40 / 50
チェザーレは詰んだ
しおりを挟む
貴族であふれ返る入場口。
今日は一代限りの士爵から男爵、子爵も参加を許可されている国王の即位30周年を祝う夜会である。我が子のお披露目も兼ねてお相手探しをする貴族も当然いる。
城の大ホールは国王の上がる壇上は数段高くなっているが、それでも最後尾からは肩車をしても壇上の国王は小さい姿でしか見えない。
予定では1500人の参加者が一同に介するのだ。警備の兵の数もそれまでの夜会の比にならない。
そんな中、所用を済ませたチェザーレは王宮の執務室で湯あみと着替えを済ませろと言われたが、どうしても離宮からシャルノーをエスコートしたくて小道を走り抜け、離宮に戻った。
「殿下、なにしてるんです?」
素っ頓狂な声を出したのはドリスである。
既にシャルノーはリンドベルトと共に王宮に向かってもう1時間は経つ。今からチェザーレを湯あみをさせて着替えをさせてとなれば大騒動なみの激しさになってしまうからだ。
チェザーレは王宮内で支度を済ませて会場入りするものだとばかり思っていた使用人達はリンドベルトが持って来てくれたチャッコレイトを食べながら寛いでいたのだ。
「直ぐに支度を!湯を沸かして頂戴!」
「ドリスさん、無理ですよ。香油でベトベトなんです」
そう、チェザーレの部屋にある湯殿はヴィアナが湯なのか香油なのかわからない湯船に浸かったため、うっかりしようものなら湯殿で足を滑らせて転んでしまうくらいにベトベトのツルツルなのだ。
どうしてこうなったのかがわからないチェザーレは使用人用の湯殿で体を洗い、急いで着替えを済ませた。
「シャルノーは?シャルノーは何処だ?」
「もう出ましたよ。今頃入場されているのでは?」
「どうして?!誰がエスコートを?俺だっただろう」
使用人達は、「お前、それを言うか?」と声を揃えそうになった。
「兄上様のリンドベルト様が引き受けてくださいました」
キャシーは事実だけを伝える。但し大幅に省略しているのは否めない。
「早く王宮へ。お連れ様もお待ちでしょうから」
「お連れ様?何の事だ」
「なんだもかんだもありません。さぁ急いで」
急き立てられ、ベルジュを被ったチェザーレは小道をまた王宮に向かって走った。
王族の入場は最後だが、それでもどうして待っていてくれなかったのだろうと思いながらチェザーレは懸命に走った。
「殿下ぁ!こっちです!チェザーレ殿下ぁ!」
声の主には覚えがある。ヴィアナだ。
チェザーレは足を止めて、一旦膝に手を置いて俯いて息を整えた。
が、顔をあげて驚いた。
手を振りながら、チェザーレを呼ぶヴィアナが身に纏っているドレスはチェザーレがシャルノーに贈ったグリーンのドレスである。
出席の返事をしたものの、妊娠が判明すると同時にシャルノーは安静になった。
その為、仕立てたものの袖を通す事がなかったドレスである。
――何故アナがそのドレスを着ているんだ?――
既に来賓の諸外国の王族は入場し、あとはサウスノア王国の王族だけの入場になっている。チェザーレはもう一つ気が付いた。母の側妃の表情が激怒した悪魔のようになっているのだ。
「母上、どうされたのです?」
「どうもこうも!お前と言う子は。この母に恥をかかせる気なの!」
「一体何をそんなに…」
「あの子の指!あれはわたくしがわたくしの母から譲ってもらった指輪。あなたの妃になる者にと譲ったのに。シャルノーなら納得をするけれど、何をどうしたらあの娘になるの!忘れたの?貴方はあの娘の頬を打って私財の半分を失い!婚約破棄となっているのよ?」
母の側妃の声にヴィアナを見てみれば、間違いなくチェザーレがシャルノーに贈ったドレスで、指にも母から妃となる女性にと譲ってもらった指輪。気まずい初夜を過ごしたばかりに「いつか渡そう」が渡せなくなっていた。出産後に渡そうと考えていたものだ。それだけではない。結った髪の毛の中に同じく縫い込むようにされている宝飾品はチェザーレの宝飾品だ。
――どういう事なんだ?――
時間もない中、チェザーレはヴィアナの腕を引き、その場を離れるとヴィアナに問うた。
「これはどういう事だ?何故アナがこのドレスや宝飾品を?」
「何故って。妃殿下がどうぞって。離宮に行ったら湯あみまでさせてくれて、小さなお部屋でしたが貸してくださったの。そのお部屋にあった宝石箱にあったんですのよ?綺麗でしょう?」
「なっ!まさか離宮に行ったのか?そこで支度をしたと言うんじゃないだろうな」
「嫌ですわ。だって仰ったじゃありませんか。私は妹だと」
当たり前のように言うヴィアナをチェザーレは信じられないという目つきで見た。
「妃殿下はもう会場でお待ちです。入場いたしましょう?」
腕に手を回してくるヴィアナの手をチェザーレは振り払った。
「アナ、何を思っているか知らないが、勘違いをしていないか?」
「しておりませんわよ?ちゃんと言いましたよね?妹だと。これが妻にしてくれ、愛人にしてくれというのであればわたくしとて、貴族令嬢。このような場に殿下と出ようなどと思いません。ですが妹ですもの。問題がどこにありまして?」
「問題しかないだろう?わからないのか?君は王族じゃない」
「えぇ。違いますわ。王族ではありません。ただの殿下の妹ですわ。過去には王妃殿下が弟だからという子息、王弟殿下が姉だと言う令嬢を連れて入場した前例も御座います。ご存じありませんでしたの?」
「知っている。知っているがそれは国王が認めた場合だ」
「なら、国王陛下も王妃殿下もそこにいらっしゃるのですから許可を取ってくださいませ。わたくし殿下が妹だと仰るので父にも兄にもエスコートを断りましたの。1人では入場出来ませんわ」
「出来るわけがない。アナ、何を考えている」
「何も?殿下こそどうして約束を守って下さらないの?ヴィアナ嬢と呼ぶならまだしも、アナと親しみを込めてずっと呼んでくださっているのに。ダメなら合鍵とて取り上げたはずでしょう?意地悪ですわ」
チェザーレの頭の中には「詰んだ」と聞こえた気がした。
思い起こせば、シャルノーに説明をする時ですら「アナ」と呼んでいた気がする。
そして今もヴィアナが言う通りチェザーレは愛称である「アナ」と呼んだ。
離宮でドリスや使用人が驚いたのも、合点がいった。
ヴィアナが身に纏っているドレスはシャルノーの部屋にあったものだ。
使用人のいる中、勝手に取って来ることは出来ない。
――シャルノーがヴィアナに譲った?!――
全身の血が凍りつく感覚にチェザーレはその場に突っ伏し、嘔吐した。
吐いても吐いても気持ち悪さだけが体の中を走り回り、気が付けば王宮の医務室の天井が見えた。
今日は一代限りの士爵から男爵、子爵も参加を許可されている国王の即位30周年を祝う夜会である。我が子のお披露目も兼ねてお相手探しをする貴族も当然いる。
城の大ホールは国王の上がる壇上は数段高くなっているが、それでも最後尾からは肩車をしても壇上の国王は小さい姿でしか見えない。
予定では1500人の参加者が一同に介するのだ。警備の兵の数もそれまでの夜会の比にならない。
そんな中、所用を済ませたチェザーレは王宮の執務室で湯あみと着替えを済ませろと言われたが、どうしても離宮からシャルノーをエスコートしたくて小道を走り抜け、離宮に戻った。
「殿下、なにしてるんです?」
素っ頓狂な声を出したのはドリスである。
既にシャルノーはリンドベルトと共に王宮に向かってもう1時間は経つ。今からチェザーレを湯あみをさせて着替えをさせてとなれば大騒動なみの激しさになってしまうからだ。
チェザーレは王宮内で支度を済ませて会場入りするものだとばかり思っていた使用人達はリンドベルトが持って来てくれたチャッコレイトを食べながら寛いでいたのだ。
「直ぐに支度を!湯を沸かして頂戴!」
「ドリスさん、無理ですよ。香油でベトベトなんです」
そう、チェザーレの部屋にある湯殿はヴィアナが湯なのか香油なのかわからない湯船に浸かったため、うっかりしようものなら湯殿で足を滑らせて転んでしまうくらいにベトベトのツルツルなのだ。
どうしてこうなったのかがわからないチェザーレは使用人用の湯殿で体を洗い、急いで着替えを済ませた。
「シャルノーは?シャルノーは何処だ?」
「もう出ましたよ。今頃入場されているのでは?」
「どうして?!誰がエスコートを?俺だっただろう」
使用人達は、「お前、それを言うか?」と声を揃えそうになった。
「兄上様のリンドベルト様が引き受けてくださいました」
キャシーは事実だけを伝える。但し大幅に省略しているのは否めない。
「早く王宮へ。お連れ様もお待ちでしょうから」
「お連れ様?何の事だ」
「なんだもかんだもありません。さぁ急いで」
急き立てられ、ベルジュを被ったチェザーレは小道をまた王宮に向かって走った。
王族の入場は最後だが、それでもどうして待っていてくれなかったのだろうと思いながらチェザーレは懸命に走った。
「殿下ぁ!こっちです!チェザーレ殿下ぁ!」
声の主には覚えがある。ヴィアナだ。
チェザーレは足を止めて、一旦膝に手を置いて俯いて息を整えた。
が、顔をあげて驚いた。
手を振りながら、チェザーレを呼ぶヴィアナが身に纏っているドレスはチェザーレがシャルノーに贈ったグリーンのドレスである。
出席の返事をしたものの、妊娠が判明すると同時にシャルノーは安静になった。
その為、仕立てたものの袖を通す事がなかったドレスである。
――何故アナがそのドレスを着ているんだ?――
既に来賓の諸外国の王族は入場し、あとはサウスノア王国の王族だけの入場になっている。チェザーレはもう一つ気が付いた。母の側妃の表情が激怒した悪魔のようになっているのだ。
「母上、どうされたのです?」
「どうもこうも!お前と言う子は。この母に恥をかかせる気なの!」
「一体何をそんなに…」
「あの子の指!あれはわたくしがわたくしの母から譲ってもらった指輪。あなたの妃になる者にと譲ったのに。シャルノーなら納得をするけれど、何をどうしたらあの娘になるの!忘れたの?貴方はあの娘の頬を打って私財の半分を失い!婚約破棄となっているのよ?」
母の側妃の声にヴィアナを見てみれば、間違いなくチェザーレがシャルノーに贈ったドレスで、指にも母から妃となる女性にと譲ってもらった指輪。気まずい初夜を過ごしたばかりに「いつか渡そう」が渡せなくなっていた。出産後に渡そうと考えていたものだ。それだけではない。結った髪の毛の中に同じく縫い込むようにされている宝飾品はチェザーレの宝飾品だ。
――どういう事なんだ?――
時間もない中、チェザーレはヴィアナの腕を引き、その場を離れるとヴィアナに問うた。
「これはどういう事だ?何故アナがこのドレスや宝飾品を?」
「何故って。妃殿下がどうぞって。離宮に行ったら湯あみまでさせてくれて、小さなお部屋でしたが貸してくださったの。そのお部屋にあった宝石箱にあったんですのよ?綺麗でしょう?」
「なっ!まさか離宮に行ったのか?そこで支度をしたと言うんじゃないだろうな」
「嫌ですわ。だって仰ったじゃありませんか。私は妹だと」
当たり前のように言うヴィアナをチェザーレは信じられないという目つきで見た。
「妃殿下はもう会場でお待ちです。入場いたしましょう?」
腕に手を回してくるヴィアナの手をチェザーレは振り払った。
「アナ、何を思っているか知らないが、勘違いをしていないか?」
「しておりませんわよ?ちゃんと言いましたよね?妹だと。これが妻にしてくれ、愛人にしてくれというのであればわたくしとて、貴族令嬢。このような場に殿下と出ようなどと思いません。ですが妹ですもの。問題がどこにありまして?」
「問題しかないだろう?わからないのか?君は王族じゃない」
「えぇ。違いますわ。王族ではありません。ただの殿下の妹ですわ。過去には王妃殿下が弟だからという子息、王弟殿下が姉だと言う令嬢を連れて入場した前例も御座います。ご存じありませんでしたの?」
「知っている。知っているがそれは国王が認めた場合だ」
「なら、国王陛下も王妃殿下もそこにいらっしゃるのですから許可を取ってくださいませ。わたくし殿下が妹だと仰るので父にも兄にもエスコートを断りましたの。1人では入場出来ませんわ」
「出来るわけがない。アナ、何を考えている」
「何も?殿下こそどうして約束を守って下さらないの?ヴィアナ嬢と呼ぶならまだしも、アナと親しみを込めてずっと呼んでくださっているのに。ダメなら合鍵とて取り上げたはずでしょう?意地悪ですわ」
チェザーレの頭の中には「詰んだ」と聞こえた気がした。
思い起こせば、シャルノーに説明をする時ですら「アナ」と呼んでいた気がする。
そして今もヴィアナが言う通りチェザーレは愛称である「アナ」と呼んだ。
離宮でドリスや使用人が驚いたのも、合点がいった。
ヴィアナが身に纏っているドレスはシャルノーの部屋にあったものだ。
使用人のいる中、勝手に取って来ることは出来ない。
――シャルノーがヴィアナに譲った?!――
全身の血が凍りつく感覚にチェザーレはその場に突っ伏し、嘔吐した。
吐いても吐いても気持ち悪さだけが体の中を走り回り、気が付けば王宮の医務室の天井が見えた。
36
お気に入りに追加
2,397
あなたにおすすめの小説
【完結】名ばかりの妻を押しつけられた公女は、人生のやり直しを求めます。2度目は絶対に飼殺し妃ルートの回避に全力をつくします。
yukiwa (旧PN 雪花)
恋愛
*タイトル変更しました。(旧題 黄金竜の花嫁~飼殺し妃は遡る~)
パウラ・ヘルムダールは、竜の血を継ぐ名門大公家の跡継ぎ公女。
この世を支配する黄金竜オーディに望まれて側室にされるが、その実態は正室の仕事を丸投げされてこなすだけの、名のみの妻だった。
しかもその名のみの妻、側室なのに選抜試験などと御大層なものがあって。生真面目パウラは手を抜くことを知らず、ついつい頑張ってなりたくもなかった側室に見事当選。
もう一人の側室候補エリーヌは、イケメン試験官と恋をしてさっさと選抜試験から引き揚げていた。
「やられた!」と後悔しても、後の祭り。仕方ないからパウラは丸投げされた仕事をこなし、こなして一生を終える。そしてご褒美にやり直しの転生を願った。
「二度と絶対、飼殺しの妃はごめんです」
そうして始まった2度目の人生、なんだか周りが騒がしい。
竜の血を継ぐ4人の青年(後に試験官になる)たちは、なぜだかみんなパウラに甘い。
後半、シリアス風味のハピエン。
3章からルート分岐します。
小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。
表紙画像はwaifulabsで作成していただきました。
https://waifulabs.com/
【完結】選ばれなかった王女は、手紙を残して消えることにした。
曽根原ツタ
恋愛
「お姉様、私はヴィンス様と愛し合っているの。だから邪魔者は――消えてくれない?」
「分かったわ」
「えっ……」
男が生まれない王家の第一王女ノルティマは、次の女王になるべく全てを犠牲にして教育を受けていた。
毎日奴隷のように働かされた挙句、将来王配として彼女を支えるはずだった婚約者ヴィンスは──妹と想いあっていた。
裏切りを知ったノルティマは、手紙を残して王宮を去ることに。
何もかも諦めて、崖から湖に飛び降りたとき──救いの手を差し伸べる男が現れて……?
★小説家になろう様で先行更新中
どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~
涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!
死んで巻き戻りましたが、婚約者の王太子が追いかけて来ます。
拓海のり
恋愛
侯爵令嬢のアリゼは夜会の時に血を吐いて死んだ。しかし、朝起きると時間が巻き戻っていた。二度目は自分に冷たかった婚約者の王太子フランソワや、王太子にべったりだった侯爵令嬢ジャニーヌのいない隣国に留学したが──。
一万字ちょいの短編です。他サイトにも投稿しています。
残酷表現がありますのでR15にいたしました。タイトル変更しました。
転生したらただの女子生徒Aでしたが、何故か攻略対象の王子様から溺愛されています
平山和人
恋愛
平凡なOLの私はある日、事故にあって死んでしまいました。目が覚めるとそこは知らない天井、どうやら私は転生したみたいです。
生前そういう小説を読みまくっていたので、悪役令嬢に転生したと思いましたが、実際はストーリーに関わらないただの女子生徒Aでした。
絶望した私は地味に生きることを決意しましたが、なぜか攻略対象の王子様や悪役令嬢、更にヒロインにまで溺愛される羽目に。
しかも、私が聖女であることも判明し、国を揺るがす一大事に。果たして、私はモブらしく地味に生きていけるのでしょうか!?
プロローグでケリをつけた乙女ゲームに、悪役令嬢は必要ない(と思いたい)
犬野きらり
恋愛
私、ミルフィーナ・ダルンは侯爵令嬢で二年前にこの世界が乙女ゲームと気づき本当にヒロインがいるか確認して、私は覚悟を決めた。
『ヒロインをゲーム本編に出さない。プロローグでケリをつける』
ヒロインは、お父様の再婚相手の連れ子な義妹、特に何もされていないが、今後が大変そうだからひとまず、ごめんなさい。プロローグは肩慣らし程度の攻略対象者の義兄。わかっていれば対応はできます。
まず乙女ゲームって一人の女の子が何人も男性を攻略出来ること自体、あり得ないのよ。ヒロインは天然だから気づかない、嘘、嘘。わかってて敢えてやってるからね、男落とし、それで成り上がってますから。
みんなに現実見せて、納得してもらう。揚げ足、ご都合に変換発言なんて上等!ヒロインと一緒の生活は、少しの発言でも悪役令嬢発言多々ありらしく、私も危ない。ごめんね、ヒロインさん、そんな理由で強制退去です。
でもこのゲーム退屈で途中でやめたから、その続き知りません。
【完結】 悪役令嬢は『壁』になりたい
tea
恋愛
愛読していた小説の推しが死んだ事にショックを受けていたら、おそらくなんやかんやあって、その小説で推しを殺した悪役令嬢に転生しました。
本来悪役令嬢が恋してヒロインに横恋慕していたヒーローである王太子には興味ないので、壁として推しを殺さぬよう陰から愛でたいと思っていたのですが……。
人を傷つける事に臆病で、『壁になりたい』と引いてしまう主人公と、彼女に助けられたことで強くなり主人公と共に生きたいと願う推しのお話☆
本編ヒロイン視点は全8話でサクッと終わるハッピーエンド+番外編
第三章のイライアス編には、
『愛が重め故断罪された無罪の悪役令嬢は、助けてくれた元騎士の貧乏子爵様に勝手に楽しく尽くします』
のキャラクター、リュシアンも出てきます☆
【完結】「聖女として召喚された女子高生、イケメン王子に散々利用されて捨てられる。傷心の彼女を拾ってくれたのは心優しい木こりでした」
まほりろ
恋愛
聖女として召喚された女子高生は、王子との結婚を餌に修行と瘴気の浄化作業に青春の全てを捧げる。
だが瘴気の浄化作業が終わると王子は彼女をあっさりと捨て、若い女に乗
り換えた。
「この世界じゃ十九歳を過ぎて独り身の女は行き遅れなんだよ!」
聖女は「青春返せーー!」と叫ぶがあとの祭り……。
そんな彼女を哀れんだ神が彼女を元の世界に戻したのだが……。
「神様登場遅すぎ! 余計なことしないでよ!」
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します。
※他サイトにも投稿しています。
※カクヨム版やpixiv版とは多少ラストが違います。
※小説家になろう版にラスト部分を加筆した物です。
※二章に王子と自称神様へのざまぁがあります。
※二章はアルファポリス先行投稿です!
※表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
※小説家になろうにて、2022/12/14、異世界転生/転移・恋愛・日間ランキング2位まで上がりました! ありがとうございます!
※感想で続編を望む声を頂いたので、続編の投稿を始めました!2022/12/17
※アルファポリス、12/15総合98位、12/15恋愛65位、12/13女性向けホット36位まで上がりました。ありがとうございました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる