30 / 36
A.D.
聖供
しおりを挟む
朝が明けるまで桜さんは私の体を使い、滑りが良かったフローリングがざらつきを感じるほど部屋全部を使ったことに満足したのか、いつもは吸わないタバコを1本取り出して香りだけを楽しむように火をつけた。
私は朝を迎えたので自分1人でも世月くんがいる家に戻って、朝食の準備をしようと思ったけれど内ももが震えてまともに立てない。
これでは家事どころか、世月くんを守るという最低限の契約も守れないと焦っていると、ベッドの上でだらけていた桜さんが体全身で抱きついてきてまた私の体に指を這わし始めた。
奏乃「…もう、出来ません。」
私は今日のことを考えてそう言うと、桜さんは少し不満そうな顔をしながら私の上に乗ってきた。
桜「出来なくてもやる。特訓の時に何度も言ったよ。」
そう言って私の筋肉を増やし続ける桜さんはベタつく私の体をまた舐め回す。
桜「今度一緒に旅行に行こうよ。」
と、桜さんは私の実った蕾を2つとも指先で練り回しながらデートの誘いをしてきた。
奏乃「でも…っ、お金が…。」
勝手に動く私の腰を押さえつけるように桜さんは体重を乗せると2つある脂肪の山に顔を挟んだ。
桜「お金は俺が出すし、同世代の平均より稼いでるんだから気にする必要ないでしょ。」
奏乃「…私が?」
私はリップ音を何度も出す桜さんの言ってることが理解出来ずに顔を歪めると、桜さんも同じ顔をして首を傾げた。
桜「今、給料いくら貰ってるか知ってる…?」
と、桜さんは体を起こしながら私をベッドに座らせる。
奏乃「いや…、給料は全て由月さんに持っていかれてるから…。」
桜「え?どういうこと?」
私が由月さんから借金してることを伝えると、桜さんはこの家に来てから一度も触っていない携帯を取り誰かにメッセージを送る。
桜「…奏乃はあいつらのこと信用し過ぎ。前に言ったでしょ?『触らぬ双葉に祟りなし』って。」
奏乃「それは耶月さんだけじゃないの?」
桜「違うよ。双葉家全員。適切な距離にいないと殺されるよ。」
桜さんはさっきまでずっと離さなかった私の肌から手を離し、ベッドのシーツを破ってしまいそうなくらい強く握って静かに怒っていた。
奏乃「…でも、私なんかに居場所をくれたから。」
桜「奏乃の今の居場所は俺のとこ。だからこれからは距離感大切にしていこうね。」
そう言って桜さんは私に飛びつき、唇が吸い取られてしまいそうなキスをする。
私はそれに抵抗するように口を引こうとすると、カチャンという何かの金属音が聞こえた。
奏乃「…鍵?」
桜「ん?」
キスに夢中だった桜さんが首を少し傾げると、その後ろに黒づくめの覆面が大きくバッドを振りかぶっているのが見えた。
私はその一直線状にある桜さんの頭を守るように抱きかかえ、体を捻ると桜さんの頭の上にあった私の腕に鈍痛が走る。
桜「…奏乃!?」
と、桜さんは驚きながらその勢いに任せてベッドから転げ降りて、腕が動かない私を抱きかかえたままシーツで私の体を隠し、窓がある壁の隅へ寄った。
桜「誰だ。」
桜さんがバットを持っている人とガムテープを手に持っている人2人に聞くと、2人は同時に覆面で隠している口元を出し、舌ピアスとスプリットタンを見せてきた。
それを見た桜さんは私を更に強く抱きしめて脈を早くする。
桜「…何しにきた。」
「「盗りにきた。」」
と、2人の低い声が重なると同時に桜さんは背後にあった窓を勢いよく開け、私をそこから投げた。
桜「頭!!」
私は桜さんに言われた通りまだ動く腕で頭を守り、肺を潰されるくらいの高さから真下にあった花屋の硬い屋上に落とされた。
奏乃「…さくら、さん。」
身を落とされた窓を霞みかける目で見ると、もうそこには桜さんはいなくて部屋の窓が丁寧に閉じられていた。
