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公爵家の家訓と嫁探し
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彼の名は【パトリック・エルト・メッシュ】
メッシュ公爵家の長兄で、容姿端麗。
湯あみの時には腋のお手入れを欠かさない。
ツルツルではない。フサフサである。
トリートメントを忘れた日には枝毛になると大騒ぎする残念イケメン。
侮ってはいけない。女性の間でもジャニュヘアリー運動は起こっているのだ。
と、いってもメッシュ公爵家では「剃る」という概念は髭以外そもそもない。
その髭すらかなり抵抗感を見せる一族である。
――髪は抜けたら大騒ぎするのにどうして他の部位を粗末にするのだ!――
御尤も。
――脱毛するなら頭髪から――
全てに見切りをつける潔さ。
ちなみにパトリックは髭は伸ばしてはいないが、祖父も父も編み込みが出来る程度に髭は長い。
メッシュ公爵家の男性陣はある一定の年齢になると頭皮が光を反射するのだ。
【汝、体毛を愛せ、慈しめ】
髭は濃いのに腕も足も毛は薄い。胸毛も無ければ粋を極める必須アイテムなギャランドォも薄々。
髭以外で経年劣化の抜け毛にも耐え、忍び難きを忍ぶ腋毛。
きっといつか地産地消のように自産自消が出来る未来がきっと来る。来る~きっと来る~!その日まで1本も粗末にするな。と、言うのがメッシュ公爵家男性陣の家訓でもある。
家訓をきっちりと守るパトリック。
頭の中身は外からは見えないため、10代、20代前半ではモテまくった男である。
しかし、長兄ともあれば結婚し、家督を継いで後継ぎを残すのも宿命のようなもの。
残念な事にパトリックは見た目以外に取り得はなかった。
キーファー侯爵家のご令嬢だったエレイン嬢と王命による結婚をするも離縁。
その後、父のメッシュ公爵が国内で未婚のご令嬢を抱える貴族に頭を下げまくり、腰がグギっとなってL型になったまま救急搬送される事態でやっと伯爵家のご令嬢と再婚をするも、「こんな田舎で暮らせません!」と半年経たずに離縁。
弟2人が伝手を頼りに頼ってやっと結婚まで持ち込んだが、人よりも魔物が多い辺境。
3人目の妻となる令嬢がガタゴトと馬車に揺られる。
「ちょっと!そこのアナタ!」
一本道なのに、行けども行けども風景が変わらない事に業を煮やした令嬢が馬車の中から【農夫】に声をかけた。しかし飛び上がるほど驚かれてしまったのか逃げて行った。
「ちょっと、待ってよぅ!ねぇっ!!」
「ウホウホ…ウッホウッホ」
「なんて言ったの!?」
唇から媚薬でも漏れていたのだろうか。声に振り返った魔物が引き返してきた。
「いいの!いいの!いいNOぉぉぉ!!」
魔物に声をかけてしまったご令嬢。勿論王都に引き返してしまったのだった。
そして、パトリックの母がお茶会で頼みに頼んで4人目との縁を取り付けた。
しかし、妻が別人になろうとも辺境が突然都会に変貌を遂げるわけではない。
屋敷の前まではやって来たものの…王都に引き返してしまった。
キラキラした王都で暮らしたご令嬢に、
空気が美味しいよ~。
川も底が見えて綺麗だよ~。
星が降って来るかと思うくらい見えるよ~。
というネイチャーファーストな売り込みは通用しないのだ。
醜聞でしかないパトリックは今やメッシュ家のお荷物となり、初婚で妻となったエレイン嬢が領民達と開拓をした最初に住んでいた辺境の領地は三男のパララックと交換となった。
家督は次男のパメリックがもうすぐ継ぐため、パトリックはまた痩せた地で二~四度目の妻を迎える事になったが、貧乏過ぎる上に領民かと思ったら魔物だった!というほど魔物がそこかしこにいる状況に逃げられてしまった。
