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暑い…。
蒸し暑くて目が覚めると夢衣のベッドで俺はそのまま寝てしまったらしい。
まあ、眠気のピークをとっくに超えてたから仕方がない。
俺は水道水を直飲みして水分を取り、昼前の個人面談まで夢衣の部屋の掃除をすることにした。
部屋にある食べかけの食器や弁当箱、カビが生え始めた飲みかけのペットボトルを洗ってゴミ袋に入れる。
こんな汚い所でよく飯が食えるなと思いつつ、ゴミを片付けたら床に放り投げられている服を小さい洗濯機に詰め込んで1度洗いにかけると軋む洗濯機の音で夢衣が目を覚めた。
夢衣「…ひーくん、いる。」
一「夢衣に呼ばれているんだよ。一緒に部屋片付けるぞ。」
夢衣「…はーい。」
と言いながら、夢衣は朝一番にいつもする歯磨きをしに行ってしまった。
俺はマイペースな夢衣を無視して次に皿の洗い物をしてカビた箸を選別して捨てる。
夢衣「あ!それ、ママに買ってもらったやつ!」
と、ちょうど歯磨きを終えた夢衣が今捨てた箸をゴミ袋から救い出した。
一「大切ならカビさせるなよ。」
夢衣「だって洗うの忘れるんだもん。」
一「夢衣が洗いたくないだけだろ。」
夢衣「…そんなことないし。」
俺は箸を洗おうとした夢衣の手を握り、しっかりと目を合わせる。
一「夢衣、今からでもちゃんとしよ。俺が手伝うからまず酒呑むのやめよ。」
夢衣「…遊べなくなっちゃうじゃん。」
一「高校生の時は酒なんかなくても楽しめただろ?」
夢衣「高校生だったからだよ。…今は無理。」
夢衣は俺の手を振り払い、流し場に箸を投げ捨ててベッドに沈み込む。
一「また寝るな!大学は?」
夢衣「…休み!」
嘘っぽいと思いながらも今日分のゴミを出してシャワーを借りながら風呂掃除をする。
風呂はこの部屋の割に綺麗に使ってるらしい。
まあ、元々夢衣は長風呂を良くする奴だったから好きな場所は綺麗に使ってるんだろう。
一「トイレ掃除は夢衣がやれよー。」
と、俺は夢衣に声をかけながら風呂を出ると昨晩のように甘い声で夢衣が返事をしたので、驚いて夢衣が寝ているベッドを見ると自分の体を触り快楽を求める夢衣がいた。
一「…何してんの?」
夢衣「へぇえ?くちゅくちゅしてるの。」
一「なんで?」
夢衣「気持ちいから。」
一「やめろ。多くて2本だ。」
夢衣「…むりぃ。」
付き合ってた時はこんなことなかったのに、なんでこんなこと急にやり始めた?
俺は夢衣の行動に少し恐怖を感じ、服を着て外に出ようとすると濡れた手で顔を掴まれる。
夢衣「もういっかぁーい♡」
一「…なあ。俺、好きな人いるって言ってるじゃん。」
夢衣「私のことでしょ…?」
一「違うよ。」
夢衣「…やだ。…むり。」
夢衣は寂しそうな声で答えるが、俺がそれに応えてしまえば昔に逆戻りだ。
一「無理じゃない。夢衣と俺はもう付き合えないんだ。次のいい人見つけられるように俺と頑張ろ。」
夢衣「ひーくんがいいの。」
一「俺以外にもいい男はたくさんいるよ。」
夢衣「なんで?ひーくんのこと、好きだよ?」
一「わがまま聞いてくれるから好きなんでしょ?それは恋愛の好きじゃないよ。」
夢衣「…そんなことないし。」
夢衣は濡れた指を俺の口の中に入れながら胸を擦り付けてくる。
夢衣「ひーくん、夢衣の味好きって言ってたし、私もひーくんの味好き。両思い。」
一「…夢衣は俺に何してほしいの?」
俺は今の夢衣の求めるものを聞いてみる。
夢衣「前みたいに一緒にいてほしいの。」
一「それは出来ないよ。俺、金稼がないといけないし、コンクールにも出るから昔みたいにずっとはいれない。」
夢衣「ひーくんいつも暇人だったのに…。」
一「…もうその俺はいない。今の俺は夢衣に新しい人見つけてほしいって思ってるよ。」
夢衣「私なんかに見つけられないもん。」
一「なあ…、夢衣。」
俺は後ろを振り返り、夢衣の泣き顔を見ながら話す。
一「夢衣だから好きになる人はいるんだよ。なんで自分で決めつけるの?」
夢衣「いつもいなくなるもん。好きな人も仲良かった子もみーんな私のこと捨てるんだ。」
一「…俺は?」
夢衣「ひーくんもだよ。今捨てようとしてるじゃん。」
一「してないよ。俺は夢衣とずっと友達だよ。」
俺は夢衣を抱きしめる。
一「友達の俺が夢衣の寂しい時に会いに行くからさ、変な男掴まえるのやめよう?」
夢衣「いつでも?」
一「仕事と学校の時は難しいけど、なるべく早く会いに行くよ。」
夢衣「えー…。」
夢衣は不服そうに顔を歪ませる。
一「知らない奴から病気もらうよりはマシだろ。」
夢衣「…そうだけど。」
一「ちゃんと俺のスケジュール教えるからさ、夢衣も酒と男で遊ぶのやめよ。」
そう言うと夢衣は黙り込み、俯いて考え始める。
一「それでちゃんと毎日体にクリームつけて火傷してるとこ、肌荒れしないようにしよう。」
俺は夢衣の顔を唇で引き上げて夢衣と目が合うようにする。
一「毎日家に帰ってクリームをつけるだけで俺はここに来るよ?酒は俺と一緒呑もう?」
夢衣「…それならいいよ。」
一「約束破ったらブロックするからね。」
夢衣「うぅ…、分かった。」
夢衣は少ししぶりながらも、俺の小指をとって指切りげんまんする。
そのあと2人でスケジュール共有アプリを入れて自分たちの7月のスケジュールを簡潔に書き入れたあと、俺は学校に向かった。
→ positions
蒸し暑くて目が覚めると夢衣のベッドで俺はそのまま寝てしまったらしい。
まあ、眠気のピークをとっくに超えてたから仕方がない。
俺は水道水を直飲みして水分を取り、昼前の個人面談まで夢衣の部屋の掃除をすることにした。
部屋にある食べかけの食器や弁当箱、カビが生え始めた飲みかけのペットボトルを洗ってゴミ袋に入れる。
こんな汚い所でよく飯が食えるなと思いつつ、ゴミを片付けたら床に放り投げられている服を小さい洗濯機に詰め込んで1度洗いにかけると軋む洗濯機の音で夢衣が目を覚めた。
夢衣「…ひーくん、いる。」
一「夢衣に呼ばれているんだよ。一緒に部屋片付けるぞ。」
夢衣「…はーい。」
と言いながら、夢衣は朝一番にいつもする歯磨きをしに行ってしまった。
俺はマイペースな夢衣を無視して次に皿の洗い物をしてカビた箸を選別して捨てる。
夢衣「あ!それ、ママに買ってもらったやつ!」
と、ちょうど歯磨きを終えた夢衣が今捨てた箸をゴミ袋から救い出した。
一「大切ならカビさせるなよ。」
夢衣「だって洗うの忘れるんだもん。」
一「夢衣が洗いたくないだけだろ。」
夢衣「…そんなことないし。」
俺は箸を洗おうとした夢衣の手を握り、しっかりと目を合わせる。
一「夢衣、今からでもちゃんとしよ。俺が手伝うからまず酒呑むのやめよ。」
夢衣「…遊べなくなっちゃうじゃん。」
一「高校生の時は酒なんかなくても楽しめただろ?」
夢衣「高校生だったからだよ。…今は無理。」
夢衣は俺の手を振り払い、流し場に箸を投げ捨ててベッドに沈み込む。
一「また寝るな!大学は?」
夢衣「…休み!」
嘘っぽいと思いながらも今日分のゴミを出してシャワーを借りながら風呂掃除をする。
風呂はこの部屋の割に綺麗に使ってるらしい。
まあ、元々夢衣は長風呂を良くする奴だったから好きな場所は綺麗に使ってるんだろう。
一「トイレ掃除は夢衣がやれよー。」
と、俺は夢衣に声をかけながら風呂を出ると昨晩のように甘い声で夢衣が返事をしたので、驚いて夢衣が寝ているベッドを見ると自分の体を触り快楽を求める夢衣がいた。
一「…何してんの?」
夢衣「へぇえ?くちゅくちゅしてるの。」
一「なんで?」
夢衣「気持ちいから。」
一「やめろ。多くて2本だ。」
夢衣「…むりぃ。」
付き合ってた時はこんなことなかったのに、なんでこんなこと急にやり始めた?
