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「休憩するか。」
奏の一声でみんなの集中が真っ白い壁のようなキャンバスから天を仰ぐ。
午前中から大まかな絵の構図を決めようと5人で集まって本番の大きさのキャンバスを見ながら考えたけど、なかなか案がまとまらなかった。
それぞれ白紙に自分が思う構図を考えてはみんなで意見し合ったけど、しっくりするものが出来ずに行き詰まっていたところ。
とりあえず、5人で使ったものを一箇所にまとめて外の空気を吸いに行く。
明「あー…。なんか、最高のもの作ろう!って意気込むと、いつもみたいにすぐに取り掛かれないな。」
海斗「まあ、J ORICONNってネームの枷もあるだろ。」
将「どうするー?がっつり食う?」
と、呑気な将は昼飯候補を何個も出していく。
奏「みんなで決めていいよ。俺は食べると集中出来なくなるから。」
一「食べないのか?」
奏「食べてもいつもの半分かな。」
明「じゃあ、気晴らしの散歩がてらハイカラ町の飯屋行こうよ。」
将「そうしよう!どこ行く?」
明と将は自分の携帯を取り出し、店を調べ始める。
俺は明と将の後を着いていくように奏と一緒に海斗を挟み込み、腹ぺこな2人には聞こえないよう愛子ちゃんの容態を聞く。
海斗「背中、腹、太ももに殴った跡がたくさんあったらしい。俺は気づけなかった。」
海斗は俺にも奏にも目を合わせず、自分を責めてしまう。
俺もあの場で愛子ちゃんが隠していた怪我は気づけなかった。
海斗だけが悪いわけじゃない。
奏「2年ぶりにちゃんと会ったんだろ?気づけないのはしょうがない。」
海斗「気づけないし、あの場で愛子に守られたし、俺は本当にどんくさすぎるよな…。」
一「どんくさくても、彼氏から愛子ちゃんを助けたのは海斗だ。逃げようとした時、あいつからアイコちゃんを引き離してたじゃん。」
海斗「一があの時間は俺と愛子の時間だって言ってくれたから彼氏に邪魔されたくなかった。」
…本当にバカだな。
でも、あの時海斗が引き離さなかったら愛子ちゃんはもっと酷い目にあってただろう。
奏「…海斗はこれからどうするの?」
海斗「お前らとの作業が終わったら見舞いに行く。」
奏「そういうこと聞いたつもりじゃなかったけど、まあいいか。」
一「愛子ちゃんの彦星は海斗だったと。」
奏「なるほど。長かったねー。」
海斗は頭に?を浮かばせながら俺たちの会話をただ聞く。
こんな海斗だから愛子ちゃんの気持ちには気づけなかったけど、もう邪魔者はいなくなったんだ。
これからは2人の時間をもっと増やしてほしいな。
明「ハンバーグ、餃子、インドカリー何にする?」
と、俺が2人の恋を密かに応援していると、昼飯候補が決まったのか明たちが後ろを振り返り聞いてくる。
一「カレー。マトンカレー食べたい。」
海斗「俺、チキン。」
明「カレーで決まりってことね。じゃあこっちだ。」
明と将は急に角を曲がり、すぐそこにあった3階にあるカレー屋に入って3色カレーを4人で注文する中、奏はガパオライスを頼んだ。
奏「俺の分も少し入る?」
と、俺に聞いてくる奏。
一「将の出番。」
将「残すのは1番ダメなことってばあちゃん言ってたから食べる。」
明「俺も食べてみたい。」
海斗「取り皿貰うか。」
海斗は取り皿を貰いに店員に伝えに行く。
すると、明は俺と隣にいる奏を見ながら満面の笑みを浮かべる。
そんなにガパオライス食べたかったのか?
