26 / 42
男の勝負服
しおりを挟む
1週間経っても牢に移される事なく【控室】で時を待つメングローザ公爵は灯り取りの窓に向かって後輩の抵抗を思い浮かべた。
確かにポイフル公爵の妻の領地は遠い所にあるけれど、こんなに時間がかかるものではない。
ふらふらと領地内にある別荘や休憩用の屋敷を転々としているのだろう。
ポイフル公爵の署名が無ければ牢に移す事も出来ない。
そして、この部屋では聴取は始まらない。聴取が始まるのは牢に移ってからだが時間との勝負になる。何の審理をもしていない者を処刑する事は出来ないからである。
初めての事であろうし誰もが手順を確認しながら進めるだろう。
権限の行使された日から10日目には議会が招集される。それまでに行った聴取を審理するのだ。
審理の期間は2週間と言われているが、はたして2週間もかかるだろうか。
聴取をされていない場合、補足がある場合は議会で答弁台に立つのだ。
一般の庶民も傍聴する事は可能で、建国以来初めての公爵権限の行使に人は大いに集まるだろう。
そこで明かされる王家の所業を人々はどう感じるだろうか。
「メングローザ公爵。ご案内いたします」
10日目。【控室】の扉が外から開かれ、メングローザ公爵は10日ぶりに太陽の光を浴びた。
長い回廊を複数の神官の後をついて歩いていく。向かう先は議場である。
【控室】にいる間は食事は1日に1食。かたいパンと冷えたスープ。大きめのコップに1杯の水。そしてトマトやキュウリなどの手に取ってすぐに食べられる野菜が1個(本)である。
体を拭くための水と布も返却は必要だが支給される。
【控室】では自死を止めるような配慮は一切なされない。
始まる議会で一切の答弁も反論も出来ず、相手側の一方的な意見が述べられる。
例え、相手が有罪であっても虚偽の証人を連れてくればそれを「嘘だ」と言えるものはいないのだから自死する事は不利に働く。
今朝は剃刀もあって、メングローザ公爵は真っ先に髭を剃った。
その隣にある箱は公爵家の家令が真新しい服を一式差し入れしてくれたもの。
検品はされるが、問題なかったのだろう。多少崩れてはいるもののメングローザ公爵は使用人達に感謝をしながら一人でそれを身に纏った。
「男に産んでくれた両親に感謝せねば。ドレスだったら大変だっただろう」
ジャケットの内ポケットには妻がエミリアと自身の名を刺繍をしている。
――勝負してこいって事か――
ジャケットを羽織り独り言ちた事に気が付いたメングローザ公爵は扉に目をやって大笑いした。
議場に入ると、一斉に議員が起立しメングローザ公爵に胸に手を当て頭を垂れた。
応えるようにメングローザ公爵も同じように首を垂れる。
一番高い位置には3人。真面目な顔をしたポイフル公爵が右端に鎮座している。
議員席の中央で存在感を出しているのはレイリオス公爵だ。
空席が2つあるのは、メングローザ公爵の議席とガゼット侯爵の議席である。
予定ではもうリアーノ国に入国して妻の実家に向けて走っているところだ。
カーメリアの負担になっていない事を祈っていると、議員たちが騒めきだした。
国王夫妻が議場に入って来たのだ。
しかし誰一人として起立する者はいなかった。騒めきだけが知らせる術だとはもう勝負はついたかとメングローザ公爵は心でほくそ笑んだ。
ちらりと顔を向ければ、王妃殿下と目が合い小さく頷く。
彼女もまた加害者の席にいても被害者である。その小さな頷きは【思い切りやれ】と聞こえた気がした。
国王よりも真っ直ぐに前を向き、どんな結果でも受け入れる。そんな気概が伺えた。
「始めます。今回は前例のない公爵権限行使による審理となりますが、諸事情ありメングローザ公爵側からは行使に当たっての項目は上がっておりますが、内容については聴取が出来ていない状態となります。議員の皆様方に於かれては全てがここで聞き取りとなる事もご承知おき頂きたい。異論のある者は起立を」
