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伯爵様のドケチ
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広い庭をスチュワート様に案内されて歩くこと30分ほど。
大きなカバンを任せた使用人さんは、まだ雪の残る時期でも
大粒の汗を流していますね。ごめんなさいねぇ・・。
木々の向こうにお屋敷の屋根が見える程度まで遠いですね。
これなら、伯爵様とお連れ様がギンギンに盛り上がっても
声も聞こえないでしょう。
パっと開けた所に、こじんまりとしたお屋敷がありましたね。
ここが今日からわたくしのお家!可愛いわ!
あまり大きいと掃除も大変だし、一人なんだから小屋でも良かったのに!
だけど!いい感じの土があるわね!木々も多いから腐葉土もあるわ!
これなら来週には自給自足イケるんじゃね??
いけない、いけない!ニヤついたところ見られちゃうわ!
「奥様、こちらになります」
「とても良いところですね。ありがとうございます!」
スチュワートは おや? という顔をします。
先程まではいかにも侯爵令嬢という雰囲気をまとっていたのに
今はただの14歳の少女のような顔をしています。
「奥様に付く侍女は・・」
「いりません!」
「え?・・ですが着替えや食事は大変ですし・・」
「着替えも湯あみも一人でできますし、材料だけ週に1回とか
2週間に1回もってきて頂ければわたくし、自分で調理します」
「で!ですが!一人くらいは・・」
「スチュワート様、わたくしは何もしない穀潰しなのです。
侍女にもお給金が発生しますでしょう?
伯爵様の大事なお金ですから、これ以上は使えません」
「本当に・・お一人で?」
「えぇ!大丈夫です」
にっこりと笑う顔は令嬢ではなく、本当にただの少女。
スチュワートは違和感の正体を掴んだ気がしました。
「わかりました。後ほど食材を運ばせますので・・・
ただ、無理だと思われましたら、すぐに仰ってくださいね」
あら?わたくし、何もできないお嬢様と思われているのだわ。
1人暮らしがしたいーって憧れてる我儘娘だって思われてるのね。
「えぇ!大丈夫ですわ。では、食材をお願いいたします」
スチュワートさんに食材を頼んだわたくしは、使用人からカバンをもらって
玄関を開けました!
うわー!結構埃だらけねぇ・・・
まぁ、いきなりここにとは向こうも思わなかっただろうから仕方ないわ!
これは数日は掃除で終わりそう。
わたくしは、持ってきたカバンから侯爵家の女中からもらった
お仕着せに着替えると、窓という窓を開けましたわ!
すこし寒いけど、気持ちいい風!
さぁ!お掃除するわよ!・・っと・・っと・・掃除道具がないわね
ゴソゴソと勝手口付近の荷物を漁ると、ボロボロの箒、使ったままの雑巾が
ありましたね。
指でくるくる~♪っと洗浄魔法と形態回復魔法をかけると。。
「よし!これで新品同様!魔法って便利ぃ~」
で、井戸に行きましたの。でもね・・・
あらら~。桶には穴が開いてるし、ロープもかなり痛んでるわね。
ここでも形状回復魔法の出番です。
くるくる~♪
桶も新品同様、ロープも卸したてのいい感じになりました。
早速水を・・・水を・・・いけない!井戸から水を汲む桶しかない!
汲んだ水を入れる桶は・・・桶は・・・。あった!
こっちはまだ使えそう。
井戸から水を汲み、桶に入れる。
チャパチャパと、指で床に水を軽くまいていく。
桶が空になったので、また水を入れます。
さてと・・床を洗浄ね。
「水蒸気で床がピッカピカ !」
床に撒いた水が水蒸気状になって激しく床を叩きつけていきます。
「生活排水は樹木に撒いてエコもどき !」
汚れた水の塊になって木々の根元に霧散させます。
じゃ、そろそろ食材が来る頃だから、窓ふきでも手作業しましょう。
そう、魔法はね、使ってるところ見られるといい様にされるからね。
ほら、来た来た。食材の箱かな?小さいな?
「奥様ぁ!食材もってきましたぁ!ここに置きますよぅー!」
「はーい!ごめんなさい。窓ふきで手が離せなくて!
そこに置いてくださーい」
「わかりましたー!昼食はどうされますかぁ?」
「その食材で作りますー!夕食もそれで作るので大丈夫ですー!」
「明日もですかー?」
「伯爵様には伝えてますので、食事はまた来週にでも食材お願いしまーす」
「わかりましたー!あっしは戻りますんでー!」
「ご苦労様でしたぁ!ありがとう!」
見られずに済みましたが、大きな声はちょっと疲れますね。
さて・・もう誰も来ないでしょうから、一気にやりましょう!
更に細かい霧状にした水を窓に魔法でまとわりつかせ、
微細振動でガラスに打ちつけます。そうしないとガラスが割れるからね。
そして、弱温風で水蒸気を蒸発させます。
ほら!綺麗になった!窓もピッカピカ!
次は調理場!ここも水魔法と風魔法で掃除をしますよ!
さて・・ここからがメイン
わたくしは、庭に出ると畑にしようと思った部分にロープを張ります。
「水盛り遣り方 !」
ほら!よく新築のお家を建てるんだなーって更地になってるところに
黄色い糸を張ってるの見た事あるでしょう?あれです!
「フカフカの畝 量産」
おぉぉ~フッカフカの畝が出来ましたよ。
ここに、さっき持ってきてくれた野菜の一部を種として植えますよ!
っと・・ナニコレ?ナニコレ?ナ・ニ・コ・レ!
そりゃね・・好かれてないとは思いますよ?都落ちするような令嬢だもの!
突然押し付けられた嫁だからってこれは・・ないわー!
芽が出てるジャガイモ、一部が溶けてる葉物野菜、干からびたネギ
シワシワの人参に大根、ロープのようにしなるゴボウ・・。
塩・・だと思うけど?床に撒いちゃったのを拾ったのかな?
今ならもれなく埃付き!って感じ・・。
って、ここで泣きを入れると思ったら大間違い!
葉物野菜とネギは根っこを切ります!スパーン!
ジャガイモは芽の出てるところは大きく切ります。種イモにしますんでね。
中は・・一口サイズもないけど食べられるところもあるわね。僥倖僥倖!
人参と大根はまぁ・・仕方ない。頭の部分を切り落として・・。
あとはスライス。切干大根って食べ物もあるんだから!気にしませんよ!
で、葉物野菜とネギの根っこを植えます!
芽の出たジャガイモも種芋にする部分は埋めます!
大根と人参も葉が出るように植えます!
ぐんぐん育つよ植物だもの !
おっ!大根の葉っぱが元気になりましたね。
ジャガイモも可愛い芽がピョコンと出てます。
葉物もネギも伸びてきました。
これで夕食と数日分は大丈夫でしょう。
あとは、塩を拡散、分離魔法で・・ポーション作るときの要領ね。
甘味も欲しいよね・・っと庭を少し散策するとツバキの花がありました。
可哀そうだなとは思いましたが、5つ花をもぎます。
ツバキの蜜って結構甘くて、あっさりしてるんだよね。わたくしは好き。
さて、昼食でも作りましょう。
っていうか・・小麦とか入れときなさいよね。
炭水化物がナッシングじゃないの!伯爵様のドケチ!!
大きなカバンを任せた使用人さんは、まだ雪の残る時期でも
大粒の汗を流していますね。ごめんなさいねぇ・・。
木々の向こうにお屋敷の屋根が見える程度まで遠いですね。
これなら、伯爵様とお連れ様がギンギンに盛り上がっても
声も聞こえないでしょう。
パっと開けた所に、こじんまりとしたお屋敷がありましたね。
ここが今日からわたくしのお家!可愛いわ!
あまり大きいと掃除も大変だし、一人なんだから小屋でも良かったのに!
だけど!いい感じの土があるわね!木々も多いから腐葉土もあるわ!
これなら来週には自給自足イケるんじゃね??
いけない、いけない!ニヤついたところ見られちゃうわ!
「奥様、こちらになります」
「とても良いところですね。ありがとうございます!」
スチュワートは おや? という顔をします。
先程まではいかにも侯爵令嬢という雰囲気をまとっていたのに
今はただの14歳の少女のような顔をしています。
「奥様に付く侍女は・・」
「いりません!」
「え?・・ですが着替えや食事は大変ですし・・」
「着替えも湯あみも一人でできますし、材料だけ週に1回とか
2週間に1回もってきて頂ければわたくし、自分で調理します」
「で!ですが!一人くらいは・・」
「スチュワート様、わたくしは何もしない穀潰しなのです。
侍女にもお給金が発生しますでしょう?
伯爵様の大事なお金ですから、これ以上は使えません」
「本当に・・お一人で?」
「えぇ!大丈夫です」
にっこりと笑う顔は令嬢ではなく、本当にただの少女。
スチュワートは違和感の正体を掴んだ気がしました。
「わかりました。後ほど食材を運ばせますので・・・
ただ、無理だと思われましたら、すぐに仰ってくださいね」
あら?わたくし、何もできないお嬢様と思われているのだわ。
1人暮らしがしたいーって憧れてる我儘娘だって思われてるのね。
「えぇ!大丈夫ですわ。では、食材をお願いいたします」
スチュワートさんに食材を頼んだわたくしは、使用人からカバンをもらって
玄関を開けました!
うわー!結構埃だらけねぇ・・・
まぁ、いきなりここにとは向こうも思わなかっただろうから仕方ないわ!
これは数日は掃除で終わりそう。
わたくしは、持ってきたカバンから侯爵家の女中からもらった
お仕着せに着替えると、窓という窓を開けましたわ!
すこし寒いけど、気持ちいい風!
さぁ!お掃除するわよ!・・っと・・っと・・掃除道具がないわね
ゴソゴソと勝手口付近の荷物を漁ると、ボロボロの箒、使ったままの雑巾が
ありましたね。
指でくるくる~♪っと洗浄魔法と形態回復魔法をかけると。。
「よし!これで新品同様!魔法って便利ぃ~」
で、井戸に行きましたの。でもね・・・
あらら~。桶には穴が開いてるし、ロープもかなり痛んでるわね。
ここでも形状回復魔法の出番です。
くるくる~♪
桶も新品同様、ロープも卸したてのいい感じになりました。
早速水を・・・水を・・・いけない!井戸から水を汲む桶しかない!
汲んだ水を入れる桶は・・・桶は・・・。あった!
こっちはまだ使えそう。
井戸から水を汲み、桶に入れる。
チャパチャパと、指で床に水を軽くまいていく。
桶が空になったので、また水を入れます。
さてと・・床を洗浄ね。
「水蒸気で床がピッカピカ !」
床に撒いた水が水蒸気状になって激しく床を叩きつけていきます。
「生活排水は樹木に撒いてエコもどき !」
汚れた水の塊になって木々の根元に霧散させます。
じゃ、そろそろ食材が来る頃だから、窓ふきでも手作業しましょう。
そう、魔法はね、使ってるところ見られるといい様にされるからね。
ほら、来た来た。食材の箱かな?小さいな?
「奥様ぁ!食材もってきましたぁ!ここに置きますよぅー!」
「はーい!ごめんなさい。窓ふきで手が離せなくて!
そこに置いてくださーい」
「わかりましたー!昼食はどうされますかぁ?」
「その食材で作りますー!夕食もそれで作るので大丈夫ですー!」
「明日もですかー?」
「伯爵様には伝えてますので、食事はまた来週にでも食材お願いしまーす」
「わかりましたー!あっしは戻りますんでー!」
「ご苦労様でしたぁ!ありがとう!」
見られずに済みましたが、大きな声はちょっと疲れますね。
さて・・もう誰も来ないでしょうから、一気にやりましょう!
更に細かい霧状にした水を窓に魔法でまとわりつかせ、
微細振動でガラスに打ちつけます。そうしないとガラスが割れるからね。
そして、弱温風で水蒸気を蒸発させます。
ほら!綺麗になった!窓もピッカピカ!
次は調理場!ここも水魔法と風魔法で掃除をしますよ!
さて・・ここからがメイン
わたくしは、庭に出ると畑にしようと思った部分にロープを張ります。
「水盛り遣り方 !」
ほら!よく新築のお家を建てるんだなーって更地になってるところに
黄色い糸を張ってるの見た事あるでしょう?あれです!
「フカフカの畝 量産」
おぉぉ~フッカフカの畝が出来ましたよ。
ここに、さっき持ってきてくれた野菜の一部を種として植えますよ!
っと・・ナニコレ?ナニコレ?ナ・ニ・コ・レ!
そりゃね・・好かれてないとは思いますよ?都落ちするような令嬢だもの!
突然押し付けられた嫁だからってこれは・・ないわー!
芽が出てるジャガイモ、一部が溶けてる葉物野菜、干からびたネギ
シワシワの人参に大根、ロープのようにしなるゴボウ・・。
塩・・だと思うけど?床に撒いちゃったのを拾ったのかな?
今ならもれなく埃付き!って感じ・・。
って、ここで泣きを入れると思ったら大間違い!
葉物野菜とネギは根っこを切ります!スパーン!
ジャガイモは芽の出てるところは大きく切ります。種イモにしますんでね。
中は・・一口サイズもないけど食べられるところもあるわね。僥倖僥倖!
人参と大根はまぁ・・仕方ない。頭の部分を切り落として・・。
あとはスライス。切干大根って食べ物もあるんだから!気にしませんよ!
で、葉物野菜とネギの根っこを植えます!
芽の出たジャガイモも種芋にする部分は埋めます!
大根と人参も葉が出るように植えます!
ぐんぐん育つよ植物だもの !
おっ!大根の葉っぱが元気になりましたね。
ジャガイモも可愛い芽がピョコンと出てます。
葉物もネギも伸びてきました。
これで夕食と数日分は大丈夫でしょう。
あとは、塩を拡散、分離魔法で・・ポーション作るときの要領ね。
甘味も欲しいよね・・っと庭を少し散策するとツバキの花がありました。
可哀そうだなとは思いましたが、5つ花をもぎます。
ツバキの蜜って結構甘くて、あっさりしてるんだよね。わたくしは好き。
さて、昼食でも作りましょう。
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