「困りましたね旦那様…他にご令嬢はいらっしゃいませんかね」
「むぅ…あぅ!痛たたた…もっと優しく巻いてくれ…」
隣国のポップ王国、第二騎士団フェリックス団長の妻オパール氏の実家が販売している「アナタに巻かれて」がキャッチフレーズの腰痛ベルトを愛用しているメッシュ公爵。
腰痛ベルトのおまけに何故かついてきた【大根食べ比べセット】が購入の動機だったとは誰も知らない。何故大根なのか。それは知る人ぞ知る。ここでは割愛である。
★メッシュ公爵 ▲執事
★「これはなんだ?!」
▲「おろし金ではないでしょうか?」
★「何っ?!大根をおろすのかッ?!」
▲「えぇ、大根おろし、結構美味しいですよ。焼き魚とか相性ばっちり」
★「侮れん…おろすのは六甲お●しだけではなかったのか…」
▲「六甲山系から吹き降ろす山嵐ですか…確かに強烈で――」
★「何を言っている!六甲お●しと言えばアウェーの7回でっ」
▲「それは通称ですので、正式には【阪神タイガ●スの歌】で御座いますよ」
★「なんだって!!何十年も間違っていたというのかっ!」
▲「そのようですね。良いではありませんか。近鉄バッファ●ーズのファンですし」
★「ない…」
▲「えっ?」
★「ないのだ…もう近鉄バッファ●ーズも阪急ブレ●ブスも南海ホ●クスもないのだ」
▲「ニュースステ●ションがイニング交代の間になるくらいだったのに?!」
メッシュ公爵は遠くを見つめた。天候次第で放送される番組を楽しみにしている子供たち。逆さテルテル坊主をこっそり正位置に戻し、素知らぬ顔をしたかの日。
延長に入ると「わたくしの楽しみにしていたドラマがぁ!」と泣いた妻。
ドームとなった今ではセピア色の思い出である。
苦悶の表情を浮かべ、クッ!とメッシュ公爵は顔を背けた。
▲「旦那様、コンダラを引きましょう!汗を流し、辛い思いを消化するのです」
★「なんだ?そのコンダラというのは」
▲「星飛●馬が鍛錬で使っていたではありませんか。道路をアスファルト舗装する時に使う大きなローラーみたいなやつですよ。重いコンダラ試練の道を~って歌ったじゃないですか!ぴょんぴょん飛びも加えましょう」
★「バカ者‥‥ぴょんぴょん飛びは体を壊すのだ!なにより!あの歌詞は【思い込んだら】だ。それに彼は読●だろう。リーグも違うでは…ハッ!」
▲「えっ?(なら阪●もリーグちゃうやん)」
メッシュ公爵と執事の頭の中には脳内スキャットが鳴り響く。
ハァァ~アァァ~♪ハァア~ア~ア~♪
無限に広がる大宇宙(ピロリリリロロン…)
時を経て今、執事は己と主の長年の過ちを知ったのだった。
「仕方ない‥‥陛下に頼んでみるか」
打つ手が無くなったメッシュ公爵は国王に不甲斐ない長男の縁組を頼んだのである。国王の隣にマードレイン第二王子が澄ました顔してババンバン!といたにも関わらず頼んでしまった。
明らかな人選ミスっ!
メッシュ公爵は知らないのだ。この目の前のマードレインがギリギリとパトリックに対して【ちょっとした恨み】がある事を知らなかったのだ。
男の嫉妬はかなり粘着系で長引く。
決着を見せたはずの表舞台から降りて尚!!恋の炎が燻っている事を。
「いいよ。隣国の王に頼んでみよう」
お気楽者の国王は隣国の王に「いい娘いない?」と問い合わせてしまった。
その結果、過去に兄弟がやらかした経験のある隣国の王のノリは軽い。
その軽さは【綿布団】から【羽毛布団】に買い替えた初日に感じた掛布団の重さに比例する。
一人の令嬢をピックアップ!パンプアップ!スタンダァーップッ!!
過去にやらかした兄弟の側近をしていたモルテン公爵家子息ダスティン・リーガ・モルテン改めキール伯爵となったダスティン・リーガ・キールの娘リズリーを選んだのだった。
メッシュ公爵家の長兄で、容姿端麗。
湯あみの時には腋のお手入れを欠かさない。
ツルツルではない。フサフサである。
トリートメントを忘れた日には枝毛になると大騒ぎする残念イケメン。
侮ってはいけない。女性の間でもジャニュヘアリー運動は起こっているのだ。
と、いってもメッシュ公爵家では「剃る」という概念は髭以外そもそもない。
その髭すらかなり抵抗感を見せる一族である。
――髪は抜けたら大騒ぎするのにどうして他の部位を粗末にするのだ!――
御尤も。
――脱毛するなら頭髪から――
全てに見切りをつける潔さ。
ちなみにパトリックは髭は伸ばしてはいないが、祖父も父も編み込みが出来る程度に髭は長い。
メッシュ公爵家の男性陣はある一定の年齢になると頭皮が光を反射するのだ。
【汝、体毛を愛せ、慈しめ】
髭は濃いのに腕も足も毛は薄い。胸毛も無ければ粋を極める必須アイテムなギャランドォも薄々。
髭以外で経年劣化の抜け毛にも耐え、忍び難きを忍ぶ腋毛。
きっといつか地産地消のように自産自消が出来る未来がきっと来る。来る~きっと来る~!その日まで1本も粗末にするな。と、言うのがメッシュ公爵家男性陣の家訓でもある。
家訓をきっちりと守るパトリック。
頭の中身は外からは見えないため、10代、20代前半ではモテまくった男である。
しかし、長兄ともあれば結婚し、家督を継いで後継ぎを残すのも宿命のようなもの。
残念な事にパトリックは見た目以外に取り得はなかった。
キーファー侯爵家のご令嬢だったエレイン嬢と王命による結婚をするも離縁。
その後、父のメッシュ公爵が国内で未婚のご令嬢を抱える貴族に頭を下げまくり、腰がグギっとなってL型になったまま救急搬送される事態でやっと伯爵家のご令嬢と再婚をするも、「こんな田舎で暮らせません!」と半年経たずに離縁。
弟2人が伝手を頼りに頼ってやっと結婚まで持ち込んだが、人よりも魔物が多い辺境。
3人目の妻となる令嬢がガタゴトと馬車に揺られる。
「ちょっと!そこのアナタ!」
一本道なのに、行けども行けども風景が変わらない事に業を煮やした令嬢が馬車の中から【農夫】に声をかけた。しかし飛び上がるほど驚かれてしまったのか逃げて行った。
「ちょっと、待ってよぅ!ねぇっ!!」
「ウホウホ…ウッホウッホ」
「なんて言ったの!?」
唇から媚薬でも漏れていたのだろうか。声に振り返った魔物が引き返してきた。
「いいの!いいの!いいNOぉぉぉ!!」
魔物に声をかけてしまったご令嬢。勿論王都に引き返してしまったのだった。
そして、パトリックの母がお茶会で頼みに頼んで4人目との縁を取り付けた。
しかし、妻が別人になろうとも辺境が突然都会に変貌を遂げるわけではない。
屋敷の前まではやって来たものの…王都に引き返してしまった。
キラキラした王都で暮らしたご令嬢に、
空気が美味しいよ~。
川も底が見えて綺麗だよ~。
星が降って来るかと思うくらい見えるよ~。
というネイチャーファーストな売り込みは通用しないのだ。
醜聞でしかないパトリックは今やメッシュ家のお荷物となり、初婚で妻となったエレイン嬢が領民達と開拓をした最初に住んでいた辺境の領地は三男のパララックと交換となった。
家督は次男のパメリックがもうすぐ継ぐため、パトリックはまた痩せた地で二~四度目の妻を迎える事になったが、貧乏過ぎる上に領民かと思ったら魔物だった!というほど魔物がそこかしこにいる状況に逃げられてしまった。
「困りましたね旦那様…他にご令嬢はいらっしゃいませんかね」
「むぅ…あぅ!痛たたた…もっと優しく巻いてくれ…」
隣国のポップ王国、第二騎士団フェリックス団長の妻オパール氏の実家が販売している「アナタに巻かれて」がキャッチフレーズの腰痛ベルトを愛用しているメッシュ公爵。
腰痛ベルトのおまけに何故かついてきた【大根食べ比べセット】が購入の動機だったとは誰も知らない。何故大根なのか。それは知る人ぞ知る。ここでは割愛である。
★メッシュ公爵 ▲執事
★「これはなんだ?!」
▲「おろし金ではないでしょうか?」
★「何っ?!大根をおろすのかッ?!」
▲「えぇ、大根おろし、結構美味しいですよ。焼き魚とか相性ばっちり」
★「侮れん…おろすのは六甲お●しだけではなかったのか…」
▲「六甲山系から吹き降ろす山嵐ですか…確かに強烈で――」
★「何を言っている!六甲お●しと言えばアウェーの7回でっ」
▲「それは通称ですので、正式には【阪神タイガ●スの歌】で御座いますよ」
★「なんだって!!何十年も間違っていたというのかっ!」
▲「そのようですね。良いではありませんか。近鉄バッファ●ーズのファンですし」
★「ない…」
▲「えっ?」
★「ないのだ…もう近鉄バッファ●ーズも阪急ブレ●ブスも南海ホ●クスもないのだ」
▲「ニュースステ●ションがイニング交代の間になるくらいだったのに?!」
メッシュ公爵は遠くを見つめた。天候次第で放送される番組を楽しみにしている子供たち。逆さテルテル坊主をこっそり正位置に戻し、素知らぬ顔をしたかの日。
延長に入ると「わたくしの楽しみにしていたドラマがぁ!」と泣いた妻。
ドームとなった今ではセピア色の思い出である。
苦悶の表情を浮かべ、クッ!とメッシュ公爵は顔を背けた。
▲「旦那様、コンダラを引きましょう!汗を流し、辛い思いを消化するのです」
★「なんだ?そのコンダラというのは」
▲「星飛●馬が鍛錬で使っていたではありませんか。道路をアスファルト舗装する時に使う大きなローラーみたいなやつですよ。重いコンダラ試練の道を~って歌ったじゃないですか!ぴょんぴょん飛びも加えましょう」
★「バカ者‥‥ぴょんぴょん飛びは体を壊すのだ!なにより!あの歌詞は【思い込んだら】だ。それに彼は読●だろう。リーグも違うでは…ハッ!」
▲「えっ?(なら阪●もリーグちゃうやん)」
メッシュ公爵と執事の頭の中には脳内スキャットが鳴り響く。
ハァァ~アァァ~♪ハァア~ア~ア~♪
無限に広がる大宇宙(ピロリリリロロン…)
時を経て今、執事は己と主の長年の過ちを知ったのだった。
「仕方ない‥‥陛下に頼んでみるか」
打つ手が無くなったメッシュ公爵は国王に不甲斐ない長男の縁組を頼んだのである。国王の隣にマードレイン第二王子が澄ました顔してババンバン!といたにも関わらず頼んでしまった。
明らかな人選ミスっ!
メッシュ公爵は知らないのだ。この目の前のマードレインがギリギリとパトリックに対して【ちょっとした恨み】がある事を知らなかったのだ。
男の嫉妬はかなり粘着系で長引く。
決着を見せたはずの表舞台から降りて尚!!恋の炎が燻っている事を。
「いいよ。隣国の王に頼んでみよう」
お気楽者の国王は隣国の王に「いい娘いない?」と問い合わせてしまった。
その結果、過去に兄弟がやらかした経験のある隣国の王のノリは軽い。
その軽さは【綿布団】から【羽毛布団】に買い替えた初日に感じた掛布団の重さに比例する。
一人の令嬢をピックアップ!パンプアップ!スタンダァーップッ!!
過去にやらかした兄弟の側近をしていたモルテン公爵家子息ダスティン・リーガ・モルテン改めキール伯爵となったダスティン・リーガ・キールの娘リズリーを選んだのだった。
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