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危険な閑話 ★禁じられた遊び★
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この回は作者の息抜き用です。
読まなくても本編にはなんの支障も御座いません。
是非とも読み飛ばしを推奨いたします。
上記にあるように作者の息抜きですので、この話のキャラを使って遊んでいる回です。
スクロールを進めてしまうと後悔の嵐が吹き荒れる確率が97%を超えています。
3%残しているのは、全人類の3%は「うわぁ♡知ってるぅ」と ”のすたるじい” を感じるであろう予測値となっておりますが、読者様の年齢層は非常~にお若い!
この回に限り、さらに時代設定を吹き飛ばしておりますので、馬車の上を戦闘機が飛んで行ったり、石器時代なのにアポロ11号が月面着陸したり、恐竜がスマホでウー〇ーイーツみたいな無茶苦茶な設定になっております。
内容の理解がサッパリできない!!こんなの知らねぇよって方が100%だろうと思いつつも息抜きをしたい作者の我儘回なので、その辺りをご了承頂ける方のみ禁断のスクロールをお願いします。
くどいようですが、この先の正しい操作方法は…
【ブラウザバック若しくは、そっ閉じ】となっております。
うっかり読んでしまっての苦情の受付先は御座いませんのでご了承ください<(_ _)>
★~★作者の息抜き回★~★
タイトル「禁じられた遊び」
※脳内に愛のロマンスを図工の授業で作った上蓋を彫刻刀で彫るオルゴール風、映画のようなギターの弾き語り風に流さないでください。
ファウスティーナは午前中青果店で働き、午後は雑貨店で経理の仕事をしている。
店主はファウスティーナの置かれている境遇を知っているため、空き時間には夜の内職である刺繍や縫製をする事も許可をしてくれている。とてもありがたい話だ。
経理の仕事を任されているのだが、時に店頭に立ってお客さんの相手をする事もある。
「ごめんね~求人票には品出しってあるんだけど、レジもお願いできる?」
いきなり簡単な説明しかされてないのに各種支払い&ポイント付与の重責を担うレジ係を任されて放心状態になったバイト君の嘆きが聞こえてくるようだ。
――っていうか、いつもレジですよね――と。
今日も雨の中、来店してくれたお客さんがいくつかの品を購入して下さる。
ファウスティーナは買い物かごの中から商品を手に取りレジ打ちをする。
この店のレジはレジとは呼ばない。「レジスター」と呼ぶのが正解。
何事も略せばいいと言うものではない。
形状は扇型のようになっており、円周のような曲面には数字の書かれたポッチのようなボタンが並ぶ。誰もが「一度は押してみたい」禁断症状に見舞われる魅惑のレジスター。
店の近所の女の子たちにアンケートを取ったところ、「将来レジ係のお姉さんになりたい」という声がダントツだった。ちなみに第二位はエレベーターガール。
みんなボタンを押したいのだ。
王宮周辺の貴族専用店では、ピッピとバーコードを読み取るバーコードリーダー(スキャナー)が導入されているが、最新型を使うと支払い方法も増やさないといけなくなるので、店主は頑固にレジスターを使う。
しかし、お客様の中には支払いができると思ってあれこれ買って最後に困るお客様もいる。
「え?クレカ使えないの?」
「使えるのですが…V〇SAかマス〇ーカードだけなんです」
「うっそ!J〇Bは使えないの?じゃ、Sui〇aにするわ」
「申し訳ございません。交通系電子マネーでの決済も出来ないんです」
「仕方ないわ…マス〇ーカードで払うわ」
「では、クレジットカードをお願いいたします」
客から差し出されたクレジットカードを転写機に装着し、その上に複写式になった伝票を乗せる。
ジャッ!!
