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おとなりあい
154:12:37
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私と凛太郎さんはあれから時たま会ってスイーツ巡りをする間柄になった。
あの日は凛太郎さんにオススメされたクレープ屋さんが閉店になっていて行けなかったので、時間を改めてお昼時の空いている平日に再挑戦することになった。
そんなスイーツ巡りを毎回写真で見てくれている時音も楽しんでくれてるみたいで、落ち着いたら一緒に行こうねと何度も約束してくれるけど今のところ前のようにすぐには会えない。
あんな最高のクリスマスプレゼントをくれたのにそれから春になってコートがいらなくなっても会えないなんて思いもしなかったけど、連絡が取れてるならきっとあの約束もまだ有効だ。
そうやって毎日疑心暗鬼になる自分に言い聞かせていると、待ち合わせ場所に凛太郎さんがやってきた。
凛太郎「今日は絶対食べられます!」
幸来未「絶対食べたいです。」
私と凛太郎さんはしっかりと確認した営業日にお店へ行くと何故だか開いてなかった。
凛太郎「…改装工事らしいです。」
幸来未「残念…、もう口がブリュレだったのに…。」
2人で肩を落としてとりあえず街をぶらつき、目についたケーキ屋さんにあったイートインスペースのテラスで休憩することにした。
凛太郎「なんで今日からなんですかね。しかもHPに書かれてなかったし。」
幸来未「神さまが私たちにブリュレを食べさせない気なんですよ。だから争いましょう。」
私たちはしっかり店先でブリュレが売っているのを確認して、すぐに注文したブリュレとドリンクを待っていると久しぶりに見かけた人がたまたま店の向かい側の道をナンパされながら歩いていた。
幸来未「李代だ。呼びます?」
凛太郎「いい。うるさいんで。」
…まあ、そうだけど。
凛太郎さんと李代さんって仲いいんだと思ってたよ。
意外な一面をまた見せた凛太郎さんに私はまた静かに驚いていると、とても通る声が一度声を上げた。
凛太郎「…バレた。」
幸来未「いいじゃないですか。もうひとつ席あるし。」
私は空いている席に置いていた荷物を取りながら、こちらに走ってくる李代さんに手を振る。
李代「なになにー?デート?」
と、来るなり逢引きか聞いてくる李代さんはいつまで経っても変わらないらしい。
幸来未「ううん。ブリュレ食べに来た。李代も一緒に食べる?」
李代「え!いいの?」
幸来未「うん。用事とかないならこのまま一緒に遊ぼうよ。」
それでそのまま私はこっそり帰るから。
話をなかなか終えてくれない意外とおしゃべりな凛太郎さんをスパッと回避出来るから。
おねがいっ。
私がそんな自分勝手なお願いを心の中でしていると、李代さんは嬉しそうに空いていた席に座ってマンゴージュースとブリュレを頼んだ。
けど、そんな嬉しそうな李代さんを見て凛太郎さんはだんだんと会話が少なくなる。
それが不思議でしょうがない私は李代さんがトイレに行った隙に聞いて見ることにした。
幸来未「李代と喧嘩してます?」
凛太郎「…いえ。仲は良好です。」
その言い方、全く良好とは思えないけど。
幸来未「呼んじゃまずかったですか?」
凛太郎「僕は西宮さんと遊びたかったから。その時間が今さっき終わっちゃって腹がねじれました。」
…そんな理由?
一応20歳超えてるよね?
なのにそんなことでへそ曲げるの?
そう思っているとトイレから帰ってきた李代さんと交代で凛太郎さんが仕事の電話と言ってこの空間から逃げた。
李代「…ねえ、幸来未。」
幸来未「ん?なに?」
私は逃げた凛太郎さんを追っていた視線を李代さんに移す。
李代「本当にデートじゃないの?」
と、李代さんはなぜか不安げに聞いてきた。
幸来未「違うって言ってるじゃん。しばらくは誰とも付き合いたいって思わないよ。」
李代「…そっか。」
なぜか元気が一気になくなった李代さんに私は眉を寄せてしまう。
けど、私が今考えてることは目の前の女優さんには簡単に演技で隠せてしまいそうなことで聞いていいかとても迷う。
李代「幸来未は凛太郎の事、好き?」
確定来た。
私は不安げに質問してきた李代さんに首を思いっきり横に振る。
幸来未「ただの友達。スイーツ巡りしてくれるいい人なだけでそういうのは考えてない。」
李代「…本当に?」
幸来未「本当だよ。李代は…好き、なのかな?」
私は自分の疑問に確信を持つためにしっかりと李代さんの目を見て聞く。
すると李代さんはとても恥ずかしそうに耳を赤らめながら頷いた。
幸来未「李代がこの前応援してくれたから今度は私が応援する番だね。この後、私は消えるから2人でデートしなよ。」
李代「…え!?で、でも、凛太郎は幸来未と遊びに来たんじゃん。」
幸来未「お昼に暇そうだったのが私だったってだけ。李代はこの後時間あるの?」
李代「買い物しにきただけだから…、あるっちゃある…。」
幸来未「よかった。楽しんできてね。」
私は横目で電話のフリを終えた凛太郎さんを確認してすぐにその会話を終わらせる。
凛太郎「新人また辞めたんだけど…。日給制やめようかな…。」
と、本当に仕事の電話だった凛太郎さんが戻ってきた。
幸来未「できることなら週給くらいがいいのかもね。」
李代「それでも辞める人いるだろうけどね。」
凛太郎「はあ…。また僕の時間があいつに消費されるよ…。」
そう言って凛太郎さんは久しぶりの1日休みに何度もため息をついていた。
