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返金と辞令
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見覚えのある扉を開ける。どうやら昼間は高位貴族様専用のランチも行っているようだ。
「あのぅ…少しお聞きしたい事があるのですが」
「はい、何で御座いましょう…あ、貴女は」
「わ、私を知っているのですか?」
会話の内容に間違いはないのだが、決して自分の名前まで忘れているわけではない。
クラリスはある意味【記憶喪失】ではあるが、医者に行ってもこの手の【記憶喪失】は診察不可である。
「昨夜、ご来店された方ですよね。お名前まではまだ存じませんが」
「えぇ!それでいいんです。名乗るほどの者では御座いません」
確かに、記憶を失うほど飲んでどうやって家に帰ったかも覚えていない女の名前など怖くて聞けないだろうし、名乗るにもそれなりの勇気が必要である。
【絶対的不要なカミングアウト】
「それ、必要?」と多くの人が可愛く首をコテンとしながら聞くに値する項目である。
「あ、あのお支払いを…」
「頂いてますよ。大丈夫です」
「いえ、ですが…お恥ずかしい話、覚えていないのです」
「お連れ様にお支払い頂きましたよ」
――お連れ様‥‥いえっ!昨日の私は お1人様よ!――
「いえ、違うのです。きっと立替えてくださっているのだと思います。その方はどなたか教えて頂けませんか?」
ダメ元である。簡単に名前など教えてくれるはずがない。
何よりその人がここに名前を憶えらえるほどの常連かどうかも判らない。
しかし、神が降臨する
「そこに居られますよ。ランチをお召し上がりになっておられます」
――ファァァ!なんて奇跡なミラクル!同じ意味だけど大事だから2回!――
「ご案内しても良いかお聞きして参りましょうか?」
「よろしいんですかっ?」
「大丈夫だと思いますよ。昨夜も今もかなりご機嫌でしたので」
カウンターから出て、凄くいい姿勢で歩き1つのブースに消えていく。
なんてスマート!
「どうぞ、よろしいそうですよ」
そう言われて、ブースに案内をされると‥‥
ランチ中だと言うのに仮面をつけておられましたよ?!何故?WHY?思わず・・。
【ジェイソン?】
いえ、知っているわけではありません。ですがその仮面はフォークがチェーンソーならアノ人ですよね?いえ、全シリーズ観たわけでもなく、チェーンソーは1回だけだったらしいですがインパクトあり過ぎなのです。
しかし、ちゃんとお礼とお返しするものは返さねばならない!
「昨夜は申し訳ございませんでした」
「いえ、楽しい夜でしたのでお気になさらず」
「ですがここのお代も‥‥馬車も…ですよね?」
「馬車は自分のですから。大丈夫ですよ」
――自分の馬車!!まさかロイヤルゼリー‥じゃないロイヤルプリンス?――
そう思ったけれど顔は仮面で隠されてても淡いグリーンの髪が見えている。
ロイヤル様は金髪。と言う事はロイヤルファミリーはない?まさか!
――アダムス・ファミリーなの?!――
違う違う。アダムスは黒髪だった。
しかしながらランチの時間は制限がある。とにかく相手がいたのなら返金をせねば。
伝票を見ていないから正確な金額は判らないけれど取り敢えず10万で手を打ってもらおう!
「こ、これ‥‥立替えて頂いた一部…です」
「いいですよ。女性に支払わせるなど出来ません」
「いえ、それでは私の気が…いえわたくし事で申し訳ないのですがお納めくださいッ」
グイっと差し出し、急いでペコリと挨拶をすると店を出て行くクラリス。
帰りの馬車はよく判らない仮面を思い出しゴッドファーザーのテーマを口ずさむ。
これで良かったと思い込むしかない。
きっとランチ代にはなるだろうし。そして翌日を迎える。
クラリス・タッド・ルシテアは女官長に呼び出されていた。
「ハンザ女官長。ルテシア、入室許可願います」
「あぁ、クラリス。そこに座って」
「はい。失礼いたします」
クラリスの前に腰を下ろした女官長は昇進の辞令が書かれた書類を差し出した。
既に女官として王族、皇族は未経験だが、副大臣などの執務室を担当している。
「クラリス。来月からはエリック・ディオン・ヨハネス宰相閣下の専属担当です」
「えっ?ヨハネス宰相閣下でございますか?」
「えぇ。各副大臣から貴女の仕事ぶりは高く評価をされています。書類整理なども進んで引き受けていたようですね。その処理能力を買われたのだと思いますよ」
クラリスは本来の仕事の傍ら学院では経理・経済科を専攻していたため、書類などの整理などを時折引き受けていた。勿論ボランティアであるがお駄賃としてもらえる異国の菓子などが目当てでもあったがそんな事は口が裂けても言えない。
クラリスは表情は可能な限り変えないが、【ヨハネス宰相閣下】の【専属担当】と聞いて心の中は盛大に【???】が飛び交う。
最年少で宰相となった彼は、同じく若い皇帝の懐刀と呼ばれてはいるが10歳で諸国の学院、学園を転々と留学し10数年ぶりに帰国したと思ったらそのまま宰相に抜擢をされて姿を見たものはそうそういない。
ただ、わずかに聞こえてくる話は【振り切っている人】だと言う事だけ。
「宰相閣下の元となれば現在のお給金とは別に手当がつきます。
女子寮は出る事になり、夜間の緊急対応などもあるので専用のコネクティングルームに住んで頂きます。来週にでも総務と経理課に行って女子寮を退去する手続きや、引っ越しなどの手続きをしてきなさい」
「はい、判りました。ありがとうございます。頑張ります」
「管轄も変わってしまうからあまり会えなくなるけど貴女なら大丈夫。任せたわね」
「はいっ」
クラリスは女官長室を出るとスキップをしてしまった。当然はしたない行為である。
専属担当となれば余程の失敗をしない限りは破格の給料に、安定した生活。
結婚を考えれば王族、皇族は無理だけれど、それなりの男性を【責任をもって】紹介してもらえることだろう。
いやいや、もうこのまま定年まで勤めあげて貯金と年金で世界旅行なんてのもいいんじゃないかしら?
「やったぁ!」
クラリスのスキップを止められるものは誰もいない。
そしてクラリスは気がつかない。少し遠くの柱の陰で【ぷっ】っと吹き出した者がいた事に。
「あのぅ…少しお聞きしたい事があるのですが」
「はい、何で御座いましょう…あ、貴女は」
「わ、私を知っているのですか?」
会話の内容に間違いはないのだが、決して自分の名前まで忘れているわけではない。
クラリスはある意味【記憶喪失】ではあるが、医者に行ってもこの手の【記憶喪失】は診察不可である。
「昨夜、ご来店された方ですよね。お名前まではまだ存じませんが」
「えぇ!それでいいんです。名乗るほどの者では御座いません」
確かに、記憶を失うほど飲んでどうやって家に帰ったかも覚えていない女の名前など怖くて聞けないだろうし、名乗るにもそれなりの勇気が必要である。
【絶対的不要なカミングアウト】
「それ、必要?」と多くの人が可愛く首をコテンとしながら聞くに値する項目である。
「あ、あのお支払いを…」
「頂いてますよ。大丈夫です」
「いえ、ですが…お恥ずかしい話、覚えていないのです」
「お連れ様にお支払い頂きましたよ」
――お連れ様‥‥いえっ!昨日の私は お1人様よ!――
「いえ、違うのです。きっと立替えてくださっているのだと思います。その方はどなたか教えて頂けませんか?」
ダメ元である。簡単に名前など教えてくれるはずがない。
何よりその人がここに名前を憶えらえるほどの常連かどうかも判らない。
しかし、神が降臨する
「そこに居られますよ。ランチをお召し上がりになっておられます」
――ファァァ!なんて奇跡なミラクル!同じ意味だけど大事だから2回!――
「ご案内しても良いかお聞きして参りましょうか?」
「よろしいんですかっ?」
「大丈夫だと思いますよ。昨夜も今もかなりご機嫌でしたので」
カウンターから出て、凄くいい姿勢で歩き1つのブースに消えていく。
なんてスマート!
