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公爵のタグ
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間に少し与太話を挟んでしまいましたが、レイ君にスライム柄の寝袋のまま抱きかかえられ、落ち着いた頃に寝袋から顔をだしたローゼ。
ビックリして駆け付けた公爵夫妻と姉のルぺを目の前にして…公爵をみた瞬間
「ヒョワッ!」
両手で口を押えてビックリしております。
ローゼの加護を知っている面々は、公爵とローゼを交互に見ていますね。
「わ、儂は無実!無実だ!」
いやいや、処刑されるわけではありませんよ。公爵落ち着いて。
「どうしたんだい?ローゼ嬢?」
「あ~いえ、凄いなぁっと思いまして」
全員がまた公爵を見ます。冷や汗が止まりません。無実だと呟いてます。
「えっと…なにが凄いんだろうか。顔?声?」
「いえ、教会で今まで見て来た人たちのなかで一番凄いの…驚いちゃって」
公爵、もう口と鼻じゃなくて、気道で息をしてるようにヒューヒュー言ってます。
ギロっと夫人とルぺに睨まれておりますね。
「いえ、あの‥公爵様のタグが」
<<タグが??!!>>
「お、お名前は奥様お一人なのですが、見た事もないくらい光ってて」
<<あ~ねぇ~>>
一同、納得です。どうしてそんなに納得するのか理解が出来ないローゼ。
しかし、隠しておきたいレイ君の想いとは裏腹に夫人とルぺがすんなりぶっちゃけます。
「ドヴォルザー家の男はね、良く言えば一途なんだけど、ブェットリと粘着する執着男なのよ!!」
「か、母さん!姉上!黙って!あ、あの違うんだ。僕は違うんだ」
いつもの疑いを持ったときに出る細~い目になってローゼはレイ君を見ていますよ。
レイ君、どんどん体から水分が失われているようですよ。大丈夫??
「そうなんですか‥‥へぇ…それは知りませんでした」
「いや、その‥‥あぁもう!!違うんだってば!僕は普通なんだってば!」
至って冷静な声でルぺが言います。
「普通な男が手を握っただけで婚約を言い出して2年かけて公私混同で探したりしませんことよ!」
「にっ2年??」
「そうよ。ローゼちゃんとモンジャー食べてこの朴念仁、コロっといったのよ」
「モンジャー…やっぱり…変な人だったんだわ」
「ちっ違うよ!本当に違うよ!やめてよ姉様!うわぁぁぁ!」
そしてレイ君、ローゼの目が自分の右手と股間を行き来してる事に気が付きます。
あわあわと両手をあげたり下げたり‥‥不審者ですよ?
「サイテー‥‥」
「違うんだ!そのっ!違うんだってばぁぁぁ!!」
まさかおひとり様まで視えるようになっているとは思わないレイ君。迂闊でしたね。
あぁぁ!っと頭を抱えて床に蹲るレイ君ですがローゼがぽつり・・。
「この頃、詳細な情報は目を凝らさないと視えないって気が付いたんですよ。だからこれ以上は見ないようにしますわ」
「ほ、本当に?」
「えぇ、でも言っておきますが詳細については字が小さいのでそうやって見るだけで大まかなのは太字で視えるので…」
「大丈夫!その点だけは大丈夫!」
「そ、そうよ?ローゼちゃん、皆でこの子は監視するから安心して!」
「レイ!貴方は今夜からお父様とお母様に挟まれて寝なさい!」
<<えぇぇぇぇっ!!>>
ルぺの提案に公爵とレイ君は拒絶反応を示していますよ。
まぁ、20歳にもなった息子を挟んでキングサイズのベッドで川の字は嫌でしょうけどね。
もちろん作者も嫌です。
その後、予定通り甥っ子に木馬を購入したローゼ。
ですが、ベビィ用品店は可愛いものがいっぱいですね。
「小さいですねぇ…こんなのが着られるなんて」
「そっちは生まれたばかりの赤子用ですわよ。小さくて当然ですわ」
「これはなんだ?」
レイ君は涎掛けを手にしていますね・・・っとローゼジト目になってます。
「それって‥‥」
「いや、何に使うんだろうねぇ。帽子にするのかな?」
使い方が判らないレイ君にローゼがまたもや衝撃の事実を伝えます。
「殿下がママキンナデーレ未亡人との閨講義で良く使っていたはずですわ。えーっと…確か備考欄に ママDEチュプレイ とあったと記憶しておりますわ」
知らされる主の性癖。知りたくなかったレイ君。
明後日の登城からどうやって殿下を見たらよいのか判りません。
恐るべき加護です。
次回いよいよ最終回。
お嬢さま!いきますよ!!
ビックリして駆け付けた公爵夫妻と姉のルぺを目の前にして…公爵をみた瞬間
「ヒョワッ!」
両手で口を押えてビックリしております。
ローゼの加護を知っている面々は、公爵とローゼを交互に見ていますね。
「わ、儂は無実!無実だ!」
いやいや、処刑されるわけではありませんよ。公爵落ち着いて。
「どうしたんだい?ローゼ嬢?」
「あ~いえ、凄いなぁっと思いまして」
全員がまた公爵を見ます。冷や汗が止まりません。無実だと呟いてます。
「えっと…なにが凄いんだろうか。顔?声?」
「いえ、教会で今まで見て来た人たちのなかで一番凄いの…驚いちゃって」
公爵、もう口と鼻じゃなくて、気道で息をしてるようにヒューヒュー言ってます。
ギロっと夫人とルぺに睨まれておりますね。
「いえ、あの‥公爵様のタグが」
<<タグが??!!>>
「お、お名前は奥様お一人なのですが、見た事もないくらい光ってて」
<<あ~ねぇ~>>
一同、納得です。どうしてそんなに納得するのか理解が出来ないローゼ。
しかし、隠しておきたいレイ君の想いとは裏腹に夫人とルぺがすんなりぶっちゃけます。
「ドヴォルザー家の男はね、良く言えば一途なんだけど、ブェットリと粘着する執着男なのよ!!」
「か、母さん!姉上!黙って!あ、あの違うんだ。僕は違うんだ」
いつもの疑いを持ったときに出る細~い目になってローゼはレイ君を見ていますよ。
レイ君、どんどん体から水分が失われているようですよ。大丈夫??
「そうなんですか‥‥へぇ…それは知りませんでした」
「いや、その‥‥あぁもう!!違うんだってば!僕は普通なんだってば!」
至って冷静な声でルぺが言います。
「普通な男が手を握っただけで婚約を言い出して2年かけて公私混同で探したりしませんことよ!」
「にっ2年??」
「そうよ。ローゼちゃんとモンジャー食べてこの朴念仁、コロっといったのよ」
「モンジャー…やっぱり…変な人だったんだわ」
「ちっ違うよ!本当に違うよ!やめてよ姉様!うわぁぁぁ!」
そしてレイ君、ローゼの目が自分の右手と股間を行き来してる事に気が付きます。
あわあわと両手をあげたり下げたり‥‥不審者ですよ?
「サイテー‥‥」
「違うんだ!そのっ!違うんだってばぁぁぁ!!」
まさかおひとり様まで視えるようになっているとは思わないレイ君。迂闊でしたね。
あぁぁ!っと頭を抱えて床に蹲るレイ君ですがローゼがぽつり・・。
「この頃、詳細な情報は目を凝らさないと視えないって気が付いたんですよ。だからこれ以上は見ないようにしますわ」
「ほ、本当に?」
「えぇ、でも言っておきますが詳細については字が小さいのでそうやって見るだけで大まかなのは太字で視えるので…」
「大丈夫!その点だけは大丈夫!」
「そ、そうよ?ローゼちゃん、皆でこの子は監視するから安心して!」
「レイ!貴方は今夜からお父様とお母様に挟まれて寝なさい!」
<<えぇぇぇぇっ!!>>
ルぺの提案に公爵とレイ君は拒絶反応を示していますよ。
まぁ、20歳にもなった息子を挟んでキングサイズのベッドで川の字は嫌でしょうけどね。
もちろん作者も嫌です。
その後、予定通り甥っ子に木馬を購入したローゼ。
ですが、ベビィ用品店は可愛いものがいっぱいですね。
「小さいですねぇ…こんなのが着られるなんて」
「そっちは生まれたばかりの赤子用ですわよ。小さくて当然ですわ」
「これはなんだ?」
レイ君は涎掛けを手にしていますね・・・っとローゼジト目になってます。
「それって‥‥」
「いや、何に使うんだろうねぇ。帽子にするのかな?」
使い方が判らないレイ君にローゼがまたもや衝撃の事実を伝えます。
「殿下がママキンナデーレ未亡人との閨講義で良く使っていたはずですわ。えーっと…確か備考欄に ママDEチュプレイ とあったと記憶しておりますわ」
知らされる主の性癖。知りたくなかったレイ君。
明後日の登城からどうやって殿下を見たらよいのか判りません。
恐るべき加護です。
次回いよいよ最終回。
お嬢さま!いきますよ!!
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