けど、私にはあまり関係がないのであとは李代さんに任せてそのまま家に帰り、時音へのブログ更新を一方的にまた終えた。
環流 虹向/23:48
あの日は凛太郎さんにオススメされたクレープ屋さんが閉店になっていて行けなかったので、時間を改めてお昼時の空いている平日に再挑戦することになった。
そんなスイーツ巡りを毎回写真で見てくれている時音も楽しんでくれてるみたいで、落ち着いたら一緒に行こうねと何度も約束してくれるけど今のところ前のようにすぐには会えない。
あんな最高のクリスマスプレゼントをくれたのにそれから春になってコートがいらなくなっても会えないなんて思いもしなかったけど、連絡が取れてるならきっとあの約束もまだ有効だ。
そうやって毎日疑心暗鬼になる自分に言い聞かせていると、待ち合わせ場所に凛太郎さんがやってきた。
凛太郎「今日は絶対食べられます!」
幸来未「絶対食べたいです。」
私と凛太郎さんはしっかりと確認した営業日にお店へ行くと何故だか開いてなかった。
凛太郎「…改装工事らしいです。」
幸来未「残念…、もう口がブリュレだったのに…。」
2人で肩を落としてとりあえず街をぶらつき、目についたケーキ屋さんにあったイートインスペースのテラスで休憩することにした。
凛太郎「なんで今日からなんですかね。しかもHPに書かれてなかったし。」
幸来未「神さまが私たちにブリュレを食べさせない気なんですよ。だから争いましょう。」
私たちはしっかり店先でブリュレが売っているのを確認して、すぐに注文したブリュレとドリンクを待っていると久しぶりに見かけた人がたまたま店の向かい側の道をナンパされながら歩いていた。
幸来未「李代だ。呼びます?」
凛太郎「いい。うるさいんで。」
…まあ、そうだけど。
凛太郎さんと李代さんって仲いいんだと思ってたよ。
意外な一面をまた見せた凛太郎さんに私はまた静かに驚いていると、とても通る声が一度声を上げた。
凛太郎「…バレた。」
幸来未「いいじゃないですか。もうひとつ席あるし。」
私は空いている席に置いていた荷物を取りながら、こちらに走ってくる李代さんに手を振る。
李代「なになにー?デート?」
と、来るなり逢引きか聞いてくる李代さんはいつまで経っても変わらないらしい。
幸来未「ううん。ブリュレ食べに来た。李代も一緒に食べる?」
李代「え!いいの?」
幸来未「うん。用事とかないならこのまま一緒に遊ぼうよ。」
それでそのまま私はこっそり帰るから。
話をなかなか終えてくれない意外とおしゃべりな凛太郎さんをスパッと回避出来るから。
おねがいっ。
私がそんな自分勝手なお願いを心の中でしていると、李代さんは嬉しそうに空いていた席に座ってマンゴージュースとブリュレを頼んだ。
けど、そんな嬉しそうな李代さんを見て凛太郎さんはだんだんと会話が少なくなる。
それが不思議でしょうがない私は李代さんがトイレに行った隙に聞いて見ることにした。
幸来未「李代と喧嘩してます?」
凛太郎「…いえ。仲は良好です。」
その言い方、全く良好とは思えないけど。
幸来未「呼んじゃまずかったですか?」
凛太郎「僕は西宮さんと遊びたかったから。その時間が今さっき終わっちゃって腹がねじれました。」
…そんな理由?
一応20歳超えてるよね?
なのにそんなことでへそ曲げるの?
そう思っているとトイレから帰ってきた李代さんと交代で凛太郎さんが仕事の電話と言ってこの空間から逃げた。
李代「…ねえ、幸来未。」
幸来未「ん?なに?」
私は逃げた凛太郎さんを追っていた視線を李代さんに移す。
李代「本当にデートじゃないの?」
と、李代さんはなぜか不安げに聞いてきた。
幸来未「違うって言ってるじゃん。しばらくは誰とも付き合いたいって思わないよ。」
李代「…そっか。」
なぜか元気が一気になくなった李代さんに私は眉を寄せてしまう。
けど、私が今考えてることは目の前の女優さんには簡単に演技で隠せてしまいそうなことで聞いていいかとても迷う。
李代「幸来未は凛太郎の事、好き?」
確定来た。
私は不安げに質問してきた李代さんに首を思いっきり横に振る。
幸来未「ただの友達。スイーツ巡りしてくれるいい人なだけでそういうのは考えてない。」
李代「…本当に?」
幸来未「本当だよ。李代は…好き、なのかな?」
私は自分の疑問に確信を持つためにしっかりと李代さんの目を見て聞く。
すると李代さんはとても恥ずかしそうに耳を赤らめながら頷いた。
幸来未「李代がこの前応援してくれたから今度は私が応援する番だね。この後、私は消えるから2人でデートしなよ。」
李代「…え!?で、でも、凛太郎は幸来未と遊びに来たんじゃん。」
幸来未「お昼に暇そうだったのが私だったってだけ。李代はこの後時間あるの?」
李代「買い物しにきただけだから…、あるっちゃある…。」
幸来未「よかった。楽しんできてね。」
私は横目で電話のフリを終えた凛太郎さんを確認してすぐにその会話を終わらせる。
凛太郎「新人また辞めたんだけど…。日給制やめようかな…。」
と、本当に仕事の電話だった凛太郎さんが戻ってきた。
幸来未「できることなら週給くらいがいいのかもね。」
李代「それでも辞める人いるだろうけどね。」
凛太郎「はあ…。また僕の時間があいつに消費されるよ…。」
そう言って凛太郎さんは久しぶりの1日休みに何度もため息をついていた。
けど、私にはあまり関係がないのであとは李代さんに任せてそのまま家に帰り、時音へのブログ更新を一方的にまた終えた。
環流 虹向/23:48
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