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VOL:10 そのための婚約
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戸惑うシンシアに王太子フェリペは隣に座るようにと声を掛けた。
その言葉に更に戸惑うシンシアだったが、フェリペ自身に手を引かれフェリペを挟み魔導士の反対側に強制的に腰を下ろす羽目になった。
身を乗り出してシンシアに迫って来るブレキ伯爵夫妻。
シンシアはそんな夫妻を見た事も無かったので背凭れいっぱいまで身を引いた。
「そんなに食い入るようにしたら驚かせるだけだよ。ブレキ伯」
「あ、いや、息子の命がかかっているかと思うと気がせいてしまって」
ブレキ伯爵夫妻が定位置に戻ると、フェリペはシンシアに向かって体を捩じった。
至近距離で向かい合う事にシンシアは目の前がくらくらしてしまう。
そんなシンシアにフェリペは「判断は委ねる」と前置きをした。
フェリペの話によれば、シンシアが読んだ文献の方法でウィンストンは助かるとのこと。
もう別れるとあっても、シンシアも死までは望んでいない。生きて意中の人と添い遂げられるのであればそれ以上に幸せな事はないだろうと頷いた。
「でもね、問題が1つある。いや、2つか」
「問題・・・で御座いますか」
「そうなの!でもお願い!ウィンストンを助けて頂戴!」
会話に割り込んできたブレキ伯爵夫人をフェリペは手で制した。
伯爵も伯爵夫人も祈りの形に手を組んでシンシアを見つめている。
「ウィンストンには魔力がある。結構その魔力は多くてね」
「存じております」
「その魔力を治癒の間、どこかに移す必要があるんだ」
「魔力を移す…のでございますか?」
「そう。平民で魔力のない者に施した治癒の完治率は100%。でも魔力がある者に対しては死亡率が100%これが何を意味するか。判る?」
「魔力が加護である治癒を阻害している…でしょうか」
「そう。よく本を読んでいるのを見かけたけど流石だね」
それでもシンシアは何を期待されているのかがサッパリ判らなかった。
そもそもで魔力が「移せる」のであればシンシアも誰かから買うなりして魔力を増やせば父親に冷遇される事はなかっただろう。
フェリペは「そこで」と反対側に座っていた魔術師をシンシアに紹介した。
「彼の加護は「置換」なんだ。ただ問題があってね。治癒師も永遠に治癒魔法をかけ続ける事が出来る訳じゃない」
「そうですね、休憩を取りながらだと伺った事があります。纏まって眠るなどで比較的広く長く治癒できると聞きました」
「彼も同じでね。ウィンストン級の魔力量になるとどうしても3回ないし4回に分けて魔力を移す事になる。仮に4回としよう。4回も4日連続は無理でね、1日置き、つまり一旦ウィンストンから魔力を抜くのに7日かかるわけだ。そして治癒師が治療をするのが2日。その後預けた魔力を元に戻すのに7日。合計最短で16日かかるわけだ」
「そうですね…」
「しかも・・・長引けば長引くほどウィンストンは今度は皮下毒にやられちゃうから急がなきゃならない」
「えぇ。今も徐々に毒が浸透していると思います」
「だから君なんだ。君は魔力は微量だが器は大きなものがある。そこにウィンストンの魔力を預けたいんだ」
「その間に治癒を施すと言う訳ですか…」
「そう、これは器の大きさがモノを言うんで誰彼に頼めるものじゃない。例えばウィンストンの両親にも器に多少の余裕はある。だけど全部を預けられる訳じゃないから複数人に預ける事になる。魔力は預けている間に混合してしまうから、元に戻した時に預けていた人の魔力同士が喧嘩をしてしまう。そうなると今度は肉体が崩壊する。預けるのは1人の方が良いってのは判るよね?」
シンシアも理解はできた。
だが、預けられるのは構わない。問題は抜いた後だ。
元々の自分の魔力だけが残るのではなく、混じり合った魔力だけが元の容量分だけ残る。
例えるなら赤い色を付けた水がウィンストン、透明な水がシンシア。
量としては赤い色の水が10リットルに対し、透明な水は100cc。
混ざりあえば10リットルの水を戻された方は薄まっているのは間違いないが然程影響はない。
しかし元々が透明だったシンシアの方にはほぼ違う魔力が残される。
そこで考えられるのは「魔力あたり」という副反応。
微力な魔力しかなかった故に、違う魔力に体が馴染むかどうかは賭けになる。今まで前例がなかったわけではないのだろう。余りにもショッキングな結果なので一般の目に触れる文献には記載がないだけ。
最悪の場合‥‥そう考えるとシンシアは体が震えだした。
フェリペは小さく「2%未満」と呟いた。
シンシアはビクンと体が小さく跳ねた。
誰だって「死ぬ確率は98%以上です」と言われれば死亡宣告と同じと受け止めるだろう。
「1つ目の問題は時間がないと言う事、2つ目の問題は君も…死に至る可能性は捨てきれないって事だ」
だから「判断は委ねる」と前置きをしたフェリペ。
シンシアは何と答えていいか迷った。
その時、向かいからブレキ伯爵が立ち上がり倒れ掛かるようにしてシンシアの肩を掴んだ。
「その為に!!その為に君を婚約者にしたんだ!」
「ブレキ伯!!無理強いはしない。そう言う話だっただろう!」
「無理強いじゃありません!だからこの娘には魔力がほぼなかったんですよ!これは使命なんです」
「お願いよ!ウィンストンの代わりはいないの!それにエバブ伯爵家には話はしてあるの。快く引き受けてくださったわ。暫くは動けないだろうから補償のお金ももう払ってあるの」
知らない間に親同士で話が出来ていたなんて寝耳に水。快く引き受けた、つまり補償金という対価で父はシンシアの命を売ったということだ。
この場にシンシアを助けてくれる者など誰一人いない。
親の愛は無敵なのだろうか。王太子フェリペに向かってブレキ伯爵夫人が叫んだ。
「ウィンストンが庇わなかったら殿下があぁなっていたんですよ!殿下だったら有無を言わさずとっくに始めているでしょう?!こんな問答している間もウィンストンは苦しんでいるの!殿下は命を救ってもらったんだから今度はウィンストンの命を救うよう、命令を出すのが当たり前でしょう?!」
「酷いな」フェリペの呟きはブレキ伯爵夫妻に向かって掛けられた言葉だったが、シンシアには「人の命がかかっているのに迷うなんて」と非難めいて聞こえた。
頭の中でウァンウァンと3人の声がグルグル回る。
「もう婚約は解消したいと言われた」とカバンの中の書類を出してこの場から去ろう。
シンシアはウィンストンを殺したいわけではない。でも自分だって死にたくはない。
カバンの留め具に指が振れた時、ブレキ伯爵夫人の絞り出す声が耳を貫いた。
「何もしないって言うの?!ウィンストンを見殺しにする気なの!そんなに人殺しになりたいの!?」
前を向くのが怖かった。目の前のフェリペを助けてウィンストンは今の状態にになった事を考えれば、フェリペもウィンストンを救いたいと考えているはず。
シンシアも助かって欲しいと思う。
だが、そのために自分の命を捧げねばならないとなれば・・・。
婚約をした頃、ウィンストンと2人で街に行った事がある。
そこで、海を渡った向こうの国で死者から目をもらえば目が見えるようになると言う子供の絵姿を持って募金を集めている夫婦がいた。
ウィンストンは迷わず通り過ぎようとしたが、すれ違うグループの言葉に2人は立ち止まった。
「アタシは募金するよ?だってしなかった時にあとから非道だの、知ってて見殺しにしたなんて言われたくないもの」
「でも、もし提供する側が自分だったら…死んでも痛い思いするって耐えられない。私はしない」
「え~信じらんない。何もしないなんて酷過ぎない?」
「人助けもしないなんて…友達だったこと後悔するわぁ」
目が見えるようになってほしい、助かって欲しい、そう思うのはただの善意。
しかし、善意や正義を盾にして従わせるのは正しい行為なのか。
結局1人だけ異論を唱えていた女性はそのグループとは反対方向に歩き去って行った。
どちらが正解なのか今でも判らないし正解などないのかも知れない。
ただ言える事は、この場には答えは1つしかないということ。
シンシアは声を絞り出した。
「判りました。やってみます…」
「無理をしなくていいんだよ?」
優しく問いかけるフェリペの声ですら、シンシアには悪魔の囁きに聞こえた。
★~★
もぉぉしわけない!!初日1話増えたので割り込みしております~(;^_^A
第11話 20時10分←ここは変わりません
第12話 20時40分←これが追加になりました
第13話 21時10分←ローレンス登場~
明日はいよいよ完結日!!
ピピー!!ピーピー!!これこれ。今日は初日だろ?相撲でも15日あるんだぜ?なぁんて言っちゃノンノン♪
安心してください!明日は皆さまお待ちかねのウィンストン、レティシアの結婚式が開催で御座います。
濃密な夜の2人も重量感たっぷりに堪能頂けると言う時間が「午前中」で御座いますよっ♡
明日も肉厚でお届けっ♪
楽しんで頂けると嬉しいです(*^-^*)
その言葉に更に戸惑うシンシアだったが、フェリペ自身に手を引かれフェリペを挟み魔導士の反対側に強制的に腰を下ろす羽目になった。
身を乗り出してシンシアに迫って来るブレキ伯爵夫妻。
シンシアはそんな夫妻を見た事も無かったので背凭れいっぱいまで身を引いた。
「そんなに食い入るようにしたら驚かせるだけだよ。ブレキ伯」
「あ、いや、息子の命がかかっているかと思うと気がせいてしまって」
ブレキ伯爵夫妻が定位置に戻ると、フェリペはシンシアに向かって体を捩じった。
至近距離で向かい合う事にシンシアは目の前がくらくらしてしまう。
そんなシンシアにフェリペは「判断は委ねる」と前置きをした。
フェリペの話によれば、シンシアが読んだ文献の方法でウィンストンは助かるとのこと。
もう別れるとあっても、シンシアも死までは望んでいない。生きて意中の人と添い遂げられるのであればそれ以上に幸せな事はないだろうと頷いた。
「でもね、問題が1つある。いや、2つか」
「問題・・・で御座いますか」
「そうなの!でもお願い!ウィンストンを助けて頂戴!」
会話に割り込んできたブレキ伯爵夫人をフェリペは手で制した。
伯爵も伯爵夫人も祈りの形に手を組んでシンシアを見つめている。
「ウィンストンには魔力がある。結構その魔力は多くてね」
「存じております」
「その魔力を治癒の間、どこかに移す必要があるんだ」
「魔力を移す…のでございますか?」
「そう。平民で魔力のない者に施した治癒の完治率は100%。でも魔力がある者に対しては死亡率が100%これが何を意味するか。判る?」
「魔力が加護である治癒を阻害している…でしょうか」
「そう。よく本を読んでいるのを見かけたけど流石だね」
それでもシンシアは何を期待されているのかがサッパリ判らなかった。
そもそもで魔力が「移せる」のであればシンシアも誰かから買うなりして魔力を増やせば父親に冷遇される事はなかっただろう。
フェリペは「そこで」と反対側に座っていた魔術師をシンシアに紹介した。
「彼の加護は「置換」なんだ。ただ問題があってね。治癒師も永遠に治癒魔法をかけ続ける事が出来る訳じゃない」
「そうですね、休憩を取りながらだと伺った事があります。纏まって眠るなどで比較的広く長く治癒できると聞きました」
「彼も同じでね。ウィンストン級の魔力量になるとどうしても3回ないし4回に分けて魔力を移す事になる。仮に4回としよう。4回も4日連続は無理でね、1日置き、つまり一旦ウィンストンから魔力を抜くのに7日かかるわけだ。そして治癒師が治療をするのが2日。その後預けた魔力を元に戻すのに7日。合計最短で16日かかるわけだ」
「そうですね…」
「しかも・・・長引けば長引くほどウィンストンは今度は皮下毒にやられちゃうから急がなきゃならない」
「えぇ。今も徐々に毒が浸透していると思います」
「だから君なんだ。君は魔力は微量だが器は大きなものがある。そこにウィンストンの魔力を預けたいんだ」
「その間に治癒を施すと言う訳ですか…」
「そう、これは器の大きさがモノを言うんで誰彼に頼めるものじゃない。例えばウィンストンの両親にも器に多少の余裕はある。だけど全部を預けられる訳じゃないから複数人に預ける事になる。魔力は預けている間に混合してしまうから、元に戻した時に預けていた人の魔力同士が喧嘩をしてしまう。そうなると今度は肉体が崩壊する。預けるのは1人の方が良いってのは判るよね?」
シンシアも理解はできた。
だが、預けられるのは構わない。問題は抜いた後だ。
元々の自分の魔力だけが残るのではなく、混じり合った魔力だけが元の容量分だけ残る。
例えるなら赤い色を付けた水がウィンストン、透明な水がシンシア。
量としては赤い色の水が10リットルに対し、透明な水は100cc。
混ざりあえば10リットルの水を戻された方は薄まっているのは間違いないが然程影響はない。
しかし元々が透明だったシンシアの方にはほぼ違う魔力が残される。
そこで考えられるのは「魔力あたり」という副反応。
微力な魔力しかなかった故に、違う魔力に体が馴染むかどうかは賭けになる。今まで前例がなかったわけではないのだろう。余りにもショッキングな結果なので一般の目に触れる文献には記載がないだけ。
最悪の場合‥‥そう考えるとシンシアは体が震えだした。
フェリペは小さく「2%未満」と呟いた。
シンシアはビクンと体が小さく跳ねた。
誰だって「死ぬ確率は98%以上です」と言われれば死亡宣告と同じと受け止めるだろう。
「1つ目の問題は時間がないと言う事、2つ目の問題は君も…死に至る可能性は捨てきれないって事だ」
だから「判断は委ねる」と前置きをしたフェリペ。
シンシアは何と答えていいか迷った。
その時、向かいからブレキ伯爵が立ち上がり倒れ掛かるようにしてシンシアの肩を掴んだ。
「その為に!!その為に君を婚約者にしたんだ!」
「ブレキ伯!!無理強いはしない。そう言う話だっただろう!」
「無理強いじゃありません!だからこの娘には魔力がほぼなかったんですよ!これは使命なんです」
「お願いよ!ウィンストンの代わりはいないの!それにエバブ伯爵家には話はしてあるの。快く引き受けてくださったわ。暫くは動けないだろうから補償のお金ももう払ってあるの」
知らない間に親同士で話が出来ていたなんて寝耳に水。快く引き受けた、つまり補償金という対価で父はシンシアの命を売ったということだ。
この場にシンシアを助けてくれる者など誰一人いない。
親の愛は無敵なのだろうか。王太子フェリペに向かってブレキ伯爵夫人が叫んだ。
「ウィンストンが庇わなかったら殿下があぁなっていたんですよ!殿下だったら有無を言わさずとっくに始めているでしょう?!こんな問答している間もウィンストンは苦しんでいるの!殿下は命を救ってもらったんだから今度はウィンストンの命を救うよう、命令を出すのが当たり前でしょう?!」
「酷いな」フェリペの呟きはブレキ伯爵夫妻に向かって掛けられた言葉だったが、シンシアには「人の命がかかっているのに迷うなんて」と非難めいて聞こえた。
頭の中でウァンウァンと3人の声がグルグル回る。
「もう婚約は解消したいと言われた」とカバンの中の書類を出してこの場から去ろう。
シンシアはウィンストンを殺したいわけではない。でも自分だって死にたくはない。
カバンの留め具に指が振れた時、ブレキ伯爵夫人の絞り出す声が耳を貫いた。
「何もしないって言うの?!ウィンストンを見殺しにする気なの!そんなに人殺しになりたいの!?」
前を向くのが怖かった。目の前のフェリペを助けてウィンストンは今の状態にになった事を考えれば、フェリペもウィンストンを救いたいと考えているはず。
シンシアも助かって欲しいと思う。
だが、そのために自分の命を捧げねばならないとなれば・・・。
婚約をした頃、ウィンストンと2人で街に行った事がある。
そこで、海を渡った向こうの国で死者から目をもらえば目が見えるようになると言う子供の絵姿を持って募金を集めている夫婦がいた。
ウィンストンは迷わず通り過ぎようとしたが、すれ違うグループの言葉に2人は立ち止まった。
「アタシは募金するよ?だってしなかった時にあとから非道だの、知ってて見殺しにしたなんて言われたくないもの」
「でも、もし提供する側が自分だったら…死んでも痛い思いするって耐えられない。私はしない」
「え~信じらんない。何もしないなんて酷過ぎない?」
「人助けもしないなんて…友達だったこと後悔するわぁ」
目が見えるようになってほしい、助かって欲しい、そう思うのはただの善意。
しかし、善意や正義を盾にして従わせるのは正しい行為なのか。
結局1人だけ異論を唱えていた女性はそのグループとは反対方向に歩き去って行った。
どちらが正解なのか今でも判らないし正解などないのかも知れない。
ただ言える事は、この場には答えは1つしかないということ。
シンシアは声を絞り出した。
「判りました。やってみます…」
「無理をしなくていいんだよ?」
優しく問いかけるフェリペの声ですら、シンシアには悪魔の囁きに聞こえた。
★~★
もぉぉしわけない!!初日1話増えたので割り込みしております~(;^_^A
第11話 20時10分←ここは変わりません
第12話 20時40分←これが追加になりました
第13話 21時10分←ローレンス登場~
明日はいよいよ完結日!!
ピピー!!ピーピー!!これこれ。今日は初日だろ?相撲でも15日あるんだぜ?なぁんて言っちゃノンノン♪
安心してください!明日は皆さまお待ちかねのウィンストン、レティシアの結婚式が開催で御座います。
濃密な夜の2人も重量感たっぷりに堪能頂けると言う時間が「午前中」で御座いますよっ♡
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