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雲の上に
139:06:42
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時音は自分の家と言っていたけど、私と家を決めるまでのホテルみたいなものとマンスリーマンションの備え付けソファーでいつものココアを飲みながら教えてくれた。
だからシンプルで最低限の家具と家電しかないんだなと2LDKのしっかりした家を見学させてもらった後、私は時音が買っといてくれた梅酒を飲む。
幸来未「タイムリミットまでに間に合ってよかったね。おめでとう。」
私はずっと言いそびれていたことを時音に伝えた。
時音「一応ひと段落って感じ。ありがとう。」
時音は優しく笑い、私の顔を持ち上げるようにキスをしてきた。
私はそのままソファーに横になってもよかったけど、持っていた梅酒が気になり少し時音の顔を押し返す。
幸来未「家族も大喜びだね。美味しいもの食べた?」
時音「…ううん。」
そう言って時音はさっきまで嬉しそうだった顔を悲しそうな顔に変えてしまい、言葉を飲み込むようにココアを口にした。
幸来未「なんで?もうバイトしなくても生活費は安定してるんでしょ?」
時音「そっちじゃなくて、事務所自体偽物で詐欺だって言うんだ。だからもう諦めた。」
時音は目に少し涙を浮かべ作り笑顔をしてしまう。
幸来未「え…?調べたけど結構いいとこじゃなかったっけ…。」
時音「そうなんだけど、何言っても信じてくれないんだ。だからもういいの。縁切った。」
そう教えてくれた時音は私から邪魔者の梅酒を取り上げてテーブルに置くと、私の唇を食べるようなキスをしてソファーに押し倒した。
時音「姉ちゃんはお祝いにカニくれたけど、親はずっと帰ってこいメールしかくれないんだ。自分の子どもが勝手に離れてくのが相当嫌なんだね。」
時音は親の愚痴を吐きながら私のブラウスの裾をぴっちりペンシルスカートから取り出し、その下に手を入れるとブラのホックを外した。
時音「…少しは喜んでくれるかなって思ってたけど、一度もおめでとうも笑顔もくれなかった。友達…っていうか、知り合いはテンプレの言葉で祝って女優かモデル紹介しろってさ。」
今日はたくさん時音の笑顔が見れると思ったのに、今にも泣き出しそうな悔しげな顔をしている時音しか目に入らない。
時音「僕はただ自分の芝居をみんなに認められることが嬉しくて有名になりたいとか、芸能人と付き合いたいとかないのに周りのみんなはそればっかり話題にするんだ。俳優っていう職業についただけで決めつけで語られるの悔しい…。」
ずっと自分1人でその気持ちを抱えていた時音は私の胸に顔を埋めて鼻をすすり始めた。
幸来未「…時音、ちゅーしよ。」
時音「ちょっと待って。鼻水…」
幸来未「時音の全部ちょうだいって言ったでしょ。」
私はティッシュに手を伸ばそうとする時音の顔を持ち上げてチョコと梅酒のちょっと口合わせ悪い舌に少ししょっぱいスパイスをもらい味を調節するけど、どうやったって悲しい気持ちの時音はまずい。
幸来未「まずいね。やっぱりココアとティッシュちょうだい。」
顔に時音の涙と鼻水をつけたまま、わがままを言うと時音はそんな私を見て笑ってくれた。
時音「とりあえず、ティッシュね。」
時音も涙と鼻水でぐちゃぐちゃな顔をそのままにしてティッシュを取り、真っ先に私の口にティッシュを置いて口に入った鼻水を出させるとそのまま私の顔を拭いてくれたので、私はお腹の上に置かれたティッシュを3枚取って時音の顔を拭く。
幸来未「時音は自分のことに集中してればいいよ。今うるさい人たちもきっとその背中を見てたら黙って、見守るためにそばについてくれるよ。」
時音「…そうかな。」
幸来未「うん。時音の背中は寂しそうだから。隣にいたいって思うよ。」
時音「幸来未がそう言ってくれるならそんな気しかしないよ。」
と、時音は何故だか嬉しそうに笑い、私に口移しでココアをくれた。
幸来未「時音の舞台デビュー見に行こうかな。」
時音「え!?本当に?」
幸来未「うん。ちゃんとしたとこで時音の芝居見てみたい。」
私は時音にもっと嬉しそうな顔をしてほしくていつかも分からない舞台に行くと言うと、時音は幸せの香りがするバニラアイスみたいに笑った。
時音「もっと気合い入った!8月5日から始まるんだ。」
と、時音は自分の携帯を取り、目を輝かせながら明後日公開予定だという情報をバンバン口に出していく。
幸来未「私、部外者なのにそんなに聞いていいの?」
時音「幸来未はどこかにリークするなんて思ってないよ。」
幸来未「…そっか。でも他の人にはしないようにね。」
時音「もちろんっ。幸来未しか信じられる人いないし。」
そう言って時音は同時期に入ったとういう4人の新人さんとの楽しかった話を教えてくれた。