私は急いで屋上からマンションの裏口へ繋がっている階段を降りてもう一度使っていた部屋に行ったけれど、桜さんも黒づくめの2人もいなくなっていたので残されていた携帯で桜さんを雇っている耶月さんに連絡を入れ、一度家で集合することになった。
環流 虹向/UNDEAD・L・L・IVE
私は朝を迎えたので自分1人でも世月くんがいる家に戻って、朝食の準備をしようと思ったけれど内ももが震えてまともに立てない。
これでは家事どころか、世月くんを守るという最低限の契約も守れないと焦っていると、ベッドの上でだらけていた桜さんが体全身で抱きついてきてまた私の体に指を這わし始めた。
奏乃「…もう、出来ません。」
私は今日のことを考えてそう言うと、桜さんは少し不満そうな顔をしながら私の上に乗ってきた。
桜「出来なくてもやる。特訓の時に何度も言ったよ。」
そう言って私の筋肉を増やし続ける桜さんはベタつく私の体をまた舐め回す。
桜「今度一緒に旅行に行こうよ。」
と、桜さんは私の実った蕾を2つとも指先で練り回しながらデートの誘いをしてきた。
奏乃「でも…っ、お金が…。」
勝手に動く私の腰を押さえつけるように桜さんは体重を乗せると2つある脂肪の山に顔を挟んだ。
桜「お金は俺が出すし、同世代の平均より稼いでるんだから気にする必要ないでしょ。」
奏乃「…私が?」
私はリップ音を何度も出す桜さんの言ってることが理解出来ずに顔を歪めると、桜さんも同じ顔をして首を傾げた。
桜「今、給料いくら貰ってるか知ってる…?」
と、桜さんは体を起こしながら私をベッドに座らせる。
奏乃「いや…、給料は全て由月さんに持っていかれてるから…。」
桜「え?どういうこと?」
私が由月さんから借金してることを伝えると、桜さんはこの家に来てから一度も触っていない携帯を取り誰かにメッセージを送る。
桜「…奏乃はあいつらのこと信用し過ぎ。前に言ったでしょ?『触らぬ双葉に祟りなし』って。」
奏乃「それは耶月さんだけじゃないの?」
桜「違うよ。双葉家全員。適切な距離にいないと殺されるよ。」
桜さんはさっきまでずっと離さなかった私の肌から手を離し、ベッドのシーツを破ってしまいそうなくらい強く握って静かに怒っていた。
奏乃「…でも、私なんかに居場所をくれたから。」
桜「奏乃の今の居場所は俺のとこ。だからこれからは距離感大切にしていこうね。」
そう言って桜さんは私に飛びつき、唇が吸い取られてしまいそうなキスをする。
私はそれに抵抗するように口を引こうとすると、カチャンという何かの金属音が聞こえた。
奏乃「…鍵?」
桜「ん?」
キスに夢中だった桜さんが首を少し傾げると、その後ろに黒づくめの覆面が大きくバッドを振りかぶっているのが見えた。
私はその一直線状にある桜さんの頭を守るように抱きかかえ、体を捻ると桜さんの頭の上にあった私の腕に鈍痛が走る。
桜「…奏乃!?」
と、桜さんは驚きながらその勢いに任せてベッドから転げ降りて、腕が動かない私を抱きかかえたままシーツで私の体を隠し、窓がある壁の隅へ寄った。
桜「誰だ。」
桜さんがバットを持っている人とガムテープを手に持っている人2人に聞くと、2人は同時に覆面で隠している口元を出し、舌ピアスとスプリットタンを見せてきた。
それを見た桜さんは私を更に強く抱きしめて脈を早くする。
桜「…何しにきた。」
「「盗りにきた。」」
と、2人の低い声が重なると同時に桜さんは背後にあった窓を勢いよく開け、私をそこから投げた。
桜「頭!!」
私は桜さんに言われた通りまだ動く腕で頭を守り、肺を潰されるくらいの高さから真下にあった花屋の硬い屋上に落とされた。
奏乃「…さくら、さん。」
身を落とされた窓を霞みかける目で見ると、もうそこには桜さんはいなくて部屋の窓が丁寧に閉じられていた。
私は急いで屋上からマンションの裏口へ繋がっている階段を降りてもう一度使っていた部屋に行ったけれど、桜さんも黒づくめの2人もいなくなっていたので残されていた携帯で桜さんを雇っている耶月さんに連絡を入れ、一度家で集合することになった。
環流 虹向/UNDEAD・L・L・IVE
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
【R18完結】エリートビジネスマンの裏の顔
白波瀬 綾音
恋愛
御社のエース、危険人物すぎます───。
私、高瀬緋莉(27)は、思いを寄せていた業界最大手の同業他社勤務のエリート営業マン檜垣瑤太(30)に執着され、軟禁されてしまう。
同じチームの後輩、石橋蓮(25)が異変に気付くが……
この生活に果たして救いはあるのか。
※サムネにAI生成画像を使用しています
婚約破棄目当てで行きずりの人と一晩過ごしたら、何故か隣で婚約者が眠ってた……
木野ダック
恋愛
メティシアは婚約者ーー第二王子・ユリウスの女たらし振りに頭を悩ませていた。舞踏会では自分を差し置いて他の令嬢とばかり踊っているし、彼の隣に女性がいなかったことがない。メティシアが話し掛けようとしたって、ユリウスは平等にとメティシアを後回しにするのである。メティシアは暫くの間、耐えていた。例え、他の男と関わるなと理不尽な言い付けをされたとしても我慢をしていた。けれど、ユリウスが楽しそうに踊り狂う中飛ばしてきたウインクにより、メティシアの堪忍袋の緒が切れた。もう無理!そうだ、婚約破棄しよう!とはいえ相手は王族だ。そう簡単には婚約破棄できまい。ならばーー貞操を捨ててやろう!そんなわけで、メティシアはユリウスとの婚約破棄目当てに仮面舞踏会へ、行きずりの相手と一晩を共にするのであった。けど、あれ?なんで貴方が隣にいるの⁉︎
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
見知らぬ男に監禁されています
月鳴
恋愛
悪夢はある日突然訪れた。どこにでもいるような普通の女子大生だった私は、見知らぬ男に攫われ、その日から人生が一転する。
――どうしてこんなことになったのだろう。その問いに答えるものは誰もいない。
メリバ風味のバッドエンドです。
2023.3.31 ifストーリー追加
【R18】ドS上司とヤンデレイケメンに毎晩種付けされた結果、泥沼三角関係に堕ちました。
雪村 里帆
恋愛
お陰様でHOT女性向けランキング31位、人気ランキング132位の記録達成※雪村里帆、性欲旺盛なアラサーOL。ブラック企業から転職した先の会社でドS歳下上司の宮野孝司と出会い、彼の事を考えながら毎晩自慰に耽る。ある日、中学時代に里帆に告白してきた同級生のイケメン・桜庭亮が里帆の部署に異動してきて…⁉︎ドキドキハラハラ淫猥不埒な雪村里帆のめまぐるしい二重恋愛生活が始まる…!優柔不断でドMな里帆は、ドS上司とヤンデレイケメンのどちらを選ぶのか…⁉︎
——もしも恋愛ドラマの濡れ場シーンがカット無しで放映されたら?という妄想も込めて執筆しました。長編です。
※連載当時のものです。
愛してほしかった
こな
恋愛
「側室でもいいか」最愛の人にそう問われ、頷くしかなかった。
心はすり減り、期待を持つことを止めた。
──なのに、今更どういうおつもりですか?
※設定ふんわり
※何でも大丈夫な方向け
※合わない方は即ブラウザバックしてください
※指示、暴言を含むコメント、読後の苦情などはお控えください
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる