたキャンバスを眺める。
すると俺の携帯が鳴り、電話に出ると姐さんからだった。
さき『おはよう。起きてた?』
一「おはよ。起きてる。どうしたの?」
俺は久しぶりの姐さんの声に心躍らせる。
たまに店の道具の買い出しをお願いされたりするからまたその事だろう。
けど、そんな内容でも俺に電話してきてくれたことが嬉しい。
心のどこかで俺の事を覚えていてくれてて、頼ってくれてるってことだからまだ姐さんの中に俺がいるのを感じられる。
さき『映画一緒に観に行こうかなって思ってるんだけど、月曜のお昼って空いてる?』
一「…映画!?」
俺は姐さんの言葉に驚き、声をあげる。
こんな風に姐さんから俺を誘うなんて初めてで体全身で喜びを感じるように拳を天高く突き上げる。
明「ひとぉー…、真剣にやってくれー。」
一「…あぁ、ごめん。すぐ終わるから。」
俺は明たちに謝り、電話を続けるために体育館の出入り口に行く。
こんなチャンス2度とない。
断るなんて選択肢はない。
姐さんが動いてくれたんだから俺はそれに応えるしかない!
さき『ごめんね。忙しいそうだね。』
姐さんは明たちの声を聞いたのか、申し訳なさそうにする。
一「映画行こう!でも次の月曜はバイト入ってるんだ。」
さき『あれ?仕事始めたんだ?』
一「うん。親との縁切った。」
さき『大丈夫?ご飯食べられてる?』
心配そうな声で俺の腹の具合を聞いてくる姐さん。
朝に味噌汁しか飲まない姐さんに言われたくないよ。
姐さんが俺の事を気にしてくれることで嬉しくなり、笑みが溢れてしまう。
一「7月分は貰ってるから大丈夫。」
さき『そっか…。よかった。』
一「姐さんって月曜しか1日休みないの?」
俺は別日に出来ないか聞いてみる。
せっかくなら時間に余裕がある日がいいけどな。
さき『うん。お客さん少ないからね。』
一「んー…、じゃあ再来週の月曜ってこと?」
さき『…そうだね。』
一「俺、夜なら空くよ?」
さき『そっかぁ…。んー…。用事はあるけど…』
と、俺の次に姐さんが悩み始めた。
夜の用事は女友達との何かなのか、それとも男となのか…。
さき『んー…っと、じゃあ1番遅い時間のでも大丈夫?』
姐さんはスケジュール帳を確認してるのか、電話の向こうでペンの音とページを開く紙の音がする。
一「俺は大丈夫。姐さんはいいの?」
さき『本当はエステ行こうと思ってたけど、映画の方が今は大事かな。』
そんなに観たい映画なのか。
俺は後で詳しい時間を教えてもらう事にして姐さんとの電話を終わらせ、またコンクールの絵と向き合いに行った。
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