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VOL:22 ウィンストンのお仕事
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レティシアは苛立っていた。
まず、お菓子がない。次に食卓に肉がない。その次に食事の回数が少ない。
そして、修行僧のような食事内容。
夫のウィンストンは騎士を辞めてから父親の領地経営を手伝っているかと思いきや、商会の御用聞きとして低位貴族の家に注文を取りに回っている。
騎士だった頃の給与明細を見て、一昨日の給料日に渡された明細と見比べてみる。
算術は全く得意ではないが、数字の大小は理解できる。
だが、どうしても理解が出来ないのは横に並んだ数字の数が違う事だ。
近衛騎士で副隊長になる前の給与は毎月820、000と「6つ」の数字が並んでいる。なのに今月の給与は休みなく出勤し、残業で夜も遅く帰って来るのに96、000と「5つ」しかないのは何故なのだ!?
おまけに騎士だった頃は、年に3回。1回あたり「3か月分」が支給されていた賞与。商会の明細には「賞与」という文字がない。どうしてだ?!
食生活を見直したいのに、こんな給与では見直そうにも見直せない。
義両親となったブレキ伯爵夫妻も野菜の仕分けや繕い物など内職をしているのだが、レティシアが嫁いできて1か月もしないうちに通いの使用人もいなくなった。
ウィンストンの腰で給付された保険商会の給付金も「シンシアの医療費」に消えた。
「お姉様はもう退院してるんでしょう?おかしいわよ」
「おかしくないの。ずっと支払いを待ってもらってる上に分割回数も増やして貰ったのよ」
「分割?もう1年も払ってるのに?もう払わなくていいんじゃないの?」
「何を言ってるんだ。遅延しない限り利息まで免除してもらったんだ。これ以上の無理は言えない。利息免除もウィンストンが恥を忍んで額を地面に擦りつけて頼んだんだぞ」
「お姉様の借金でしょう?!なんでウィンがそんな事をするのよ!どうせするならもっと良い食材を回してくれる商会にしときゃいいのよ!」
苛立ちは満足に食べられない事だけではない。
初夜に腰をイワせてから以降、ウィンストンは腰のコルセットが取れてもレティシアと閨を共にしない。ここ2か月に至っては寝台も別。ウィンストンは1人掛けのソファで座って寝ているのだ。
肌が透けるような下着を着ても、何も身につけなくてもウィンストンは「疲れてるんだ」と相手にしてくれない。まさか他に女がいるのではと、嫁ぐ際に持ってきた宝飾品を質に入れて金を作り、1週間ほど馬車をレンタルし後をつけたがウィンストンは真面目に働いていた。
レティシアの持ってきた衣類は粗末な普段着が数着。しかし宝飾品は腐るほどあった。
何度か、生活の為に宝飾品を売ってくれないかと義両親に頼まれたが断った。
何度目かに
「これは私のモノなの。なんで息子夫婦のものまで手を出すのかしら。頭がおかしいんじゃない?」
そう言えば義両親は宝飾品を売ってくれとは言わなくなった。
「ねぇ、ウィン。結婚してそろそろ1年でしょう?赤ちゃん欲しくない?」
「は?何言ってるんだ。食べるだけで精一杯なのに子供が養えるはずが無いだろう」
「大丈夫よ。生まれたら何とかなるわよ」
「止めてくれ。それよりもレンタル馬車なんか借りる事が出来るなら大衆浴場でも行って来たらどうだ。汗の据えた体臭で鼻がどうにかなりそうだ」
「嘘・・・臭うの?私、全然わからないんだけど」
「鼻の穴が脂肪で埋まってるからだろ。明日も早いんだ。いい加減寝かせてくれよ」
シーツを頭から被って1人掛けの椅子を占領したウィンストン。
だがレティシアは今日こそは!と思っていたため、そのシーツを剥ぎ取った。
「1年も放られたままなのよ?抱いてよ!」
「路地行けばワインの空き瓶でも転がってるだろ」
「酷いわ!どうしてそんな事を言うのよ!ウィン!愛してるって言ってくれたでしょう?!」
ウィンストンから奪った汗シミだらけのシーツを握りしめてレティシアは大泣きした。泣き声を聞くのも姿を見るのもウンザリ。それに今日は徹夜明けの日勤を終えての帰宅。
満腹には程遠い食事からくる空腹を疲れで誤魔化し眠る日々。睡眠不足もあってウィンストンは苛立っていた。
「勝手にしろ!」
「ウィン!乱暴な言葉を言わないでよ」
「あのな、どうしてこんな生活なのか。考えてみろよ!」
「ウィンの家が貧乏だからでしょ?それにウィンのお父様が勝手に騎士を辞めさせたからでしょ?」
間違っていない。レティシアは何も間違ってはいない。
ウィンストンはこうなってみて過去を振り返り、「もしや」と思う事があった。
ブレキ伯爵家は元々貧乏だった。
借金の原因はシンシアに助けてもらわねばならなかった医療費が原因。
だが…もし、レティシアを選ばず、いやレティシアに傾倒する事なくシンシアだけに誠実でいたとすれば。少なくともあのフェリペだ。全ての医療費は免除の上、ウィンストンとシンシアに報奨金を出しただろう。
レティシアは嫁いできてブレキ伯爵家の執務にはノータッチ。
だが、シンシアならどうだっただろう。経営は悪くても横ばいだったはずだ。
とんとん拍子で役職が無くとも給与が上がっていた近衛騎士時代。
ピタリと基本給が上がらなくなったのはレティシアと思いを通じてから。
それでも何事も無く過ごしていたが、シンシアに別れを告げた翌日の惨劇。そこから先は地獄に向かって転がり落ちるだけだった。
レティシアとシンシアは相反するものを「加護」として持っているのではないか。
いや、もしかするとプラス方向の加護をシンシアだけが持っていたんじゃないか。
そう考えるようになったのは商会の御用聞きとなって、低位貴族の屋敷を回るうちにシンシアが遠い田舎の領地で「戦場の悪魔」と二つ名を持つ男の元に嫁いだという話を聞いてから。
さして産業も無くどちらかと言えばブレキ伯爵家のように貧乏な領主。
爵位はなく、フェリペからの特殊な依頼を受けていたそうだが、1年ほど前にシンシアが嫁いだ後、ここ半年の収益は垂直に近い上昇率。
近衛隊にいた頃に退役する隊士から聞いた事がある。
『何千年に1人と言われているけど「多神」って加護を持つ者がいるそうだ。知り合いになったら絶対に縁を切っちゃいけない。側にいるだけで色んな神様が幸福を与えてくれるんだ。腐れ縁ってのかな、そういうのは世話になってる間は何らかの恩恵があるが、離れた後の反動は半端ないぞ。気をつけろよ』
状況を当てはめるとしっくりくるのだ。
――シンシアを手放しちゃいけなかったんだ――
給与は全て家に入れているが、突発的にその場の現金支払いで受けた仕事で得た金は貯めていたウィンストン。
「結婚したと聞いたけど…命を懸けて助けてくれたんだ。レティシアじゃない。シンシアだけを愛すると心から誓えば許してくれるはず。だって愛していなかったら治癒など引き受けてくれなかったはずだ」
愛していたからこそシンシアは命をかけてくれた。
シンシアが見舞いに来てくれた時、「眠り」を感じる事で生きている喜びを知った。
そんな強い愛情がそう簡単に消えているはずが無い。
自分自身はシンシアを捨ててもと選んだレティシアへの愛が綺麗さっぱり消えている事は気が付かないウィンストン。
翌朝、仕事に行くふりをしてシンシアの住まう遠い領地行きの幌馬車のチケットを買い、乗り込んだ。
夜になっても戻ってこないウィンストンにレティシアは半狂乱となり暴れた。
義両親に体当たりし、倒れたブレキ伯爵は脳震盪で倒れ、ブレキ伯爵夫人は吹き飛んだ先で脚を骨折した。
騒ぎを聞きつけた者の通報でやってきた憲兵に捕えられたレティシアは牢に放り込まれてしまった。
まず、お菓子がない。次に食卓に肉がない。その次に食事の回数が少ない。
そして、修行僧のような食事内容。
夫のウィンストンは騎士を辞めてから父親の領地経営を手伝っているかと思いきや、商会の御用聞きとして低位貴族の家に注文を取りに回っている。
騎士だった頃の給与明細を見て、一昨日の給料日に渡された明細と見比べてみる。
算術は全く得意ではないが、数字の大小は理解できる。
だが、どうしても理解が出来ないのは横に並んだ数字の数が違う事だ。
近衛騎士で副隊長になる前の給与は毎月820、000と「6つ」の数字が並んでいる。なのに今月の給与は休みなく出勤し、残業で夜も遅く帰って来るのに96、000と「5つ」しかないのは何故なのだ!?
おまけに騎士だった頃は、年に3回。1回あたり「3か月分」が支給されていた賞与。商会の明細には「賞与」という文字がない。どうしてだ?!
食生活を見直したいのに、こんな給与では見直そうにも見直せない。
義両親となったブレキ伯爵夫妻も野菜の仕分けや繕い物など内職をしているのだが、レティシアが嫁いできて1か月もしないうちに通いの使用人もいなくなった。
ウィンストンの腰で給付された保険商会の給付金も「シンシアの医療費」に消えた。
「お姉様はもう退院してるんでしょう?おかしいわよ」
「おかしくないの。ずっと支払いを待ってもらってる上に分割回数も増やして貰ったのよ」
「分割?もう1年も払ってるのに?もう払わなくていいんじゃないの?」
「何を言ってるんだ。遅延しない限り利息まで免除してもらったんだ。これ以上の無理は言えない。利息免除もウィンストンが恥を忍んで額を地面に擦りつけて頼んだんだぞ」
「お姉様の借金でしょう?!なんでウィンがそんな事をするのよ!どうせするならもっと良い食材を回してくれる商会にしときゃいいのよ!」
苛立ちは満足に食べられない事だけではない。
初夜に腰をイワせてから以降、ウィンストンは腰のコルセットが取れてもレティシアと閨を共にしない。ここ2か月に至っては寝台も別。ウィンストンは1人掛けのソファで座って寝ているのだ。
肌が透けるような下着を着ても、何も身につけなくてもウィンストンは「疲れてるんだ」と相手にしてくれない。まさか他に女がいるのではと、嫁ぐ際に持ってきた宝飾品を質に入れて金を作り、1週間ほど馬車をレンタルし後をつけたがウィンストンは真面目に働いていた。
レティシアの持ってきた衣類は粗末な普段着が数着。しかし宝飾品は腐るほどあった。
何度か、生活の為に宝飾品を売ってくれないかと義両親に頼まれたが断った。
何度目かに
「これは私のモノなの。なんで息子夫婦のものまで手を出すのかしら。頭がおかしいんじゃない?」
そう言えば義両親は宝飾品を売ってくれとは言わなくなった。
「ねぇ、ウィン。結婚してそろそろ1年でしょう?赤ちゃん欲しくない?」
「は?何言ってるんだ。食べるだけで精一杯なのに子供が養えるはずが無いだろう」
「大丈夫よ。生まれたら何とかなるわよ」
「止めてくれ。それよりもレンタル馬車なんか借りる事が出来るなら大衆浴場でも行って来たらどうだ。汗の据えた体臭で鼻がどうにかなりそうだ」
「嘘・・・臭うの?私、全然わからないんだけど」
「鼻の穴が脂肪で埋まってるからだろ。明日も早いんだ。いい加減寝かせてくれよ」
シーツを頭から被って1人掛けの椅子を占領したウィンストン。
だがレティシアは今日こそは!と思っていたため、そのシーツを剥ぎ取った。
「1年も放られたままなのよ?抱いてよ!」
「路地行けばワインの空き瓶でも転がってるだろ」
「酷いわ!どうしてそんな事を言うのよ!ウィン!愛してるって言ってくれたでしょう?!」
ウィンストンから奪った汗シミだらけのシーツを握りしめてレティシアは大泣きした。泣き声を聞くのも姿を見るのもウンザリ。それに今日は徹夜明けの日勤を終えての帰宅。
満腹には程遠い食事からくる空腹を疲れで誤魔化し眠る日々。睡眠不足もあってウィンストンは苛立っていた。
「勝手にしろ!」
「ウィン!乱暴な言葉を言わないでよ」
