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BIRTHDAY
しみしみ幸寂
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幸せが重複し過ぎて、私には手に負えません。
もうなんで誕生日明けに信之と付き合ったんだろう。
もっとゆっくり進めば、こんなに幸せな日が渋滞することはなかったのにあの日の私は欲しがりさんだったんだな。
私は信之と陶芸でお皿づくりを終え、イルミネーションに感動し終えて昨日から味を染み込ませていたお肉のない肉じゃがを信之と一緒食べた。
明人「んー…、なんか足りない?」
信之「俺は美味しいと思うよ。」
と、信之は微笑んで味がしっかり染みたじゃがいもを美味しそうに頬張る。
けど、私はお肉の入った肉じゃがの味を少し前まで食べていたから何か物足りなさを感じてしまい、信之に頼まれた肉じゃがの失敗に悔やむ。
信之「またこれ作ってほしいな。」
明人「うん。今度はもっと美味しくする。」
私は自分のお弁当はしばらくじゃが弁だなと腹をくくり、気合いを入れた。
信之「ありがとう。そういえば、明日から29日まで俺は仕事だけど明人はどこか出かけるの?」
と、信之は年末の予定を聞いてきた。
明人「んー…、部屋の掃除するくらい?神社には信之と一緒に行きたいからまだ行かないよ。」
信之「分かった。今年も年末年始は帰らないんだね。」
明人「織華は晴大さんの方に帰ったし、帰っても寝正月なの見えてるからまた年度末くらいに行こうかなって思ってる。」
信之「そっか。2月末とか?」
明人「んー…、初旬かな。混むの好きじゃないし。」
信之「前も言ってたね。静かなとこ好きなの?」
明人「それもあるけど信之と逸れるの嫌だから。」
私がそう言うと信之は私の腰に手を回し、自分にぎゅっと寄せた。
信之「嬉しい。けどちゃんと手繋いでれば大丈夫だよ。」
明人「じゃあずっと繋いでてね。」
私はちょっと違う意味合いで信之に言葉を返すとキスで閉じ込められてしまった。
信之「トマト煮楽しみにしてる。」
明人「…うん。」
信之のそういうちょっとした仕草がいつも寂しく思っちゃうんだけど、気にし過ぎかな。
…今日はあんまり言い合いしたくないから、何もしないでおこう。
私は今日だけは信之の悲しい涙目は見たくなくて、自分の気持ちを蓋をすることにした。
信之「今日は明人の髪の毛洗いたいな。」
と、私が勝手に寂しがってると信之はそう誘ってくれた。
明人「じゃあ、私も洗うね。そういえば貯金がもう少しで溜まりそうだけどどうする?」
私は旅行貯金の積立がもうすぐ目標金額に到達しそうなので、候補を聞いてみる。
信之「温泉って言えば草津って感じだよね。」
え?そんな遠くまで一緒に行ってくれるの?
