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サーベィの秘密、スチュワートの嫉妬
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魔道具を使ってギルドに二言、三言何かを告げたキャンティ。
「あなたはこれをつけてくださいませ」
そう言って「ドMの下僕」と書かれたアイマスクを差し出すキャンティ。
「え?何故私が、ドMだと知っているのですかっ!!」
「貴方がドMかどうかなどわたくしの知った事ではありませんっ!
さっさと言われた通り、このアイマスクをおつけなさいっ!」
「は、はぃぃ♡あの・・四つん這いになってもいいですか?」
アイマスクをして小屋に手を引かれて入ったサーベィ。
クライゴウト2匹がサーベィの耳とか頭をクンクンしております。
「あっ♡奥様・・そんな・・いきなりのご褒美は・・」
「はぁ?これがご褒美ですって?!口を閉じていなさいっ!」
「はいぃぃ♡」
「妙な声で返事をしないで頂戴っ!それに何故に四つん這い??
おたちなさいっ!」
「いえ・・もう・・勃って・・」
「(ヒエっ!)あーもう!そのままでよろしいっ!」
魔法陣を展開させてギルドに飛ぶキャンティとサーベィ。
転移した先には、ランバート、アリシア、スチュワートが・・・
魔法陣から現れたキャンティとサーベィを見て声も出ません。
「き、キャンティさん?そんなご趣味が??」
「はぁ??」
ふと足元を見ると、悶絶寸前のサーベィ。
周りを見ると、見てはいけないものを目にしたという表情の3人。
「ちっ、違いますわ!急いでいたのでっ!!
貴方っ!いつまでそうしているのですっ!早くアイマスクを外しなさいっ」
「は、はぃぃ♡ 今すぐぅ」
頬を赤らめて、キャンティに従うサーベィにスチュワートは少しモヤモヤ。
(言ってくだされば、わたくしだって・・まさか!
だからわたくしを別邸に泊めたくなかったのでは??
しかし、サーベィとどこで知り合ったのだ?散策中か??)
違うんですよー!スチュワートさんっ、誤解なんですよー!
作者も驚きのサーベィの性癖、誤解の連鎖が広がってますねぇ・・。
「とりあえず!とりあえずですわ!ランバートさん一緒に来てくださいまし。
あと補助魔法が使える冒険者がおられましたら、緊急に雇います。
報酬は1時間1万ポロで」
「わかりました。ですが緊急事態なのです。報酬の詳しい件は片付いた後で。
そういう空気を読むやつを2人用意します。で?どちらへ?」
「それはこのサーベィ様が・・・って・・サーベィ様??」
アイマスクを外し、頬ずりしているサーベィ。うっとりしてますねぇ。
大丈夫ですかね?この話に出てくる面々。
「あ、あれ?スチュワートさん?何故ここに?」
「色々ありましてね。で、事は急ぎます。仕事をしてくださいね」
「えぇ。もう女王様の命令とあらば尽くす覚悟ですよ」
(え?もうそんな間柄なのか?わたくしがギルドに送られて
キャンティ様が戻られてそんなに時間は経ってないはずだが・・
はっ!まさか!既に待っていたとか?抜かった!抜かったわ!一生の不覚っ)
いや、全然違うんですけどね・・妄想の歪むスチュワート。
ですが、ここから先スチュワートの出来ることなど限られています。
「キャンティ様、わたくしにも何か手伝える事はございますか?」
「そうですわね・・一先ずギルドでアリシアさんと救援物資の手配を。
何を手配したらよいかはわかりますわね?」
「えぇ。一通りは」
「それをお願いいたしますわ。避難が始まればアリシアさんと屋敷に行き、
避難された方のお世話をお願いいたします」
「でも・・だん・・いえ、伯爵様は?」
「放っておきなさい。邪魔をするようなら縛り上げて納屋にでも
突っ込んでおきなさい。
領民の一大事に飲んだくれる領主など聞いた事がありませんもの」
「え?酒を飲んでいるのですか?」
「そのようですわね。わたくしのところに来た方の話の限りでは」
ランバートさんが向こうで呼んでいますわね。
わたくしは、軽くスチュワートさんに会釈をして向かいますわ。
「では、サーベィ様、状況のひっ迫しているところを教えてくださいませ」
「女王様、越水はリベリア川下流域のルネス水門付近、
そこから2キロほど上流に向かったハグル水門付近
この2カ所が水位が堤防を越えだした越水個所です」
「女王・・まぁ後で是正致しましょう。他には?堤防のない個所もあるのでは?」
「溢水しているのは貧民街・・スラムですので・・」
「はぁ?スラム街は捨て置けと?」
「いえっ、そういう訳では・・」
「越水している個所を何とかしても、溢水している地域から水が流れ込めば
意味がないでしょう!!」
サーベィさん、𠮟りつけると喜んでいるのよね。危機感が足りないわ。
アリシアさんに魔力回復のポーションを頼んで
わたくしはランバートさんと2人で溢水しているスラム街に転移致しましたわ。
************************************
「これは思った以上に酷いですね、どうしますキャンティさん」
「まずはヘリケェンの進路、これを変更する事は出来ませんわ」
「そんなの、誰にだってできないでしょう!」
「えぇ、ですがこの梅雨前線・・これを先ずは断ち切りますわ」
「はぁ?そんな事出来るわけがないでしょう!」
うーん。ランバートさん。言ってることはわかりますが、
出来るかできないか、やってみなくてはわからないでしょうに。
やる前から諦めると後悔すら出来ないではありませんか。
「無茶は承知。やってみるだけですわ。
その上で、この溢れかえった河川の水を上昇気流を無理やり作って
上空に吸い上げます。竜巻・・いえ、積乱雲を発生させると言った方が
わかりやすいですかね」
「で、ですが上空にも雨雲があるんですよ!!」
「雨雲があるのは対流圏ですわ。雲のてっぺん、雲頂はせいぜい15キロ付近まで。
これは積乱雲と前線による雨雲ですから13キロ程度でしょう。
ですからその上にある成層圏までわたくしが魔法を打ち上げます。
ただ、わたくしは未熟者ですので半径200キロが限界ですわ」
思いもよらない魔法力の高さとその発想にランバートは付いていけませんね。
そりゃそうでしょうけどもね。そこはお嫁様ですので。
「吹き飛ばした個所に、火魔法を打ち上げて上空の空気を温め、
急激に上昇気流を無理やり作り、竜巻上にして川の水を吸い上げますわ。
川の水位が下がったら、風魔法で上空に横向きの流れを作り、
東のジュール領の領海まで飛ばしますわ。
ある程度の風速があれば、途中からは惰性で流れるでしょう」
「り、理屈はわかりますが・・そんな事が出来るんですか?」
「小さい規模ならやった事はあります」
「小さい規模??」
「えぇ、カテンウォル領で洪水程ではないですが
競馬場が冠水しそうになってレースが出来ないと爺様に泣きつかれて」
「は、はぁぁぁ?競馬?そんな事で気象を変えるって・・」
「えぇ、ですが当時5歳だったわたくしには物事の是非を判断するほど
知識がありませんでしたし、徹マン明けでボーっとしてまして。
それに妙なガキんちょに結婚してやると言い寄られ、無理やり婚約したので
気が立っておりましたのでね」
「それは、それは・・・で、私は何をしたらよいでしょうか」
「わたくしが魔法陣を展開したら、わたくしが風で煽られ倒れないよう、
部分的に結界を張り、保護してくださいませね。終わりましたら
2カ所目の上流域に転移してくださいませ。
前線をブチ切る事に専念をしたいので、転移魔法で魔力を使いたくないのです」
「承知いたしました」
「2カ所目に行く前に一度ギルドに戻り、ポーションで多少回復させますが
上流はマーティン領に近いのでより強い魔力を消費します。
なので2人の補助魔法の使い手も同時に転移。
水を吸い上げるあたりで魔力切れを起こすかもしれませんので
補助をして頂きとうございます。
事が終われば、ギルドに戻り急ぎ領民を避難させるよう動いてくださいませ。
ヘリケェンの本体が来るまでの時間稼ぎにしかならないのが残念ですわ」
どれだけの魔力量を使うのか、それは想像も出来ないほどの量だと理解は出来ても
ランバートの不安は消えませんね。
「あの・・・キャンティさんはそれで大丈夫なのですか?」
「わかりませんわ。息をしていたらベッドで休ませてくれると
助かりますわ。では、始めましょう」
そういうと、キャンティは空に向かって巨大な魔法陣を展開しました。
「あなたはこれをつけてくださいませ」
そう言って「ドMの下僕」と書かれたアイマスクを差し出すキャンティ。
「え?何故私が、ドMだと知っているのですかっ!!」
「貴方がドMかどうかなどわたくしの知った事ではありませんっ!