横にスライドをさせるとクレジットカードにエンボス加工された文字が伝票に複写され、客にサインをしてもらうと、お客様控えの1枚を手渡す。
時折数枚の複写式になった伝票を剥がし間違い、次の頭にくる奴も破ってしまったり、ばらけてしまう事があるので伝票帳から切り離す時は細心の注意を払わねばならない。
そんな手間もあるのだが出来れば店側としてクレカ決済は御遠慮頂きたい支払い方法。
何故なら、その場でそのクレカに支払い可能な残金があるのか、そもそも利用可能かなどは判断できない。しかし客にはその場で商品を渡さねばならない。
後の世でこの悩みは「限度額いっぱい」という客側の不手際なのに逆キレされるトバッチリとなって店員に不幸を見舞う事になる。
クレカ支払いはドキドキの瞬間でもあるのだ。
この日は後にも先にもこの客だけで、強くなってくる雨音にショパンを感じる事はないし、モスクワじゃないのでグレイな雨でもないがこのまま店を開けていても営業中を示す灯りが勿体無いと閉店を決めた。
今でこそシンプルに看板だけになったがファウスティーナが勤め始める前はドッドの文字が下から上に向かって流れてくる電光掲示板風だった。
ところどころ電球が切れていたので、流れてくる文字も切れている。
物珍しさはあっても、店名を覚えてくれる客は1人もいなかった。
何故か。文字になってなかったからである。
CLOSEDの札を掛けるとファウスティーナは女性店主と共に1枚しかない売り上げ伝票から数字を帳簿に書き込む。
「今月も赤字だわ」
――今月に限った事ではないと思いますが――
しかし!!まるで郵便〇近くにあるモーターバイク販売店のようにこの店は潰れない。自分の家なので家賃不要が一番のメリットではあるが、仕入れる品は何と言っても商会の売れ残り品。なので仕入れ値もほぼタダなのだ。
ファウスティーナは思う。
「ゴミではないか」と…但し口にする事はない。そこは空気を読む。
「お茶にしましょう。今日はもう早めに上がっていいし」
そう言いながら店主は2つ並べたグラスにトゥクトゥクと液体を注ぐ…かと思いきや違う。
「先に座ってて。飲み物持って来るわ」
店主の言葉に先に椅子に腰を下ろした瞬間だった。
ブゥゥゥー
「ハッ!!またヤラレター!!」
「ハーハッハッハ」
妊婦さん愛用のドーナツクッションではなく、ブーブークッションが仕掛けられていた。その上、笑い声は店主ではなく笑い袋である。
自分で笑わないなら何故仕掛ける?!
ファウスティーナは疑問が尽きない。
「はいどうぞ」
差し出されたのはパウチ状になっていて、上部からストローを差し込む【そっれはそうね!カっプリ〇ーネ】
ストローをさす時もだが、持つときの力の入れ具合を試される至高の逸品。
松田聖〇ちゃん御指南の通り、フリーザーで凍らせるんだよ?!とすればシャーベットとしても味わえる優れモノ。そして店主は歌いながらクリーム色っぽいちょっと大きめパッケージの封を切る。
「ポッポ〇ン〇ン、ポポ〇ン〇ン♪」
一口サイズのシュークリーム型をしており、パクっと食べると上部はスカスカなのに下部にはチョコレートが詰められたちょっと子供には手が出ない高級価格帯にあるお茶のお供である。
子供には10ニャウ、20ニャウの差は大きいのだ。
ファウスティーナは思う。
――ポポ〇ン。結局諦めて ”さくら〇ぼの詩” を買っちゃうのよね――
幾つ目だろうか、食べ出すとついつい2個目、3個目に手が出るポポ〇ン。
止められない止まらない。ラッパーも驚くカッパなえびせんにも似た魅力。
おや?そこでカッパ?と思ったアナタ。素敵です。
脳内に響き渡るのは
【カッパッパー♪ルンパッパー】
きっと女性カッパに人生初のエロを子供心に感じたことがあるはずだ。
そしてもれなく!そのフレーズを知っていると続きが歌え、「い~ケルケルケルケロップ!」とシャウトする。
哀しいかな年号の「T・S・H・R」の「S」にマルやチェックを入れる場合は99%の確率で当て嵌まるのだ。
口の中が乾いてくるとストローでジュジュッとカプ〇ソーネで喉を潤すが、口の中の水分が過剰に吸収されてしまう店主は別の飲料を持ってきた。
「最近、食べ過ぎかなと思って…ダイエット中なの」
グラスにトゥクトゥクと注ぎ、シュワワー。気泡を弾けさせるコカ・〇ーラライト。
白いパッケージに銀で縁取りされた赤い文字。
間違ってはいけない!ゼロではない。ライトだ。つづりはLightなので野球の右翼手でもない。購入時にメ〇ーイエロー、アンバ〇とどうするか迷ってしまう3大巨頭の一角である。
大半の人は自販機の前で安全パイとしてファ〇タを買う。但し、その際も押すボタンには葛藤が生じる。
「レモン…フルーツパンチ…無難にグレープかオレンジ…」
そして同時に押してみるが大抵出てくるのは無難なグレープかオレンジとなる。
さらにお楽しみ機能が搭載された当たり付き自販機の場合はボタンを押す以前に硬貨の投入から勝負が始まっていると言い切る強者もいる。
数字の並びではない。ルーレット式である事を忘れてはならないが、当たりの2,3つ手前で止まる。それは飲んだ後の爽快感と同じく「潔さ」を求められているからだ。
ガバガバ飲んでゲップを堪えるために山手線の駅名を連呼する店主を見てファウスティーナは思う。
ダイエット中と言えど、2リットルも飲んだら意味ないのでは?と。しかし口にはしない。空気を読むからだ。
ポポ〇ンが最後の1個。通称「遠慮の塊」になるとファウスティーナと店主の「どうぞどうぞ」が始まる。最後の1個を遠慮なく食べられる人を羨ましくも思うが、ファウスティーナは真似できない。
「じゃ、頂くわ。ファティにはガムあげる」
「ありがとうございます」
そういってファウスティーナは板ガムを1枚引っ張った。
パチン!!
「痛いっ!!!クゥッ!また引っ掛かってシマッタ…不覚ッ」
それは知る人ぞ知るパッチンガム。
バッキンガムではない。そちらは宮殿だ。
痛みを伴うので禁じられている遊び。
今日もファウスティーナは引っ掛かってしまったのだった。
読まなくても本編にはなんの支障も御座いません。
是非とも読み飛ばしを推奨いたします。
上記にあるように作者の息抜きですので、この話のキャラを使って遊んでいる回です。
スクロールを進めてしまうと後悔の嵐が吹き荒れる確率が97%を超えています。
3%残しているのは、全人類の3%は「うわぁ♡知ってるぅ」と ”のすたるじい” を感じるであろう予測値となっておりますが、読者様の年齢層は非常~にお若い!
この回に限り、さらに時代設定を吹き飛ばしておりますので、馬車の上を戦闘機が飛んで行ったり、石器時代なのにアポロ11号が月面着陸したり、恐竜がスマホでウー〇ーイーツみたいな無茶苦茶な設定になっております。
内容の理解がサッパリできない!!こんなの知らねぇよって方が100%だろうと思いつつも息抜きをしたい作者の我儘回なので、その辺りをご了承頂ける方のみ禁断のスクロールをお願いします。
くどいようですが、この先の正しい操作方法は…
【ブラウザバック若しくは、そっ閉じ】となっております。
うっかり読んでしまっての苦情の受付先は御座いませんのでご了承ください<(_ _)>
★~★作者の息抜き回★~★
タイトル「禁じられた遊び」
※脳内に愛のロマンスを図工の授業で作った上蓋を彫刻刀で彫るオルゴール風、映画のようなギターの弾き語り風に流さないでください。
ファウスティーナは午前中青果店で働き、午後は雑貨店で経理の仕事をしている。
店主はファウスティーナの置かれている境遇を知っているため、空き時間には夜の内職である刺繍や縫製をする事も許可をしてくれている。とてもありがたい話だ。
経理の仕事を任されているのだが、時に店頭に立ってお客さんの相手をする事もある。
「ごめんね~求人票には品出しってあるんだけど、レジもお願いできる?」
いきなり簡単な説明しかされてないのに各種支払い&ポイント付与の重責を担うレジ係を任されて放心状態になったバイト君の嘆きが聞こえてくるようだ。
――っていうか、いつもレジですよね――と。
今日も雨の中、来店してくれたお客さんがいくつかの品を購入して下さる。
ファウスティーナは買い物かごの中から商品を手に取りレジ打ちをする。
この店のレジはレジとは呼ばない。「レジスター」と呼ぶのが正解。
何事も略せばいいと言うものではない。
形状は扇型のようになっており、円周のような曲面には数字の書かれたポッチのようなボタンが並ぶ。誰もが「一度は押してみたい」禁断症状に見舞われる魅惑のレジスター。
店の近所の女の子たちにアンケートを取ったところ、「将来レジ係のお姉さんになりたい」という声がダントツだった。ちなみに第二位はエレベーターガール。
みんなボタンを押したいのだ。
王宮周辺の貴族専用店では、ピッピとバーコードを読み取るバーコードリーダー(スキャナー)が導入されているが、最新型を使うと支払い方法も増やさないといけなくなるので、店主は頑固にレジスターを使う。
しかし、お客様の中には支払いができると思ってあれこれ買って最後に困るお客様もいる。
「え?クレカ使えないの?」
「使えるのですが…V〇SAかマス〇ーカードだけなんです」
「うっそ!J〇Bは使えないの?じゃ、Sui〇aにするわ」
「申し訳ございません。交通系電子マネーでの決済も出来ないんです」
「仕方ないわ…マス〇ーカードで払うわ」
「では、クレジットカードをお願いいたします」
客から差し出されたクレジットカードを転写機に装着し、その上に複写式になった伝票を乗せる。
ジャッ!!
横にスライドをさせるとクレジットカードにエンボス加工された文字が伝票に複写され、客にサインをしてもらうと、お客様控えの1枚を手渡す。
時折数枚の複写式になった伝票を剥がし間違い、次の頭にくる奴も破ってしまったり、ばらけてしまう事があるので伝票帳から切り離す時は細心の注意を払わねばならない。
そんな手間もあるのだが出来れば店側としてクレカ決済は御遠慮頂きたい支払い方法。
何故なら、その場でそのクレカに支払い可能な残金があるのか、そもそも利用可能かなどは判断できない。しかし客にはその場で商品を渡さねばならない。
後の世でこの悩みは「限度額いっぱい」という客側の不手際なのに逆キレされるトバッチリとなって店員に不幸を見舞う事になる。
クレカ支払いはドキドキの瞬間でもあるのだ。
この日は後にも先にもこの客だけで、強くなってくる雨音にショパンを感じる事はないし、モスクワじゃないのでグレイな雨でもないがこのまま店を開けていても営業中を示す灯りが勿体無いと閉店を決めた。
今でこそシンプルに看板だけになったがファウスティーナが勤め始める前はドッドの文字が下から上に向かって流れてくる電光掲示板風だった。
ところどころ電球が切れていたので、流れてくる文字も切れている。
物珍しさはあっても、店名を覚えてくれる客は1人もいなかった。
何故か。文字になってなかったからである。
CLOSEDの札を掛けるとファウスティーナは女性店主と共に1枚しかない売り上げ伝票から数字を帳簿に書き込む。
「今月も赤字だわ」
――今月に限った事ではないと思いますが――
しかし!!まるで郵便〇近くにあるモーターバイク販売店のようにこの店は潰れない。自分の家なので家賃不要が一番のメリットではあるが、仕入れる品は何と言っても商会の売れ残り品。なので仕入れ値もほぼタダなのだ。
ファウスティーナは思う。
「ゴミではないか」と…但し口にする事はない。そこは空気を読む。
「お茶にしましょう。今日はもう早めに上がっていいし」
そう言いながら店主は2つ並べたグラスにトゥクトゥクと液体を注ぐ…かと思いきや違う。
「先に座ってて。飲み物持って来るわ」
店主の言葉に先に椅子に腰を下ろした瞬間だった。
ブゥゥゥー
「ハッ!!またヤラレター!!」
「ハーハッハッハ」
妊婦さん愛用のドーナツクッションではなく、ブーブークッションが仕掛けられていた。その上、笑い声は店主ではなく笑い袋である。
自分で笑わないなら何故仕掛ける?!
