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「天ちゃん、学校間に合いそう?」
タクシーに乗り込み家に帰ろうとする天に、明は窓越しで話す。
天「うん!今日、お昼からなんだ。」
一「もう連絡なしに来んなよ。」
天「はーい。」
明「俺んとこにはいつでも来ていいからね!」
天「ありがとう!明くん好き!」
天は指ハートを明に送ってタクシーを出す。
明は天が乗ったタクシーが見えなくなるまで手を振り続けた。
まさかこんなに仲良くなるとは思わなかったな。
明「寝不足だけどいい夜だったね!妹ちゃん紹介してくれてありがとう。」
一「中学生だから手出すなよ。」
明「分かってるって。そんなに飢えてませーん。」
べーっと舌を出し、悪ガキのように走って家に入ってく明。
昨日の夜、明の家に行くとたくさんの服と雑貨が目につく所に用意して天を迎えてくれた。
その服や雑貨、明の装いを見て天は何かが吹っ切れたのか、朝にはああやって学校に向かうためにタクシーで帰っていった。
服の趣味も目新しいメイク用品も天にとって最高に楽しい空間だったのか、寝ろと言ってもずっと明と話してたくらい楽しんでくれた。
きっとこの後、家でひどく怒られるかもしれないが大丈夫。
天には好きなことをするために親を利用する方法を教えたから少しの時間、罵倒を耐えるだけでなんとかなる。
明「…ねみぃ。」
天のことを考えながら学校に行く準備をしていると明がベッドに横わる。
一「おい。俺の皆勤賞剥奪するつもりか?」
明「あぁーん。一くん、こわぁーい。」
俺は駄々をこねて寝ようとする明を起こし、手を引っ張ってタクシーに乗って学校に向かう。
授業で必要な物は持ってきてないけど、今日は座学だけだからノートとペンを買えばなんとかなる。
俺は学校付近のコンビニでタクシーを降り、文房具を買って教室に行く。
よし!ギリギリ誰もいない。
俺の皆勤賞は守られた。
明「俺、限界だからHR始まったら返事よろしく。」
一「分かった。」
2人で席に座って少しの間寝ていると、教室が賑やかになるのが聞こえて、目を開けるとあっという間にHRが始まる時間になっていた。
奏「あ、起きた。おはよう。」
前の席を借りている奏が干し芋を食べながら挨拶してきた。
一「…おはよ。」
奏「明と遊んだの?」
一「昨日妹が来て、それで明の家で女子会した。」
奏「なんだそれ。まあ、お疲れ。」
と言って、奏が干し芋を1本つまみ差し出してきた。
俺はそのまま口で受け取ると甘くて顎が吸われる。
奏「今日はさすがに自分の家で寝なよ。体壊すぞ。」
一「うぅーん。そうするー…。」
俺はぼやけた頭で返事をしながら激甘な干し芋をかじっていると、栄美先生と夏が同じタイミングで教室に入ってきた。
あいつ、いつも遅刻寸前で来るけど寝坊なのか?
にしては身支度しっかりしてくるんだよな。
俺は干し芋を食いながら何となく夏を眺めていると携帯を開き、ものすごいスピードで何かを打っている。
かすれ目で見えるのはメッセージアプリ。
そんなに返信溜まってるのかと驚くほどいろんな人に送ってる。
結構マメなやつなんだなと思っているとHRが終わり、みんなが授業の準備を始める。
一「明、もうすぐで授業始まる。」
俺は強めに明の体を揺すって起こそうとするが、なかなか起きない。
一「おーい。」
だめだこれ。ガチ寝だ。
俺は明の耳に息を吹きかける。
明「…ぅひ、ぇ。」
明の変な声に1人で腹を抱えていると奏たちがやってきた。
奏「真面目に起こしてやれよ。おーい、明?」
海斗「水かけるか?」
将「寝かしとけば?」
海斗「1時限目の海坂先生だ。厳しいだろ。」
将「あー…、そうだった。明、頑張れ!」
バン!と将が明の背中を叩くと、痛そうな声を出して明がゆっくり顔を上げる。
明「…寝不足すぎてぇ、頭痛ぇのよ。」
…叩かれたの気づいてないのか?
明は背中の痛みそっちのけに、重い頭を抱えながら頬杖をつく。
海斗「おはよう。海阪先生の授業始まるぞ。」
明「…!今日かーちゃんの授業か!起きるわ!」
そう言って眠そうな目から一転、輝きを取り戻す明。
一「好きだなー。歳上の魅力は?」
俺は明に見えないマイクを向ける。
明「たわわなお胸と、若いガキにない落ち着きのエロス!」
と言う、明の後ろにいつのまにか海坂先生が立っていた。
海阪「その念を芸術に表せ。」
明の頭をふわっと撫でて前の教壇に立つ海阪先生。
集まっていた奏たちは自分の席に戻り、授業の準備を始める。
明「…うわぁ。今日、命日かもしれない。」
一「もっと生きたらいい事出来るかもよ。」
明「…がんばるぅ!」
海阪「はい、私語マイナス3点。」
最悪なスタートで座学が始まった。
→キミがいる
タクシーに乗り込み家に帰ろうとする天に、明は窓越しで話す。
天「うん!今日、お昼からなんだ。」
一「もう連絡なしに来んなよ。」
天「はーい。」
明「俺んとこにはいつでも来ていいからね!」
天「ありがとう!明くん好き!」
天は指ハートを明に送ってタクシーを出す。
明は天が乗ったタクシーが見えなくなるまで手を振り続けた。
まさかこんなに仲良くなるとは思わなかったな。
明「寝不足だけどいい夜だったね!妹ちゃん紹介してくれてありがとう。」
一「中学生だから手出すなよ。」
明「分かってるって。そんなに飢えてませーん。」
べーっと舌を出し、悪ガキのように走って家に入ってく明。
昨日の夜、明の家に行くとたくさんの服と雑貨が目につく所に用意して天を迎えてくれた。
その服や雑貨、明の装いを見て天は何かが吹っ切れたのか、朝にはああやって学校に向かうためにタクシーで帰っていった。
服の趣味も目新しいメイク用品も天にとって最高に楽しい空間だったのか、寝ろと言ってもずっと明と話してたくらい楽しんでくれた。
きっとこの後、家でひどく怒られるかもしれないが大丈夫。
天には好きなことをするために親を利用する方法を教えたから少しの時間、罵倒を耐えるだけでなんとかなる。
明「…ねみぃ。」
天のことを考えながら学校に行く準備をしていると明がベッドに横わる。
一「おい。俺の皆勤賞剥奪するつもりか?」
明「あぁーん。一くん、こわぁーい。」
俺は駄々をこねて寝ようとする明を起こし、手を引っ張ってタクシーに乗って学校に向かう。
授業で必要な物は持ってきてないけど、今日は座学だけだからノートとペンを買えばなんとかなる。
俺は学校付近のコンビニでタクシーを降り、文房具を買って教室に行く。
よし!ギリギリ誰もいない。
俺の皆勤賞は守られた。
明「俺、限界だからHR始まったら返事よろしく。」
一「分かった。」
2人で席に座って少しの間寝ていると、教室が賑やかになるのが聞こえて、目を開けるとあっという間にHRが始まる時間になっていた。
奏「あ、起きた。おはよう。」
前の席を借りている奏が干し芋を食べながら挨拶してきた。
一「…おはよ。」
奏「明と遊んだの?」
一「昨日妹が来て、それで明の家で女子会した。」
奏「なんだそれ。まあ、お疲れ。」
と言って、奏が干し芋を1本つまみ差し出してきた。
俺はそのまま口で受け取ると甘くて顎が吸われる。
奏「今日はさすがに自分の家で寝なよ。体壊すぞ。」
一「うぅーん。そうするー…。」
俺はぼやけた頭で返事をしながら激甘な干し芋をかじっていると、栄美先生と夏が同じタイミングで教室に入ってきた。
あいつ、いつも遅刻寸前で来るけど寝坊なのか?
にしては身支度しっかりしてくるんだよな。
俺は干し芋を食いながら何となく夏を眺めていると携帯を開き、ものすごいスピードで何かを打っている。
かすれ目で見えるのはメッセージアプリ。
そんなに返信溜まってるのかと驚くほどいろんな人に送ってる。
結構マメなやつなんだなと思っているとHRが終わり、みんなが授業の準備を始める。
一「明、もうすぐで授業始まる。」
俺は強めに明の体を揺すって起こそうとするが、なかなか起きない。
一「おーい。」
だめだこれ。ガチ寝だ。
俺は明の耳に息を吹きかける。
明「…ぅひ、ぇ。」
明の変な声に1人で腹を抱えていると奏たちがやってきた。
奏「真面目に起こしてやれよ。おーい、明?」
海斗「水かけるか?」
将「寝かしとけば?」
海斗「1時限目の海坂先生だ。厳しいだろ。」
将「あー…、そうだった。明、頑張れ!」
バン!と将が明の背中を叩くと、痛そうな声を出して明がゆっくり顔を上げる。
明「…寝不足すぎてぇ、頭痛ぇのよ。」
…叩かれたの気づいてないのか?
明は背中の痛みそっちのけに、重い頭を抱えながら頬杖をつく。
海斗「おはよう。海阪先生の授業始まるぞ。」
明「…!今日かーちゃんの授業か!起きるわ!」
そう言って眠そうな目から一転、輝きを取り戻す明。
一「好きだなー。歳上の魅力は?」
俺は明に見えないマイクを向ける。
明「たわわなお胸と、若いガキにない落ち着きのエロス!」
と言う、明の後ろにいつのまにか海坂先生が立っていた。
海阪「その念を芸術に表せ。」
明の頭をふわっと撫でて前の教壇に立つ海阪先生。
集まっていた奏たちは自分の席に戻り、授業の準備を始める。
明「…うわぁ。今日、命日かもしれない。」
一「もっと生きたらいい事出来るかもよ。」
明「…がんばるぅ!」
海阪「はい、私語マイナス3点。」
最悪なスタートで座学が始まった。
→キミがいる
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