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慰謝料会談
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夜会から1週間。国王の頭痛は酷くなるばかりである。頭痛だけではない。
何か緊張の糸がプツンと切れてしまうのとは真逆に全身の至る部分に糸が巻かれ四方八方に引きちぎられるのではないかと思うほどに全身も緊張してしまっている。
「陛下、お通し致しますか」
従者の声にその糸が更に引く力を強めるか、はたまた断ち切られるのか。その瞬間が来たと国王は言いようのない焦りで全身から汗が噴き出た。それは隣にいる王妃も同様である。
やってきたのはアルトーレ侯爵夫妻。
第三者の目からこの場を見ればどちらの立場が上なのか判らない程である。
「この度は…まことに申し訳ない」
「本当に、本当にごめんなさいっ」
非公式とはいえ頭を下げる国王夫妻に薄っすらと笑みを浮かべるアルトーレ侯爵夫妻。
「謝罪は小出しではなくまとめて…のほうが良いのではないでしょうか」
あの場には全議員が揃っていた。王子、王太子の婚約には議会の評決が必要。カ―セルの行動は議会を蔑ろにし、後ろ足で砂をかけたも同義。
遠回しに議会で皆の前にて正式に謝罪しろと言っているのだ。
王に向かっての臣下の言葉とは思えない発言だが、ここで抑えなければならない。
王に取り目の前の2人の後ろには逆立ちをしても敵うはずがない帝国が付いているのだ。
侯爵夫人の父は帝国の前宰相、兄は現宰相、弟は総務大臣だがその妻は皇帝の実妹。
怒らせれば一溜りもなく隣にいる妻と仲良く断頭台で首が物理的に飛ぶだろう。
「面倒な事は早々に終わらせたいとこちらは考えているのですよ。陛下」
陛下と最後に呼ばれた声にハートマークが付いているほど高揚した声に背筋が冷える。
「い、慰謝料は当然王家が払う。それで許してはくれないだろうか」
「慰謝料ですか‥‥私に可愛い娘の傷心した金を提示しろと…酷な事を仰る」
「そんなつもりではない。だが…一般的にだな」
「陛下、陛下は王家の人間。当然カ―セル殿下も王家の人間、一般的などとご自分を卑下されては民に示しがつきません。王家は破格の対応をすると心意気を見せて頂きたい」
アルトーレ侯爵家が爵位を放棄し帝国に移住する事だけななんとか避けたい。
勝手に移住したと言う言い訳はカ―セルがやらかしたあとでは無理やりなこじ付けにしかならない。帝国や隣国がそれで納得するとは到底思えない。
帝国へ侯爵家が移住すればあの侯爵領が手に入るなどと甘い物ではない。
移住イコール帝国の侵攻を意味する。この国ごと消滅するのだ。
「当家としましては、慰謝料の代わりに今年から向こう3年の税を免除頂きたい」
「なっなんとっ?!」
巨額の支払いは必要がなくなる。ただ、その巨額の費用もどこから出るのかと言えば国庫。
そしてその国庫にあるほとんどの金は目の前のアルトーレ侯爵家が納税したものである。
「だ、だが何故3年なのだ?」
「娘の婚約期間が3年ですので。良かったですね。これが5年だったら間違いなく国が傾く」
国王は生唾を飲み込んだ。侯爵の言う通りである。
侯爵家の納めている税で成り立っていると言っても過言ではないこの国の財政である。
正直、3年も納税が止まるのは非常に厳しい状態になる。
だが3年なら…3年と言う期間を限定しているのなら侯爵家以外の税収は例年の3割ほどは有る。
3年なら備蓄している分と国債の発行で多少は事業の規模を抑えるだけで乗り切れる。
だが国債を発行すると言う事は3年目で発行した国債の利率を確定せねばならない。
その時に、元本割れするような国債は誰も買わなくなる。
3年目で元本割れが起こるとなれば下手をするとその時点で解約する者が出てくるだろう。
しかし、税収を4年目から侯爵家の納税が復活とあればそれを見越して利率を設定できるため取り付け騒ぎのような事は起こらないだろう。
侯爵の言う【王家は一般的なものではない】という言葉の意味がここにある。
一般的には自分の資産から慰謝料を払うものであるが、一般的でない王家なら許される?
