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第21話 初めての共同作業
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「どうしたらいいかな。ジョゼフィーヌとは全然違う…。ジョゼフィーヌは僕がしてあげなきゃって思ってて。守れるのは僕だけだと思ってて…。でもリエは違う。なんて言うか…してあげなくちゃじゃなくて、一緒にって思えるんだ。だから本宅に来て一緒に何か出来ればなって・・・どこで間違っちゃったかな。こんな事考えるのが間違いなのかな」
「間違ってませんよ。若旦那様。それをちゃんと言うんです。初日に大コケしてるんですから恥ずかしいモノなんて何もありません。嫌われた数字が増えたっていいじゃないですか。無関心だと嫌われる事もないんです」
「うん。好かれる事もないけどね」
「だからです。こそこそ覗きをするんじゃなく、格好つけるんじゃなくありのままの若旦那様を見てもらうんです。そしてこれ大事です!奥様の気持ちを否定してはいけません」
「否定?してないよ!」
「ですがここは不自由な小屋。少なくとも奥様はそう思っていません。奥様はここの生活を楽しんでおられます。若旦那様からすれば食事は取りに行かねばならないし、雨漏りもするし不便だと思うでしょうが、奥様はそれも楽しんでいるんです。畑だって自分でてづから畝を作り野菜を植える。手間をかけるから少し葉が伸びると嬉しいんです。お茶だって…奥様の野草茶は使用人には大好評なんです。それをお茶を買ってきてしまうなんて。シェフの前で他家のシェフが作った料理を絶賛するようなものですよ」
「そうか…僕はリエを否定しちゃってたんだ…。また謝らないと」
「是非そうなさいませ。ただ、先輩の男として、夫としてこれだけは言っておきます。変に取り繕ったり言い訳をしない。情けないとこもあるんだよとありのままを見せるのが大事なんです。女性は万物の神。広い心で受け入れてくれますよ」
フレッドは背中にブリュエットの気配を感じ取り、オクタヴィアンの肩を優しく叩くと立ち上がり「道具を片付けますので」と言い残し去って行った。
残されたのはグスグスと鼻をすするオクタヴィアン。
腕で涙を拭い、「はぁー」溜息と共に顔をあげると目の前にブリュエットがいた。
「あ‥‥目にゴミ・・・」言いかけてフレッドの言葉を思い出す。
良くも悪くも他者の言葉を受け入れてしまうオクタヴィアンは正直に言った。
「君を怒らせたと思って、自分の不甲斐なさに泣いてしまった」
「そうですか…。まだお帰りになってなかったんですね」
「うん…すまなかった。自分の考えだけで決めつけて君の想いを否定してしまった」
また深々と頭を下げるオクタヴィアン。今回は立っておらず座っているので胡坐をかいた姿勢から勢いよく頭をさげたので額と床が当たるゴツ!っと音がした。
「貴方は謝ってばかりです。この謝罪は受け入れます」
「ありがとう・・・って事は前回の分は?」
「言いましたでしょう?あの日の貴方は正常な思考が出来る状態じゃなかったんです」
「だとしてもだ。すまな――」
「もう無しです。余りに謝罪ばかりだと謝罪される事に怒ってしまいますよ?さ、立ってください。お茶を淹れます」
視線の高さからするとオクタヴィアンの目の前にはブリュエットの持つ籠が見える。
「えぇっと…この籠は?」
「あぁ、これは野草です。茶葉になるんですよ。土がついているので洗わないとまだ茶葉にはなりませんけど」
「なら手伝うよ。洗わないといけないんだろう?洗いながらでも話は出来る」
「でも・・・」
「洗い方が判らないから教えてくれると有難い。えぇっとだな…君っ‥君がしてる事がどんなことなのか知りたいんだ。なら一緒にやってみるのが手っ取り早い。足手まといにはなると思うが…」
「良いんですか?手が汚れますよ?」
「洗うのに汚れるのか?!それは是非ともやってみたいな」
――あぁなるほど。本当に・・・なんて言うか――
ミモザの言う通り、オクタヴィアンは良くも悪くも素直なのだ。
ブリュエットのように色んな感情をぶつけられる中で育ったわけではないので純粋とも言える。
それが次期公爵として良いか悪いかも別。人間としてオクタヴィアンはとても純情なのだと思えた。
オクタヴィアンは水は井戸から汲み上げる事は知っているが、汲み上げた事はない。そういうのは使用人の仕事でさせては貰えなかった。
「この桶を放り込むのか?この中に?」
「そうですよ。で、ロープを引くんです。そしたら水の入った桶が上がってきます」
「面白そうだな。やってみるよ」
言われるがままに井戸の中に桶を放り込み、底の方で水の音がするとオクタヴィアンはブリュエットの方を振り向いて「音がした!」と嬉しそうな顔をする。
――くわぁ!!美丈夫って笑うと攻撃力半端ないわ――
ロープを引き、本当に桶に水が入っているとなると井戸のへりに身を乗り出してしまった。
「落ちます!落ちます!」
「あはっ。。君にだけじゃなく井戸にまで落ちたらいい笑い者だな」
「は?」
「言っただろう。僕・・・私は君とちゃんとした夫婦になりたいんだ」
「初耳ですけど…あれ?聞いたかしら??それよりもちゃんとした夫婦ってなんです?」
「・・・・」
ちゃんとした夫婦・・・オクタヴィアンは漠然と思っていたが改めて問われてみると答えられない。両親は政略結婚でオクタヴィアンと他に弟と妹を「決まりだ」と作ったけれど親子なのは血が繋がっているだけで親子らしい思い出は何1つない。
弟は3歳で父親の弟、つまり叔父に子が出来ない事が解り養子に出された。妹は長く一緒に住んだが3年前に他家に嫁いで里帰りなどは一度もしていない。
両親も夫婦なのは書類上だけで、共に出席をするのはどうしても外せない夜会や会合。屋敷の中では同居人で離れに行くことは厳しく禁じられてしまっていたので、そこにそれぞれが愛人を連れ込んで楽しんでいると知った時は嫌悪感さえ覚えた。
「どうされました?」
「いや…言った手前なんだがちゃんとした夫婦って何だろうなって。子供を作れば夫婦‥だとすれば養子を迎えた叔父夫婦は夫婦じゃないってことになるし…書類上だけなら敷地内別居している僕たちと基本同じ屋根の下で暮らしている両親は違うし‥」
「違ってていいんじゃないですか?夫婦の数だけ ”ちゃんと” がある。それでいいんじゃないですか?」
オクタヴィアンは目から鱗が落ちた。
なんでも定義に当てはめる訳じゃなく、誰かと同じじゃなくてもイイ。それでいいんだと思うと楽しくなった。
別の桶に汲みあげた水を移すとしゃがみ込んで籠から野草を取り出したブリュエットに「はい」と手渡されて慌てて向かいにしゃがみ込んでブリュエットと同じように桶の中で野草を振って土を軽く落とす。
作業をしながらブリュエットはオクタヴィアンに話しかけた。
「私は仕事で花嫁の代役をして、公爵家の見栄の為に結婚をする事になりました。個人的にはヤダなって思いましたけど、考え方を変えました」
「そうだよな‥知らない男と結婚だなんて。そんな仕事があるのも僕は初めて知ったよ」
「色んな事が出来るって点では・・・こうやって生き抜ける力も備わったので悪い事ばかりじゃないかなぁ」
「ポジティブなんだね。僕ならきっと・・・投げ出してるかも知れない」
「そうですか?仕事だったら若旦那様も出来ると思いますよ」
パシャンと音がする。オクタヴィアンは桶の中でブリュエットの手を掴んだ。
「あ…突然ごめん…出来れば名前で呼んでほしい。そ、それでっリエって呼んでいいかなっ」
――は?なんでリエ――
また沈黙が流れた。
「間違ってませんよ。若旦那様。それをちゃんと言うんです。初日に大コケしてるんですから恥ずかしいモノなんて何もありません。嫌われた数字が増えたっていいじゃないですか。無関心だと嫌われる事もないんです」
「うん。好かれる事もないけどね」
「だからです。こそこそ覗きをするんじゃなく、格好つけるんじゃなくありのままの若旦那様を見てもらうんです。そしてこれ大事です!奥様の気持ちを否定してはいけません」
「否定?してないよ!」
「ですがここは不自由な小屋。少なくとも奥様はそう思っていません。奥様はここの生活を楽しんでおられます。若旦那様からすれば食事は取りに行かねばならないし、雨漏りもするし不便だと思うでしょうが、奥様はそれも楽しんでいるんです。畑だって自分でてづから畝を作り野菜を植える。手間をかけるから少し葉が伸びると嬉しいんです。お茶だって…奥様の野草茶は使用人には大好評なんです。それをお茶を買ってきてしまうなんて。シェフの前で他家のシェフが作った料理を絶賛するようなものですよ」
「そうか…僕はリエを否定しちゃってたんだ…。また謝らないと」
「是非そうなさいませ。ただ、先輩の男として、夫としてこれだけは言っておきます。変に取り繕ったり言い訳をしない。情けないとこもあるんだよとありのままを見せるのが大事なんです。女性は万物の神。広い心で受け入れてくれますよ」
フレッドは背中にブリュエットの気配を感じ取り、オクタヴィアンの肩を優しく叩くと立ち上がり「道具を片付けますので」と言い残し去って行った。
残されたのはグスグスと鼻をすするオクタヴィアン。
腕で涙を拭い、「はぁー」溜息と共に顔をあげると目の前にブリュエットがいた。
「あ‥‥目にゴミ・・・」言いかけてフレッドの言葉を思い出す。
良くも悪くも他者の言葉を受け入れてしまうオクタヴィアンは正直に言った。
「君を怒らせたと思って、自分の不甲斐なさに泣いてしまった」
「そうですか…。まだお帰りになってなかったんですね」
「うん…すまなかった。自分の考えだけで決めつけて君の想いを否定してしまった」
また深々と頭を下げるオクタヴィアン。今回は立っておらず座っているので胡坐をかいた姿勢から勢いよく頭をさげたので額と床が当たるゴツ!っと音がした。
