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第19話 手のひらいっぱいの借用書♡
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そして別の場所でも問題が勃発していた。
スナーチェの婚約は締結されているが、ムウトン伯爵家もやっと息子が片付き肩の荷が下りたものの婚約発表などをして、集まった多くの子息に目移りし「なかった事に」とされては堪らないと婚約発表という仰々しい場は設けなかった。
婚約した後、スナーチェの評判は最悪だったがムウトン伯爵家としては後継となる子が出来ればそれで良かった。古い考えではあるものの、資産を持ち過ぎると血の繋がらない者を養子に迎える事が争いになる。
何処の馬の骨かも判らない者に継がせるなら、かなり遠い親戚でもいいだろうと親族間で争いごとが起きる。お家騒動ほど「ブランド力」を傷つけ貶めるものはない。
――フェルメルの他に子がいれば良かったが――
今更悩んでも後の祭り。あまりにもブサイクな赤ん坊。その上体毛が凄かった。
気休めなのか慰めなのか、各国を渡り歩く行商人から遠い海の向こうの国に「ベンケー」という者がいたという話をされた。
母親の腹に1年半。生まれた時には2、3歳児かと思う大きさの上、歯は全て生えそろっていて髪の毛も束ねるほどと面白おかしくフェルメルの母に語った。
ハッと我が子を見れば歯は生えていなかったし、髪はフサフサだが束ねるほどではない。しかし!腕も足も背中も・・・なんと胸毛まであったのだ。光に透けて綺麗な産毛♡なんてものではない。ガッツリ剛毛である。
ギロリと夫を見れば素肌感満載の頭皮。顔の造りは父親似だったが毛深さは・・・「お父様だわ」
そう、夫人の父や兄は滅茶苦茶体毛が濃かった。
――私の遺伝子だったなんてぇぇ――
女性としてショックは隠しきれない。
ツルツルが好きで20代前半から既に兆候が著しかった夫を選んだというのに!
夫人は「責任を感じるから」と「ブサイク」である事を嫌った風な事を言ったが、実は2人目、3人目も体毛フサフサでそれが女の子だったらもう目も当てられない!
【二度と出産はしない】と可能性を完全に潰すため閨も共にしなくなったのだ。
スカッドとスナーチェが仲の良いいとこ同士だと言う事は聞いていた。
同時にスカッドは婚約者のヘリン以外には見向きもしないとも聞いていた。
だが、人目の多い劇場前での出来事は見過ごすことは出来ない。
仲が良いのは構わないがムウトン伯爵家として「はい、そうですか」と納得できないのは「托卵」なのだ。
低位貴族の令嬢なら金を詰めば嫁いでくれたかも知れないが、貞操観念が薄いと報告にあり、ならば1人売れ残っている侯爵令嬢なら身持ちは固いだろうと考えた。
実際スナーチェには領地時代も王都に戻ってからも男の影は無かったし、唯一報告されているスカッドの情報から不貞は無いと楽観視していた。
「これでは話が違います。爵位もありますし当家は引かせて頂く」
「誤解だよ。娘とスカッド君はいとこなんだ。それに君の子息も時折一緒に茶会もしているじゃないか」
「目くらましとも取れます。当家は托卵など真っ平ごめんです」
「托っ…托卵など心外だ。まだ20歳にもなっていないし懐妊などもしていない。その発言は我がビルボ侯爵家だけでなくゼスト公爵家にも失礼だと思わないのか」
激高するビルボ侯爵にムウトン伯爵は「思いませんね」と退けた。
ムウトン伯爵家の事業規模になると侯爵家に睨まれてこの国で干されたとしても別の国に移住すればいい。売り上げのチョッピリを継続的に寄付すると言えば受け入れてくれる国は幾らでもある。
むしろムウトン伯爵家を失って困るのはロマネ王国だろう。
税収の18%をムウトン伯爵家が担っている。
ムウトン伯爵家として回避したいのは【托卵】に尽きる。
そこまでの資産があるのにフェルメルは令嬢から敬遠されるほどの「体毛の濃い醜男」
違う角度から見れば国宝級かも知れない。
ビルボ侯爵はムウトン伯爵の強気な態度に慌てた。
姻戚関係となればビルボ侯爵家が受ける恩恵は計り知れない。
フェルメルとスナーチェに子供が出来ればその子供を取り込む事で経営にも携わる事が出来るかも知れない。スナーチェの結婚出来る20歳の誕生日まで2か月ほどなのだ。
――今から関係を持って妊娠したと言えばいいんじゃないか?――
悪い考えがビルボ侯爵の頭の中を駆け巡る。
スナーチェに付けている護衛の報告でスカッドと関係を持っている事は考えられない。
ならば2カ月くらいなら婚前交渉で授かった子供だとしても早産だったと誤魔化せる。
「では、スナーチェをムウトン伯爵家に住まわせてはどうだろうか。身綺麗である事は家名に誓う!頼む」
平身低頭のビルボ侯爵だったが、ムウトン伯爵は甘くない。
「問題点をはき違えては困る。結婚し、子供が出来た後は好きにしていい。当家はそう言ったはず。いいですか?フェルメルとの子が2、3人生まれた後は!です」
「だから今は身綺麗だと。誓ってもいい」
「今は!ですよね。当家は托卵だけは容認できません。好きにする時期、お嬢さんとよく話し合いましたか?結婚をする前からこんな醜聞が出るようでは、結婚をした直後から思いやられます。可能性は潰すに限るんですよ」
「ならば子供が出来るまで閉じ込めておいてもいい!破談だけは勘弁してくれ」
「いいえ、お断りです。よく考えてください。他家の子息でも許せませんがいとこですよ?しかも母親が姉妹。身内にも見境がないとなると・・・(ぶるっ)いやいや…本当、遠慮します。さぁサインを」
ズズィ!と突き出される「婚約解消」の書面。
そしてムウトン伯爵はビルボ侯爵の鼻先にペンをグイっと突きつける。
「今なら当家が融資した金は結納金を含め権利を捨てますし慰謝料の請求もしません。但し!継続を望むのなら婚約破棄を貴族院に願い出ます。どちらに瑕疵があるか。直ぐに判明します。その際は融資した金、結納金の他に慰謝料も支払って頂く事になりますが、耐えられますかね?」
ムウトン伯爵は「耐えられますかね?」と部屋をグルリ見回す。
屋敷はスナーチェが婚約をした事で結納金が手に入り数億をかけて全面改装をした。
その後も融資を受けている。
スカッドとヘリンの婚約とは違い、慣習に則った婚約の為、訴え出られれば負ける事は判り切っている。慰謝料が含まれれば結納金の額からすれば2倍・・・いや2乗の額になる。
「い、今なら‥融資の金も?」
「今後融資する事はありませんが、今、サインをすると融資なんてなかった事にすると言ってるんです」
「他の家に債権を渡すと言う事は?」
「羊に誓ってありませんね。なんなら暖炉に火を入れて頂いて目の前で融資の書面を燃しても構いませんが?」
「判った・・・ペンをくれ」
何十万という羊を管理するムウトン伯爵家。笛1つで羊は一斉に移動する。人の心も簡単に操ってしまうのだ。決めた事には梃子でも動かない家と定評もある。
無駄な足搔きを諦めたビルボ侯爵はスナーチェとフェルメルの婚約解消に同意し全ての書面にサインをした。
ムウトン伯爵はそれまで融資した金額が書かれた書類をビルボ侯爵に確認させた後、ビリビリと目の前で細かく破り、「手を出して」と微笑んだ。
ビルボ侯爵が手のひらを器にして差し出すと、クズとなった借用書をボフっと置いたムウトン伯爵。
「羊も紙は食べませんのであとはお好きにどうぞ。まさか貼り合わせて復活させる馬や鹿はいないでしょうけどね」
ヒラリヒラリと小さな紙片がビルボ侯爵の手から床に落ちる。
ムウトン伯爵が部屋から出ていく。
「あはっ・・・あはっ・・・ははは・・・」
ビルボ侯爵は膝から崩れ、クズになった借用書は紙吹雪となって部屋に舞った。
スナーチェの婚約は締結されているが、ムウトン伯爵家もやっと息子が片付き肩の荷が下りたものの婚約発表などをして、集まった多くの子息に目移りし「なかった事に」とされては堪らないと婚約発表という仰々しい場は設けなかった。
婚約した後、スナーチェの評判は最悪だったがムウトン伯爵家としては後継となる子が出来ればそれで良かった。古い考えではあるものの、資産を持ち過ぎると血の繋がらない者を養子に迎える事が争いになる。
何処の馬の骨かも判らない者に継がせるなら、かなり遠い親戚でもいいだろうと親族間で争いごとが起きる。お家騒動ほど「ブランド力」を傷つけ貶めるものはない。
――フェルメルの他に子がいれば良かったが――
今更悩んでも後の祭り。あまりにもブサイクな赤ん坊。その上体毛が凄かった。
気休めなのか慰めなのか、各国を渡り歩く行商人から遠い海の向こうの国に「ベンケー」という者がいたという話をされた。
母親の腹に1年半。生まれた時には2、3歳児かと思う大きさの上、歯は全て生えそろっていて髪の毛も束ねるほどと面白おかしくフェルメルの母に語った。
ハッと我が子を見れば歯は生えていなかったし、髪はフサフサだが束ねるほどではない。しかし!腕も足も背中も・・・なんと胸毛まであったのだ。光に透けて綺麗な産毛♡なんてものではない。ガッツリ剛毛である。
ギロリと夫を見れば素肌感満載の頭皮。顔の造りは父親似だったが毛深さは・・・「お父様だわ」
そう、夫人の父や兄は滅茶苦茶体毛が濃かった。
――私の遺伝子だったなんてぇぇ――
女性としてショックは隠しきれない。
ツルツルが好きで20代前半から既に兆候が著しかった夫を選んだというのに!
夫人は「責任を感じるから」と「ブサイク」である事を嫌った風な事を言ったが、実は2人目、3人目も体毛フサフサでそれが女の子だったらもう目も当てられない!
【二度と出産はしない】と可能性を完全に潰すため閨も共にしなくなったのだ。
スカッドとスナーチェが仲の良いいとこ同士だと言う事は聞いていた。
同時にスカッドは婚約者のヘリン以外には見向きもしないとも聞いていた。
だが、人目の多い劇場前での出来事は見過ごすことは出来ない。
仲が良いのは構わないがムウトン伯爵家として「はい、そうですか」と納得できないのは「托卵」なのだ。
低位貴族の令嬢なら金を詰めば嫁いでくれたかも知れないが、貞操観念が薄いと報告にあり、ならば1人売れ残っている侯爵令嬢なら身持ちは固いだろうと考えた。
実際スナーチェには領地時代も王都に戻ってからも男の影は無かったし、唯一報告されているスカッドの情報から不貞は無いと楽観視していた。
「これでは話が違います。爵位もありますし当家は引かせて頂く」
「誤解だよ。娘とスカッド君はいとこなんだ。それに君の子息も時折一緒に茶会もしているじゃないか」
「目くらましとも取れます。当家は托卵など真っ平ごめんです」
「托っ…托卵など心外だ。まだ20歳にもなっていないし懐妊などもしていない。その発言は我がビルボ侯爵家だけでなくゼスト公爵家にも失礼だと思わないのか」
激高するビルボ侯爵にムウトン伯爵は「思いませんね」と退けた。
ムウトン伯爵家の事業規模になると侯爵家に睨まれてこの国で干されたとしても別の国に移住すればいい。売り上げのチョッピリを継続的に寄付すると言えば受け入れてくれる国は幾らでもある。
むしろムウトン伯爵家を失って困るのはロマネ王国だろう。
税収の18%をムウトン伯爵家が担っている。
ムウトン伯爵家として回避したいのは【托卵】に尽きる。
そこまでの資産があるのにフェルメルは令嬢から敬遠されるほどの「体毛の濃い醜男」
違う角度から見れば国宝級かも知れない。
ビルボ侯爵はムウトン伯爵の強気な態度に慌てた。
姻戚関係となればビルボ侯爵家が受ける恩恵は計り知れない。
フェルメルとスナーチェに子供が出来ればその子供を取り込む事で経営にも携わる事が出来るかも知れない。スナーチェの結婚出来る20歳の誕生日まで2か月ほどなのだ。
――今から関係を持って妊娠したと言えばいいんじゃないか?――
悪い考えがビルボ侯爵の頭の中を駆け巡る。
スナーチェに付けている護衛の報告でスカッドと関係を持っている事は考えられない。
ならば2カ月くらいなら婚前交渉で授かった子供だとしても早産だったと誤魔化せる。
「では、スナーチェをムウトン伯爵家に住まわせてはどうだろうか。身綺麗である事は家名に誓う!頼む」
平身低頭のビルボ侯爵だったが、ムウトン伯爵は甘くない。
「問題点をはき違えては困る。結婚し、子供が出来た後は好きにしていい。当家はそう言ったはず。いいですか?フェルメルとの子が2、3人生まれた後は!です」
「だから今は身綺麗だと。誓ってもいい」
「今は!ですよね。当家は托卵だけは容認できません。好きにする時期、お嬢さんとよく話し合いましたか?結婚をする前からこんな醜聞が出るようでは、結婚をした直後から思いやられます。可能性は潰すに限るんですよ」
「ならば子供が出来るまで閉じ込めておいてもいい!破談だけは勘弁してくれ」
「いいえ、お断りです。よく考えてください。他家の子息でも許せませんがいとこですよ?しかも母親が姉妹。身内にも見境がないとなると・・・(ぶるっ)いやいや…本当、遠慮します。さぁサインを」
ズズィ!と突き出される「婚約解消」の書面。
そしてムウトン伯爵はビルボ侯爵の鼻先にペンをグイっと突きつける。
「今なら当家が融資した金は結納金を含め権利を捨てますし慰謝料の請求もしません。但し!継続を望むのなら婚約破棄を貴族院に願い出ます。どちらに瑕疵があるか。直ぐに判明します。その際は融資した金、結納金の他に慰謝料も支払って頂く事になりますが、耐えられますかね?」
ムウトン伯爵は「耐えられますかね?」と部屋をグルリ見回す。
屋敷はスナーチェが婚約をした事で結納金が手に入り数億をかけて全面改装をした。
その後も融資を受けている。
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「い、今なら‥融資の金も?」
「今後融資する事はありませんが、今、サインをすると融資なんてなかった事にすると言ってるんです」
「他の家に債権を渡すと言う事は?」
「羊に誓ってありませんね。なんなら暖炉に火を入れて頂いて目の前で融資の書面を燃しても構いませんが?」
「判った・・・ペンをくれ」
何十万という羊を管理するムウトン伯爵家。笛1つで羊は一斉に移動する。人の心も簡単に操ってしまうのだ。決めた事には梃子でも動かない家と定評もある。
無駄な足搔きを諦めたビルボ侯爵はスナーチェとフェルメルの婚約解消に同意し全ての書面にサインをした。
ムウトン伯爵はそれまで融資した金額が書かれた書類をビルボ侯爵に確認させた後、ビリビリと目の前で細かく破り、「手を出して」と微笑んだ。
ビルボ侯爵が手のひらを器にして差し出すと、クズとなった借用書をボフっと置いたムウトン伯爵。
「羊も紙は食べませんのであとはお好きにどうぞ。まさか貼り合わせて復活させる馬や鹿はいないでしょうけどね」
ヒラリヒラリと小さな紙片がビルボ侯爵の手から床に落ちる。
ムウトン伯爵が部屋から出ていく。
「あはっ・・・あはっ・・・ははは・・・」
ビルボ侯爵は膝から崩れ、クズになった借用書は紙吹雪となって部屋に舞った。
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