いや、許すのだ。自分は国王だ。言葉一つが重くなんなら勅令を出せばいい。
「わかった。本年、来年、再来年の侯爵家の税は免除。それでいいだろうか」
「大変に僥倖」
「あと、両陛下。お判りだとは思いますが今後何があっても当家と王家、二度と姻戚の関係は持ちません。よろしいですか?あぁ、いえ念のためですわ」
「それは勿論。これ以上の迷惑はかけられない」
「良かったですわ。当家としましては殿下のお相手もどうこうと個人的に口を出すつもりは毛頭御座いません。議会においては評決に従うまで。ですので王家の方も当家の娘の婚姻についての口出しは無用…いえ、御法度。よろしいかしら?」
「勿論だ。そんな事。エリザベート嬢の婚姻には後日報告で構わない。誰が相手でも祝福しよう」
「良かったですわ。2度目は親族会議を開かねばなりませんもの」
ホホホと扇で口元を隠し、笑い声をあげる侯爵夫人。
愚かな国王である。たった二言三言で焦るあまりに正しい対処法を見失った。
国王とて息子の失態による慰謝料は当然私財から払うものである。
これで【勅命】を出す以外に道がなくなった。税収なのだから議会で【勅令】を出す。
国王だけでなく王家の信用、信頼は今も下降線だが地に落ち突き抜けるだろう。
廊下を歩く侯爵夫妻。従者に告げた。
「首尾は上々。手続きを始めてくれ」
「畏まりました」
侯爵は、侯爵領を帝国の大使館に売買する手続きを始める。売買の日は今年の税収が決まる3か月後である。石橋を叩くなら4か月後だ。今すぐでは非常に問題がある。
国際法により「土地の売買」は税収に対しての評価額とすると明記されている。
つまり今年の税収がゼロと確定すれば二束三文の土地だと言う事になる。
売買価格は最低金額でいいのだ。1ペルに税金は掛けられない。(1ペル=1円)
そして大使館の土地となれば国土であって国土ではない。
そこは国内にある外国で【治外法権】となり【不可侵】の地となるのだ。
実質帝国の領土と言っても過言ではない。
個人的な売買であるため国王の認可は必要がない。気がついた時は侯爵領への立ち入りは国王ですら帝国に伺いを立てなければ出来なくなる。
侯爵夫妻は笑いが止まらない。
「帰りにエリザベートが好きな氷菓子でも買っていきましょうか」
「そうだね。あの子は氷菓子に目がない。またキーンとこめかみを押えるかな?」
「ふふっ。それもまた可愛いのよ?その時に口元みてごらんなさいな。萌えるわ」
「君はそんな所まで‥‥さすがだね」
「だって、母親ですもの。ウフフ」
何か緊張の糸がプツンと切れてしまうのとは真逆に全身の至る部分に糸が巻かれ四方八方に引きちぎられるのではないかと思うほどに全身も緊張してしまっている。
「陛下、お通し致しますか」
従者の声にその糸が更に引く力を強めるか、はたまた断ち切られるのか。その瞬間が来たと国王は言いようのない焦りで全身から汗が噴き出た。それは隣にいる王妃も同様である。
やってきたのはアルトーレ侯爵夫妻。
第三者の目からこの場を見ればどちらの立場が上なのか判らない程である。
「この度は…まことに申し訳ない」
「本当に、本当にごめんなさいっ」
非公式とはいえ頭を下げる国王夫妻に薄っすらと笑みを浮かべるアルトーレ侯爵夫妻。
「謝罪は小出しではなくまとめて…のほうが良いのではないでしょうか」
あの場には全議員が揃っていた。王子、王太子の婚約には議会の評決が必要。カ―セルの行動は議会を蔑ろにし、後ろ足で砂をかけたも同義。
遠回しに議会で皆の前にて正式に謝罪しろと言っているのだ。
王に向かっての臣下の言葉とは思えない発言だが、ここで抑えなければならない。
王に取り目の前の2人の後ろには逆立ちをしても敵うはずがない帝国が付いているのだ。
侯爵夫人の父は帝国の前宰相、兄は現宰相、弟は総務大臣だがその妻は皇帝の実妹。
怒らせれば一溜りもなく隣にいる妻と仲良く断頭台で首が物理的に飛ぶだろう。
「面倒な事は早々に終わらせたいとこちらは考えているのですよ。陛下」
陛下と最後に呼ばれた声にハートマークが付いているほど高揚した声に背筋が冷える。
「い、慰謝料は当然王家が払う。それで許してはくれないだろうか」
「慰謝料ですか‥‥私に可愛い娘の傷心した金を提示しろと…酷な事を仰る」
「そんなつもりではない。だが…一般的にだな」
「陛下、陛下は王家の人間。当然カ―セル殿下も王家の人間、一般的などとご自分を卑下されては民に示しがつきません。王家は破格の対応をすると心意気を見せて頂きたい」
アルトーレ侯爵家が爵位を放棄し帝国に移住する事だけななんとか避けたい。
勝手に移住したと言う言い訳はカ―セルがやらかしたあとでは無理やりなこじ付けにしかならない。帝国や隣国がそれで納得するとは到底思えない。
帝国へ侯爵家が移住すればあの侯爵領が手に入るなどと甘い物ではない。
移住イコール帝国の侵攻を意味する。この国ごと消滅するのだ。
「当家としましては、慰謝料の代わりに今年から向こう3年の税を免除頂きたい」
「なっなんとっ?!」
巨額の支払いは必要がなくなる。ただ、その巨額の費用もどこから出るのかと言えば国庫。
そしてその国庫にあるほとんどの金は目の前のアルトーレ侯爵家が納税したものである。
「だ、だが何故3年なのだ?」
「娘の婚約期間が3年ですので。良かったですね。これが5年だったら間違いなく国が傾く」
国王は生唾を飲み込んだ。侯爵の言う通りである。
侯爵家の納めている税で成り立っていると言っても過言ではないこの国の財政である。
正直、3年も納税が止まるのは非常に厳しい状態になる。
だが3年なら…3年と言う期間を限定しているのなら侯爵家以外の税収は例年の3割ほどは有る。
3年なら備蓄している分と国債の発行で多少は事業の規模を抑えるだけで乗り切れる。
だが国債を発行すると言う事は3年目で発行した国債の利率を確定せねばならない。
その時に、元本割れするような国債は誰も買わなくなる。
3年目で元本割れが起こるとなれば下手をするとその時点で解約する者が出てくるだろう。
しかし、税収を4年目から侯爵家の納税が復活とあればそれを見越して利率を設定できるため取り付け騒ぎのような事は起こらないだろう。
侯爵の言う【王家は一般的なものではない】という言葉の意味がここにある。
一般的には自分の資産から慰謝料を払うものであるが、一般的でない王家なら許される?
いや、許すのだ。自分は国王だ。言葉一つが重くなんなら勅令を出せばいい。
「わかった。本年、来年、再来年の侯爵家の税は免除。それでいいだろうか」
「大変に僥倖」
「あと、両陛下。お判りだとは思いますが今後何があっても当家と王家、二度と姻戚の関係は持ちません。よろしいですか?あぁ、いえ念のためですわ」
「それは勿論。これ以上の迷惑はかけられない」
「良かったですわ。当家としましては殿下のお相手もどうこうと個人的に口を出すつもりは毛頭御座いません。議会においては評決に従うまで。ですので王家の方も当家の娘の婚姻についての口出しは無用…いえ、御法度。よろしいかしら?」
「勿論だ。そんな事。エリザベート嬢の婚姻には後日報告で構わない。誰が相手でも祝福しよう」
「良かったですわ。2度目は親族会議を開かねばなりませんもの」
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愚かな国王である。たった二言三言で焦るあまりに正しい対処法を見失った。
国王とて息子の失態による慰謝料は当然私財から払うものである。
これで【勅命】を出す以外に道がなくなった。税収なのだから議会で【勅令】を出す。
国王だけでなく王家の信用、信頼は今も下降線だが地に落ち突き抜けるだろう。
廊下を歩く侯爵夫妻。従者に告げた。
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侯爵は、侯爵領を帝国の大使館に売買する手続きを始める。売買の日は今年の税収が決まる3か月後である。石橋を叩くなら4か月後だ。今すぐでは非常に問題がある。
国際法により「土地の売買」は税収に対しての評価額とすると明記されている。
つまり今年の税収がゼロと確定すれば二束三文の土地だと言う事になる。
売買価格は最低金額でいいのだ。1ペルに税金は掛けられない。(1ペル=1円)
そして大使館の土地となれば国土であって国土ではない。
そこは国内にある外国で【治外法権】となり【不可侵】の地となるのだ。
実質帝国の領土と言っても過言ではない。
個人的な売買であるため国王の認可は必要がない。気がついた時は侯爵領への立ち入りは国王ですら帝国に伺いを立てなければ出来なくなる。
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