明人「そうだね。私、草津行ったことない。」
信之「そうなの?温泉好きなのに?」
明人「うん。 好きだけど箱根とか近場に行ってたよ。」
信之「そうだったんだ。じゃあ冬明けくらいの少し暖かい時期に行こうか。」
明人「うん!これからももうちょっと貯めていろんな温泉入りに行こ?」
信之「いいね。楽しみ。」
私は信之が旅行に前向きなのが嬉しくてさっきの寂しさがどっかに飛んで行った。
けど、信之のごまかしさえなければいつも楽しい嬉しいで毎日が終わってれるのに、信之がそうしてくれないのはなんでなんだろうな。
私は今日だけそのモヤモヤを置いて1年記念日を心半分で楽しんだ。
…………
朝・ピカイチサンドセット
昼・ココア
夜・肉じゃが(肉なし)
今日作ったお皿は来月には届くらしいからそこまでに肉じゃが極めよ。
粉末だしと鰹節の2連技が肝だけど、入れるタイミング難しい。
けど、信之にもっと美味しいって言ってもらえるように頑張ろっ♡\( ¨̮ )
おやすみ、信之・明人
…………
環流 虹向/エンディングノート
もうなんで誕生日明けに信之と付き合ったんだろう。
もっとゆっくり進めば、こんなに幸せな日が渋滞することはなかったのにあの日の私は欲しがりさんだったんだな。
私は信之と陶芸でお皿づくりを終え、イルミネーションに感動し終えて昨日から味を染み込ませていたお肉のない肉じゃがを信之と一緒食べた。
明人「んー…、なんか足りない?」
信之「俺は美味しいと思うよ。」
と、信之は微笑んで味がしっかり染みたじゃがいもを美味しそうに頬張る。
けど、私はお肉の入った肉じゃがの味を少し前まで食べていたから何か物足りなさを感じてしまい、信之に頼まれた肉じゃがの失敗に悔やむ。
信之「またこれ作ってほしいな。」
明人「うん。今度はもっと美味しくする。」
私は自分のお弁当はしばらくじゃが弁だなと腹をくくり、気合いを入れた。
信之「ありがとう。そういえば、明日から29日まで俺は仕事だけど明人はどこか出かけるの?」
と、信之は年末の予定を聞いてきた。
明人「んー…、部屋の掃除するくらい?神社には信之と一緒に行きたいからまだ行かないよ。」
信之「分かった。今年も年末年始は帰らないんだね。」
明人「織華は晴大さんの方に帰ったし、帰っても寝正月なの見えてるからまた年度末くらいに行こうかなって思ってる。」
信之「そっか。2月末とか?」
明人「んー…、初旬かな。混むの好きじゃないし。」
信之「前も言ってたね。静かなとこ好きなの?」
明人「それもあるけど信之と逸れるの嫌だから。」
私がそう言うと信之は私の腰に手を回し、自分にぎゅっと寄せた。
信之「嬉しい。けどちゃんと手繋いでれば大丈夫だよ。」
明人「じゃあずっと繋いでてね。」
私はちょっと違う意味合いで信之に言葉を返すとキスで閉じ込められてしまった。
信之「トマト煮楽しみにしてる。」
明人「…うん。」
信之のそういうちょっとした仕草がいつも寂しく思っちゃうんだけど、気にし過ぎかな。
…今日はあんまり言い合いしたくないから、何もしないでおこう。
私は今日だけは信之の悲しい涙目は見たくなくて、自分の気持ちを蓋をすることにした。
信之「今日は明人の髪の毛洗いたいな。」
と、私が勝手に寂しがってると信之はそう誘ってくれた。
明人「じゃあ、私も洗うね。そういえば貯金がもう少しで溜まりそうだけどどうする?」
私は旅行貯金の積立がもうすぐ目標金額に到達しそうなので、候補を聞いてみる。
信之「温泉って言えば草津って感じだよね。」
え?そんな遠くまで一緒に行ってくれるの?
明人「そうだね。私、草津行ったことない。」
信之「そうなの?温泉好きなのに?」
明人「うん。 好きだけど箱根とか近場に行ってたよ。」
信之「そうだったんだ。じゃあ冬明けくらいの少し暖かい時期に行こうか。」
明人「うん!これからももうちょっと貯めていろんな温泉入りに行こ?」
信之「いいね。楽しみ。」
私は信之が旅行に前向きなのが嬉しくてさっきの寂しさがどっかに飛んで行った。
けど、信之のごまかしさえなければいつも楽しい嬉しいで毎日が終わってれるのに、信之がそうしてくれないのはなんでなんだろうな。
私は今日だけそのモヤモヤを置いて1年記念日を心半分で楽しんだ。
…………
朝・ピカイチサンドセット
昼・ココア
夜・肉じゃが(肉なし)
今日作ったお皿は来月には届くらしいからそこまでに肉じゃが極めよ。
粉末だしと鰹節の2連技が肝だけど、入れるタイミング難しい。
けど、信之にもっと美味しいって言ってもらえるように頑張ろっ♡\( ¨̮ )
おやすみ、信之・明人
…………
環流 虹向/エンディングノート
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