「貴方は謝ってばかりです。この謝罪は受け入れます」
「ありがとう・・・って事は前回の分は?」
「言いましたでしょう?あの日の貴方は正常な思考が出来る状態じゃなかったんです」
「だとしてもだ。すまな――」
「もう無しです。余りに謝罪ばかりだと謝罪される事に怒ってしまいますよ?さ、立ってください。お茶を淹れます」
視線の高さからするとオクタヴィアンの目の前にはブリュエットの持つ籠が見える。
「えぇっと…この籠は?」
「あぁ、これは野草です。茶葉になるんですよ。土がついているので洗わないとまだ茶葉にはなりませんけど」
「なら手伝うよ。洗わないといけないんだろう?洗いながらでも話は出来る」
「でも・・・」
「洗い方が判らないから教えてくれると有難い。えぇっとだな…君っ‥君がしてる事がどんなことなのか知りたいんだ。なら一緒にやってみるのが手っ取り早い。足手まといにはなると思うが…」
「良いんですか?手が汚れますよ?」
「洗うのに汚れるのか?!それは是非ともやってみたいな」
――あぁなるほど。本当に・・・なんて言うか――
ミモザの言う通り、オクタヴィアンは良くも悪くも素直なのだ。
ブリュエットのように色んな感情をぶつけられる中で育ったわけではないので純粋とも言える。
それが次期公爵として良いか悪いかも別。人間としてオクタヴィアンはとても純情なのだと思えた。
オクタヴィアンは水は井戸から汲み上げる事は知っているが、汲み上げた事はない。そういうのは使用人の仕事でさせては貰えなかった。
「この桶を放り込むのか?この中に?」
「そうですよ。で、ロープを引くんです。そしたら水の入った桶が上がってきます」
「面白そうだな。やってみるよ」
言われるがままに井戸の中に桶を放り込み、底の方で水の音がするとオクタヴィアンはブリュエットの方を振り向いて「音がした!」と嬉しそうな顔をする。
――くわぁ!!美丈夫って笑うと攻撃力半端ないわ――
ロープを引き、本当に桶に水が入っているとなると井戸のへりに身を乗り出してしまった。
「落ちます!落ちます!」
「あはっ。。君にだけじゃなく井戸にまで落ちたらいい笑い者だな」
「は?」
「言っただろう。僕・・・私は君とちゃんとした夫婦になりたいんだ」
「初耳ですけど…あれ?聞いたかしら??それよりもちゃんとした夫婦ってなんです?」
「・・・・」
ちゃんとした夫婦・・・オクタヴィアンは漠然と思っていたが改めて問われてみると答えられない。両親は政略結婚でオクタヴィアンと他に弟と妹を「決まりだ」と作ったけれど親子なのは血が繋がっているだけで親子らしい思い出は何1つない。
弟は3歳で父親の弟、つまり叔父に子が出来ない事が解り養子に出された。妹は長く一緒に住んだが3年前に他家に嫁いで里帰りなどは一度もしていない。
両親も夫婦なのは書類上だけで、共に出席をするのはどうしても外せない夜会や会合。屋敷の中では同居人で離れに行くことは厳しく禁じられてしまっていたので、そこにそれぞれが愛人を連れ込んで楽しんでいると知った時は嫌悪感さえ覚えた。
「どうされました?」
「いや…言った手前なんだがちゃんとした夫婦って何だろうなって。子供を作れば夫婦‥だとすれば養子を迎えた叔父夫婦は夫婦じゃないってことになるし…書類上だけなら敷地内別居している僕たちと基本同じ屋根の下で暮らしている両親は違うし‥」
「違ってていいんじゃないですか?夫婦の数だけ ”ちゃんと” がある。それでいいんじゃないですか?」
オクタヴィアンは目から鱗が落ちた。
なんでも定義に当てはめる訳じゃなく、誰かと同じじゃなくてもイイ。それでいいんだと思うと楽しくなった。
別の桶に汲みあげた水を移すとしゃがみ込んで籠から野草を取り出したブリュエットに「はい」と手渡されて慌てて向かいにしゃがみ込んでブリュエットと同じように桶の中で野草を振って土を軽く落とす。
作業をしながらブリュエットはオクタヴィアンに話しかけた。
「私は仕事で花嫁の代役をして、公爵家の見栄の為に結婚をする事になりました。個人的にはヤダなって思いましたけど、考え方を変えました」
「そうだよな‥知らない男と結婚だなんて。そんな仕事があるのも僕は初めて知ったよ」
「色んな事が出来るって点では・・・こうやって生き抜ける力も備わったので悪い事ばかりじゃないかなぁ」
「ポジティブなんだね。僕ならきっと・・・投げ出してるかも知れない」
「そうですか?仕事だったら若旦那様も出来ると思いますよ」
パシャンと音がする。オクタヴィアンは桶の中でブリュエットの手を掴んだ。
「あ…突然ごめん…出来れば名前で呼んでほしい。そ、それでっリエって呼んでいいかなっ」
――は?なんでリエ――
また沈黙が流れた。
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