その話をしてる時音はとっても楽しげでさっきの愚痴はいつのまにか空気に溶け込んで見えないほど、時音はたくさん笑顔を見せてくれて私は一安心して楽しげな時音の稽古話を聞き続けた。
環流 虹向/23:48
だからシンプルで最低限の家具と家電しかないんだなと2LDKのしっかりした家を見学させてもらった後、私は時音が買っといてくれた梅酒を飲む。
幸来未「タイムリミットまでに間に合ってよかったね。おめでとう。」
私はずっと言いそびれていたことを時音に伝えた。
時音「一応ひと段落って感じ。ありがとう。」
時音は優しく笑い、私の顔を持ち上げるようにキスをしてきた。
私はそのままソファーに横になってもよかったけど、持っていた梅酒が気になり少し時音の顔を押し返す。
幸来未「家族も大喜びだね。美味しいもの食べた?」
時音「…ううん。」
そう言って時音はさっきまで嬉しそうだった顔を悲しそうな顔に変えてしまい、言葉を飲み込むようにココアを口にした。
幸来未「なんで?もうバイトしなくても生活費は安定してるんでしょ?」
時音「そっちじゃなくて、事務所自体偽物で詐欺だって言うんだ。だからもう諦めた。」
時音は目に少し涙を浮かべ作り笑顔をしてしまう。
幸来未「え…?調べたけど結構いいとこじゃなかったっけ…。」
時音「そうなんだけど、何言っても信じてくれないんだ。だからもういいの。縁切った。」
そう教えてくれた時音は私から邪魔者の梅酒を取り上げてテーブルに置くと、私の唇を食べるようなキスをしてソファーに押し倒した。
時音「姉ちゃんはお祝いにカニくれたけど、親はずっと帰ってこいメールしかくれないんだ。自分の子どもが勝手に離れてくのが相当嫌なんだね。」
時音は親の愚痴を吐きながら私のブラウスの裾をぴっちりペンシルスカートから取り出し、その下に手を入れるとブラのホックを外した。
時音「…少しは喜んでくれるかなって思ってたけど、一度もおめでとうも笑顔もくれなかった。友達…っていうか、知り合いはテンプレの言葉で祝って女優かモデル紹介しろってさ。」
今日はたくさん時音の笑顔が見れると思ったのに、今にも泣き出しそうな悔しげな顔をしている時音しか目に入らない。
時音「僕はただ自分の芝居をみんなに認められることが嬉しくて有名になりたいとか、芸能人と付き合いたいとかないのに周りのみんなはそればっかり話題にするんだ。俳優っていう職業についただけで決めつけで語られるの悔しい…。」
ずっと自分1人でその気持ちを抱えていた時音は私の胸に顔を埋めて鼻をすすり始めた。
幸来未「…時音、ちゅーしよ。」
時音「ちょっと待って。鼻水…」
幸来未「時音の全部ちょうだいって言ったでしょ。」
私はティッシュに手を伸ばそうとする時音の顔を持ち上げてチョコと梅酒のちょっと口合わせ悪い舌に少ししょっぱいスパイスをもらい味を調節するけど、どうやったって悲しい気持ちの時音はまずい。
幸来未「まずいね。やっぱりココアとティッシュちょうだい。」
顔に時音の涙と鼻水をつけたまま、わがままを言うと時音はそんな私を見て笑ってくれた。
時音「とりあえず、ティッシュね。」
時音も涙と鼻水でぐちゃぐちゃな顔をそのままにしてティッシュを取り、真っ先に私の口にティッシュを置いて口に入った鼻水を出させるとそのまま私の顔を拭いてくれたので、私はお腹の上に置かれたティッシュを3枚取って時音の顔を拭く。
幸来未「時音は自分のことに集中してればいいよ。今うるさい人たちもきっとその背中を見てたら黙って、見守るためにそばについてくれるよ。」
時音「…そうかな。」
幸来未「うん。時音の背中は寂しそうだから。隣にいたいって思うよ。」
時音「幸来未がそう言ってくれるならそんな気しかしないよ。」
と、時音は何故だか嬉しそうに笑い、私に口移しでココアをくれた。
幸来未「時音の舞台デビュー見に行こうかな。」
時音「え!?本当に?」
幸来未「うん。ちゃんとしたとこで時音の芝居見てみたい。」
私は時音にもっと嬉しそうな顔をしてほしくていつかも分からない舞台に行くと言うと、時音は幸せの香りがするバニラアイスみたいに笑った。
時音「もっと気合い入った!8月5日から始まるんだ。」
と、時音は自分の携帯を取り、目を輝かせながら明後日公開予定だという情報をバンバン口に出していく。
幸来未「私、部外者なのにそんなに聞いていいの?」
時音「幸来未はどこかにリークするなんて思ってないよ。」
幸来未「…そっか。でも他の人にはしないようにね。」
時音「もちろんっ。幸来未しか信じられる人いないし。」
そう言って時音は同時期に入ったとういう4人の新人さんとの楽しかった話を教えてくれた。
その話をしてる時音はとっても楽しげでさっきの愚痴はいつのまにか空気に溶け込んで見えないほど、時音はたくさん笑顔を見せてくれて私は一安心して楽しげな時音の稽古話を聞き続けた。
環流 虹向/23:48
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