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さっさとひぃ兄の家に避難した後は黙々と来虎さんのジャケット作りに勤しんだ。
それがあの最悪な時間を忘れられるから、もうあんな場所好きでもなんでもないから。
どうせなら始業式、全校生徒が集まった体育館に時限爆弾が仕掛けてあってそれが爆発すればいいと何度も妄想し、どんどんジャケットを完成に近づけさせていると扉がノックされた。
一「そろそろ行くぞー。」
天「あ、はーい。」
私は毎年恒例のひぃ兄の幼馴染、千空姉弟が開くクリスマスパーティーへ向かう。
一「俺は奏ん家に泊まって行くから。帰りたくなったらタクシー掴まえて帰って。」
そう言って、ひぃ兄は私に5000円を渡し、彼女の音己ねぇと存分にクリスマスを楽しむプランをしっかり作っていく。
そんな風に尽くしてくれる彼氏がいるなんて音己ねぇは羨ましいなぁと思っていると、あっという間に千空家に着いた。
一「両親の話と夢衣の話はNG。言ったらこっちの家もあっちの家も追い出すから。」
天「…気をつけまーす。」
私はひぃ兄にしっかり釘を刺されて千空姉弟が待っている家のインターフォンを押すと、軽い足音が駆け寄ってくる音が聞こえて玄関の扉が勢いよく開いた。
音己「遅い。肉が冷える。」
一「天に何回も声かけても無視すんだもん。」
天「え?1回しか声かけられてないよ。」
一「夕方から何回も声掛けてた。」
…途中、色々頭使いすぎて寝てたかも。
だからなんにも聞こえなかったのかもな。
私はひぃ兄たちに謝りながら家に上がらせてもらうと、とってもお腹が鳴る香りが広がっていた。
天「いいにおー…い。」
音己「天の好きなチョコマフィンいっぱい作ったから持って帰って。」
天「ありがとう!音己ねぇが作るお菓子大好きなの!」
私は今年一ウキウキ気分になり、通されたリビングに行くとひぃ兄の幼馴染で大親友の奏くんが大きなチキンの前で足をばたつかせながら私たちを待っていた。
奏「遅ーい。お腹減ってパリ皮つまんじゃったよ。」
一「天に言って。」
天「ごめんなさい!これどうぞ!」
私は明日渡す予定のプレゼントとは別に持ってきた駄菓子いっぱいのプレゼントを奏くんに渡す。
奏「え!?ありがとう!…俺の好きな浮き輪チョコいっぱい入ってる!!」
一「それ、ドーナツな。」
音己「私にもちょうだい。」
天「音己ねぇもどうぞっ。」
私は奏くんの袋に手を伸ばそうとしていた音己ねぇにも駄菓子詰め合わせをあげると音己ねぇはお礼を言ってスキップしながら席に着き、奏くんと同じように目を輝かせる。
一「お詫び持ってきといてよかったな。」
天「プレゼント、だよ。ひぃ兄にもあげる。」
一「お、ありがとう。」
ひぃ兄は私があげた小さい紙袋の中を見ながら音己ねぇの隣に座り、アイスクーラーに入っていたシャンパンを手に取った。
私はそれを見て空いていた席にすぐに座り、音己ねぇがついでくれたシャンメリーが入ったシャンパングラスを見て来虎さんのジャケットのオマケを思いつく。
それと同時にひぃ兄はシャンパンのコルクを弾かせて、泡が溢れるシャンパンを自分の口に流し込んだ。
音己「…飲み方、汚い。」
一「口はつけてないし、もったいないから。」
奏「バカな飲み方せずにちゃんとグラスに注いで。」
一「分かってるー。」
ひぃ兄は泡が収まったシャンパンをグラスに注ぎ、手に持った。
一「1日早いクリスマスに乾杯。」
「「「乾杯!」」」
私は今から始まる学校に行かなくていい冬休みに心高ぶらせ、今日あったことを忘れることにした。
環流 虹向/天使とおこた
それがあの最悪な時間を忘れられるから、もうあんな場所好きでもなんでもないから。
どうせなら始業式、全校生徒が集まった体育館に時限爆弾が仕掛けてあってそれが爆発すればいいと何度も妄想し、どんどんジャケットを完成に近づけさせていると扉がノックされた。
一「そろそろ行くぞー。」
天「あ、はーい。」
私は毎年恒例のひぃ兄の幼馴染、千空姉弟が開くクリスマスパーティーへ向かう。
一「俺は奏ん家に泊まって行くから。帰りたくなったらタクシー掴まえて帰って。」
そう言って、ひぃ兄は私に5000円を渡し、彼女の音己ねぇと存分にクリスマスを楽しむプランをしっかり作っていく。
そんな風に尽くしてくれる彼氏がいるなんて音己ねぇは羨ましいなぁと思っていると、あっという間に千空家に着いた。
一「両親の話と夢衣の話はNG。言ったらこっちの家もあっちの家も追い出すから。」
天「…気をつけまーす。」
私はひぃ兄にしっかり釘を刺されて千空姉弟が待っている家のインターフォンを押すと、軽い足音が駆け寄ってくる音が聞こえて玄関の扉が勢いよく開いた。
音己「遅い。肉が冷える。」
一「天に何回も声かけても無視すんだもん。」
天「え?1回しか声かけられてないよ。」
一「夕方から何回も声掛けてた。」
…途中、色々頭使いすぎて寝てたかも。
だからなんにも聞こえなかったのかもな。
私はひぃ兄たちに謝りながら家に上がらせてもらうと、とってもお腹が鳴る香りが広がっていた。
天「いいにおー…い。」
音己「天の好きなチョコマフィンいっぱい作ったから持って帰って。」
天「ありがとう!音己ねぇが作るお菓子大好きなの!」
私は今年一ウキウキ気分になり、通されたリビングに行くとひぃ兄の幼馴染で大親友の奏くんが大きなチキンの前で足をばたつかせながら私たちを待っていた。
奏「遅ーい。お腹減ってパリ皮つまんじゃったよ。」
一「天に言って。」
天「ごめんなさい!これどうぞ!」
私は明日渡す予定のプレゼントとは別に持ってきた駄菓子いっぱいのプレゼントを奏くんに渡す。
奏「え!?ありがとう!…俺の好きな浮き輪チョコいっぱい入ってる!!」
一「それ、ドーナツな。」
音己「私にもちょうだい。」
天「音己ねぇもどうぞっ。」
私は奏くんの袋に手を伸ばそうとしていた音己ねぇにも駄菓子詰め合わせをあげると音己ねぇはお礼を言ってスキップしながら席に着き、奏くんと同じように目を輝かせる。
一「お詫び持ってきといてよかったな。」
天「プレゼント、だよ。ひぃ兄にもあげる。」
一「お、ありがとう。」
ひぃ兄は私があげた小さい紙袋の中を見ながら音己ねぇの隣に座り、アイスクーラーに入っていたシャンパンを手に取った。
私はそれを見て空いていた席にすぐに座り、音己ねぇがついでくれたシャンメリーが入ったシャンパングラスを見て来虎さんのジャケットのオマケを思いつく。
それと同時にひぃ兄はシャンパンのコルクを弾かせて、泡が溢れるシャンパンを自分の口に流し込んだ。
音己「…飲み方、汚い。」
一「口はつけてないし、もったいないから。」
奏「バカな飲み方せずにちゃんとグラスに注いで。」
一「分かってるー。」
ひぃ兄は泡が収まったシャンパンをグラスに注ぎ、手に持った。
一「1日早いクリスマスに乾杯。」
「「「乾杯!」」」
私は今から始まる学校に行かなくていい冬休みに心高ぶらせ、今日あったことを忘れることにした。
環流 虹向/天使とおこた
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