誰一人立ち上がる者はいない。
最後方で少し騒めいているのは傍聴券を手に入れた庶民たちだろう。
この国では非公開となる婦女子、幼児が被害者の裁判以外は広く公開されるのである。
何も聞き取り(調書の作成)が出来ていないのは庶民にも異様に見えたと思われる。
「異論はない。よろしいですね。ではメングローザ公爵答弁台へ。長くなると思いますので立ったままでも、椅子に腰を下ろしたままでも結構です。権利として認めております」
「ご配慮ありがとうございます」
「では、4つ提議された事案を確認いたします。第一、長期に及ぶ王家主導の人権侵害、第二、同者における権力の不当行為、第三、特定の貴族に対しての優遇並びに国費の流用、第四、税収に関する法案の不正施行。間違いはないか。正す部分があれば挙手を」
微動だにしないメングローザ公爵。顔の血色は非常に良いが反対に国王は酷く顔色が悪い。
呼吸も整っていないのか、隣の王妃は動かないのに国王は肩で息をしているように見える。
「では第一の――」
「待ってくれ!今少し待ってくれ」
全員が一斉に突然声をあげ、立ち上がった国王を見た。
議長の許しもなく国王はその場を離れ、議長席の前まで来ると身振り手振りを加えて熱弁を振るう。
「何かの間違いなのだ。確かに!確かに今は廃太子となったイデオットが公爵家で王太子という身分を笠に着て、複数名の従者などに負傷をさせたのは認める。病床にいる息女に無理をさせたのも認める。しかし今はもう責任を取らせて廃太子としている。イデオットが国費を使いスミルナ侯爵家の息女に何かしら買い与えていたのも認めて私財からその費用を弁済もする!それでいいのではないか?丸く収まる。このような事をして、メングローザ公爵の行使が妥当でも不当でも今まで何事もなく施行しなくても良かった国境税が息を吹き返すのは誰にとっても得策ではないだろう。こんな無意味な事はもう止めるべきだ」
唾を飛ばしながら議長に訴えた国王に向かって最後方から声が飛んできた。
「国境税ってなんだよ!」
「そんな税金、何時決まったのよ!」
多くの庶民はそれが既に可決され施行間際で食い止められた事を知らない。
次々に飛んで来るのは庶民の声で議員は誰一人言葉を発しない。煽る事もしなければ擁護もしない。
動かない議員を見て国王はまた声をあげた。
「お前たち!何故動かないんだ!何故私を助けようとしない?!貴族は国王の盾であり剣だろう!」
国王の言葉にレイリオス公爵が立ち上がった。
それをやっと擁護する者が出たと思った国王の表情が弛むが直ぐにそんな思いは叩き落された。
「口を閉じよ!それだけの事も出来ぬか!この愚王めが!」
まさか貴族が国王を愚王と罵るとは思ってもみなかった庶民の騒めきがピタリと止んだ。
確かにポイフル公爵の妻の領地は遠い所にあるけれど、こんなに時間がかかるものではない。
ふらふらと領地内にある別荘や休憩用の屋敷を転々としているのだろう。
ポイフル公爵の署名が無ければ牢に移す事も出来ない。
そして、この部屋では聴取は始まらない。聴取が始まるのは牢に移ってからだが時間との勝負になる。何の審理をもしていない者を処刑する事は出来ないからである。
初めての事であろうし誰もが手順を確認しながら進めるだろう。
権限の行使された日から10日目には議会が招集される。それまでに行った聴取を審理するのだ。
審理の期間は2週間と言われているが、はたして2週間もかかるだろうか。
聴取をされていない場合、補足がある場合は議会で答弁台に立つのだ。
一般の庶民も傍聴する事は可能で、建国以来初めての公爵権限の行使に人は大いに集まるだろう。
そこで明かされる王家の所業を人々はどう感じるだろうか。
「メングローザ公爵。ご案内いたします」
10日目。【控室】の扉が外から開かれ、メングローザ公爵は10日ぶりに太陽の光を浴びた。
長い回廊を複数の神官の後をついて歩いていく。向かう先は議場である。
【控室】にいる間は食事は1日に1食。かたいパンと冷えたスープ。大きめのコップに1杯の水。そしてトマトやキュウリなどの手に取ってすぐに食べられる野菜が1個(本)である。
体を拭くための水と布も返却は必要だが支給される。
【控室】では自死を止めるような配慮は一切なされない。
始まる議会で一切の答弁も反論も出来ず、相手側の一方的な意見が述べられる。
例え、相手が有罪であっても虚偽の証人を連れてくればそれを「嘘だ」と言えるものはいないのだから自死する事は不利に働く。
今朝は剃刀もあって、メングローザ公爵は真っ先に髭を剃った。
その隣にある箱は公爵家の家令が真新しい服を一式差し入れしてくれたもの。
検品はされるが、問題なかったのだろう。多少崩れてはいるもののメングローザ公爵は使用人達に感謝をしながら一人でそれを身に纏った。
「男に産んでくれた両親に感謝せねば。ドレスだったら大変だっただろう」
ジャケットの内ポケットには妻がエミリアと自身の名を刺繍をしている。
――勝負してこいって事か――
ジャケットを羽織り独り言ちた事に気が付いたメングローザ公爵は扉に目をやって大笑いした。
議場に入ると、一斉に議員が起立しメングローザ公爵に胸に手を当て頭を垂れた。
応えるようにメングローザ公爵も同じように首を垂れる。
一番高い位置には3人。真面目な顔をしたポイフル公爵が右端に鎮座している。
議員席の中央で存在感を出しているのはレイリオス公爵だ。
空席が2つあるのは、メングローザ公爵の議席とガゼット侯爵の議席である。
予定ではもうリアーノ国に入国して妻の実家に向けて走っているところだ。
カーメリアの負担になっていない事を祈っていると、議員たちが騒めきだした。
国王夫妻が議場に入って来たのだ。
しかし誰一人として起立する者はいなかった。騒めきだけが知らせる術だとはもう勝負はついたかとメングローザ公爵は心でほくそ笑んだ。
ちらりと顔を向ければ、王妃殿下と目が合い小さく頷く。
彼女もまた加害者の席にいても被害者である。その小さな頷きは【思い切りやれ】と聞こえた気がした。
国王よりも真っ直ぐに前を向き、どんな結果でも受け入れる。そんな気概が伺えた。
「始めます。今回は前例のない公爵権限行使による審理となりますが、諸事情ありメングローザ公爵側からは行使に当たっての項目は上がっておりますが、内容については聴取が出来ていない状態となります。議員の皆様方に於かれては全てがここで聞き取りとなる事もご承知おき頂きたい。異論のある者は起立を」
誰一人立ち上がる者はいない。
最後方で少し騒めいているのは傍聴券を手に入れた庶民たちだろう。
この国では非公開となる婦女子、幼児が被害者の裁判以外は広く公開されるのである。
何も聞き取り(調書の作成)が出来ていないのは庶民にも異様に見えたと思われる。
「異論はない。よろしいですね。ではメングローザ公爵答弁台へ。長くなると思いますので立ったままでも、椅子に腰を下ろしたままでも結構です。権利として認めております」
「ご配慮ありがとうございます」
「では、4つ提議された事案を確認いたします。第一、長期に及ぶ王家主導の人権侵害、第二、同者における権力の不当行為、第三、特定の貴族に対しての優遇並びに国費の流用、第四、税収に関する法案の不正施行。間違いはないか。正す部分があれば挙手を」
微動だにしないメングローザ公爵。顔の血色は非常に良いが反対に国王は酷く顔色が悪い。
呼吸も整っていないのか、隣の王妃は動かないのに国王は肩で息をしているように見える。
「では第一の――」
「待ってくれ!今少し待ってくれ」
全員が一斉に突然声をあげ、立ち上がった国王を見た。
議長の許しもなく国王はその場を離れ、議長席の前まで来ると身振り手振りを加えて熱弁を振るう。
「何かの間違いなのだ。確かに!確かに今は廃太子となったイデオットが公爵家で王太子という身分を笠に着て、複数名の従者などに負傷をさせたのは認める。病床にいる息女に無理をさせたのも認める。しかし今はもう責任を取らせて廃太子としている。イデオットが国費を使いスミルナ侯爵家の息女に何かしら買い与えていたのも認めて私財からその費用を弁済もする!それでいいのではないか?丸く収まる。このような事をして、メングローザ公爵の行使が妥当でも不当でも今まで何事もなく施行しなくても良かった国境税が息を吹き返すのは誰にとっても得策ではないだろう。こんな無意味な事はもう止めるべきだ」
唾を飛ばしながら議長に訴えた国王に向かって最後方から声が飛んできた。
「国境税ってなんだよ!」
「そんな税金、何時決まったのよ!」
多くの庶民はそれが既に可決され施行間際で食い止められた事を知らない。
次々に飛んで来るのは庶民の声で議員は誰一人言葉を発しない。煽る事もしなければ擁護もしない。
動かない議員を見て国王はまた声をあげた。
「お前たち!何故動かないんだ!何故私を助けようとしない?!貴族は国王の盾であり剣だろう!」
国王の言葉にレイリオス公爵が立ち上がった。
それをやっと擁護する者が出たと思った国王の表情が弛むが直ぐにそんな思いは叩き落された。
「口を閉じよ!それだけの事も出来ぬか!この愚王めが!」
まさか貴族が国王を愚王と罵るとは思ってもみなかった庶民の騒めきがピタリと止んだ。
334
お気に入りに追加
6,760
あなたにおすすめの小説
旦那の真実の愛の相手がやってきた。今まで邪魔をしてしまっていた妻はお祝いにリボンもおつけします
暖夢 由
恋愛
「キュリール様、私カダール様と心から愛し合っておりますの。
いつ子を身ごもってもおかしくはありません。いえ、お腹には既に育っているかもしれません。
子を身ごもってからでは遅いのです。
あんな素晴らしい男性、キュリール様が手放せないのも頷けますが、カダール様のことを想うならどうか潔く身を引いてカダール様の幸せを願ってあげてください」
伯爵家にいきなりやってきた女(ナリッタ)はそういった。
女は小説を読むかのように旦那とのなれそめから今までの話を話した。
妻であるキュリールは彼女の存在を今日まで知らなかった。
だから恥じた。
「こんなにもあの人のことを愛してくださる方がいるのにそれを阻んでいたなんて私はなんて野暮なのかしら。
本当に恥ずかしい…
私は潔く身を引くことにしますわ………」
そう言って女がサインした書類を神殿にもっていくことにする。
「私もあなたたちの真実の愛の前には敵いそうもないもの。
私は急ぎ神殿にこの書類を持っていくわ。
手続きが終わり次第、あの人にあなたの元へ向かうように伝えるわ。
そうだわ、私からお祝いとしていくつか宝石をプレゼントさせて頂きたいの。リボンもお付けしていいかしら。可愛らしいあなたととてもよく合うと思うの」
こうして一つの夫婦の姿が形を変えていく。
---------------------------------------------
※架空のお話です。
※設定が甘い部分があるかと思います。「仕方ないなぁ」とお赦しくださいませ。
※現実世界とは異なりますのでご理解ください。
【完結】今世も裏切られるのはごめんなので、最愛のあなたはもう要らない
曽根原ツタ
恋愛
隣国との戦時中に国王が病死し、王位継承権を持つ男子がひとりもいなかったため、若い王女エトワールは女王となった。だが──
「俺は彼女を愛している。彼女は俺の子を身篭った」
戦場から帰還した愛する夫の隣には、別の女性が立っていた。さらに彼は、王座を奪うために女王暗殺を企てる。
そして。夫に剣で胸を貫かれて死んだエトワールが次に目が覚めたとき、彼と出会った日に戻っていて……?
──二度目の人生、私を裏切ったあなたを絶対に愛しません。
★小説家になろうさまでも公開中
今から婚約者に会いに行きます。〜私は運命の相手ではないから
毛蟹葵葉
恋愛
婚約者が王立学園の卒業を間近に控えていたある日。
ポーリーンのところに、婚約者の恋人だと名乗る女性がやってきた。
彼女は別れろ。と、一方的に迫り。
最後には暴言を吐いた。
「ああ、本当に嫌だわ。こんな田舎。肥溜めの臭いがするみたい。……貴女からも漂ってるわよ」
洗練された都会に住む自分の方がトリスタンにふさわしい。と、言わんばかりに彼女は微笑んだ。
「ねえ、卒業パーティーには来ないでね。恥をかくのは貴女よ。婚約破棄されてもまだ間に合うでしょう?早く相手を見つけたら?」
彼女が去ると、ポーリーンはある事を考えた。
ちゃんと、別れ話をしようと。
ポーリーンはこっそりと屋敷から抜け出して、婚約者のところへと向かった。
初夜に前世を思い出した悪役令嬢は復讐方法を探します。
豆狸
恋愛
「すまない、間違えたんだ」
「はあ?」
初夜の床で新妻の名前を元カノ、しかも新妻の異母妹、しかも新妻と婚約破棄をする原因となった略奪者の名前と間違えた?
脳に蛆でも湧いてんじゃないですかぁ?
なろう様でも公開中です。
あなたの妻にはなりません
風見ゆうみ
恋愛
幼い頃から大好きだった婚約者のレイズ。
彼が伯爵位を継いだと同時に、わたしと彼は結婚した。
幸せな日々が始まるのだと思っていたのに、夫は仕事で戦場近くの街に行くことになった。
彼が旅立った数日後、わたしの元に届いたのは夫の訃報だった。
悲しみに暮れているわたしに近づいてきたのは、夫の親友のディール様。
彼は夫から自分の身に何かあった時にはわたしのことを頼むと言われていたのだと言う。
あっという間に日にちが過ぎ、ディール様から求婚される。
悩みに悩んだ末に、ディール様と婚約したわたしに、友人と街に出た時にすれ違った男が言った。
「あの男と結婚するのはやめなさい。彼は君の夫の殺害を依頼した男だ」
婚約破棄直前に倒れた悪役令嬢は、愛を抱いたまま退場したい
矢口愛留
恋愛
【全11話】
学園の卒業パーティーで、公爵令嬢クロエは、第一王子スティーブに婚約破棄をされそうになっていた。
しかし、婚約破棄を宣言される前に、クロエは倒れてしまう。
クロエの余命があと一年ということがわかり、スティーブは、自身の感じていた違和感の元を探り始める。
スティーブは真実にたどり着き、クロエに一つの約束を残して、ある選択をするのだった。
※一話あたり短めです。
※ベリーズカフェにも投稿しております。
気配消し令嬢の失敗
かな
恋愛
ユリアは公爵家の次女として生まれ、獣人国に攫われた長女エーリアの代わりに第1王子の婚約者候補の筆頭にされてしまう。王妃なんて面倒臭いと思ったユリアは、自分自身に認識阻害と気配消しの魔法を掛け、居るかいないかわからないと言われるほどの地味な令嬢を装った。
15才になり学園に入学すると、編入してきた男爵令嬢が第1王子と有力貴族令息を複数侍らかせることとなり、ユリア以外の婚約者候補と男爵令嬢の揉める事が日常茶飯事に。ユリアは遠くからボーッとそれを眺めながら〘 いつになったら婚約者候補から外してくれるのかな? 〙と思っていた。そんなユリアが失敗する話。
※王子は曾祖母コンです。
※ユリアは悪役令嬢ではありません。
※タグを少し修正しました。
初めての投稿なのでゆる〜く読んでください。ご都合主義はご愛嬌ということで見逃してください( *・ω・)*_ _))ペコリン
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる