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おとなりあい
139:15:28
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朝目を覚ますと私は春馬くんに抱きかかえられながら寝ていて、私が起きたことに気づかない春馬くんは朝日が漏れるカーテンを開けることなくニュースを見ていた。
今日は春馬くんとお別れなはずなのに外はとってもいい天気で、このままいつも通りデートをしたい気分だけどそれは私のわがままだから言い出せない。
幸来未「おはよ。」
春馬「あ、おはよ。天気いいから外で朝飯どう?」
…そういうの、やめてほしい。
春馬くんっていつも後だしだからずるいよ。
幸来未「行く。でももうちょっとゆっくりしよ。」
私はまた目を瞑って春馬くんの最後の温もりを感じながら少しだけ眠ったフリをした後、朝ごはんを食べに駅前近くの定食屋さんに行く。
けど、この時間が終わったらバイバイするのは自分の中で確定事項だからいつもよりゆっくりと朝ごはんを食べてしまう。
春馬「昨日、知らない間に寝てたわ。何回したっけ?」
幸来未「夕方からダラダラしてたから6回くらい?」
春馬「人生最高記録だ…。」
そんなことこんな和やかな定食屋さんで話す?
私は春馬くんの感性にまた疑問を持っていると、春馬くんは大盛りにしてもらったはずのお米をおかわりした。
春馬「運動量には比例してない気するけど、今日くらいいいよね。」
そう言って春馬くんはだいぶ長い期間続けていた糖質制限を今日この時に辞めた。
それは最後のあがきのようだったけど、私はまたあの春馬くんが戻ってきたのかと嬉しく思ってしまった。
幸来未「どうせなら今から…」
「あ!西宮さんと船田さんじゃないですか!」
と、私の言葉を遮るように男の声が聞こえたので店の出入り口を見てみるとそこには凛太郎さんと私に悪意を持っていた女性社員さんがいた。
凛太郎「おはようございます。ここのぶり大根美味しいですよねー。」
そう言って凛太郎さんはその女性と一緒に券売機に行き、定食を選び始めた。
幸来未「…こっち、来るかな。」
私は組み合わせが最悪な2人と出会ってしまい、この後どうしようか春馬くんと相談しようとすると春馬くんの顔がどんどん青ざめていく。
幸来未「もしかして…、あの人が恋人候補?」
嫌な予感がした私は首を動かすだけで済む質問をすると春馬くんは一度首を縦に振った。
春馬「…ってか、西宮にそれ話したっけ。」
…せっかく気持ちが揺らいだのに。
その言葉でもう波風1つ立たなくなったよ。
幸来未「寝る直前にうざったいってぼやいてた。」
春馬「俺…、最低過ぎるね…。」
幸来未「自覚してるならまだ最低じゃないよ。」
私がそう言うと春馬くんはびっくりした顔をして今日みたいな陽気のように暖かく笑った。
春馬「やっぱ西宮っていい奴。本当、1番好きだな。」
まっすぐ私に好きをくれた春馬くんに久しぶりに胸がきゅっとなっていると、隣の席に凛太郎さんとあの女性がやってきた。
凛太郎「お隣失礼します。マキさんはそっちで。」
と、凛太郎は異性同士隣合わせにしてテーブルをくっつけた。
凛太郎「運動した後のしじみの味噌汁ってなんでこんなに美味しいんですかね。」
幸来未「…2人はジム帰りとかですか?」
凛太郎「ジムじゃなくてホテル帰りです。」
マキ「…ちょ、やめてよ。」
春馬くんの隣に座れて嬉しそうだったマキさんは一瞬で作っていた笑顔が崩れ、凛太郎さんの口を止めようとする。
凛太郎「僕って嘘つくの苦手なんですよね。お互い都合のいい“ビジネスパートナー”って話したじゃないですか。それとも僕のこと、好きになっちゃいました?」
そう言って凛太郎さんはヘドロが漏れ出そうな垂れた笑顔をマキさんに見せると、マキさんは定食を一口も食べず外に行ってしまった。
春馬「…なんとかしてほしいとは言ったけど、やり方エグくないか?」
と、額に汗をかいている春馬くんはあと3口で食べ終わりそうだったご飯茶碗を置き、凛太郎さんを怯えるような目で見る。
凛太郎「あいつ、いろんな所でカップルブレイクさせてたのでいいんです。兄さんもなんとかしろってうるさかったので。」
そう言った凛太郎さんはマキさんが残していった肉豆腐定食から熱々染々の豆腐を取り、目を煌めかせて食べた。
凛太郎「ここで会ったのも縁なのでお時間あったら一緒に遊びませんか?憑き物が取れた記念に。」
春馬「…まあ、お礼はしないとな。」
凛太郎「西宮さんも。あのエクレア再挑戦します?」
幸来未「…は、はい。」
凛太郎「じゃあご飯食べ終わったら早速行きましょ!」
私と春馬くんは凛太郎さんの作る波に流され、そのまま凛太郎さんと遊ぶことにした。
環流 虹向/23:48
今日は春馬くんとお別れなはずなのに外はとってもいい天気で、このままいつも通りデートをしたい気分だけどそれは私のわがままだから言い出せない。
幸来未「おはよ。」
春馬「あ、おはよ。天気いいから外で朝飯どう?」
…そういうの、やめてほしい。
春馬くんっていつも後だしだからずるいよ。
幸来未「行く。でももうちょっとゆっくりしよ。」
私はまた目を瞑って春馬くんの最後の温もりを感じながら少しだけ眠ったフリをした後、朝ごはんを食べに駅前近くの定食屋さんに行く。
けど、この時間が終わったらバイバイするのは自分の中で確定事項だからいつもよりゆっくりと朝ごはんを食べてしまう。
春馬「昨日、知らない間に寝てたわ。何回したっけ?」
幸来未「夕方からダラダラしてたから6回くらい?」
春馬「人生最高記録だ…。」
そんなことこんな和やかな定食屋さんで話す?
