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飛行船と宝物
365:00:02
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私はベッドに座る時音の上に座り、一緒にベッド横の時計を見ながらエクレアとマカロンを味わう。
幸来未「…もちそう?」
時音「がんばる…っ。」
あんな顔見せて、私を驚かせたくせに快楽には抗えないんだね。
けど、そういう時音がいい。
私は体を動かさずに時音がクリームを出そうとする差込口をきゅっきゅすると、時音がさらに力強く抱きつき私の好きな吐息を漏らす。
時音「…ねぇ、だめっ。」
幸来未「動いてないよ。」
時音「仕返し…ぃ。」
と言って時音は親指で私のグミを撫で上げる。
幸来未「…っうご、ちゃうよ。」
時音「あと1ぷんっ。大丈夫な…っはず。」
…前なら耐えられなかったけどな。
しかもこんな余裕があるようなことしなかったけどな。
私は知らない人影が時音の後ろにちらつくのが嫌で時音の手を潰すように抱きつく。
時音「いく…?」
…時音とお出かけ行きたい。
けど、違う意味なんだよな。
しかも忙しいし。
そんなことを考えていると、ホテルの時計がぱちっと00:00になった。
幸来未「いっしょ。」
時音「うん。」
時音も時計の時間に気がついたらしく、私をベッドに寝転がらせていつものようにしょっぱいクリームを私の口の中に流し込んだ。
時音「…てぃっしゅ。」
と、時音はいつものようにベッド上にあるティッシュに手を伸ばそうとしたので私はまだ口にあるエクレアを手で掴み、垂れたクリームと私のコーティングを丁寧に舐めとり始めると時音が声を吸い込むように叫んだ。
時音「だ…っ、やぁ。」
時音は顔を一気に顔を真っ赤にして私の頭を強めに掴み、私の口から離れた。
時音「びっくりした…。」
そう言いながらティッシュ片手に時音は私を抱き起こした。
そんな時音に私はそのままキスをしてしょっぱいクリームを分け合った。
時音「…まずっ。」
幸来未「美味しい方だよ。」
クリームを入れこまれて嫌そうな顔をする時音はぷちっと私の左胸にあるチョコチップを摘んだ。
時音「…僕よりまずいの食べないで。」
幸来未「はーい。」
私はベッド上に置いていたココアを口に入れ、時音に流し込んで口直しをさせる。
時音「これからは幸来未からココアもらおうかな。」
幸来未「おごりってこと?」
時音「ううん。ストローじゃなくて口。」
幸来未「いいよ。」
私は時音の話を気持ち半分で頷き、ベッド脇に放って置かれたプレゼント箱をもう一度時音に渡す。
幸来未「誕生日おめでとう。」
時音「ありがとう。」
時音はさっきの拗ねた顔からまた笑顔になり、プレゼントのリボンをほどき箱を開けた。
時音「え、これ…」
幸来未「本物だよ。ライトつけてみる?」
私が飛行船の置物に手をかけようとすると、その手に雨粒1つ落ちてきた。
時音「…幸来未がトンボちゃん?」
幸来未「え?」
時音「もう…、あのBAR行かないで…。」
幸来未「行かないよ。もう用事ないし。」
時音「うん。これからの待ち合わせは松ぼっくりの木ね。」
幸来未「分かった。冬になるの楽しみだね。」
時音「…うんっ。」
と、時音は乱暴に自分の目を腕で拭き、私の手をぎゅっと掴んだ。
時音「幸来未はいつ?」
幸来未「ん?なにが?」
時音「誕生日。」
幸来未「3月。」
時音「何日?」
幸来未「…3日。」
っぽいねっていつも言われる誕生日が好きじゃない。
だから時音やみんなの普通の誕生日が羨ましい。
時音「覚えやすいっ。楽しみにしてて。」
幸来未「…うん。」
全部が人並みにも普通にもなれない私の生まれた日なんて忘れていいよ。
けど、時音は忘れるのはお得意だから大丈夫か。
私は飛行船の置物のネオンライトつけて目を輝かせる時音の背中にずっとあった、この街から見える星空のようなほくろを人差し指で辿ってみる。
時音「な、なに…?」
幸来未「時音ってほくろ多いね。」
時音「え?そうなの?」
…先生とはそんな話、しないのかな。
幸来未「顔にはそんなにないのにね。」
時音「あ、でもこの間、付け根に1個見つけた。」
と、時音は太ももの付け根の方を指して『見る?』と恥ずかしげもなく聞いてきた。
照れる時音が見たいのになんでそんな顔するんだろう。
私は首を振ってそのまま時音の背中をなぞっていき、続けて肩付近をなぞると時音は声を漏らした。
幸来未「くすぐったいの?」
時音「ち、ちが…。いやっ…んっと…」
なんでここで照れるんだろう…。
私はそのまま指をなぞらせて時音の胸元にあるチョコチップをひと弾きすると、時音は首から上を全部真っ赤にさせてこっちを向いた。
時音「…やだっ。」
幸来未「やだじゃなくて舐めてじゃないの?」
時音「…あとでっ!」
そう言って時音は自分の体を隠すように布団にくるまってしまった。
まあいいや。
