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斬新なデザインで販路を開け!
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午後のお客様用に、薬草茶とタンポポ茶、タンポポコーヒー。
それにカモミールティーを用意いたしましたわ。
あぁ、これは販促用ですのよ?
味を確かめてもらわないと、お話になりませんでしょう?
それから・・・少し時間がありますから作りましょう。ルピナス。
わたくしは調理場に行くと葦を手に取りましたわ。
指先にだけ圧縮魔法をかけて、葦を先端から根元に向かって
指で潰すように動かします。
桶の中の水に、葦の茎から水分がポタポタと落ちてきましたわ。
これを抱えてきた一束分行います。
そうして、桶の水をぎりぎりまで捨てます。
残った水で桶の底を洗うように回して1カ所に集めます。
「凝固」
ぽわっと桶の中だけが小さく光ります。
小指の先程の結晶体、いえ凝固体が数個出来ます。これがルピナス。
一番多く取れるのが葦なのですわ。
で、この葦は捨てません。乾かしてクライゴウトの餌になるのです。
捨てる部分がないのは葦とクジラくらいですわね。とってもエコ。
さて・・・そろそろ来るかしら?
**********************************************
午後になり、スチュワートさんを先頭に男性が3人、女性が2人
別邸にやってきましたわ。
「この度はわざわざご足労いただき、申し訳ないですわ」
「初めてお目にかかります。わたくしはチャッコ商会のケインと申します。
こちらは番頭のゲルーテ、販促課長のシャルロッテです」
「はじめまして」「はじめまして。どうぞよろしく」
「わたくしはポロネーゼ領のギルド商会長をしておりますランバート。
こちらはギルドでの登録関係の統轄をしていますアリシアと申します」
「ようこそ、お願いいたしますわ」「こちらこそお願いいたします」
「どうぞお座りになって。お茶をどうぞ」
わたくしはお茶を注ぎながら、説明を致します。
初めて飲むというタンポポ茶、タンポポコーヒーは好評のようですわね。
「こちらのタンポポ茶とタンポポコーヒーですが
是非うちの商会の独占販売とさせて頂きたいのですが」
「わかりました。大量には卸せませんが出来る限り納品いたしますわ」
「ところで奥様」
「えーっとケイン様、なんでございましょう?」
「奥様はドングリコーヒーなるものをご存じですか?」
「えぇ、作りますので知っておりますわ」
「なんと!それは是非ともお願いしたい事があるのですっ!」
凄い食いつきですわ・・いったいどうしたと言うのかしら?
「実はトテポロ帝国の皇帝陛下が大変好まれているようで
色々探したのですが、生産者がいなくなったとの事で途方に暮れておりました」
「まぁ。そうでしたの」
「良ければ・・あるだけで構いませんし、金額は言い値でも飲みます!
是非ドングリコーヒーも卸して頂けませんか」
「では、今日お持ち帰りして頂ける分をご用意いたしましょう」
「えーっと・・おいくらで・・」
「まずはお試しですわ。お客様が気に入らなければ価値はありませんもの」
「なんと!いや、しかし・・さすがに無料という訳には・・」
「では、お願いがありますのでそちらをご用意頂くと言うのは?」
「何をご用意すればよいのでしょうか?」
「少しお待ちくださいませね」
席を立つとキャンティは調理場に行き、未開封ドングリコーヒー缶を
3つ持ってきます。
「今はこれだけしかございませんの」
「3つ!3つもあるのですかっ!」
「で、この3つと引き換えに、このような服を1,2着用意して頂きたくて」
っと、デザイン画のような絵を描いた紙を見せます。
「これは?」
「掃除をしたり、農作業をしたりする時に動きやすい服が欲しいのです」
「これは・・変わった形をしておりますね」
「えぇ!名前を ニッカポッカ と申しますの。作業には一番ですわ!」
「ニッカポッカ・・・初めて聞く名前です」
「これは、匠と呼ばれるエキスパートが着用する作業着ですの」
「なるほど・・・この広がったズボンの意味は・・」
「肌にピッタリではないので枝などに引っ掛けてもケガをしない事
布地が靡くことで風の強さもわかりますし、バランスがとりやすいのです」
「なるほど・・・あの!この商品も取り扱いさせてもらえませんか?」
「構いませんよ」
「おぉ!ではゲルーテ製作にかかれるよう工房の手配、
シャルは大工の棟梁などにまず試着をしてもらう手配を」
「はい。わかりました。あの・・奥様?」
「これは奥様がデザインをされたのですか?」
「いえいえ。以前にイキった・・いえ、ヤンキーじゃなくて・・あの
年若い男性が穿いているのを見たことがございまして。オホホ」
「そうですか・・・このほかにはデザインは・・」
(これはイケるかな・・・でもなぁ・・・うん!いっちゃえ!)
「実はこのニッカポッカにピッタリな靴もございますの!」
「まぁ!靴まで?!」
「えぇ!地下足袋と言いますの!そして靴の中の蒸れを軽減させる
5本指靴下!!如何でしょう?」
「なんと!斬新な!是非これも取り扱いをさせてくださいッ」
「あ・・大丈夫そうです?でもまぁ・・足元関係は試作品を・・」
「えぇ!すぐに製作に取り掛かります!で・・うまく販路に乗った時は・・」
ケインさんはそっとわたくしに紙きれを渡してきましたわ。
そっとその紙を見ると!!
(まぁ!7:3だなんて!)ブンブンと首を振るわたくし。
「これで構いませんわ」
わたくしは(6:4)とケインさんの手のひらに指で書きますと
ガっと目を開いてわたくしの両手をケインさんは握り、ブンブンします。
「交渉成立ですわね」
「では!早速!試作品が出来ましたらすぐにお持ちします!」
ケインさんと、ゲルーテさん、シャルロッテさんは大急ぎで帰られました。
あのぉ・・お茶はどうだったでしょう???
わたくしのメインはお茶だったのですけど・・・トホホ。
それにカモミールティーを用意いたしましたわ。
あぁ、これは販促用ですのよ?
味を確かめてもらわないと、お話になりませんでしょう?
それから・・・少し時間がありますから作りましょう。ルピナス。
わたくしは調理場に行くと葦を手に取りましたわ。
指先にだけ圧縮魔法をかけて、葦を先端から根元に向かって
指で潰すように動かします。
桶の中の水に、葦の茎から水分がポタポタと落ちてきましたわ。
これを抱えてきた一束分行います。
そうして、桶の水をぎりぎりまで捨てます。
残った水で桶の底を洗うように回して1カ所に集めます。
「凝固」
ぽわっと桶の中だけが小さく光ります。
小指の先程の結晶体、いえ凝固体が数個出来ます。これがルピナス。
一番多く取れるのが葦なのですわ。
で、この葦は捨てません。乾かしてクライゴウトの餌になるのです。
捨てる部分がないのは葦とクジラくらいですわね。とってもエコ。
さて・・・そろそろ来るかしら?
**********************************************
午後になり、スチュワートさんを先頭に男性が3人、女性が2人
別邸にやってきましたわ。
「この度はわざわざご足労いただき、申し訳ないですわ」
「初めてお目にかかります。わたくしはチャッコ商会のケインと申します。
こちらは番頭のゲルーテ、販促課長のシャルロッテです」
「はじめまして」「はじめまして。どうぞよろしく」
「わたくしはポロネーゼ領のギルド商会長をしておりますランバート。
こちらはギルドでの登録関係の統轄をしていますアリシアと申します」
「ようこそ、お願いいたしますわ」「こちらこそお願いいたします」
「どうぞお座りになって。お茶をどうぞ」
わたくしはお茶を注ぎながら、説明を致します。
初めて飲むというタンポポ茶、タンポポコーヒーは好評のようですわね。
「こちらのタンポポ茶とタンポポコーヒーですが
是非うちの商会の独占販売とさせて頂きたいのですが」
「わかりました。大量には卸せませんが出来る限り納品いたしますわ」
「ところで奥様」
「えーっとケイン様、なんでございましょう?」
「奥様はドングリコーヒーなるものをご存じですか?」
「えぇ、作りますので知っておりますわ」
「なんと!それは是非ともお願いしたい事があるのですっ!」
凄い食いつきですわ・・いったいどうしたと言うのかしら?
「実はトテポロ帝国の皇帝陛下が大変好まれているようで
色々探したのですが、生産者がいなくなったとの事で途方に暮れておりました」
「まぁ。そうでしたの」
「良ければ・・あるだけで構いませんし、金額は言い値でも飲みます!
是非ドングリコーヒーも卸して頂けませんか」
「では、今日お持ち帰りして頂ける分をご用意いたしましょう」
「えーっと・・おいくらで・・」
「まずはお試しですわ。お客様が気に入らなければ価値はありませんもの」
「なんと!いや、しかし・・さすがに無料という訳には・・」
「では、お願いがありますのでそちらをご用意頂くと言うのは?」
「何をご用意すればよいのでしょうか?」
「少しお待ちくださいませね」
席を立つとキャンティは調理場に行き、未開封ドングリコーヒー缶を
3つ持ってきます。
「今はこれだけしかございませんの」
「3つ!3つもあるのですかっ!」
「で、この3つと引き換えに、このような服を1,2着用意して頂きたくて」
っと、デザイン画のような絵を描いた紙を見せます。
「これは?」
「掃除をしたり、農作業をしたりする時に動きやすい服が欲しいのです」
「これは・・変わった形をしておりますね」
「えぇ!名前を ニッカポッカ と申しますの。作業には一番ですわ!」
「ニッカポッカ・・・初めて聞く名前です」
「これは、匠と呼ばれるエキスパートが着用する作業着ですの」
「なるほど・・・この広がったズボンの意味は・・」
「肌にピッタリではないので枝などに引っ掛けてもケガをしない事
布地が靡くことで風の強さもわかりますし、バランスがとりやすいのです」
「なるほど・・・あの!この商品も取り扱いさせてもらえませんか?」
「構いませんよ」
「おぉ!ではゲルーテ製作にかかれるよう工房の手配、
シャルは大工の棟梁などにまず試着をしてもらう手配を」
「はい。わかりました。あの・・奥様?」
「これは奥様がデザインをされたのですか?」
「いえいえ。以前にイキった・・いえ、ヤンキーじゃなくて・・あの
年若い男性が穿いているのを見たことがございまして。オホホ」
「そうですか・・・このほかにはデザインは・・」
(これはイケるかな・・・でもなぁ・・・うん!いっちゃえ!)
「実はこのニッカポッカにピッタリな靴もございますの!」
「まぁ!靴まで?!」
「えぇ!地下足袋と言いますの!そして靴の中の蒸れを軽減させる
5本指靴下!!如何でしょう?」
「なんと!斬新な!是非これも取り扱いをさせてくださいッ」
「あ・・大丈夫そうです?でもまぁ・・足元関係は試作品を・・」
「えぇ!すぐに製作に取り掛かります!で・・うまく販路に乗った時は・・」
ケインさんはそっとわたくしに紙きれを渡してきましたわ。
そっとその紙を見ると!!
(まぁ!7:3だなんて!)ブンブンと首を振るわたくし。
「これで構いませんわ」
わたくしは(6:4)とケインさんの手のひらに指で書きますと
ガっと目を開いてわたくしの両手をケインさんは握り、ブンブンします。
「交渉成立ですわね」
「では!早速!試作品が出来ましたらすぐにお持ちします!」
ケインさんと、ゲルーテさん、シャルロッテさんは大急ぎで帰られました。
あのぉ・・お茶はどうだったでしょう???
わたくしのメインはお茶だったのですけど・・・トホホ。
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