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第二章~王子殿下は興味「しか」ない
ヴァレンティノは警戒する
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王家主催の夜会には自国だけではなく各国から重要な役職にある者が招かれる。
大きな国の重要人物とあらばお近づきになろうとするのは貴族の哀しい性。
自国の貴族の挨拶も終わり、諸国の大臣やその大名として招かれている者が王族に挨拶に回り始めた。
サッと背にトゥトゥーリアを隠すヴァレンティノ。
「アイツには半径3キロは距離を置いてくれ。最小限の安全圏だ」
――無理ですよね?このホール50m四方。ホールにいるという事はもうレッドゾーンです――
誰かと思えば海の向こうにある帝国の宰相閣下。
エリック・ディオン・ヨハネスだった。
「あの方が宰相閣下?お若いんですね」
「24歳の未婚でヤモメな男だが…あいつは汚いんだ」
「汚い??」
「目に入れてはいけない。リアの目には猛毒すぎる」
トゥトゥーリアはヴァレンティノにも苦手な人がいるのだなぁと新たな発見をしてしまった。人には得手不得手があるものだが、ヴァレンティノには「調理」はそれ以前の問題だという事は経験上理解しているが、「政務」や「公務」においては怖いもの知らずの完全無欠のロックンローラー。
立志伝中の人だと考えていた。
ゆっくりと近寄って来るヨハネス宰相とヴァレンティノを交互に見ると、ヴァレンティノは薄っすらと額に汗を掻いていた。
――珍しいわ!これはいつもと違った殿下が見られるかも?――
皇帝ジューダスの名代として訪れていたヨハネス宰相から距離を置こうとするヴァレンティノだったが、トゥトゥーリアは「好奇心」からヴァレンティノの袖をキュっと掴んだ。
――ファァっ!リアが私の腕をっ!?――
喜んだのもつかの間。トゥトゥーリアはヴァレンティノに「逃げちゃダメ」と呪文のように呟く。
「逃げちゃダメ。逃げちゃダメ。逃げちゃダメ」
そうなると脳内に刷り込まれた神フレーズが飛び出すのは仕方がない。
ヴァレンティノはグッと拳を握った。
「そう!逃げちゃダメだっ!超長距離でもヤツの攻撃力は半端ない。ここには耐熱光波防御盾は…私しかいないッ」
「その意気です!何か言われれば笑えばいいんです」
ヴァレンティノはどさくさに紛れて・・・のつもりは無かったのだが、トゥトゥーリアの手を握ると何故か指と指を組み合わせた恋人つなぎに進化させてきた。
――余程に姑息な手を使ってくる人だという事ね――
ヴァレンティノが警戒しているのはトゥトゥーリアにも判る。
トゥトゥーリアも握られ、指が組み合わさった手を握り返した。
「第2王子殿下におかれましてはご機嫌麗しく」
「ヨハネス殿。もう国の方は落ち着かれましたか」
「そうですね。此処に来る途中の宿屋が数件焼失しましたがほぼ・・・という所でしょうか。物騒なパパラッチにも困ったものです」
――宿屋が焼失?!気に入らないからと燃やしたの?――
先日のヴァレンティノを思い出す。パンを炙るが焼くになり燃やすになった。
あの行為は「表面パリパリ、中シットリ」のパンが食べたいという欲求からの行動だとトゥトゥーリアは考えているが、「もしかしたら、お偉いさんは欲求が高まると火遊びをする?」という結論に至りかけた。
「ご結婚をされたとお聞きしましたよ」
ヨハネス宰相の言葉にヴァレンティノの警戒が最大になるか?と思いきや‥‥。
――あれ?――
「えぇ。縁がありまして。結婚とは良いものです。ヨハネス殿も是非」
「是非と言われても相手がいないと、結婚は1人では出来ませんので。ではこれで」
拍子抜けするほどあっさりとヨハネス宰相は次の王族の元に向かって行った。
「あのぅ殿下?」
「なんだいリア」
「先程の方は腹黒いと申しますか・・・姑息な方なんですよね?」
「いや?至極真っ当で彼から国政の有り方を学ぶ事も多いんだが?」
「でも、さっき・・・汚いと・・・」
「ん?ん~?」少し考えてヴァレンティノは「あ!」小さく声を出した。
「汚い違いだな。彼は腹黒いのではなく、垢黒い。物理的に汚いんだよ。未だに彼を洗った池は魚は住めないし、噴水は汚泥層になっているんだ。この国に留学をしていたんだが家の床が汚さが理由で腐り、得体の知れない液体が下階の住人を苦しめたという逸話もあるんだ」
しかし先ほど目の前に来た時は異臭はしなかった。
――今は都会の波に洗練されたという事なの?――
トゥトゥーリアは間違っている。
都会の波に意識が洗練される事はあっても、体が洗浄されるわけではない。異臭がしなかったのは強固な垢の鱗はもう剥がされていたからだろう。
「そう言う事でしたか。いつもとは違って焦り?警戒してるみたいだったので」
「焦っては‥‥えっ?」
ヴァレンティノの表情が固まった。
――これは・・・私を意識してくれているという事なのか?――
その思いは続くトゥトゥーリアの言葉で確信に変わる。
「殿下って冷静沈着だから。嗾けてみてしまいました。ごめんなさい」
「そっ!それは‥‥私に興味を持ってくれ・・・た?」
「興味・・・。いつもとは違う殿下が見られるかも?って思いました」
「リっリア?という事は・・・私には以前から興味があった?」
「興味というよりも夫ですし、関心がない方が良かったですか?」
「いやいやいやいや!全てを知って欲しいと思っているよ。私の事で知らない事などないと断言できるほどに知って欲しい!」
――そこまで知りたくはないかな――
やり過ごそうとするトゥトゥーリアだが、ヴァレンティノは必死。
この機を逃してはならないとグイグイ来て、挙句には「先に上がろう!」と場を中座する事まで決めてしまった。
「だっダメです!」
「ダメ?そうか‥‥夜会は夜会で楽しいものだからな」
「そうではなくて・・・」
そっと壁の高い位置にある時計を指差すトゥトゥーリア。
「あと8分で割増料金の時間帯に入るので」
ヴァレンティノに新しい目標が出来た瞬間だった。
人類が夜空に瞬く星に一歩を踏み出したに等しい「奇跡の一歩」は興味を持ってくれているという今!この瞬間に匹敵する。
とっかかりが出来ればこっちのもの!
あとは時給よりも優先順位を上に!!
ヴァレンティノは新たな目標を掲げたのだった。
大きな国の重要人物とあらばお近づきになろうとするのは貴族の哀しい性。
自国の貴族の挨拶も終わり、諸国の大臣やその大名として招かれている者が王族に挨拶に回り始めた。
サッと背にトゥトゥーリアを隠すヴァレンティノ。
「アイツには半径3キロは距離を置いてくれ。最小限の安全圏だ」
――無理ですよね?このホール50m四方。ホールにいるという事はもうレッドゾーンです――
誰かと思えば海の向こうにある帝国の宰相閣下。
エリック・ディオン・ヨハネスだった。
「あの方が宰相閣下?お若いんですね」
「24歳の未婚でヤモメな男だが…あいつは汚いんだ」
「汚い??」
「目に入れてはいけない。リアの目には猛毒すぎる」
トゥトゥーリアはヴァレンティノにも苦手な人がいるのだなぁと新たな発見をしてしまった。人には得手不得手があるものだが、ヴァレンティノには「調理」はそれ以前の問題だという事は経験上理解しているが、「政務」や「公務」においては怖いもの知らずの完全無欠のロックンローラー。
立志伝中の人だと考えていた。
ゆっくりと近寄って来るヨハネス宰相とヴァレンティノを交互に見ると、ヴァレンティノは薄っすらと額に汗を掻いていた。
――珍しいわ!これはいつもと違った殿下が見られるかも?――
皇帝ジューダスの名代として訪れていたヨハネス宰相から距離を置こうとするヴァレンティノだったが、トゥトゥーリアは「好奇心」からヴァレンティノの袖をキュっと掴んだ。
――ファァっ!リアが私の腕をっ!?――
喜んだのもつかの間。トゥトゥーリアはヴァレンティノに「逃げちゃダメ」と呪文のように呟く。
「逃げちゃダメ。逃げちゃダメ。逃げちゃダメ」
そうなると脳内に刷り込まれた神フレーズが飛び出すのは仕方がない。
ヴァレンティノはグッと拳を握った。