さっさと言われた通り、このアイマスクをおつけなさいっ!」
「は、はぃぃ♡あの・・四つん這いになってもいいですか?」
アイマスクをして小屋に手を引かれて入ったサーベィ。
クライゴウト2匹がサーベィの耳とか頭をクンクンしております。
「あっ♡奥様・・そんな・・いきなりのご褒美は・・」
「はぁ?これがご褒美ですって?!口を閉じていなさいっ!」
「はいぃぃ♡」
「妙な声で返事をしないで頂戴っ!それに何故に四つん這い??
おたちなさいっ!」
「いえ・・もう・・勃って・・」
「(ヒエっ!)あーもう!そのままでよろしいっ!」
魔法陣を展開させてギルドに飛ぶキャンティとサーベィ。
転移した先には、ランバート、アリシア、スチュワートが・・・
魔法陣から現れたキャンティとサーベィを見て声も出ません。
「き、キャンティさん?そんなご趣味が??」
「はぁ??」
ふと足元を見ると、悶絶寸前のサーベィ。
周りを見ると、見てはいけないものを目にしたという表情の3人。
「ちっ、違いますわ!急いでいたのでっ!!
貴方っ!いつまでそうしているのですっ!早くアイマスクを外しなさいっ」
「は、はぃぃ♡ 今すぐぅ」
頬を赤らめて、キャンティに従うサーベィにスチュワートは少しモヤモヤ。
(言ってくだされば、わたくしだって・・まさか!
だからわたくしを別邸に泊めたくなかったのでは??
しかし、サーベィとどこで知り合ったのだ?散策中か??)
違うんですよー!スチュワートさんっ、誤解なんですよー!
作者も驚きのサーベィの性癖、誤解の連鎖が広がってますねぇ・・。
「とりあえず!とりあえずですわ!ランバートさん一緒に来てくださいまし。
あと補助魔法が使える冒険者がおられましたら、緊急に雇います。
報酬は1時間1万ポロで」
「わかりました。ですが緊急事態なのです。報酬の詳しい件は片付いた後で。
そういう空気を読むやつを2人用意します。で?どちらへ?」
「それはこのサーベィ様が・・・って・・サーベィ様??」
アイマスクを外し、頬ずりしているサーベィ。うっとりしてますねぇ。
大丈夫ですかね?この話に出てくる面々。
「あ、あれ?スチュワートさん?何故ここに?」
「色々ありましてね。で、事は急ぎます。仕事をしてくださいね」
「えぇ。もう女王様の命令とあらば尽くす覚悟ですよ」
(え?もうそんな間柄なのか?わたくしがギルドに送られて
キャンティ様が戻られてそんなに時間は経ってないはずだが・・
はっ!まさか!既に待っていたとか?抜かった!抜かったわ!一生の不覚っ)
いや、全然違うんですけどね・・妄想の歪むスチュワート。
ですが、ここから先スチュワートの出来ることなど限られています。
「キャンティ様、わたくしにも何か手伝える事はございますか?」
「そうですわね・・一先ずギルドでアリシアさんと救援物資の手配を。
何を手配したらよいかはわかりますわね?」
「えぇ。一通りは」
「それをお願いいたしますわ。避難が始まればアリシアさんと屋敷に行き、
避難された方のお世話をお願いいたします」
「でも・・だん・・いえ、伯爵様は?」
「放っておきなさい。邪魔をするようなら縛り上げて納屋にでも
突っ込んでおきなさい。
領民の一大事に飲んだくれる領主など聞いた事がありませんもの」
「え?酒を飲んでいるのですか?」
「そのようですわね。わたくしのところに来た方の話の限りでは」
ランバートさんが向こうで呼んでいますわね。
わたくしは、軽くスチュワートさんに会釈をして向かいますわ。
「では、サーベィ様、状況のひっ迫しているところを教えてくださいませ」
「女王様、越水はリベリア川下流域のルネス水門付近、
そこから2キロほど上流に向かったハグル水門付近
この2カ所が水位が堤防を越えだした越水個所です」
「女王・・まぁ後で是正致しましょう。他には?堤防のない個所もあるのでは?」
「溢水しているのは貧民街・・スラムですので・・」
「はぁ?スラム街は捨て置けと?」
「いえっ、そういう訳では・・」
