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おれたちともだち
225:08:24
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あれから数日、私はぶりっ子と忘れん坊をしながら悠雪さんの家で過ごす。
これは未来の自由への投資と思い、バイト先には昨日から長い熱風邪と言って仮病を使ってこの地獄を短期間で終わらせることにした。
悠雪「…ここっ、み…ぃ。くわえてよ…。」
と、悠雪さんはソファー上で腰を振りながら床に座って顔だけを動かす私の小さい口にピチピチフランスパンを当ててくる。
幸来未「だーめ。悠雪に新しいネクタイ買うお金くれないと悠雪の大好きなべろちゃんもあげない。」
私は悠雪さんの首と腕を絞めているこの間買ったネクタイを少し引っ張りながら、自分の胸下と手で真っ赤でパンパンの極太カニカマを挟み込む。
悠雪「はぁっ…ん…っ。いく…っ。」
幸来未「だめ。」
私はカニカマを乱暴に離し、人差し指で軽く叩く。
幸来未「出すのは私の中だけなの。悠雪の子どもは全部私のもの。」
悠雪「じゃ、じゃあ入れてよ…。」
と、悠雪さんはあの日の私のように腰をくねらせる。
幸来未「ネクタイとペアリング。5万で買えると思う。」
悠雪「…ぃま、そんなに持ってない…ぃ。」
幸来未「じゃあパンツ履いてコンビニ行ってきてよ。」
悠雪「えっ…、終わってか…」
幸来未「口約束は好きじゃないの。私、形に残してくれない人好きじゃない。」
悠雪「じゃあ…、俺…自分で…」
幸来未「ダメ。私の中だけって言ってるじゃん。」
私は体を倒して手を自分のカニカマに触れようとする悠雪さんの肩を突き押す。
悠雪「き、きの…から、がまんしてるから…。」
幸来未「昨日、私の顔に出したじゃん。だからこんなことになってるんだよ?」
目が潤み出す悠雪さんのネクタイを引っ張り、私はしっかり首を締めていく。
幸来未「今私に見られながら死ぬか、後で私の中でいっぱい気持ちよくなるか、どっちがいいの?」
悠雪「…ぁ、どぉ。こ…こみ…でいぐ…っ。」
幸来未「うんっ。そういう悠雪が好き。」
私はネクタイを緩めながら真っ赤の悠雪さんに抱きつき、耳にキスをする。
幸来未「お仕事、あと20分で始まっちゃうから早くね。」
悠雪「う、うん…っ。」
今回も賭けに勝った私はパンツを履こうとする悠雪さんの背中に抱きつき、後ろからカニカマをいじって時間稼ぎをしているといきなりリビングの扉が開いた。
紀莉哉「…何やってんの。」
と、とても困惑顔を紀莉哉さんは悠雪さんが寝坊したと思って部屋に入ってきたらしく、全裸の悠雪さんとボタン4つ開けただるシャツを着てる私を見て眉をひそめる。
悠雪「ご、ごめん。ちょっとコンビニ行ってくる。」
紀莉哉「そんなんでいけんの?」
悠雪「幸来未でいきたいから…。」
そう言って悠雪さんは着苦しそうに着替え終えると財布だけ持って外に出て行った。
私はいいタイミングで来てくれたなと紀莉哉さんの律儀さに感心しながら悠雪さんの温もりが残るソファーに座り、午後のワイドショーを流し見する。
紀莉哉「…仲直りしたのか?」
と、紀莉哉さんは私の隣に来て様子を伺ってきた。
幸来未「悠雪が帰ってきたら今日は仲直り。」
紀莉哉「悠雪のこと、好きなんだ?」
幸来未「悠雪は私のことしか見ないから好き。」
紀莉哉「へー…。」
紀莉哉さんは何故だか不機嫌そうに声を漏らし、ソファーの背もたれに全ての体重を預ける。
紀莉哉「他の奴で好きな人いるんだと思ってた。」
そう言いながら私の腰を撫でてきた紀莉哉さんの手を私はお尻で踏み潰す。
幸来未「いてもいなくても紀莉哉くんには関係ないよ。」
紀莉哉「…上手くやってんだ。」
幸来未「私のこと、好きな人は好きだよ。」
紀莉哉「へー…。」
と、紀莉哉さんは私のお尻の下にあった手を取り、携帯を弄り始めた。
これくらいの種まきで大丈夫だろう。
これで“大親友”の悠雪さんがATMになってることに気付くはず。
紀莉哉「だから今日も春馬と遊ぶの?」
幸来未「…え?」
私は内緒で呼んでいたはずの春馬くんの存在を聞かれ、思わず驚く。
するとそれと同時にインターフォンが鳴った。
私は急いで玄関に走り、扉を開けると早上がりした春馬くんがやっと来てくれた。
幸来未「来てくれてありがとう。」
春馬「…ボタン。」
幸来未「ご、ごめん…。」
私は衣装の指摘を受け、ボタンを留めているとちょうど悠雪さんも帰ってきた。
悠雪「あれ…。春馬、来たんだ。」
春馬「え?…うん。西宮が暇だからって。」
幸来未「1人で悠雪の家にいるの寂しいもん。だからお宝DVDを一緒に見るの。」
私はわざと春馬くんの腕を抱きしめ、そのままリビングに連行する。
すると、慌てた様子で悠雪さんは追いかけてきて私に封筒を渡した。
悠雪「絶対ね。俺、ちゃんと我慢するから幸来未も…」
幸来未「悠雪は私の彼氏、私の大切な人、だから裏切ることはしないよ。」
私は春馬くんの腕を離れ、しっかりと悠雪さんを抱きしめて行ってらっしゃいのキスをした。
悠雪「…映画、見るだけね。」
春馬「う、うん…。」
春馬くんは睨む悠雪さんに静かに驚きつつも、仕事に向かう2人を私と一緒に見送った。
春馬「…悠雪が呼んでくれたのって嘘?」
幸来未「ごめん。でも、仕事後にみんなで呑みたいからサプライズゲストで来てほしかったの。」
春馬「まあ…、俺は博物館に来れるだけで嬉しいけど…。」
と、春馬くんは私をチラ見すると大きな手で目を隠した。
春馬「生地…、薄すぎて透けてるから。なんか羽織って…。」
幸来未「ご、ごめんっ。」
私は大慌てで悠雪さんのクローゼットに走り、部屋着を借りて春馬くんと一緒に楽しく映画を見た。
環流 虹向/23:48
これは未来の自由への投資と思い、バイト先には昨日から長い熱風邪と言って仮病を使ってこの地獄を短期間で終わらせることにした。
悠雪「…ここっ、み…ぃ。くわえてよ…。」
と、悠雪さんはソファー上で腰を振りながら床に座って顔だけを動かす私の小さい口にピチピチフランスパンを当ててくる。
幸来未「だーめ。悠雪に新しいネクタイ買うお金くれないと悠雪の大好きなべろちゃんもあげない。」
私は悠雪さんの首と腕を絞めているこの間買ったネクタイを少し引っ張りながら、自分の胸下と手で真っ赤でパンパンの極太カニカマを挟み込む。
悠雪「はぁっ…ん…っ。いく…っ。」
幸来未「だめ。」
私はカニカマを乱暴に離し、人差し指で軽く叩く。
幸来未「出すのは私の中だけなの。悠雪の子どもは全部私のもの。」
悠雪「じゃ、じゃあ入れてよ…。」
と、悠雪さんはあの日の私のように腰をくねらせる。
幸来未「ネクタイとペアリング。5万で買えると思う。」
悠雪「…ぃま、そんなに持ってない…ぃ。」
幸来未「じゃあパンツ履いてコンビニ行ってきてよ。」
悠雪「えっ…、終わってか…」
幸来未「口約束は好きじゃないの。私、形に残してくれない人好きじゃない。」
悠雪「じゃあ…、俺…自分で…」
幸来未「ダメ。私の中だけって言ってるじゃん。」
私は体を倒して手を自分のカニカマに触れようとする悠雪さんの肩を突き押す。
悠雪「き、きの…から、がまんしてるから…。」
幸来未「昨日、私の顔に出したじゃん。だからこんなことになってるんだよ?」
目が潤み出す悠雪さんのネクタイを引っ張り、私はしっかり首を締めていく。
幸来未「今私に見られながら死ぬか、後で私の中でいっぱい気持ちよくなるか、どっちがいいの?」
悠雪「…ぁ、どぉ。こ…こみ…でいぐ…っ。」
幸来未「うんっ。そういう悠雪が好き。」
私はネクタイを緩めながら真っ赤の悠雪さんに抱きつき、耳にキスをする。
幸来未「お仕事、あと20分で始まっちゃうから早くね。」
悠雪「う、うん…っ。」
今回も賭けに勝った私はパンツを履こうとする悠雪さんの背中に抱きつき、後ろからカニカマをいじって時間稼ぎをしているといきなりリビングの扉が開いた。
紀莉哉「…何やってんの。」
と、とても困惑顔を紀莉哉さんは悠雪さんが寝坊したと思って部屋に入ってきたらしく、全裸の悠雪さんとボタン4つ開けただるシャツを着てる私を見て眉をひそめる。
悠雪「ご、ごめん。ちょっとコンビニ行ってくる。」
紀莉哉「そんなんでいけんの?」
悠雪「幸来未でいきたいから…。」
そう言って悠雪さんは着苦しそうに着替え終えると財布だけ持って外に出て行った。
私はいいタイミングで来てくれたなと紀莉哉さんの律儀さに感心しながら悠雪さんの温もりが残るソファーに座り、午後のワイドショーを流し見する。
紀莉哉「…仲直りしたのか?」
と、紀莉哉さんは私の隣に来て様子を伺ってきた。
幸来未「悠雪が帰ってきたら今日は仲直り。」
紀莉哉「悠雪のこと、好きなんだ?」
幸来未「悠雪は私のことしか見ないから好き。」
紀莉哉「へー…。」
紀莉哉さんは何故だか不機嫌そうに声を漏らし、ソファーの背もたれに全ての体重を預ける。
紀莉哉「他の奴で好きな人いるんだと思ってた。」
そう言いながら私の腰を撫でてきた紀莉哉さんの手を私はお尻で踏み潰す。
幸来未「いてもいなくても紀莉哉くんには関係ないよ。」
紀莉哉「…上手くやってんだ。」
幸来未「私のこと、好きな人は好きだよ。」
紀莉哉「へー…。」
と、紀莉哉さんは私のお尻の下にあった手を取り、携帯を弄り始めた。
これくらいの種まきで大丈夫だろう。
これで“大親友”の悠雪さんがATMになってることに気付くはず。
紀莉哉「だから今日も春馬と遊ぶの?」
幸来未「…え?」
私は内緒で呼んでいたはずの春馬くんの存在を聞かれ、思わず驚く。
するとそれと同時にインターフォンが鳴った。
私は急いで玄関に走り、扉を開けると早上がりした春馬くんがやっと来てくれた。
幸来未「来てくれてありがとう。」
春馬「…ボタン。」
幸来未「ご、ごめん…。」
私は衣装の指摘を受け、ボタンを留めているとちょうど悠雪さんも帰ってきた。
悠雪「あれ…。春馬、来たんだ。」
春馬「え?…うん。西宮が暇だからって。」
幸来未「1人で悠雪の家にいるの寂しいもん。だからお宝DVDを一緒に見るの。」
私はわざと春馬くんの腕を抱きしめ、そのままリビングに連行する。
すると、慌てた様子で悠雪さんは追いかけてきて私に封筒を渡した。
悠雪「絶対ね。俺、ちゃんと我慢するから幸来未も…」
幸来未「悠雪は私の彼氏、私の大切な人、だから裏切ることはしないよ。」
私は春馬くんの腕を離れ、しっかりと悠雪さんを抱きしめて行ってらっしゃいのキスをした。
悠雪「…映画、見るだけね。」
春馬「う、うん…。」
春馬くんは睨む悠雪さんに静かに驚きつつも、仕事に向かう2人を私と一緒に見送った。
春馬「…悠雪が呼んでくれたのって嘘?」
幸来未「ごめん。でも、仕事後にみんなで呑みたいからサプライズゲストで来てほしかったの。」
春馬「まあ…、俺は博物館に来れるだけで嬉しいけど…。」
と、春馬くんは私をチラ見すると大きな手で目を隠した。
春馬「生地…、薄すぎて透けてるから。なんか羽織って…。」
幸来未「ご、ごめんっ。」
私は大慌てで悠雪さんのクローゼットに走り、部屋着を借りて春馬くんと一緒に楽しく映画を見た。
環流 虹向/23:48
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