明「愛子ちゃんは海斗の彼女?」
と、明は俺たちに聞いてきた。
一「聞いてたのか?」
将「誰?」
将は飯を選ぶことに集中していて気づかなかったらしい。
毎食を命懸けで選ぶような将だから他の事は気にも止めないんだろう。
奏「なる予定だね。」
明「海斗、ようやく好きな子出来たんだ。」
一「まあ、そんなとこ。」
将「俺にも好きな子作ってくれね?」
将は隣にいる明を見つめながら肩をつつく。
好きな子を他人に選んでもらってどうすんだと思うが、週に5回近くデートに行ってる将は延々と彼女が出来ない。
もしかしたら目利きが悪いのかもな。
明「海行ったらナンパする?」
将「おー!それ良いな!」
海斗「貰ってきた。」
と、海斗は5つ分の取り皿を持ってきて席に座る。
1枚皿が多いと思ったけれど、そういう海斗が俺は好き。
俺は少し貰ったガパオライスをみんなと食べながら、学生最後の夏休みを楽しむために遊びも仕事も頑張ろうと俺は気合いを入れた。
→ 青と夏
奏の一声でみんなの集中が真っ白い壁のようなキャンバスから天を仰ぐ。
午前中から大まかな絵の構図を決めようと5人で集まって本番の大きさのキャンバスを見ながら考えたけど、なかなか案がまとまらなかった。
それぞれ白紙に自分が思う構図を考えてはみんなで意見し合ったけど、しっくりするものが出来ずに行き詰まっていたところ。
とりあえず、5人で使ったものを一箇所にまとめて外の空気を吸いに行く。
明「あー…。なんか、最高のもの作ろう!って意気込むと、いつもみたいにすぐに取り掛かれないな。」
海斗「まあ、J ORICONNってネームの枷もあるだろ。」
将「どうするー?がっつり食う?」
と、呑気な将は昼飯候補を何個も出していく。
奏「みんなで決めていいよ。俺は食べると集中出来なくなるから。」
一「食べないのか?」
奏「食べてもいつもの半分かな。」
明「じゃあ、気晴らしの散歩がてらハイカラ町の飯屋行こうよ。」
将「そうしよう!どこ行く?」
明と将は自分の携帯を取り出し、店を調べ始める。
俺は明と将の後を着いていくように奏と一緒に海斗を挟み込み、腹ぺこな2人には聞こえないよう愛子ちゃんの容態を聞く。
海斗「背中、腹、太ももに殴った跡がたくさんあったらしい。俺は気づけなかった。」
海斗は俺にも奏にも目を合わせず、自分を責めてしまう。
俺もあの場で愛子ちゃんが隠していた怪我は気づけなかった。
海斗だけが悪いわけじゃない。
奏「2年ぶりにちゃんと会ったんだろ?気づけないのはしょうがない。」
海斗「気づけないし、あの場で愛子に守られたし、俺は本当にどんくさすぎるよな…。」
一「どんくさくても、彼氏から愛子ちゃんを助けたのは海斗だ。逃げようとした時、あいつからアイコちゃんを引き離してたじゃん。」
海斗「一があの時間は俺と愛子の時間だって言ってくれたから彼氏に邪魔されたくなかった。」
…本当にバカだな。
でも、あの時海斗が引き離さなかったら愛子ちゃんはもっと酷い目にあってただろう。
奏「…海斗はこれからどうするの?」
海斗「お前らとの作業が終わったら見舞いに行く。」
奏「そういうこと聞いたつもりじゃなかったけど、まあいいか。」
一「愛子ちゃんの彦星は海斗だったと。」
奏「なるほど。長かったねー。」
海斗は頭に?を浮かばせながら俺たちの会話をただ聞く。
こんな海斗だから愛子ちゃんの気持ちには気づけなかったけど、もう邪魔者はいなくなったんだ。
これからは2人の時間をもっと増やしてほしいな。
明「ハンバーグ、餃子、インドカリー何にする?」
と、俺が2人の恋を密かに応援していると、昼飯候補が決まったのか明たちが後ろを振り返り聞いてくる。
一「カレー。マトンカレー食べたい。」
海斗「俺、チキン。」
明「カレーで決まりってことね。じゃあこっちだ。」
明と将は急に角を曲がり、すぐそこにあった3階にあるカレー屋に入って3色カレーを4人で注文する中、奏はガパオライスを頼んだ。
奏「俺の分も少し入る?」
と、俺に聞いてくる奏。
一「将の出番。」
将「残すのは1番ダメなことってばあちゃん言ってたから食べる。」
明「俺も食べてみたい。」
海斗「取り皿貰うか。」
海斗は取り皿を貰いに店員に伝えに行く。
すると、明は俺と隣にいる奏を見ながら満面の笑みを浮かべる。
そんなにガパオライス食べたかったのか?
明「愛子ちゃんは海斗の彼女?」
と、明は俺たちに聞いてきた。
一「聞いてたのか?」
将「誰?」
将は飯を選ぶことに集中していて気づかなかったらしい。
毎食を命懸けで選ぶような将だから他の事は気にも止めないんだろう。
奏「なる予定だね。」
明「海斗、ようやく好きな子出来たんだ。」
一「まあ、そんなとこ。」
将「俺にも好きな子作ってくれね?」
将は隣にいる明を見つめながら肩をつつく。
好きな子を他人に選んでもらってどうすんだと思うが、週に5回近くデートに行ってる将は延々と彼女が出来ない。
もしかしたら目利きが悪いのかもな。
明「海行ったらナンパする?」
将「おー!それ良いな!」
海斗「貰ってきた。」
と、海斗は5つ分の取り皿を持ってきて席に座る。
1枚皿が多いと思ったけれど、そういう海斗が俺は好き。
俺は少し貰ったガパオライスをみんなと食べながら、学生最後の夏休みを楽しむために遊びも仕事も頑張ろうと俺は気合いを入れた。
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