「どうぞ、よろしいそうですよ」
そう言われて、ブースに案内をされると‥‥
ランチ中だと言うのに仮面をつけておられましたよ?!何故?WHY?思わず・・。
【ジェイソン?】
いえ、知っているわけではありません。ですがその仮面はフォークがチェーンソーならアノ人ですよね?いえ、全シリーズ観たわけでもなく、チェーンソーは1回だけだったらしいですがインパクトあり過ぎなのです。
しかし、ちゃんとお礼とお返しするものは返さねばならない!
「昨夜は申し訳ございませんでした」
「いえ、楽しい夜でしたのでお気になさらず」
「ですがここのお代も‥‥馬車も…ですよね?」
「馬車は自分のですから。大丈夫ですよ」
――自分の馬車!!まさかロイヤルゼリー‥じゃないロイヤルプリンス?――
そう思ったけれど顔は仮面で隠されてても淡いグリーンの髪が見えている。
ロイヤル様は金髪。と言う事はロイヤルファミリーはない?まさか!
――アダムス・ファミリーなの?!――
違う違う。アダムスは黒髪だった。
しかしながらランチの時間は制限がある。とにかく相手がいたのなら返金をせねば。
伝票を見ていないから正確な金額は判らないけれど取り敢えず10万で手を打ってもらおう!
「こ、これ‥‥立替えて頂いた一部…です」
「いいですよ。女性に支払わせるなど出来ません」
「いえ、それでは私の気が…いえわたくし事で申し訳ないのですがお納めくださいッ」
グイっと差し出し、急いでペコリと挨拶をすると店を出て行くクラリス。
帰りの馬車はよく判らない仮面を思い出しゴッドファーザーのテーマを口ずさむ。
これで良かったと思い込むしかない。
きっとランチ代にはなるだろうし。そして翌日を迎える。
クラリス・タッド・ルシテアは女官長に呼び出されていた。
「ハンザ女官長。ルテシア、入室許可願います」
「あぁ、クラリス。そこに座って」
「はい。失礼いたします」
クラリスの前に腰を下ろした女官長は昇進の辞令が書かれた書類を差し出した。
既に女官として王族、皇族は未経験だが、副大臣などの執務室を担当している。
「クラリス。来月からはエリック・ディオン・ヨハネス宰相閣下の専属担当です」
「えっ?ヨハネス宰相閣下でございますか?」
「えぇ。各副大臣から貴女の仕事ぶりは高く評価をされています。書類整理なども進んで引き受けていたようですね。その処理能力を買われたのだと思いますよ」
クラリスは本来の仕事の傍ら学院では経理・経済科を専攻していたため、書類などの整理などを時折引き受けていた。勿論ボランティアであるがお駄賃としてもらえる異国の菓子などが目当てでもあったがそんな事は口が裂けても言えない。
クラリスは表情は可能な限り変えないが、【ヨハネス宰相閣下】の【専属担当】と聞いて心の中は盛大に【???】が飛び交う。
最年少で宰相となった彼は、同じく若い皇帝の懐刀と呼ばれてはいるが10歳で諸国の学院、学園を転々と留学し10数年ぶりに帰国したと思ったらそのまま宰相に抜擢をされて姿を見たものはそうそういない。
ただ、わずかに聞こえてくる話は【振り切っている人】だと言う事だけ。
「宰相閣下の元となれば現在のお給金とは別に手当がつきます。
女子寮は出る事になり、夜間の緊急対応などもあるので専用のコネクティングルームに住んで頂きます。来週にでも総務と経理課に行って女子寮を退去する手続きや、引っ越しなどの手続きをしてきなさい」
「はい、判りました。ありがとうございます。頑張ります」
「管轄も変わってしまうからあまり会えなくなるけど貴女なら大丈夫。任せたわね」
「はいっ」
クラリスは女官長室を出るとスキップをしてしまった。当然はしたない行為である。
専属担当となれば余程の失敗をしない限りは破格の給料に、安定した生活。
結婚を考えれば王族、皇族は無理だけれど、それなりの男性を【責任をもって】紹介してもらえることだろう。
いやいや、もうこのまま定年まで勤めあげて貯金と年金で世界旅行なんてのもいいんじゃないかしら?
「やったぁ!」
クラリスのスキップを止められるものは誰もいない。
そしてクラリスは気がつかない。少し遠くの柱の陰で【ぷっ】っと吹き出した者がいた事に。
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