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どんぐりころりん
649:21:06
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いつも通りなのになんか違う。
いつもは痛くされるだけなのに高倉さんは私の顔で様子を見たり、痛くないか何度も聞いてくる。
けど、それに答えるのはちょっとめんどくさいし、適当に声を漏らして終わりにしたい。
なのに、高倉さんはそうしてくれない。
しかもちょっと的外れなところを触ってくるからもどかしくなってくる。
幸来未「指じゃなくて時音くんのこっち欲しいな。」
私はやけに長い前戯で退屈し始めたのでさっさと終わらせてもらおうと高倉さんに声をかけた。
高倉「くん付け好きじゃないんで…、名前だけで呼んでください…。」
余裕があまりなさそうな顔で余裕垂れ流しなこと言っちゃうんだ。
幸来未「分かった。じゃあ私もさん付けと敬語やめてほしいな。」
これ以上気を使わせるのも悪いし、こっちも気を使わなくて済む。
時音「…わかり、…った。」
幸来未「うん、それでいい。」
私は時音くんの首に自分の腕を回してキスを促しながらお互いの腰を近づける。
時音「あ、あの、ゴムがまだ…。」
幸来未「大丈夫。この間検査した時、全部陰性だったから。」
時音「そいうことじゃ…」
幸来未「大丈夫。お薬飲んでるから妊娠しないよ。さっき飲んでるとこ見たでしょ?」
時音「見たけど…」
幸来未「これで入れないの、男じゃないよ。」
みんなが言う普通の男になってよ。
今度はないんだからこの一晩楽しめばいいじゃん。
あんなに伏線張ったのにこんなに回収してくれないなんて思わなかったよ。
時音「すぐ終わりそう…。」
幸来未「いいよ。時音が気持ちよくなれるなら。」
私は普通よりも短い脚で時音くんの腰を抱きしめて自分の入り口に擦り付ける。
時音「…ぅぁ、それだめっ。」
…本当に?
本当に純な人の可能性ある?
いや、ホテル入ったなら違うよね。
幸来未「そのまま出してもいいし、おっぱいに出してもいいし、口に出してもいいよ。」
みんなは私の許しなんかなくても躊躇なく中に出したけど、時音くんはどうする?
やっぱり許しが出たなら中なのかな。
時音「…く、くちでもいいですか。」
幸来未「え…?」
時音「ダメですか…。」
え?口って言った?
中じゃなくていいの?
幸来未「中じゃなくていいの?」
時音「…それはダメなやつだと思うから。」
ゴムなしの時点でダメだけど、中出しはもっとダメなの知ってるんだ。
まあ、知ってても出す人しかいなかったけど。
幸来未「ダメじゃなかったらするの?」
時音「しない…。幸来未さんが嫌だと思うし…。」
幸来未「私が嫌じゃなかったらするの?」
時音「しないですよ…。そういうのは結婚する人とじゃないといけないじゃないですか。」
と、時音くんが私の質問に困り果ててだんだんと顔に余裕が戻ってきた。
時音「幸来未さんは僕との子ども作って結婚したいんですか?」
幸来未「…敬語。さん付け。」
時音「あ…、ごめんなさっ…ごめん。」
今、時音のまっすぐ過ぎる目がちょっと怖くてお腹の中がきゅっとしちゃった。
なんだか思ってた人とちょっと違うな。
幸来未「時音の好きなようにしていいよ。私はもうなにも言わない。」
時音「…名前は言ってくれますか。」
幸来未「時音が欲しいならあげる。」
私がそう言うと時音は自分からゆっくりと私のそばに来てくれた。
しかもすぐに動き始めないで自分の形に私の体が馴染むまで動かずにいてくれる。
まあ、動いちゃうとすぐに終わっちゃうからなのかもしれないけれど、初めて私を優しく抱いてくれた人に時音はなれたよ。
明日起きたらお別れだけど、少し惜しいなって思う自分もいて、また巧みな“ぶりっ子“さんに騙されかけそうだよ。
でも、自分で決めたならそうしないとね。
