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続編

VOL.27★最終話

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「エクセ。出ろ」

官吏の声が響き、虚ろな目でエクセは前回と同じくやはり立つことも出来なかったので牢番2人の手を借りて牢から出た。

檻のついた荷馬車で船着き場まで連行をされるその荷馬車の停車する場所に向かう途中で懐かしい声を聞いた。


「こっちよ!急いで!」

「ルビーさん、残りあと5箱です」

「お疲れ様。あと一息ね。頑張りましょう!」

その日ルビーは契約通りに警備隊の隊舎の食堂に卵1万個とホワイトトウモロコシを納品にやってきた。第1回目と言う事もあって従業員に全てを任せるより責任者がいた方がいいと判断した。

あの日は警備隊舎から帰る途中で医療院にも立ち寄って営業もかけてきた。医療院は契約までは出来なかったが試供品として持ち込んだゆで卵を院長と理事長に食べてもらい「今までの卵と違う?!」と驚きだけは貰った。

医療院は他の卵を事業としている商会の牙城なので切り崩すのは難しいかも知れないが、やらないよりはやった方がいい。新鮮な卵の味を知って貰えればこの先に変化があるかも知れないからである。

汗を拭いながら従業員と卵を納品するルビーを視界に捉え、エクセは立ち止まった。


「おい、どうした。歩け」

腰ひもを巻かれたエクセは自分を縛る腰ひもの先を握る官吏に頭突きをして、倒れた官吏の手から紐の先が離れるや否やルビーに向かって走り出した。

ピピーピピピー!!!

官吏が笛を吹き、数人の官吏と牢番が直ぐにエクセを取り押さえた。
騒ぎは少し離れた場所で運び入れをしているルビーたちにも聞こえた。

「なんでしょうね」

「逃げようとしたんじゃないですかね。ほら。取り押さえられてる」

従業員がその場を指さした時、「ルビー!!!」エクセは声を限りに叫んだ。

――あ、エクセだ――

ルビーは遠目でも直ぐに気が付いたが、表情に出すことはしなかった。
しかしルビーと目が合ったと思ったエクセは叫び続けた。


「助けろよ!僕を助けろ!!なんで今まで来なかった!この薄情者!お前の妹のせいで僕はこのありさまだ!責任を取れ!お前が来てから何もかもおかしくなったんだ!責任をとれぇぇーッ!」

――貴方がコリンナに傾倒するからでしょうに――


エクセの叫び声に従業員たちもドン引きである。
ルビーに言わせれば結果的にサーディスと結婚をして子供にも恵まれ、事業もうまく行ったけれどそこにエクセに対して責任を取らねばならない事は何1つない。

むしろ、あの初夜であそこまで突き放されることがなかったら卵事業だって声を掛けたかも知れない。人の手は幾つあっても足りないのだから各種の申請書類など国に出す書類を少しでも経験したことのある人間は喉から手が出るほど欲しかったのだ。

アジメストが来た当日にアジメストを選んだのもエクセだし、当時公爵家は公爵とエクセそれぞれが大なり小なり事業はしていたのだから、経営が傾くほどなら自分たちで経営努力をすれば良かっただけ。

待っていたら声がかかる。
何もしなくても仲間に入れて貰えるなんて大間違いだ。

ルビーはエクセの言葉通り「迷惑にならないように」事業をしたので今がある。エクセの言葉があったからルワード公爵家を完全に切り離すしかなかったとも言えるのだ。

あの時、「迷惑だと思わずに」と歩み寄ってくれていれば違った未来もあったかも知れない。

「ルビーさん、あいつ、なんなんですかね?」

「さぁ…よく判らないわね」

ルビーと従業員は作業に戻った。
エクセの声はまだ聞こえてくる。


「お前のせいで!なんで僕が流刑なんだ!金詰んで自由にしろー!!お前に出来るのは金出すことだけだろうがぁ!!無視するな!こっち来て詫びろーっ!」

叫び続けるエクセは官吏たちによって連行されて檻のついた荷馬車の中に放り込まれた。



船着き場に到着したエクセはまだ喚いていたが、流刑される囚人で喚かない者の方が少ない。淡々と流れ作業で船に乗せられるとエクセを乗せた船は他の囚人も乗せて出港していった。

流刑の地から戻って来る船に刑期の明けた囚人が乗っていることはない。
送り届けた官吏と船頭がいるだけ。エクセは二度と戻る事はなかった。


★~★

「もぉ~いい加減にしなさいって」

「ナナぁ。チーズより僕の相手をしてくれよぅ」

「チーズじゃありません!バターですっ」

工房ではヤギバターの製作中。
最近になって2人目の懐妊が判明したナナだが1人目と違って悪阻は全くない。

「ほら、シイタケ見てきなさいって!」

「大丈夫。シイタケは朝見て来た。今はナナを見てるぅ♡」

「見ても私から胞子は出てきませんって。お願いだからシイタケの方に行って頂戴!そうじゃないなら家に帰って帳簿の整理をしてよ!」


バターの工房から声が聞こえてくる中、ルビーは現在ゴミを燃やす炉の前にいる。

「じゃぁルビーさん。お願いします」

「温度を上げればいいのね。6000度くらい?」

「ルビーさん。炉が溶けますんで。コークスの炉はまだ出来てません。様子を見ながら100度ごとに上げていきましょう」

「面倒ね…一気に1万度まで行けるのに」

「だから!炉が溶けますって!サーディスさん。何とか言ってくださいよ」

「俺はルビーのすることには文句は言わないんだ。大丈夫。ルビーはなんだかんだ言いながらここに従業員がいるから安全第一で言われた通りの温度に調節してくれる」

「ホントですか?」

ジト目で従業員がルビーを見ると「うんうん!」ルビーは満面の笑みで頷く。

「じゃ、お願いします(大丈夫かな?)」

「行くわよ。では1500度からね。ファイヤーブラストォォオッ!!」

メラメラどころではなく、炉の中にあったゴミが一瞬で真っ赤になってドロドロに溶けていく。燃えているのではなく溶けていくのだ。

「うわぁ…ここまで高温になると煙も出ないんだ‥すっげぇ」

「ぼーっとしない!追加の温度行くわよ!」

「は、はいっ!!」


試行錯誤の末、セメントの原料の1つであるゴミの焼却灰が出来たのは2か月後。それまでゴミを燃やし、溶かしで壊れた炉は15基。

「こっちで損害が出るとは思わなかったわ…想定外ね」

「想定外は何時でも起きるさ。その想定外が大きくずれてなければ問題ないよ」

「でもこれで材料のほとんどは賄えるわね。思ったより建設費が安く済みそう」

「かと思いきやだ。最初に建てたのから引っ越したいと要望が殺到するぞ?」

「なら建て直せばいいだけ。それより卵の価格引き下げ案。どうかしら?」


区画で分けたので拾い残しが激減し、卵の価格設定を見直すことになったが柑橘系の餌を与えているルビーの卵は据え置き。これは高価格帯の卵としてブランド化するためである。

一般餌のルビーの卵は現在10個入り1パック350ピピを250ピピ。
隊舎などに卸しているのも同時に価格の引き下げを行う。

この事を先に通達をすると、医療院などが取引をすると言ってきた。

医療院も料理人などから「買っている卵は水に浮くので腐っている」と度々苦情が上がっていたが長年の付き合いで取引をしていただけ。

経営陣が入れ替わる時期にあわせて取引する商会も全面的に見直しをしたためである。

その商会は限界まで価格を下げてきたが1個130ピピ。
ルビーエッグ商会の1個15ピピには歯が立たない。

「そりゃ経営陣の遊興費まで上乗せしたら安くできないわよ」

「彼らもホースレースを会社の金でやるのをやめればいいんだがな」


ライバル商会の価格が高いのはそういう理由も暴露された。
賭け金は勝ったら戻していると言うが、勝った時の配当は懐に入れるのだから話にならない。
従業員が辞めていくのも仕方ないだろう。


「これで国内シェアの2位になるな。あと一息だ」

「あら?一息は違うところに使うべきよ。次に攻めるとすれば隣国よ。もう国内での販路拡大はおしまい」

「どうあっても1位は狙わないのか。徹底してるな」

「あら?違うわよ。国内だけって思っていたら打ち止めが必ず来るからよ。従業員のお給料も今みたいに年2万ピピのベースアップじゃなくて隣国で商売をすれば隣国の物価も皆が知る事になるでしょう?倍増させるのは簡単じゃないわ」