私は春馬くんの感性にまた疑問を持っていると、春馬くんは大盛りにしてもらったはずのお米をおかわりした。
春馬「運動量には比例してない気するけど、今日くらいいいよね。」
そう言って春馬くんはだいぶ長い期間続けていた糖質制限を今日この時に辞めた。
それは最後のあがきのようだったけど、私はまたあの春馬くんが戻ってきたのかと嬉しく思ってしまった。
幸来未「どうせなら今から…」
「あ!西宮さんと船田さんじゃないですか!」
と、私の言葉を遮るように男の声が聞こえたので店の出入り口を見てみるとそこには凛太郎さんと私に悪意を持っていた女性社員さんがいた。
凛太郎「おはようございます。ここのぶり大根美味しいですよねー。」
そう言って凛太郎さんはその女性と一緒に券売機に行き、定食を選び始めた。
幸来未「…こっち、来るかな。」
私は組み合わせが最悪な2人と出会ってしまい、この後どうしようか春馬くんと相談しようとすると春馬くんの顔がどんどん青ざめていく。
幸来未「もしかして…、あの人が恋人候補?」
嫌な予感がした私は首を動かすだけで済む質問をすると春馬くんは一度首を縦に振った。
春馬「…ってか、西宮にそれ話したっけ。」
…せっかく気持ちが揺らいだのに。
その言葉でもう波風1つ立たなくなったよ。
幸来未「寝る直前にうざったいってぼやいてた。」
春馬「俺…、最低過ぎるね…。」
幸来未「自覚してるならまだ最低じゃないよ。」
私がそう言うと春馬くんはびっくりした顔をして今日みたいな陽気のように暖かく笑った。
春馬「やっぱ西宮っていい奴。本当、1番好きだな。」
まっすぐ私に好きをくれた春馬くんに久しぶりに胸がきゅっとなっていると、隣の席に凛太郎さんとあの女性がやってきた。
凛太郎「お隣失礼します。マキさんはそっちで。」
と、凛太郎は異性同士隣合わせにしてテーブルをくっつけた。
凛太郎「運動した後のしじみの味噌汁ってなんでこんなに美味しいんですかね。」
幸来未「…2人はジム帰りとかですか?」
凛太郎「ジムじゃなくてホテル帰りです。」
マキ「…ちょ、やめてよ。」
春馬くんの隣に座れて嬉しそうだったマキさんは一瞬で作っていた笑顔が崩れ、凛太郎さんの口を止めようとする。
凛太郎「僕って嘘つくの苦手なんですよね。お互い都合のいい“ビジネスパートナー”って話したじゃないですか。それとも僕のこと、好きになっちゃいました?」
そう言って凛太郎さんはヘドロが漏れ出そうな垂れた笑顔をマキさんに見せると、マキさんは定食を一口も食べず外に行ってしまった。
春馬「…なんとかしてほしいとは言ったけど、やり方エグくないか?」
と、額に汗をかいている春馬くんはあと3口で食べ終わりそうだったご飯茶碗を置き、凛太郎さんを怯えるような目で見る。
凛太郎「あいつ、いろんな所でカップルブレイクさせてたのでいいんです。兄さんもなんとかしろってうるさかったので。」
そう言った凛太郎さんはマキさんが残していった肉豆腐定食から熱々染々の豆腐を取り、目を煌めかせて食べた。
凛太郎「ここで会ったのも縁なのでお時間あったら一緒に遊びませんか?憑き物が取れた記念に。」
春馬「…まあ、お礼はしないとな。」
凛太郎「西宮さんも。あのエクレア再挑戦します?」
幸来未「…は、はい。」
凛太郎「じゃあご飯食べ終わったら早速行きましょ!」
私と春馬くんは凛太郎さんの作る波に流され、そのまま凛太郎さんと遊ぶことにした。
環流 虹向/23:48
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