「越水している個所を何とかしても、溢水している地域から水が流れ込めば
意味がないでしょう!!」
サーベィさん、𠮟りつけると喜んでいるのよね。危機感が足りないわ。
アリシアさんに魔力回復のポーションを頼んで
わたくしはランバートさんと2人で溢水しているスラム街に転移致しましたわ。
************************************
「これは思った以上に酷いですね、どうしますキャンティさん」
「まずはヘリケェンの進路、これを変更する事は出来ませんわ」
「そんなの、誰にだってできないでしょう!」
「えぇ、ですがこの梅雨前線・・これを先ずは断ち切りますわ」
「はぁ?そんな事出来るわけがないでしょう!」
うーん。ランバートさん。言ってることはわかりますが、
出来るかできないか、やってみなくてはわからないでしょうに。
やる前から諦めると後悔すら出来ないではありませんか。
「無茶は承知。やってみるだけですわ。
その上で、この溢れかえった河川の水を上昇気流を無理やり作って
上空に吸い上げます。竜巻・・いえ、積乱雲を発生させると言った方が
わかりやすいですかね」
「で、ですが上空にも雨雲があるんですよ!!」
「雨雲があるのは対流圏ですわ。雲のてっぺん、雲頂はせいぜい15キロ付近まで。
これは積乱雲と前線による雨雲ですから13キロ程度でしょう。
ですからその上にある成層圏までわたくしが魔法を打ち上げます。
ただ、わたくしは未熟者ですので半径200キロが限界ですわ」
思いもよらない魔法力の高さとその発想にランバートは付いていけませんね。
そりゃそうでしょうけどもね。そこはお嫁様ですので。
「吹き飛ばした個所に、火魔法を打ち上げて上空の空気を温め、
急激に上昇気流を無理やり作り、竜巻上にして川の水を吸い上げますわ。
川の水位が下がったら、風魔法で上空に横向きの流れを作り、
東のジュール領の領海まで飛ばしますわ。
ある程度の風速があれば、途中からは惰性で流れるでしょう」
「り、理屈はわかりますが・・そんな事が出来るんですか?」
「小さい規模ならやった事はあります」
「小さい規模??」
「えぇ、カテンウォル領で洪水程ではないですが
競馬場が冠水しそうになってレースが出来ないと爺様に泣きつかれて」
「は、はぁぁぁ?競馬?そんな事で気象を変えるって・・」
「えぇ、ですが当時5歳だったわたくしには物事の是非を判断するほど
知識がありませんでしたし、徹マン明けでボーっとしてまして。
それに妙なガキんちょに結婚してやると言い寄られ、無理やり婚約したので
気が立っておりましたのでね」
「それは、それは・・・で、私は何をしたらよいでしょうか」
「わたくしが魔法陣を展開したら、わたくしが風で煽られ倒れないよう、
部分的に結界を張り、保護してくださいませね。終わりましたら
2カ所目の上流域に転移してくださいませ。
前線をブチ切る事に専念をしたいので、転移魔法で魔力を使いたくないのです」
「承知いたしました」
「2カ所目に行く前に一度ギルドに戻り、ポーションで多少回復させますが
上流はマーティン領に近いのでより強い魔力を消費します。
なので2人の補助魔法の使い手も同時に転移。
水を吸い上げるあたりで魔力切れを起こすかもしれませんので
補助をして頂きとうございます。
事が終われば、ギルドに戻り急ぎ領民を避難させるよう動いてくださいませ。
ヘリケェンの本体が来るまでの時間稼ぎにしかならないのが残念ですわ」
どれだけの魔力量を使うのか、それは想像も出来ないほどの量だと理解は出来ても
ランバートの不安は消えませんね。
「あの・・・キャンティさんはそれで大丈夫なのですか?」
「わかりませんわ。息をしていたらベッドで休ませてくれると
助かりますわ。では、始めましょう」
そういうと、キャンティは空に向かって巨大な魔法陣を展開しました。
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