いつもの時音見れたし。
私は時音に休憩時間を少しだけ与えて20代初めての時音ももらうことにした。
環流 虹向/23:48
幸来未「…もちそう?」
時音「がんばる…っ。」
あんな顔見せて、私を驚かせたくせに快楽には抗えないんだね。
けど、そういう時音がいい。
私は体を動かさずに時音がクリームを出そうとする差込口をきゅっきゅすると、時音がさらに力強く抱きつき私の好きな吐息を漏らす。
時音「…ねぇ、だめっ。」
幸来未「動いてないよ。」
時音「仕返し…ぃ。」
と言って時音は親指で私のグミを撫で上げる。
幸来未「…っうご、ちゃうよ。」
時音「あと1ぷんっ。大丈夫な…っはず。」
…前なら耐えられなかったけどな。
しかもこんな余裕があるようなことしなかったけどな。
私は知らない人影が時音の後ろにちらつくのが嫌で時音の手を潰すように抱きつく。
時音「いく…?」
…時音とお出かけ行きたい。
けど、違う意味なんだよな。
しかも忙しいし。
そんなことを考えていると、ホテルの時計がぱちっと00:00になった。
幸来未「いっしょ。」
時音「うん。」
時音も時計の時間に気がついたらしく、私をベッドに寝転がらせていつものようにしょっぱいクリームを私の口の中に流し込んだ。
時音「…てぃっしゅ。」
と、時音はいつものようにベッド上にあるティッシュに手を伸ばそうとしたので私はまだ口にあるエクレアを手で掴み、垂れたクリームと私のコーティングを丁寧に舐めとり始めると時音が声を吸い込むように叫んだ。
時音「だ…っ、やぁ。」
時音は顔を一気に顔を真っ赤にして私の頭を強めに掴み、私の口から離れた。
時音「びっくりした…。」
そう言いながらティッシュ片手に時音は私を抱き起こした。
そんな時音に私はそのままキスをしてしょっぱいクリームを分け合った。
時音「…まずっ。」
幸来未「美味しい方だよ。」
クリームを入れこまれて嫌そうな顔をする時音はぷちっと私の左胸にあるチョコチップを摘んだ。
時音「…僕よりまずいの食べないで。」
幸来未「はーい。」
私はベッド上に置いていたココアを口に入れ、時音に流し込んで口直しをさせる。
時音「これからは幸来未からココアもらおうかな。」
幸来未「おごりってこと?」
時音「ううん。ストローじゃなくて口。」
幸来未「いいよ。」
私は時音の話を気持ち半分で頷き、ベッド脇に放って置かれたプレゼント箱をもう一度時音に渡す。
幸来未「誕生日おめでとう。」
時音「ありがとう。」
時音はさっきの拗ねた顔からまた笑顔になり、プレゼントのリボンをほどき箱を開けた。
時音「え、これ…」
幸来未「本物だよ。ライトつけてみる?」
私が飛行船の置物に手をかけようとすると、その手に雨粒1つ落ちてきた。
時音「…幸来未がトンボちゃん?」
幸来未「え?」
時音「もう…、あのBAR行かないで…。」
幸来未「行かないよ。もう用事ないし。」
時音「うん。これからの待ち合わせは松ぼっくりの木ね。」
幸来未「分かった。冬になるの楽しみだね。」
時音「…うんっ。」
と、時音は乱暴に自分の目を腕で拭き、私の手をぎゅっと掴んだ。
時音「幸来未はいつ?」
幸来未「ん?なにが?」
時音「誕生日。」
幸来未「3月。」
時音「何日?」
幸来未「…3日。」
っぽいねっていつも言われる誕生日が好きじゃない。
だから時音やみんなの普通の誕生日が羨ましい。
時音「覚えやすいっ。楽しみにしてて。」
幸来未「…うん。」
全部が人並みにも普通にもなれない私の生まれた日なんて忘れていいよ。
けど、時音は忘れるのはお得意だから大丈夫か。
私は飛行船の置物のネオンライトつけて目を輝かせる時音の背中にずっとあった、この街から見える星空のようなほくろを人差し指で辿ってみる。
時音「な、なに…?」
幸来未「時音ってほくろ多いね。」
時音「え?そうなの?」
…先生とはそんな話、しないのかな。
幸来未「顔にはそんなにないのにね。」
時音「あ、でもこの間、付け根に1個見つけた。」
と、時音は太ももの付け根の方を指して『見る?』と恥ずかしげもなく聞いてきた。
照れる時音が見たいのになんでそんな顔するんだろう。
私は首を振ってそのまま時音の背中をなぞっていき、続けて肩付近をなぞると時音は声を漏らした。
幸来未「くすぐったいの?」
時音「ち、ちが…。いやっ…んっと…」
なんでここで照れるんだろう…。
私はそのまま指をなぞらせて時音の胸元にあるチョコチップをひと弾きすると、時音は首から上を全部真っ赤にさせてこっちを向いた。
時音「…やだっ。」
幸来未「やだじゃなくて舐めてじゃないの?」
時音「…あとでっ!」
そう言って時音は自分の体を隠すように布団にくるまってしまった。
まあいいや。
いつもの時音見れたし。
私は時音に休憩時間を少しだけ与えて20代初めての時音ももらうことにした。
環流 虹向/23:48
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