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第13話 街の噂
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ステファニーと間違いを起こしてしまったのかと気落ちしていると、ステファニーは暢気に起きて手を上にあげ、体を伸ばすと落ち込むウィルバートを見て「どうしたの?」と問う。
理由を聞いて「するわけないでしょ!」と全否定をした。
酔いつぶれたウィルバートをなんとか寝台に運んだが、ステファニーもそれなりの量を飲んでいたのに一人の成人男性を移動させるのは大変な力業。急激に動いたことで酔いが回り、寝入ってしまった。その時に暑かったので脱いだだけ。
ウィルバートはホッとしたのだが、すぐに青ざめた。
ステファニーが大きな勘違いをしていた。
「殿下に言われての結婚なんて嫌だったのね。叔母様にも相談してあげる。叔母様もお母様も公爵家の出だもの。離縁できる道筋があるはずよ。閨だって嫌だからこうやって実家に逃げてるんでしょう?そんなのダメよ」
「違うんだ。頼む。この事は伯母上や母上には黙っていてくれないか。殿下にバレたらただじゃすまない」
「それもそうね。でもさぁ。レオンハルト殿下絡みなんてウィル、あんた思いっきりババ引いたんじゃない?」
「そ、そうだな」
否定をするには余りにも分が悪かった。酒が入ってしまったせいで言葉にしてはならないことを言葉にしてしまったウィルバートは懸命に取り繕ってステファニーが余計なことを言わないようにと口止めをするのが精一杯。
しかし、これが悪手だった。
ゴシップやスキャンダルは暇を持て余している貴族にとっては甘美なおやつでしかないが、情報の発信源となると期間限定ではあるが話題の中心になる。その高揚感は承認欲求の塊でもある貴族は一度はなってみたい存在だった。
ステファニーはウィルバートの様子から「面白いおもちゃを手に入れた」感覚だったし、降って湧いたこんなチャンスを逃すはずがない。
幸いにも1つの部屋でいとこ同士とは言え、いい年をした男と女が2人きりで夜を明かした。何もなかったことは当事者であるステファニーはよく知っているし、ウィルバートは顔は美丈夫の部類でもステファニーには恋愛対象外。
恋心など今まで一度も持ったことはなかった。
その感覚は祖父や父親、兄弟に向けられるものに似ていて、何かあれば親族なので助けはするが愛だの恋だのと言った感情ではない。
ただ、家族間でも夫婦間でも親族間でも「力関係」は存在する。
気安く話を出来る関係であっても、ステファニーはウィルバートより2歳年上。弱みを握っている訳ではないが年長者を立てるのも当たり前でウィルバートよりもステファニーは「私の方が上。反論出来るわけがない」と変な優越感を持っていた。
ステファニーは恐ろしいことを言い出した。
「叔母様には言わないわ。でも…ウィルの奥さんに会いたいわ」
「は?なんでだよ」
「決まってるじゃない。ウィルが心配だからよ」
「なんでファニーがそこで出張ってくるんだよ」
「女の気持ちは女にしかわからないし…そうね。私は結婚はしてないけどウィルより駆け引きの経験数は多いの。アドヴァイスできると思うわ」
「要らないよ。不仲って訳じゃないから」
「あっそ。じゃ、仕方ないわね。今を時めく軍団長のウィルと2人きりで夜を明かしたけど、道ならぬ仲にこれからどうしたらいいか…色んな令嬢に相談してみるわ」
――嘘だろ。冗談じゃない――
ウィルバートはセレニティにステファニーが会うことだけは断れたが、その条件に2、3日に1度ステファニーの愚痴に付き合うことを選ぶしか道しか残されていなかった。
約束通りステファニーはウィルバートの母親にだけは言わなかった。
そこは約束を守ってくれたがウィルバートはこれから2,3日に1度はボルビア侯爵家で泊まる事になりセレニティに嘘を言って外泊する日が多くなってしまった。
昼間のステファニーの行動までウィルバートは把握出来るはずもない。ステファニーは同年代の令嬢たちには「ここだけの話」と少しの事実に妄想を加えて噂を広めてしまった。
ウィルバートとステファニーは母親同士が姉妹。ステファニーの母親の方が姉で伯爵家に嫁いだ。ウィルバートの母親はボルビア侯爵家に嫁いだが資金力は伯爵家の方が上。
ステファニーは伯爵令嬢。幅広く事業を展開する関係で声を掛ければすぐに貴族令嬢は誘いに寄ってくる。たった3、4か月の間に低位貴族の間には噂が広がってしまった。
セレニティはその身がウィルバートと結婚をしていても、夫のウィルバートが社交をしないのと、王宮にいた時の流れのまま人質の身でランベル王国に来ているため、茶会を開いても呼ぶ人はいないし、呼ばれる事もない。
必要なものがあればウィルバートが離宮に商人を呼ぶので出かける必要もないし、侯爵家の使用人たちは真偽も怪しい流布する噂をわざわざ聞かせることもない。
セレニティが酷い噂を知らない事だけがウィルバートの救いだったが、どうしても外泊の回数は増えていく。
その度に「部下が退職して人手不足」など言い訳を考えてウィルバートは嘘を吐く回数がまた増えた。ウィルバートの言葉をセレニティも疑うことなく信じていた。
何故ならセレニティが直接見聞きするわけではなくても、アンヌは住み込みではあるものの非番の日には1人で街歩きやショッピングを楽しむ。田舎の領地にはない品物で溢れかえっている王都はアンヌには宝石箱のようなもの。
そんなアンヌでも不穏な噂は耳にしていた。
【開戦が近いんじゃないか】そんな噂は街のあちこちで誰かが呟いていた。
戦が近づくと贅沢品と呼ばれる品は買い控えも起きるし、逆に生活必需品は品薄になる。戦地に送られる兵士で若い者は除隊願いを出し田舎に帰っていく。平穏無事な時に兵士をしても命の危険はないが戦となれば話は変わる。真っ先に最前線の先頭に立たされてしまうのでそうなる前に兵士であることを辞める。
そんな話をアンヌから聞いていたのでセレニティはウィルバートの言葉を疑いもしなかった。
理由を聞いて「するわけないでしょ!」と全否定をした。
酔いつぶれたウィルバートをなんとか寝台に運んだが、ステファニーもそれなりの量を飲んでいたのに一人の成人男性を移動させるのは大変な力業。急激に動いたことで酔いが回り、寝入ってしまった。その時に暑かったので脱いだだけ。
ウィルバートはホッとしたのだが、すぐに青ざめた。
ステファニーが大きな勘違いをしていた。
「殿下に言われての結婚なんて嫌だったのね。叔母様にも相談してあげる。叔母様もお母様も公爵家の出だもの。離縁できる道筋があるはずよ。閨だって嫌だからこうやって実家に逃げてるんでしょう?そんなのダメよ」
「違うんだ。頼む。この事は伯母上や母上には黙っていてくれないか。殿下にバレたらただじゃすまない」
「それもそうね。でもさぁ。レオンハルト殿下絡みなんてウィル、あんた思いっきりババ引いたんじゃない?」
「そ、そうだな」
否定をするには余りにも分が悪かった。酒が入ってしまったせいで言葉にしてはならないことを言葉にしてしまったウィルバートは懸命に取り繕ってステファニーが余計なことを言わないようにと口止めをするのが精一杯。
しかし、これが悪手だった。
ゴシップやスキャンダルは暇を持て余している貴族にとっては甘美なおやつでしかないが、情報の発信源となると期間限定ではあるが話題の中心になる。その高揚感は承認欲求の塊でもある貴族は一度はなってみたい存在だった。
ステファニーはウィルバートの様子から「面白いおもちゃを手に入れた」感覚だったし、降って湧いたこんなチャンスを逃すはずがない。
幸いにも1つの部屋でいとこ同士とは言え、いい年をした男と女が2人きりで夜を明かした。何もなかったことは当事者であるステファニーはよく知っているし、ウィルバートは顔は美丈夫の部類でもステファニーには恋愛対象外。
恋心など今まで一度も持ったことはなかった。
その感覚は祖父や父親、兄弟に向けられるものに似ていて、何かあれば親族なので助けはするが愛だの恋だのと言った感情ではない。
ただ、家族間でも夫婦間でも親族間でも「力関係」は存在する。
気安く話を出来る関係であっても、ステファニーはウィルバートより2歳年上。弱みを握っている訳ではないが年長者を立てるのも当たり前でウィルバートよりもステファニーは「私の方が上。反論出来るわけがない」と変な優越感を持っていた。
ステファニーは恐ろしいことを言い出した。
「叔母様には言わないわ。でも…ウィルの奥さんに会いたいわ」
「は?なんでだよ」
「決まってるじゃない。ウィルが心配だからよ」
「なんでファニーがそこで出張ってくるんだよ」
「女の気持ちは女にしかわからないし…そうね。私は結婚はしてないけどウィルより駆け引きの経験数は多いの。アドヴァイスできると思うわ」
「要らないよ。不仲って訳じゃないから」
「あっそ。じゃ、仕方ないわね。今を時めく軍団長のウィルと2人きりで夜を明かしたけど、道ならぬ仲にこれからどうしたらいいか…色んな令嬢に相談してみるわ」
――嘘だろ。冗談じゃない――
ウィルバートはセレニティにステファニーが会うことだけは断れたが、その条件に2、3日に1度ステファニーの愚痴に付き合うことを選ぶしか道しか残されていなかった。
約束通りステファニーはウィルバートの母親にだけは言わなかった。
そこは約束を守ってくれたがウィルバートはこれから2,3日に1度はボルビア侯爵家で泊まる事になりセレニティに嘘を言って外泊する日が多くなってしまった。
昼間のステファニーの行動までウィルバートは把握出来るはずもない。ステファニーは同年代の令嬢たちには「ここだけの話」と少しの事実に妄想を加えて噂を広めてしまった。
ウィルバートとステファニーは母親同士が姉妹。ステファニーの母親の方が姉で伯爵家に嫁いだ。ウィルバートの母親はボルビア侯爵家に嫁いだが資金力は伯爵家の方が上。
ステファニーは伯爵令嬢。幅広く事業を展開する関係で声を掛ければすぐに貴族令嬢は誘いに寄ってくる。たった3、4か月の間に低位貴族の間には噂が広がってしまった。
セレニティはその身がウィルバートと結婚をしていても、夫のウィルバートが社交をしないのと、王宮にいた時の流れのまま人質の身でランベル王国に来ているため、茶会を開いても呼ぶ人はいないし、呼ばれる事もない。
必要なものがあればウィルバートが離宮に商人を呼ぶので出かける必要もないし、侯爵家の使用人たちは真偽も怪しい流布する噂をわざわざ聞かせることもない。
セレニティが酷い噂を知らない事だけがウィルバートの救いだったが、どうしても外泊の回数は増えていく。
その度に「部下が退職して人手不足」など言い訳を考えてウィルバートは嘘を吐く回数がまた増えた。ウィルバートの言葉をセレニティも疑うことなく信じていた。
何故ならセレニティが直接見聞きするわけではなくても、アンヌは住み込みではあるものの非番の日には1人で街歩きやショッピングを楽しむ。田舎の領地にはない品物で溢れかえっている王都はアンヌには宝石箱のようなもの。
そんなアンヌでも不穏な噂は耳にしていた。
【開戦が近いんじゃないか】そんな噂は街のあちこちで誰かが呟いていた。
戦が近づくと贅沢品と呼ばれる品は買い控えも起きるし、逆に生活必需品は品薄になる。戦地に送られる兵士で若い者は除隊願いを出し田舎に帰っていく。平穏無事な時に兵士をしても命の危険はないが戦となれば話は変わる。真っ先に最前線の先頭に立たされてしまうのでそうなる前に兵士であることを辞める。
そんな話をアンヌから聞いていたのでセレニティはウィルバートの言葉を疑いもしなかった。
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