「あのな、どうしてこんな生活なのか。考えてみろよ!」
「ウィンの家が貧乏だからでしょ?それにウィンのお父様が勝手に騎士を辞めさせたからでしょ?」
間違っていない。レティシアは何も間違ってはいない。
ウィンストンはこうなってみて過去を振り返り、「もしや」と思う事があった。
ブレキ伯爵家は元々貧乏だった。
借金の原因はシンシアに助けてもらわねばならなかった医療費が原因。
だが…もし、レティシアを選ばず、いやレティシアに傾倒する事なくシンシアだけに誠実でいたとすれば。少なくともあのフェリペだ。全ての医療費は免除の上、ウィンストンとシンシアに報奨金を出しただろう。
レティシアは嫁いできてブレキ伯爵家の執務にはノータッチ。
だが、シンシアならどうだっただろう。経営は悪くても横ばいだったはずだ。
とんとん拍子で役職が無くとも給与が上がっていた近衛騎士時代。
ピタリと基本給が上がらなくなったのはレティシアと思いを通じてから。
それでも何事も無く過ごしていたが、シンシアに別れを告げた翌日の惨劇。そこから先は地獄に向かって転がり落ちるだけだった。
レティシアとシンシアは相反するものを「加護」として持っているのではないか。
いや、もしかするとプラス方向の加護をシンシアだけが持っていたんじゃないか。
そう考えるようになったのは商会の御用聞きとなって、低位貴族の屋敷を回るうちにシンシアが遠い田舎の領地で「戦場の悪魔」と二つ名を持つ男の元に嫁いだという話を聞いてから。
さして産業も無くどちらかと言えばブレキ伯爵家のように貧乏な領主。
爵位はなく、フェリペからの特殊な依頼を受けていたそうだが、1年ほど前にシンシアが嫁いだ後、ここ半年の収益は垂直に近い上昇率。
近衛隊にいた頃に退役する隊士から聞いた事がある。
『何千年に1人と言われているけど「多神」って加護を持つ者がいるそうだ。知り合いになったら絶対に縁を切っちゃいけない。側にいるだけで色んな神様が幸福を与えてくれるんだ。腐れ縁ってのかな、そういうのは世話になってる間は何らかの恩恵があるが、離れた後の反動は半端ないぞ。気をつけろよ』
状況を当てはめるとしっくりくるのだ。
――シンシアを手放しちゃいけなかったんだ――
給与は全て家に入れているが、突発的にその場の現金支払いで受けた仕事で得た金は貯めていたウィンストン。
「結婚したと聞いたけど…命を懸けて助けてくれたんだ。レティシアじゃない。シンシアだけを愛すると心から誓えば許してくれるはず。だって愛していなかったら治癒など引き受けてくれなかったはずだ」
愛していたからこそシンシアは命をかけてくれた。
シンシアが見舞いに来てくれた時、「眠り」を感じる事で生きている喜びを知った。
そんな強い愛情がそう簡単に消えているはずが無い。
自分自身はシンシアを捨ててもと選んだレティシアへの愛が綺麗さっぱり消えている事は気が付かないウィンストン。
翌朝、仕事に行くふりをしてシンシアの住まう遠い領地行きの幌馬車のチケットを買い、乗り込んだ。
夜になっても戻ってこないウィンストンにレティシアは半狂乱となり暴れた。
義両親に体当たりし、倒れたブレキ伯爵は脳震盪で倒れ、ブレキ伯爵夫人は吹き飛んだ先で脚を骨折した。
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