俺は夢衣の行動に少し恐怖を感じ、服を着て外に出ようとすると濡れた手で顔を掴まれる。
夢衣「もういっかぁーい♡」
一「…なあ。俺、好きな人いるって言ってるじゃん。」
夢衣「私のことでしょ…?」
一「違うよ。」
夢衣「…やだ。…むり。」
夢衣は寂しそうな声で答えるが、俺がそれに応えてしまえば昔に逆戻りだ。
一「無理じゃない。夢衣と俺はもう付き合えないんだ。次のいい人見つけられるように俺と頑張ろ。」
夢衣「ひーくんがいいの。」
一「俺以外にもいい男はたくさんいるよ。」
夢衣「なんで?ひーくんのこと、好きだよ?」
一「わがまま聞いてくれるから好きなんでしょ?それは恋愛の好きじゃないよ。」
夢衣「…そんなことないし。」
夢衣は濡れた指を俺の口の中に入れながら胸を擦り付けてくる。
夢衣「ひーくん、夢衣の味好きって言ってたし、私もひーくんの味好き。両思い。」
一「…夢衣は俺に何してほしいの?」
俺は今の夢衣の求めるものを聞いてみる。
夢衣「前みたいに一緒にいてほしいの。」
一「それは出来ないよ。俺、金稼がないといけないし、コンクールにも出るから昔みたいにずっとはいれない。」
夢衣「ひーくんいつも暇人だったのに…。」
一「…もうその俺はいない。今の俺は夢衣に新しい人見つけてほしいって思ってるよ。」
夢衣「私なんかに見つけられないもん。」
一「なあ…、夢衣。」
俺は後ろを振り返り、夢衣の泣き顔を見ながら話す。
一「夢衣だから好きになる人はいるんだよ。なんで自分で決めつけるの?」
夢衣「いつもいなくなるもん。好きな人も仲良かった子もみーんな私のこと捨てるんだ。」
一「…俺は?」
夢衣「ひーくんもだよ。今捨てようとしてるじゃん。」
一「してないよ。俺は夢衣とずっと友達だよ。」
俺は夢衣を抱きしめる。
一「友達の俺が夢衣の寂しい時に会いに行くからさ、変な男掴まえるのやめよう?」
夢衣「いつでも?」
一「仕事と学校の時は難しいけど、なるべく早く会いに行くよ。」
夢衣「えー…。」
夢衣は不服そうに顔を歪ませる。
一「知らない奴から病気もらうよりはマシだろ。」
夢衣「…そうだけど。」
一「ちゃんと俺のスケジュール教えるからさ、夢衣も酒と男で遊ぶのやめよ。」
そう言うと夢衣は黙り込み、俯いて考え始める。
一「それでちゃんと毎日体にクリームつけて火傷してるとこ、肌荒れしないようにしよう。」
俺は夢衣の顔を唇で引き上げて夢衣と目が合うようにする。
一「毎日家に帰ってクリームをつけるだけで俺はここに来るよ?酒は俺と一緒呑もう?」
夢衣「…それならいいよ。」
一「約束破ったらブロックするからね。」
夢衣「うぅ…、分かった。」
夢衣は少ししぶりながらも、俺の小指をとって指切りげんまんする。
そのあと2人でスケジュール共有アプリを入れて自分たちの7月のスケジュールを簡潔に書き入れたあと、俺は学校に向かった。
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