ファウスティーナは疑問が尽きない。
「はいどうぞ」
差し出されたのはパウチ状になっていて、上部からストローを差し込む【そっれはそうね!カっプリ〇ーネ】
ストローをさす時もだが、持つときの力の入れ具合を試される至高の逸品。
松田聖〇ちゃん御指南の通り、フリーザーで凍らせるんだよ?!とすればシャーベットとしても味わえる優れモノ。そして店主は歌いながらクリーム色っぽいちょっと大きめパッケージの封を切る。
「ポッポ〇ン〇ン、ポポ〇ン〇ン♪」
一口サイズのシュークリーム型をしており、パクっと食べると上部はスカスカなのに下部にはチョコレートが詰められたちょっと子供には手が出ない高級価格帯にあるお茶のお供である。
子供には10ニャウ、20ニャウの差は大きいのだ。
ファウスティーナは思う。
――ポポ〇ン。結局諦めて ”さくら〇ぼの詩” を買っちゃうのよね――
幾つ目だろうか、食べ出すとついつい2個目、3個目に手が出るポポ〇ン。
止められない止まらない。ラッパーも驚くカッパなえびせんにも似た魅力。
おや?そこでカッパ?と思ったアナタ。素敵です。
脳内に響き渡るのは
【カッパッパー♪ルンパッパー】
きっと女性カッパに人生初のエロを子供心に感じたことがあるはずだ。
そしてもれなく!そのフレーズを知っていると続きが歌え、「い~ケルケルケルケロップ!」とシャウトする。
哀しいかな年号の「T・S・H・R」の「S」にマルやチェックを入れる場合は99%の確率で当て嵌まるのだ。
口の中が乾いてくるとストローでジュジュッとカプ〇ソーネで喉を潤すが、口の中の水分が過剰に吸収されてしまう店主は別の飲料を持ってきた。
「最近、食べ過ぎかなと思って…ダイエット中なの」
グラスにトゥクトゥクと注ぎ、シュワワー。気泡を弾けさせるコカ・〇ーラライト。
白いパッケージに銀で縁取りされた赤い文字。
間違ってはいけない!ゼロではない。ライトだ。つづりはLightなので野球の右翼手でもない。購入時にメ〇ーイエロー、アンバ〇とどうするか迷ってしまう3大巨頭の一角である。
大半の人は自販機の前で安全パイとしてファ〇タを買う。但し、その際も押すボタンには葛藤が生じる。
「レモン…フルーツパンチ…無難にグレープかオレンジ…」
そして同時に押してみるが大抵出てくるのは無難なグレープかオレンジとなる。
さらにお楽しみ機能が搭載された当たり付き自販機の場合はボタンを押す以前に硬貨の投入から勝負が始まっていると言い切る強者もいる。
数字の並びではない。ルーレット式である事を忘れてはならないが、当たりの2,3つ手前で止まる。それは飲んだ後の爽快感と同じく「潔さ」を求められているからだ。
ガバガバ飲んでゲップを堪えるために山手線の駅名を連呼する店主を見てファウスティーナは思う。
ダイエット中と言えど、2リットルも飲んだら意味ないのでは?と。しかし口にはしない。空気を読むからだ。
ポポ〇ンが最後の1個。通称「遠慮の塊」になるとファウスティーナと店主の「どうぞどうぞ」が始まる。最後の1個を遠慮なく食べられる人を羨ましくも思うが、ファウスティーナは真似できない。
「じゃ、頂くわ。ファティにはガムあげる」
「ありがとうございます」
そういってファウスティーナは板ガムを1枚引っ張った。
パチン!!
「痛いっ!!!クゥッ!また引っ掛かってシマッタ…不覚ッ」
それは知る人ぞ知るパッチンガム。
バッキンガムではない。そちらは宮殿だ。
痛みを伴うので禁じられている遊び。
今日もファウスティーナは引っ掛かってしまったのだった。
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