ルビーエッグ商会は新工法での社宅が完成した2年後、隣国に進出。
従業員の平均給料が20万を超えるのはその翌年だった。

高位文官よりも給料がいいとなれば働きたい者も増える。その結果他の商会では幾ら買い手市場でも人が集まらず賃金を上げるしかなくなった。ルビーの目論見通りである。

しかし、会頭ファミリー自らが卵を拾うのは変わらない。
良い職場は縦社会ではなく横社会。

ネクタイを外したサーディスも頬かむりをしたルビーと一緒に卵を拾う。

「こらぁ!!まちなさいってば!!」

「やだよ!僕も卵拾うんだ!!」

ルビーが追いかけるのはガーデンバードではなく息子のジェードに変わっていた。


Fin

★~★

長い話にお付き合い頂きありがとうございました<(_ _)>
続編…12,13話の予定だったんだけどな(;^_^A

ま、ワシなので、それもありと思って頂ければ(=^・^=)

読んで頂きありがとうございました<(_ _)>
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みんなの感想(84件)

ホッシー
2024.10.23 ホッシー

拝読させていただきました。
とても面白かったです。
因果応報、初志貫徹、目には目を歯には歯を、等含んだ内容でした。
誤字脱字も少なく、話もテンポ良く進み、無駄に難しい言い回しや漢字もないので読みやすかったです。

cyaru
2024.10.24 cyaru

コメントありがとうございます。<(_ _)>

拝読だなんて!!そんな大層なものでは御座いませんよぅ(*ノωノ)ハズカシ
そう言われてしまうと、つけあがってしまうので現在嬉しくて悶えております♡
おまけにとても面白いって!!((ノェ`*)っ))タシタシ ありがとうございます~♡

ルビーは長女なので一人っ子の時代もあると言えばあるんですけども、物心ついた時には両親はアジメストばかり可愛がるので、自分の方を向いて欲しい、時には自分をアジメストより可愛がって欲しいっていう1番に成りたい願望はあったんですけども、結局はそれがトラウマになってしまっている部分もあります。しかし、1番ではないからこそ出来る事ってのに気が付きます。
トップになってしまうと驕ってしまいがちですけども、敢えて狙わない事で常に攻めの姿勢(笑)領地では自分だけでしたけども、サージェスと結婚したあとは多くの従業員もいますのでブレずに突き進みます(*^_^*)

誤字がですねぇ…本当に多いんですよ~(;^_^A
教えてくださる方には大変感謝しておりますよ~。見てるつもりでも抜かりはあるので教えて貰って「あっちゃ~」と思いつつ修正。お恥ずかしい限りで御座います(;^_^A

楽しんで頂けて良かったです♡
ラストまでお付き合いいただきありがとうございました<(_ _)>

解除
pinkmoon
2024.10.09 pinkmoon

続編、ありがとうございました✨
切り分けて1本の作品にしてもいいくらいの充実した内容でした☺️
ルビーが「一番にはならない、目指さない」を徹底していることに痛快さを覚えながらも深層心理の底の底に刻み込まれた傷がそうさせているのだな…と思うと、幼少期の子供との接し方や向き合い方、愛し方(単なる甘やかしは愛に非ず)は非常に重要なものだと改めて認識しました😔
2週間、ルビー達の物語を読んでいたせいか、何となくルビーを使ってピアスを作ってしまいました☺️ (で、先月から作りかけで少々行き詰まってたアメジストがメインのネックレスは保留ボックスへGO❗️)
※一応売り物です💰️まだ出してませんが…

しかし、アジメストのモデルとなった実在の人物がいたとは……恐ろしや😱💦
立派な犯罪者じゃないですか😰
いやもう、生きてるだけで犯罪クリエイター(笑)
エクセもエクセで、最後に偶然ルビーと遭遇した時にもっと平身低頭お詫びと懇願をするかと思いきや、最後まで偉そうな上からの物言いというか罵倒に終始。それじゃ助けてやってもいいかも…と髪の毛1本ほどの同情なんて湧きもしないですね。
顔だけは無駄に良かったはずなので、流刑地で欲求不満な荒くれ共に🍑掘られちゃうかな…😁 余命短し死ぬまで働け元夫(笑)

また次回作を楽しみにお待ちしています☺️

cyaru
2024.10.10 cyaru

コメントありがとうございます。<(_ _)>

子供の頃のトラウマと言いますかねぇ。ルビーは両親の1番に成りたいのと振り向いて欲しい、自分を見てほしいって一心で勉強しましたけども、願いは叶わずアジメストからは「親は金づるにしか思ってなかった」とか言われちゃいますしその通りだったので、どこかで「1番になってもいい事なんてない」と認めたくない思いがあったところにトドメが来ちゃったのもあるかなぁ。
ですが、そういう思いがあるので商売をする上で国内だけではいつか頭打ちが来ると他国進出もあっさりと決めちゃいます。抱える従業員も多いので国内販売のみに拘っていたら横ばいの売り上げになっちゃうし、常に攻めの姿勢でいると新しい技術など取り入れたりで刷新が出来ちゃったりもするんですよね(*^_^*)

お!ハンドメイドのジュエリーですか?? ハンドメイドは1点ものなのでワシは大好きですよ(*´▽`*)
昔から誰かと一緒っていうのは好きではなくて、大量生産だと価格が安いのは解ってるんですけども、皆が同じものを持つとか、同じじゃないとダメとか、みんな同じ思いなんだから!とか…ちょっと無理かな(笑)
ハンドメイド製品は味もあるし、自分だけ♡ってのが価格以上の特別感だとワシは思っておりますよ(*´▽`*)
売り物ってことは‥‥(ΦωΦ)フフフ… しばらくはルビーのピアスでグルグルさんに聞かねばなりませんな(笑)

アジメストのモデルはまさに!犯罪製造機みたいなものでしたねぇ。お店のサンプル品もですけども各種試供品も根こそぎって感じでしたし、お店も微妙なんですよねぇ。テスターとかお客さんが試しで使うので量は減るとしたものだから性善説は相手次第なのだとつくづく思いました。娘の文具とかも文具店の試し書きのペンとかで揃えてたりしましたからね‥インク減ってるから売り物じゃないだろ、貰ってやるみたいな(;^_^A

エクセは流刑の地で可愛がられたでしょうねぇ…無駄に良かったのが顔だけで公爵でしたし身分があるってだけで妬む人もいるので(笑)

楽しんで頂けて良かったです♡
続編ラストまでお付き合いいただきありがとうございました<(_ _)>

解除
まち
2024.10.08 まち

続編、完結おめでとうございます。
その後のお話が読めて、よかったです。
本編と同じくらい楽しく読ませて頂きました。

世の中の経営者がルビーちゃんみたいだったら、どんなに良いかしら。
私もルビーちゃんの所で働きたいと切に願ってしまいました。

この所何だか忙しくって疲弊してたんですけど、cyaruさんのお話が読んだので、頑張れそうな気がします。
本やアルファさんでお話読むのが、私の癒しです。
ありがとうございました。

次作も楽しみにしてます。

cyaru
2024.10.10 cyaru

コメントありがとうございます。<(_ _)>

今回の続編は長かった~(;^_^A
急いで作ったので途中、あ、思いっきり省略してるやんと思ったところを付け足していたら20を超えてしまいました~(;^_^A

経営者って言うのは色々と大変なのですけども、儲けた時に従業員に還元したり、事業をするにあたって働くにあたってのまずはベースとなる住まいなど福利厚生からしっかりとすれば人は集まって来ると思うんですよね(*^_^*)

ルビーはガーデンバードという生き物を相手にするので、人間が食べる卵を産んでもらうのに人間の住処の近くだと問題が起きてしまうという矛盾を抱える問題もあって、王都から片道4時間の距離にある場所を選ぶんですけども、場所が場所だけに不便もあったり。誰かが成功すると妬んで意地悪をしてやろうとする人はいるので、病院とか学校の開設も反対をされてしまったり。
王家がもうちょっとしっかりしててくれれば、鶴の一声で済むんですが、経済界の言いなり(;^_^A

エクセやアジメスト達のように「自分ガー!自分ガー!」ではなく、誰かのために動いたルビー。サーディスと言う夫との間には子供も出来てかつての家族とは真逆に幸せになりました(*^_^*)

ワシも本を読むのは大好きで御座いますよ(*^_^*) 最近はアルファさんとかもですが、カク●ムさんとか、な●うさんとかでも、いろんな方のお話が読めるので独自の世界観に「ほぅ!!」と感嘆しきり(*^_^*)
ワシの話を読むのが癒しとは!!((ノェ`*)っ))タシタシ 嬉しくてクネクネと悶えてしまいますよ~
ありがとう♡
これからも笑って頂けるように頑張ろうっと♡

楽しんで頂けて良かったです♡
続編ラストまでお付き合いいただきありがとうございました<(_ _)>

解除

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