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ドアの覗き穴
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外の風がビュービューと恐ろしげな音をたてていますが・・
「おぉぉ~出る出る~ジャンジャンバリバリ~ジャンジャンバリバリ~」
変な歌を時折、肩を揺らして「ウッ!ウッ!ハッ!イェェイ~」と
掛け声付きでクライゴウト(メス)の乳しぼりをするキャンティ。
先程の本邸の出来事とは真逆の空間ですね。
乳しぼりをしながら、ふいに・・・。
「そういえば、お前たちにも名前が必要よねぇ・・どうしようかしら?
小説なんかだと名前を付けたら隷属の契約とかなんだよねー。
そのあたり、魔獣だとどうなるんだろう?
わたくしが下僕になって、 ミルクを絞らせてくださいませ!っとか
言わなきゃいけないのかなぁ。
おい!君!葦を用意したまえ!!っとか言われたり?・・・・言わないか」
「メェェ~メェェ~」
「そっか、そっか。言わないかぁ」
「メェェ~メェェ~」
持ってきた瓶の8分目までミルクがたまると、キュっと蓋を締めます。
「うわぁ・・ほんのり温かいんだぁ~なんか感激~!」
「メェェ~メェェ~」
「今晩、名前を考えてくるからメェェ~♪」
「メェェ~メェェ~」
仲良く毛づくろいを始めた2匹。キャンティは別邸に戻ります。
ふと小屋からの戻りに別邸に近づく人影を見つけましたよ。
「ん?スチュワートさんかな?こんな日に暇なのかな?」
そう呟いて、裏口から入ります。
裏口から入るとそこは調理場。壁の隅が赤くなっていますね。
あぁ。。ギルドからの魔道具に着信のお知らせですね
「うわぁ・・ミルクを絞ってるたった10分くらいの間に!
ランバートさんどっかで見てるんじゃない??ウフフ」
ポチっと再生ボタンを押します。
「ご用件は、いっ、件です。
最初の、メッセージ、です。カトレアの月、11日、午後、4時、56分
ピー!
こんにちは。アリシアです。この嵐でケガ人が多く出ていますので
ポーションを追加で体力回復系を250お願いします。
明日、転移魔法で瓶をお届けします。急ぎの注文ですので
通常価格の1.45倍でお支払いをします。よろしくですぅ~ブィッ!
ピー!
このメッセージをもう一度聞くときは ゼロ、を、
消去する時は、ナナ、を押してください」
今度は出来ますわよ・・赤と青のボタンを同時に・・ポチ!
おぉぉ~魔道具の上部にテンキーが出ています。
「で、7を押す!(ポチ)」
「メッセージ、を消去、しました。トゥートゥー」
「ふむふむ・・割増金額はどうでもいいわ。250本の回復系ね。
ん?まてよ?あるんじゃないかなぁ・・」
先日大量に放心状態で作ったのがあったなとゴソゴソしていると
玄関ドアにノックの音がします。
コンコン。コンコン。コンコンココンコン。
「ん?スチュワートさんにしてはノックの音が・・変ね?
スチュワートさんじゃないのかしら?」
玄関ドアの覗き穴を新設したキャンティは覗き込みます。
「やっぱ、スチュワートさんじゃないの」
ガチャリ
「いらっしゃい、スチュワートさん。どうされましたの?」
「ダメですよ奥様!いきなりドアを開けるのは危険です。確かめないと!」
「確かめましたわよ?」
「え?ですが、どなた?って言われてないですよね?」
「あぁ・・コレですわコレ!」
ドアの覗き穴を指さすキャンティ。
なんだこれは?という仕草で穴を覗き込むスチュワート。
「へぇー。開けなくても誰だかわかるんですねぇ・・初めて見ました」
「そりゃそうでしょう。職人さんも知らなかったもの」
「デスヨネー」
「で?何の・・ん?そのかばんは?」
スチュワートの足元にある大きめのカバンが目に入るキャンティ。
「実は・・」
「当てましょう!家出!ですわね!わたくしも若いころはよくしたわ!」
「若いって・・14歳で若いころっていつ頃ですかっ!」
「え?えーっと・・4歳とか?6歳とか?」
「それは若い!ではなく、幼い!でございますよ」
「そうとも言いますわね。オホホホ・・まぁお入りになって」
「お邪魔致します」
大きなカバンを玄関ドアの横に置き、キャンティに勧められるまま
椅子に座るスチュワート。
温かいお茶を出すキャンティ。
「(コポコポコポ)今日は、ほうじ茶ですのよ」
「ほうじ茶・・チャバシラはないんですね」
「まぁ・・今回は茶こし網がございますからね。ウフフ」
「茶こし網?なんです?それにそのポットの形は・・なんですか?」
「これは急須って言うんですって。アリシアさんに頂きましたの」
「え?この雨の中、お出かけされてたんですか?」
「えぇ、ギルド内にも魔法陣を張らせて頂きましたのよ」
ここに来ると、色々と驚くことが多いよなぁと思いつつお茶を一口。
「ほわぁ・・美味しいですね。先日の番茶とはまた違いますね」
「で?今日はどうされましたの?それにそのお顔・・」
ハっと頬を手で隠すスチュワート。
怪訝そうにその様子を見るキャンティ。
「三十路近くなっても、ケンカをされますの?」
「いえ、わたくしは手も足も出しませんので、ケンカにはなりません」
「スチュワート様、殴り合うだけがケンカでは御座いませんわ。
殴れる方となると・・想像は付きますが、何かありましたの?」
「アハハ・・・辞めました」
「オホホホホ・・そうですの・・・って何を?」
椅子に座りなおすスチュワート。
さらに怪訝そうにその様子を見るキャンティ。
「家令の仕事を辞めてきました」
「まぁ・・そうですの・・で?これからどうなさるの?」
バッと椅子から離れて、床に美しい土下座をするスチュワート。
「キャンティ様!ここに置いてくださいませ!!」
「フェッ?!なんですって?ここに・・ですって??」
「ハイ!厩舎の隅でも、炭置場の端でも構いませんッ」
「えーっと。スチュワート様?」
「ハイっ!ありがとうございますッ」
「いえいえいえいえいえ・・違いますわ!
ここには厩舎も炭置場もございませんわ」
「・・・・・・・・」
どうなる!スチュワートっ!!
「おぉぉ~出る出る~ジャンジャンバリバリ~ジャンジャンバリバリ~」
変な歌を時折、肩を揺らして「ウッ!ウッ!ハッ!イェェイ~」と
掛け声付きでクライゴウト(メス)の乳しぼりをするキャンティ。
先程の本邸の出来事とは真逆の空間ですね。
乳しぼりをしながら、ふいに・・・。
「そういえば、お前たちにも名前が必要よねぇ・・どうしようかしら?
小説なんかだと名前を付けたら隷属の契約とかなんだよねー。
そのあたり、魔獣だとどうなるんだろう?
わたくしが下僕になって、 ミルクを絞らせてくださいませ!っとか
言わなきゃいけないのかなぁ。
おい!君!葦を用意したまえ!!っとか言われたり?・・・・言わないか」
「メェェ~メェェ~」
「そっか、そっか。言わないかぁ」
「メェェ~メェェ~」
持ってきた瓶の8分目までミルクがたまると、キュっと蓋を締めます。
「うわぁ・・ほんのり温かいんだぁ~なんか感激~!」
「メェェ~メェェ~」
「今晩、名前を考えてくるからメェェ~♪」
「メェェ~メェェ~」
仲良く毛づくろいを始めた2匹。キャンティは別邸に戻ります。
ふと小屋からの戻りに別邸に近づく人影を見つけましたよ。
「ん?スチュワートさんかな?こんな日に暇なのかな?」
そう呟いて、裏口から入ります。
裏口から入るとそこは調理場。壁の隅が赤くなっていますね。
あぁ。。ギルドからの魔道具に着信のお知らせですね
「うわぁ・・ミルクを絞ってるたった10分くらいの間に!
ランバートさんどっかで見てるんじゃない??ウフフ」
ポチっと再生ボタンを押します。
「ご用件は、いっ、件です。
最初の、メッセージ、です。カトレアの月、11日、午後、4時、56分
ピー!
こんにちは。アリシアです。この嵐でケガ人が多く出ていますので
ポーションを追加で体力回復系を250お願いします。
明日、転移魔法で瓶をお届けします。急ぎの注文ですので
通常価格の1.45倍でお支払いをします。よろしくですぅ~ブィッ!
ピー!
このメッセージをもう一度聞くときは ゼロ、を、
消去する時は、ナナ、を押してください」
今度は出来ますわよ・・赤と青のボタンを同時に・・ポチ!
おぉぉ~魔道具の上部にテンキーが出ています。
「で、7を押す!(ポチ)」
「メッセージ、を消去、しました。トゥートゥー」
「ふむふむ・・割増金額はどうでもいいわ。250本の回復系ね。
ん?まてよ?あるんじゃないかなぁ・・」
先日大量に放心状態で作ったのがあったなとゴソゴソしていると
玄関ドアにノックの音がします。
コンコン。コンコン。コンコンココンコン。
「ん?スチュワートさんにしてはノックの音が・・変ね?
スチュワートさんじゃないのかしら?」
玄関ドアの覗き穴を新設したキャンティは覗き込みます。
「やっぱ、スチュワートさんじゃないの」
ガチャリ
「いらっしゃい、スチュワートさん。どうされましたの?」
「ダメですよ奥様!いきなりドアを開けるのは危険です。確かめないと!」
「確かめましたわよ?」
「え?ですが、どなた?って言われてないですよね?」
「あぁ・・コレですわコレ!」
ドアの覗き穴を指さすキャンティ。
なんだこれは?という仕草で穴を覗き込むスチュワート。
「へぇー。開けなくても誰だかわかるんですねぇ・・初めて見ました」
「そりゃそうでしょう。職人さんも知らなかったもの」
「デスヨネー」
「で?何の・・ん?そのかばんは?」
スチュワートの足元にある大きめのカバンが目に入るキャンティ。
「実は・・」
「当てましょう!家出!ですわね!わたくしも若いころはよくしたわ!」
「若いって・・14歳で若いころっていつ頃ですかっ!」
「え?えーっと・・4歳とか?6歳とか?」
「それは若い!ではなく、幼い!でございますよ」
「そうとも言いますわね。オホホホ・・まぁお入りになって」
「お邪魔致します」
大きなカバンを玄関ドアの横に置き、キャンティに勧められるまま
椅子に座るスチュワート。
温かいお茶を出すキャンティ。
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「ほうじ茶・・チャバシラはないんですね」
「まぁ・・今回は茶こし網がございますからね。ウフフ」
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「これは急須って言うんですって。アリシアさんに頂きましたの」
「え?この雨の中、お出かけされてたんですか?」
「えぇ、ギルド内にも魔法陣を張らせて頂きましたのよ」
ここに来ると、色々と驚くことが多いよなぁと思いつつお茶を一口。
「ほわぁ・・美味しいですね。先日の番茶とはまた違いますね」
「で?今日はどうされましたの?それにそのお顔・・」
ハっと頬を手で隠すスチュワート。
怪訝そうにその様子を見るキャンティ。
「三十路近くなっても、ケンカをされますの?」
「いえ、わたくしは手も足も出しませんので、ケンカにはなりません」
「スチュワート様、殴り合うだけがケンカでは御座いませんわ。
殴れる方となると・・想像は付きますが、何かありましたの?」
「アハハ・・・辞めました」
「オホホホホ・・そうですの・・・って何を?」
椅子に座りなおすスチュワート。
さらに怪訝そうにその様子を見るキャンティ。
「家令の仕事を辞めてきました」
「まぁ・・そうですの・・で?これからどうなさるの?」
バッと椅子から離れて、床に美しい土下座をするスチュワート。
「キャンティ様!ここに置いてくださいませ!!」
「フェッ?!なんですって?ここに・・ですって??」
「ハイ!厩舎の隅でも、炭置場の端でも構いませんッ」
「えーっと。スチュワート様?」
「ハイっ!ありがとうございますッ」
「いえいえいえいえいえ・・違いますわ!
ここには厩舎も炭置場もございませんわ」
「・・・・・・・・」
どうなる!スチュワートっ!!
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