私はあっという間に終わってしまった時音との一晩を今までの思い出の上にそっと被せて上書きした。
環流 虹向/23:48
いつもは痛くされるだけなのに高倉さんは私の顔で様子を見たり、痛くないか何度も聞いてくる。
けど、それに答えるのはちょっとめんどくさいし、適当に声を漏らして終わりにしたい。
なのに、高倉さんはそうしてくれない。
しかもちょっと的外れなところを触ってくるからもどかしくなってくる。
幸来未「指じゃなくて時音くんのこっち欲しいな。」
私はやけに長い前戯で退屈し始めたのでさっさと終わらせてもらおうと高倉さんに声をかけた。
高倉「くん付け好きじゃないんで…、名前だけで呼んでください…。」
余裕があまりなさそうな顔で余裕垂れ流しなこと言っちゃうんだ。
幸来未「分かった。じゃあ私もさん付けと敬語やめてほしいな。」
これ以上気を使わせるのも悪いし、こっちも気を使わなくて済む。
時音「…わかり、…った。」
幸来未「うん、それでいい。」
私は時音くんの首に自分の腕を回してキスを促しながらお互いの腰を近づける。
時音「あ、あの、ゴムがまだ…。」
幸来未「大丈夫。この間検査した時、全部陰性だったから。」
時音「そいうことじゃ…」
幸来未「大丈夫。お薬飲んでるから妊娠しないよ。さっき飲んでるとこ見たでしょ?」
時音「見たけど…」
幸来未「これで入れないの、男じゃないよ。」
みんなが言う普通の男になってよ。
今度はないんだからこの一晩楽しめばいいじゃん。
あんなに伏線張ったのにこんなに回収してくれないなんて思わなかったよ。
時音「すぐ終わりそう…。」
幸来未「いいよ。時音が気持ちよくなれるなら。」
私は普通よりも短い脚で時音くんの腰を抱きしめて自分の入り口に擦り付ける。
時音「…ぅぁ、それだめっ。」
…本当に?
本当に純な人の可能性ある?
いや、ホテル入ったなら違うよね。
幸来未「そのまま出してもいいし、おっぱいに出してもいいし、口に出してもいいよ。」
みんなは私の許しなんかなくても躊躇なく中に出したけど、時音くんはどうする?
やっぱり許しが出たなら中なのかな。
時音「…く、くちでもいいですか。」
幸来未「え…?」
時音「ダメですか…。」
え?口って言った?
中じゃなくていいの?
幸来未「中じゃなくていいの?」
時音「…それはダメなやつだと思うから。」
ゴムなしの時点でダメだけど、中出しはもっとダメなの知ってるんだ。
まあ、知ってても出す人しかいなかったけど。
幸来未「ダメじゃなかったらするの?」
時音「しない…。幸来未さんが嫌だと思うし…。」
幸来未「私が嫌じゃなかったらするの?」
時音「しないですよ…。そういうのは結婚する人とじゃないといけないじゃないですか。」
と、時音くんが私の質問に困り果ててだんだんと顔に余裕が戻ってきた。
時音「幸来未さんは僕との子ども作って結婚したいんですか?」
幸来未「…敬語。さん付け。」
時音「あ…、ごめんなさっ…ごめん。」
今、時音のまっすぐ過ぎる目がちょっと怖くてお腹の中がきゅっとしちゃった。
なんだか思ってた人とちょっと違うな。
幸来未「時音の好きなようにしていいよ。私はもうなにも言わない。」
時音「…名前は言ってくれますか。」
幸来未「時音が欲しいならあげる。」
私がそう言うと時音は自分からゆっくりと私のそばに来てくれた。
しかもすぐに動き始めないで自分の形に私の体が馴染むまで動かずにいてくれる。
まあ、動いちゃうとすぐに終わっちゃうからなのかもしれないけれど、初めて私を優しく抱いてくれた人に時音はなれたよ。
明日起きたらお別れだけど、少し惜しいなって思う自分もいて、また巧みな“ぶりっ子“さんに騙されかけそうだよ。
でも、自分で決めたならそうしないとね。
私はあっという間に終わってしまった時音との一晩を今までの思い出の上にそっと被せて上書きした。
環流 虹向/23:48
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