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カリメルラの失敗
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企みを偶然カリメルラは耳にしてしまった。
ゲール公爵夫妻が、自分をハルメル王国に送り出そうとしていると知って、庶子である事を理由に不遇な扱いをされているといつも相談をしていたステファニアに泣きついた。
カリメルラには公爵家の下男をしているジージルという恋人がいて、いずれは公爵家から出てジージルと結婚するつもりだった。
母親が亡くなった後、突然やって来たゲール公爵に娘だと言われてもピンとこない。
しかし、父と名乗る男と自分の髪の色も癖も、瞳の色も人差し指の爪をてっぺんから齧る癖も同じである事に気が付いた。
カリメルラの母は人目を引く美人で酒場の給仕として働き、時に娼婦として稼いでいた。夜に客が取れた時は雨であろうと息が白くなる日であろうと接待の間は外で待たねばならなかったが、ご馳走の日ともろ手を挙げて喜んだ底辺の生活から抜け出せるとカリメルラはゲール公爵家に来たのだ。
公爵家では食べるものと着るものには困らなかったが、メイドや侍女は乱暴で夫人はカリメルラと目が合えば暴力に訴えて扇や、時に掃除メイドの持っているモップでカリメルラを打った。
カリメルラを慰めたり、手当をしてくれるのは下男のジージルだけだった。
ジージルとの間に関係が出来たのは無理もなかった。
カリメルラは夜会や茶会で他の令嬢からの「可愛がり」から守ってくれるステファニアを頼ったのだった。
「少しで良いの。匿って」
「だけど、行方知れずになれば公爵家とて放っておく事はないと思うわ」
ゲール公爵家では文字の読み書きどころか、マナーも所作もダンスも教える事がなかったため、ステファニアはカリメルラを行儀見習いになればと王城の第二王子の婚約者に与えられた部屋でメイドとして起用していた。
公爵令嬢を侯爵令嬢がメイドとして教えるのは前代未聞だが、マナー以前に幼児用の絵本すら読めないカリメルラを守り、色々と教えるには人目に触れる事も少なく都合が良かったのである。
カリメルラ自身は、このまま公爵令嬢として生きていく覚悟も自信もなく、どこかに嫁がされてしまえば味方は一人もいなくなる事に怯えてもいた。
メイドとしての仕事が終わり、着替えて屋敷に戻ろうとした時に向こうから歩いてくる王太子を見かけた。その日はカリメルラにとって厄日だった。ステファニアが第一王子レオポルドの婚約者との茶会があり、カリメルラはステファニアの執務室で午前中の客が残していった焼き菓子を片手に茶を飲み、ソファで寛いでいた所を古参のメイドに大声で注意をされたのだ。
「どうせ捨てるんでしょ?!なら食べたっていいじゃない」
客残したものを食べているのを咎められたと憤慨したカリメルラだが、主がいないからとソファに寝転んで茶や菓子を食べカリメルラに与えられた仕事は手つかず。行為全てにおいて咎められたのが、カリメルラには理解が出来なかったのだ。
――なんの苦労も知らないのはトップだけなのかな――
むしゃくしゃしていたカリメルラは、少しだけ悪戯をしてやろうという気になった。
王宮の使用人用に医療品を置いてある部屋に行き、「解熱剤」を手にしたが文字がまだ読みきれる訳でないカリメルラはそれを「下剤」だと思っていた。
誰を狙ったわけでもない。並べられた水差しの中に鷲掴みにした薬を溶かしたのだ。
――誰が飲むのかしら。御不浄から出て来られなくなった人が大当たり!――
しかし暫く様子を見ていても、水差しを誰も取りに来る気配がない。
時間が経てば経つほどカリメルラは「恐ろしく」なってしまった。
冷静になれば、可能性を考える。その水差しが床に伏せっている国王陛下の元に行ってしまえばどうなるか。そう考えると体が震えたのだ。
――やっぱり、イタズラなんてやめよう――
そう思って薬を溶かした水差しを他のモノと入れ替えようと物陰から出ようとした時に、第二王子アベラルドの執事でもあるカルロが部屋に入ってきた。
水差しの番号を壁にある紙に「持っていった」とマークを入れると立ち去ってしまったのだ。
不味い事になったとカリメルラはなんとか水差しを回収しようと無我夢中でアベラルドの隣の部屋に忍び込んだ。
続きの間になっている部屋の扉にそっと耳を当てると、聞き取りにくいが声が聞こえてくる。どうやらアベラルドは飲酒をしたようで、酔い覚ましに水をカルロが持ってきたようだった。
「じゃ、ちゃんと寝ろよ」
カルロの声がして扉が閉じる音がした。カリメルラはいつ出て行こうか思案をしていると部屋から妙な物音がし始めた。そっと扉を開けると、水差しの水を半分に行かないくらい飲んだアベラルドが嘔吐をしている。
王族だからだろうか。酒に酔っていても味のおかしな水を飲んでしまった事から自分で吐き出そうとしていたのだ。
カリメルラがアベラルドに近寄った時、アベラルドはもう意識がなかった。
必死で吐瀉で汚れた衣類を剥ぎ取り、裸になったアベラルドを寝台に寝かせるとカリメルラは兎に角「水」に入れた薬の事を隠したくて、明け方まで音を立てないように床を掃除した。
水差しの水を入れ替えねばと、井戸に行き残った水を捨てて、水差しを濯ぎ新しい水を入れる。
兎に角必死だった。部屋に戻りアベラルドが静かに呼吸しているのを確認すると、どっと力が抜けた。そして疲れが襲ってきたカリメルラは少しだけ仮眠するつもりで汚れた服を脱いだ。
仮眠なのだから、アベラルドが起きる前に自分が起きて立ち去るつもりだった。
吐瀉をしていたその臭いを消すために窓を開けていたのだが、裸になったカリメルラは月明かりに寝台の横になろうとしていた所にヤモリがいる事に気が付いた。
元は平民のカリメルラである。思い切り棚にあった本を叩きつけてヤモリを退治したのだがシーツに血がついてしまった。
「ここでは横になりたくないわね」
仕方なくアベラルドの背にしがみつく様に寝入ってしまったのだった。
仮眠のつもりだった。アベラルドよりも先に起きて逃げるつもりだったカリメルラは騒ぎに目を覚ました。真っ先に目があったのは隣に居るアベラルドだった。
その目には失望と困惑の色が浮かんでいた。
カリメルラに限らず、ゲール公爵家に連れて来られるまでは母のように客と裸で上になり、下になり嬌声を上げて寝台に並んで寝ている男女はいちいち問題にする事でもない。
その隣に居る男が父親かどうかなども関係がない。それが破廉恥でふしだらな事だと言う認識もない。カリメルラには裸であるが、アベラルドと並んで寝ている事はどうでもいいことだった。
ただ、アベラルドはステファニアの婚約者であり第二王子。庶子の公爵令嬢とは言え寝台の一部を間借りしてしまった事には悪いと感じている程度だったが、「悪かった」とは言い出せなかった。
カリメルラは弁解が出来なかったのだ。
イタズラだったとはいえ、クスリを水差しの水に溶かしたとなれば死罪は免れない。
死ぬのは嫌だった。
ほとぼりが冷めれば、ステファニアは判ってくれるしステファニアからアベラルドにも説明をしてもらえて、叱られはするだろうが、それで終わると思っていたのだ。
なんならこの事がきっかけになって公爵家を追い出されればジージルと一緒になれる。
次の執務室に勤務の日に早めに行って説明しよう。
カリメルラにはその程度の事だった。
しかし、その日は来なかった。
その日は王宮に留め置かれ、純潔を散らした事を侍医に確認をされた。前日の出勤前にジージルと関係を持っていたカリメルラの体の奥には男性の残滓が少量残されていた。
翌日、廊下でカリメルラは父と登城したステファニアとすれ違った。
――後で説明するから!本当に何もなかったから!――
心の叫びは誰にも届かなかった。
カリメルラはその日以降、ステファニアに会う事は叶わず願ったジージルと結婚する事もなくアベラルドと質素な結婚式を不本意のまま挙げさせられて、1人第二王子宮で悪阻と戦い、1人陣痛を耐え抜き、女児を出産した。
「誰も…来ない…」
産後、寝台でポツリと呟くカリメルラにカルロは温度のない声で告げた。
「ご両親は来るかもしれませんが、ブレント侯爵令嬢は隣国に嫁がれましたから来ませんよ」
「隣国って…どういう事?」
「どういうも何も。ご自分の胸に手を当ててお考えになれば宜しいのでは」
ステファニアはアベラルドの元婚約者である。身重の体に何かあってはならないと誰もカリメルラに話してくれる者はいなかった。
ステファニアが隣国に自分の代りに嫁がされたと知ったカリメルラは泣き崩れた。
ゲール公爵夫妻が、自分をハルメル王国に送り出そうとしていると知って、庶子である事を理由に不遇な扱いをされているといつも相談をしていたステファニアに泣きついた。
カリメルラには公爵家の下男をしているジージルという恋人がいて、いずれは公爵家から出てジージルと結婚するつもりだった。
母親が亡くなった後、突然やって来たゲール公爵に娘だと言われてもピンとこない。
しかし、父と名乗る男と自分の髪の色も癖も、瞳の色も人差し指の爪をてっぺんから齧る癖も同じである事に気が付いた。
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公爵家では食べるものと着るものには困らなかったが、メイドや侍女は乱暴で夫人はカリメルラと目が合えば暴力に訴えて扇や、時に掃除メイドの持っているモップでカリメルラを打った。
カリメルラを慰めたり、手当をしてくれるのは下男のジージルだけだった。
ジージルとの間に関係が出来たのは無理もなかった。
カリメルラは夜会や茶会で他の令嬢からの「可愛がり」から守ってくれるステファニアを頼ったのだった。
「少しで良いの。匿って」
「だけど、行方知れずになれば公爵家とて放っておく事はないと思うわ」
ゲール公爵家では文字の読み書きどころか、マナーも所作もダンスも教える事がなかったため、ステファニアはカリメルラを行儀見習いになればと王城の第二王子の婚約者に与えられた部屋でメイドとして起用していた。
公爵令嬢を侯爵令嬢がメイドとして教えるのは前代未聞だが、マナー以前に幼児用の絵本すら読めないカリメルラを守り、色々と教えるには人目に触れる事も少なく都合が良かったのである。
カリメルラ自身は、このまま公爵令嬢として生きていく覚悟も自信もなく、どこかに嫁がされてしまえば味方は一人もいなくなる事に怯えてもいた。
メイドとしての仕事が終わり、着替えて屋敷に戻ろうとした時に向こうから歩いてくる王太子を見かけた。その日はカリメルラにとって厄日だった。ステファニアが第一王子レオポルドの婚約者との茶会があり、カリメルラはステファニアの執務室で午前中の客が残していった焼き菓子を片手に茶を飲み、ソファで寛いでいた所を古参のメイドに大声で注意をされたのだ。
「どうせ捨てるんでしょ?!なら食べたっていいじゃない」
客残したものを食べているのを咎められたと憤慨したカリメルラだが、主がいないからとソファに寝転んで茶や菓子を食べカリメルラに与えられた仕事は手つかず。行為全てにおいて咎められたのが、カリメルラには理解が出来なかったのだ。
――なんの苦労も知らないのはトップだけなのかな――
むしゃくしゃしていたカリメルラは、少しだけ悪戯をしてやろうという気になった。
王宮の使用人用に医療品を置いてある部屋に行き、「解熱剤」を手にしたが文字がまだ読みきれる訳でないカリメルラはそれを「下剤」だと思っていた。
誰を狙ったわけでもない。並べられた水差しの中に鷲掴みにした薬を溶かしたのだ。
――誰が飲むのかしら。御不浄から出て来られなくなった人が大当たり!――
しかし暫く様子を見ていても、水差しを誰も取りに来る気配がない。
時間が経てば経つほどカリメルラは「恐ろしく」なってしまった。
冷静になれば、可能性を考える。その水差しが床に伏せっている国王陛下の元に行ってしまえばどうなるか。そう考えると体が震えたのだ。
――やっぱり、イタズラなんてやめよう――
そう思って薬を溶かした水差しを他のモノと入れ替えようと物陰から出ようとした時に、第二王子アベラルドの執事でもあるカルロが部屋に入ってきた。
水差しの番号を壁にある紙に「持っていった」とマークを入れると立ち去ってしまったのだ。
不味い事になったとカリメルラはなんとか水差しを回収しようと無我夢中でアベラルドの隣の部屋に忍び込んだ。
続きの間になっている部屋の扉にそっと耳を当てると、聞き取りにくいが声が聞こえてくる。どうやらアベラルドは飲酒をしたようで、酔い覚ましに水をカルロが持ってきたようだった。
「じゃ、ちゃんと寝ろよ」
カルロの声がして扉が閉じる音がした。カリメルラはいつ出て行こうか思案をしていると部屋から妙な物音がし始めた。そっと扉を開けると、水差しの水を半分に行かないくらい飲んだアベラルドが嘔吐をしている。
王族だからだろうか。酒に酔っていても味のおかしな水を飲んでしまった事から自分で吐き出そうとしていたのだ。
カリメルラがアベラルドに近寄った時、アベラルドはもう意識がなかった。
必死で吐瀉で汚れた衣類を剥ぎ取り、裸になったアベラルドを寝台に寝かせるとカリメルラは兎に角「水」に入れた薬の事を隠したくて、明け方まで音を立てないように床を掃除した。
水差しの水を入れ替えねばと、井戸に行き残った水を捨てて、水差しを濯ぎ新しい水を入れる。
兎に角必死だった。部屋に戻りアベラルドが静かに呼吸しているのを確認すると、どっと力が抜けた。そして疲れが襲ってきたカリメルラは少しだけ仮眠するつもりで汚れた服を脱いだ。
仮眠なのだから、アベラルドが起きる前に自分が起きて立ち去るつもりだった。
吐瀉をしていたその臭いを消すために窓を開けていたのだが、裸になったカリメルラは月明かりに寝台の横になろうとしていた所にヤモリがいる事に気が付いた。
元は平民のカリメルラである。思い切り棚にあった本を叩きつけてヤモリを退治したのだがシーツに血がついてしまった。
「ここでは横になりたくないわね」
仕方なくアベラルドの背にしがみつく様に寝入ってしまったのだった。
仮眠のつもりだった。アベラルドよりも先に起きて逃げるつもりだったカリメルラは騒ぎに目を覚ました。真っ先に目があったのは隣に居るアベラルドだった。
その目には失望と困惑の色が浮かんでいた。
カリメルラに限らず、ゲール公爵家に連れて来られるまでは母のように客と裸で上になり、下になり嬌声を上げて寝台に並んで寝ている男女はいちいち問題にする事でもない。
その隣に居る男が父親かどうかなども関係がない。それが破廉恥でふしだらな事だと言う認識もない。カリメルラには裸であるが、アベラルドと並んで寝ている事はどうでもいいことだった。
ただ、アベラルドはステファニアの婚約者であり第二王子。庶子の公爵令嬢とは言え寝台の一部を間借りしてしまった事には悪いと感じている程度だったが、「悪かった」とは言い出せなかった。
カリメルラは弁解が出来なかったのだ。
イタズラだったとはいえ、クスリを水差しの水に溶かしたとなれば死罪は免れない。
死ぬのは嫌だった。
ほとぼりが冷めれば、ステファニアは判ってくれるしステファニアからアベラルドにも説明をしてもらえて、叱られはするだろうが、それで終わると思っていたのだ。
なんならこの事がきっかけになって公爵家を追い出されればジージルと一緒になれる。
次の執務室に勤務の日に早めに行って説明しよう。
カリメルラにはその程度の事だった。
しかし、その日は来なかった。
その日は王宮に留め置かれ、純潔を散らした事を侍医に確認をされた。前日の出勤前にジージルと関係を持っていたカリメルラの体の奥には男性の残滓が少量残されていた。
翌日、廊下でカリメルラは父と登城したステファニアとすれ違った。
――後で説明するから!本当に何もなかったから!――
心の叫びは誰にも届かなかった。
カリメルラはその日以降、ステファニアに会う事は叶わず願ったジージルと結婚する事もなくアベラルドと質素な結婚式を不本意のまま挙げさせられて、1人第二王子宮で悪阻と戦い、1人陣痛を耐え抜き、女児を出産した。
「誰も…来ない…」
産後、寝台でポツリと呟くカリメルラにカルロは温度のない声で告げた。
「ご両親は来るかもしれませんが、ブレント侯爵令嬢は隣国に嫁がれましたから来ませんよ」
「隣国って…どういう事?」
「どういうも何も。ご自分の胸に手を当ててお考えになれば宜しいのでは」
ステファニアはアベラルドの元婚約者である。身重の体に何かあってはならないと誰もカリメルラに話してくれる者はいなかった。
ステファニアが隣国に自分の代りに嫁がされたと知ったカリメルラは泣き崩れた。
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