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陛下!後片付けの時間ですよ!~その1~
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大行列でポロネーゼにやってくるご一行様。
屋敷の門の前から玄関に向かって使用人が均等に整列して
馬車から降りる一人の男を出迎えます。
「遠路はるばる、ご足労を賜り恐縮至極でございます」
お?スチュワートさん。真面目にやれるじゃーんっと思いましたが
元々、ちゃんと家令の仕事はしてたんだよねぇ。
単に、扉を開いて犬っぽくなっただけで・・。
「あぁ。ご苦労」
男は一言、スチュワートに声をかけると、スチュワートの案内で
屋敷の中に入っていきます。
サロンに案内された男は、中で待つキャンティに声をかけてますね。
「色々とすまなかったな」
「陛下にはご機嫌麗しく あらせられる ことと存じます」
ひと際優雅なカーテシーをするキャンティ。
「よいよい、堅苦しい挨拶は無しだ。ティナ!」
「いいえ、陛下。わたくしは臣下にて」
「俺が良いと言ってるんだ。そんな口調でこの先やられると
駄賃が多くなりそうで胃が痛い」
「まぁ・・ウフフ」
ガチガチに緊張したコッペルアがワゴンを引いた侍女と入室します。
「兄さま、今年収穫して炒り方を変えたドングリコーヒーですわ」
「ほぅ・・炒り方を?」
「えぇ、炭火でじっくりと焙煎いたしましたの。深みが良く出てますの」
「頂こうか」
ゆっくりとドングリコーヒーを味わうハンニバルとキャンティ。
「ふむ。これなら自爆営業も自爆営業と思わないな」
「そうでしょう?で、お願いがありますの」
「え?・・お願い・・いや待て!」
「待ちませんわ!お願いですのよ?それともお駄賃がいいのかしら?」
かわいく、顎に人差し指を当てて、軽く首を傾げるキャンティ。
ズキューンと撃ち抜かれるスチュワート。
ダラダラと冷や汗の流れるハンニバル。
「お前のお願いは、お願いじゃないからな!」
「あら?失礼だわ。炒り方を変えたほうの
パッケージをお願いするだけですのに」
「え?そんな事?それでいいのか?」
「それでいいのか??・・という事は・・」
「いやいや!うん判った!パッケージだな!お願いは聞いたぞ。はい!終わり」
少しだけ頬を膨らませてプゥゥ~っとするキャンティ。
ほっとするハンニバル。
立っていられないほどキュンキュンするスチュワート。
宰相がちらりと時計を見て陛下に言いますね。
「陛下、後片付けのお時間です」
「うむ。わかった。さて・・行くか」
陛下がソファを立つと、キャンティも立ち、
部屋の外に歩き出します。
案内はスチュワート。広いホールに応急に設けられた豪華な椅子に座る陛下。
その視線の先には・・・
「ル―ヴェル、久しぶりだな」
キャンティ渾身の捕縛状態ではないものの、後手に縛られ、膝をつき
両脇の騎士から剣を向けられたル―ヴェル。
「叔父上・・いえ、陛下・・おひさし・・ぶりです・・」
「お前には、帝都だけでなく、このトテポロ帝国内への
入国は禁止だと申し渡したと思ったのだが・・俺の勘違いだったか?」
「いえ・・申し訳ご・・ざいま・・せん」
ブルブル震えて、床に付いた両膝の下には水溜まり???なんでしょうか??
あれ?顔の腫れはないですけど、顔色悪いよ?真っ青だよ?ル―ヴェル。
椅子の肘掛に肘を置いて、ちょっと斜めに足を組んで座る陛下。
あまり表情は変わりませんねぇ。
「宰相」
「はい、なんでございましょう」
「フッ・・この男は何をしたのか、罪状を聞かせてやってくれないか」
「承知いたしました。では、読みあげます。
トテポロ歴572年スズランの月・・」
「宰相」
「はい、なんでございましょう」
「日時を加えると、こやつの頭では理解が出来ないだろう。
罪名だけ読みあげてやってくれ」
「承知いたしました。順不同でございます。
殺人、殺人未遂、営利目的誘拐、同誘拐未遂、性的目的誘拐、同誘拐未遂
強盗、強盗致傷、強盗未遂、窃盗、窃盗未遂、殺人教唆、拉致監禁罪、
放火、放火未遂、国家不法侵入、公務員業務妨害、公文書偽造、私文書偽造、
人身売買、臓器売買、老人詐欺、結婚詐欺、賭博罪、未成年飲酒及び喫煙、
違法薬物所持、使用、売買、そして不敬罪でございます」
ル―ヴェル・・震えすぎて口が半開きだよ?涎も垂れちゃってるよ?
体調悪いんじゃない?ダイジョブ??
「ル―ヴェル」
「・・は・・ぃ・・」
「お前の頭では2つ、3つしか理解が出来んだろう」
「い・・ぇ・・」
「いい事を教えてやろう」
「は・・ぃ・・」
「近年、未成年だからと罪を犯すものが多くてなぁ・・撤廃してやったぞ。
少年法。少年法はもう無くなった。どうだ?嬉しいだろう」
「は・・・ぃ」
「そしてもっと喜べ。一瞬で終わる斬首刑や絞首刑も撤廃したぞ。
そのかわり、
寝ることも食べることも精神を壊す事もしなくていいように、
チョイチョイと魔法をかけてもらって、毎日全身で罪の重さと痛みを味わえる
楽しい刑罰を制定したんだ。良かったなぁル―ヴェル。第一号だ!」
あれ?ル―ヴェル。ちょっと顔色が良くなったよ?
思ってたより、ユルい刑罰だって考えちゃったかな?
あの陛下だよ?安易に考えない方が・・よくね?
陛下は宰相から書類とペンをもらって、サインをしてますね。
陛下のサインを確認した宰相が目の前に紙を突き出し刑を言い渡します。
「罪人 ル―ヴェル
本日より、呪縛羞恥刑を言い渡す。ポロネーゼより帝都に移送後から
旧処刑場に設けたガラスの間に服役とする。
連れていけ!」
宰相の言葉に、両脇にいた騎士に、両脇を抱えられてル―ヴェルは退室しますね。
陛下の元にそっと寄ったキャンティ。何かを聞いてますね。
「ガラスの間って何ですの?」
「フフッ・・レインの新しい特許で作った可愛いお部屋だよ」
「え?そんなに可愛いの?」
「厚さ10cmの強化ガラスだ。大水槽にも使えるぞ!」
「まだ改良するが今のところ冷暖房なし、全面ガラス張りだ。
タテヨコ高さ70cm、その中で全裸で過ごしてもらう。
夏の日中は80度まで温度も上がるから部屋の中でサウナ気分が味わえる。
勿論冬場は日中はそうでもないが、明け方にかけては内部も凍結するぞ?
物理的な痛みと、脳内で感知される全身への切る、刺す、焼けるの痛み、
部位を問わない痒みも途切れることなく味わえる至高の刑だ」
「うわぁ・・その中で全裸って!入る態勢によっては、見え放題じゃない!」
「そうだな。体勢を変えるのは至難の業だな。
で、今のとこ、蓋をすると開けることが出来ないんだがなぁ
ま、今後の課題だ」
得意げなハンニバルですけども、それって入ったらもう出られないんじゃ・・。
まぁ、終身刑だからいいのかなぁ??
「ですが、兄さま?空気穴はあるんでしょう?」
「え・・・あっ・・ないな。まぁいいか」
いいの?ほんとにいいの?
ハンニバル痛恨の設計ミス!改良されるのはこれから数年後の予定だそうです。
屋敷の門の前から玄関に向かって使用人が均等に整列して
馬車から降りる一人の男を出迎えます。
「遠路はるばる、ご足労を賜り恐縮至極でございます」
お?スチュワートさん。真面目にやれるじゃーんっと思いましたが
元々、ちゃんと家令の仕事はしてたんだよねぇ。
単に、扉を開いて犬っぽくなっただけで・・。
「あぁ。ご苦労」
男は一言、スチュワートに声をかけると、スチュワートの案内で
屋敷の中に入っていきます。
サロンに案内された男は、中で待つキャンティに声をかけてますね。
「色々とすまなかったな」
「陛下にはご機嫌麗しく あらせられる ことと存じます」
ひと際優雅なカーテシーをするキャンティ。
「よいよい、堅苦しい挨拶は無しだ。ティナ!」
「いいえ、陛下。わたくしは臣下にて」
「俺が良いと言ってるんだ。そんな口調でこの先やられると
駄賃が多くなりそうで胃が痛い」
「まぁ・・ウフフ」
ガチガチに緊張したコッペルアがワゴンを引いた侍女と入室します。
「兄さま、今年収穫して炒り方を変えたドングリコーヒーですわ」
「ほぅ・・炒り方を?」
「えぇ、炭火でじっくりと焙煎いたしましたの。深みが良く出てますの」
「頂こうか」
ゆっくりとドングリコーヒーを味わうハンニバルとキャンティ。
「ふむ。これなら自爆営業も自爆営業と思わないな」
「そうでしょう?で、お願いがありますの」
「え?・・お願い・・いや待て!」
「待ちませんわ!お願いですのよ?それともお駄賃がいいのかしら?」
かわいく、顎に人差し指を当てて、軽く首を傾げるキャンティ。
ズキューンと撃ち抜かれるスチュワート。
ダラダラと冷や汗の流れるハンニバル。
「お前のお願いは、お願いじゃないからな!」
「あら?失礼だわ。炒り方を変えたほうの
パッケージをお願いするだけですのに」
「え?そんな事?それでいいのか?」
「それでいいのか??・・という事は・・」
「いやいや!うん判った!パッケージだな!お願いは聞いたぞ。はい!終わり」
少しだけ頬を膨らませてプゥゥ~っとするキャンティ。
ほっとするハンニバル。
立っていられないほどキュンキュンするスチュワート。
宰相がちらりと時計を見て陛下に言いますね。
「陛下、後片付けのお時間です」
「うむ。わかった。さて・・行くか」
陛下がソファを立つと、キャンティも立ち、
部屋の外に歩き出します。
案内はスチュワート。広いホールに応急に設けられた豪華な椅子に座る陛下。
その視線の先には・・・
「ル―ヴェル、久しぶりだな」
キャンティ渾身の捕縛状態ではないものの、後手に縛られ、膝をつき
両脇の騎士から剣を向けられたル―ヴェル。
「叔父上・・いえ、陛下・・おひさし・・ぶりです・・」
「お前には、帝都だけでなく、このトテポロ帝国内への
入国は禁止だと申し渡したと思ったのだが・・俺の勘違いだったか?」
「いえ・・申し訳ご・・ざいま・・せん」
ブルブル震えて、床に付いた両膝の下には水溜まり???なんでしょうか??
あれ?顔の腫れはないですけど、顔色悪いよ?真っ青だよ?ル―ヴェル。
椅子の肘掛に肘を置いて、ちょっと斜めに足を組んで座る陛下。
あまり表情は変わりませんねぇ。
「宰相」
「はい、なんでございましょう」
「フッ・・この男は何をしたのか、罪状を聞かせてやってくれないか」
「承知いたしました。では、読みあげます。
トテポロ歴572年スズランの月・・」
「宰相」
「はい、なんでございましょう」
「日時を加えると、こやつの頭では理解が出来ないだろう。
罪名だけ読みあげてやってくれ」
「承知いたしました。順不同でございます。
殺人、殺人未遂、営利目的誘拐、同誘拐未遂、性的目的誘拐、同誘拐未遂
強盗、強盗致傷、強盗未遂、窃盗、窃盗未遂、殺人教唆、拉致監禁罪、
放火、放火未遂、国家不法侵入、公務員業務妨害、公文書偽造、私文書偽造、
人身売買、臓器売買、老人詐欺、結婚詐欺、賭博罪、未成年飲酒及び喫煙、
違法薬物所持、使用、売買、そして不敬罪でございます」
ル―ヴェル・・震えすぎて口が半開きだよ?涎も垂れちゃってるよ?
体調悪いんじゃない?ダイジョブ??
「ル―ヴェル」
「・・は・・ぃ・・」
「お前の頭では2つ、3つしか理解が出来んだろう」
「い・・ぇ・・」
「いい事を教えてやろう」
「は・・ぃ・・」
「近年、未成年だからと罪を犯すものが多くてなぁ・・撤廃してやったぞ。
少年法。少年法はもう無くなった。どうだ?嬉しいだろう」
「は・・・ぃ」
「そしてもっと喜べ。一瞬で終わる斬首刑や絞首刑も撤廃したぞ。
そのかわり、
寝ることも食べることも精神を壊す事もしなくていいように、
チョイチョイと魔法をかけてもらって、毎日全身で罪の重さと痛みを味わえる
楽しい刑罰を制定したんだ。良かったなぁル―ヴェル。第一号だ!」
あれ?ル―ヴェル。ちょっと顔色が良くなったよ?
思ってたより、ユルい刑罰だって考えちゃったかな?
あの陛下だよ?安易に考えない方が・・よくね?
陛下は宰相から書類とペンをもらって、サインをしてますね。
陛下のサインを確認した宰相が目の前に紙を突き出し刑を言い渡します。
「罪人 ル―ヴェル
本日より、呪縛羞恥刑を言い渡す。ポロネーゼより帝都に移送後から
旧処刑場に設けたガラスの間に服役とする。
連れていけ!」
宰相の言葉に、両脇にいた騎士に、両脇を抱えられてル―ヴェルは退室しますね。
陛下の元にそっと寄ったキャンティ。何かを聞いてますね。
「ガラスの間って何ですの?」
「フフッ・・レインの新しい特許で作った可愛いお部屋だよ」
「え?そんなに可愛いの?」
「厚さ10cmの強化ガラスだ。大水槽にも使えるぞ!」
「まだ改良するが今のところ冷暖房なし、全面ガラス張りだ。
タテヨコ高さ70cm、その中で全裸で過ごしてもらう。
夏の日中は80度まで温度も上がるから部屋の中でサウナ気分が味わえる。
勿論冬場は日中はそうでもないが、明け方にかけては内部も凍結するぞ?
物理的な痛みと、脳内で感知される全身への切る、刺す、焼けるの痛み、
部位を問わない痒みも途切れることなく味わえる至高の刑だ」
「うわぁ・・その中で全裸って!入る態勢によっては、見え放題じゃない!」
「そうだな。体勢を変えるのは至難の業だな。
で、今のとこ、蓋をすると開けることが出来ないんだがなぁ
ま、今後の課題だ」
得意げなハンニバルですけども、それって入ったらもう出られないんじゃ・・。
まぁ、終身刑だからいいのかなぁ??
「ですが、兄さま?空気穴はあるんでしょう?」
「え・・・あっ・・ないな。まぁいいか」
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