「そう!逃げちゃダメだっ!超長距離でもヤツの攻撃力は半端ない。ここには耐熱光波防御盾は…私しかいないッ」
「その意気です!何か言われれば笑えばいいんです」
ヴァレンティノはどさくさに紛れて・・・のつもりは無かったのだが、トゥトゥーリアの手を握ると何故か指と指を組み合わせた恋人つなぎに進化させてきた。
――余程に姑息な手を使ってくる人だという事ね――
ヴァレンティノが警戒しているのはトゥトゥーリアにも判る。
トゥトゥーリアも握られ、指が組み合わさった手を握り返した。
「第2王子殿下におかれましてはご機嫌麗しく」
「ヨハネス殿。もう国の方は落ち着かれましたか」
「そうですね。此処に来る途中の宿屋が数件焼失しましたがほぼ・・・という所でしょうか。物騒なパパラッチにも困ったものです」
――宿屋が焼失?!気に入らないからと燃やしたの?――
先日のヴァレンティノを思い出す。パンを炙るが焼くになり燃やすになった。
あの行為は「表面パリパリ、中シットリ」のパンが食べたいという欲求からの行動だとトゥトゥーリアは考えているが、「もしかしたら、お偉いさんは欲求が高まると火遊びをする?」という結論に至りかけた。
「ご結婚をされたとお聞きしましたよ」
ヨハネス宰相の言葉にヴァレンティノの警戒が最大になるか?と思いきや‥‥。
――あれ?――
「えぇ。縁がありまして。結婚とは良いものです。ヨハネス殿も是非」
「是非と言われても相手がいないと、結婚は1人では出来ませんので。ではこれで」
拍子抜けするほどあっさりとヨハネス宰相は次の王族の元に向かって行った。
「あのぅ殿下?」
「なんだいリア」
「先程の方は腹黒いと申しますか・・・姑息な方なんですよね?」
「いや?至極真っ当で彼から国政の有り方を学ぶ事も多いんだが?」
「でも、さっき・・・汚いと・・・」
「ん?ん~?」少し考えてヴァレンティノは「あ!」小さく声を出した。
「汚い違いだな。彼は腹黒いのではなく、垢黒い。物理的に汚いんだよ。未だに彼を洗った池は魚は住めないし、噴水は汚泥層になっているんだ。この国に留学をしていたんだが家の床が汚さが理由で腐り、得体の知れない液体が下階の住人を苦しめたという逸話もあるんだ」
しかし先ほど目の前に来た時は異臭はしなかった。
――今は都会の波に洗練されたという事なの?――
トゥトゥーリアは間違っている。
都会の波に意識が洗練される事はあっても、体が洗浄されるわけではない。異臭がしなかったのは強固な垢の鱗はもう剥がされていたからだろう。
「そう言う事でしたか。いつもとは違って焦り?警戒してるみたいだったので」
「焦っては‥‥えっ?」
ヴァレンティノの表情が固まった。
――これは・・・私を意識してくれているという事なのか?――
その思いは続くトゥトゥーリアの言葉で確信に変わる。
「殿下って冷静沈着だから。嗾けてみてしまいました。ごめんなさい」
「そっ!それは‥‥私に興味を持ってくれ・・・た?」
「興味・・・。いつもとは違う殿下が見られるかも?って思いました」
「リっリア?という事は・・・私には以前から興味があった?」
「興味というよりも夫ですし、関心がない方が良かったですか?」
「いやいやいやいや!全てを知って欲しいと思っているよ。私の事で知らない事などないと断言できるほどに知って欲しい!」
――そこまで知りたくはないかな――
やり過ごそうとするトゥトゥーリアだが、ヴァレンティノは必死。
この機を逃してはならないとグイグイ来て、挙句には「先に上がろう!」と場を中座する事まで決めてしまった。
「だっダメです!」
「ダメ?そうか‥‥夜会は夜会で楽しいものだからな」
「そうではなくて・・・」
そっと壁の高い位置にある時計を指差すトゥトゥーリア。
「あと8分で割増料金の時間帯に入るので」
ヴァレンティノに新しい目標が出来た瞬間だった。
人類が夜空に瞬く星に一歩を踏み出したに等しい「奇跡の一歩」は興味を持ってくれているという今!この瞬間に匹敵する。
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