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本編
20・天邪鬼な王子
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「おわっ!!まさか…ティグリス?」
「そうだが?ニック。ちょっと背が伸びたのか?」
「ちょっとになるのかな…あの時125セルトだったが50セルトも伸びて175セルトになったぞ」
「やるじゃねぇか。俺もそのくらいだ。今は187セルトだがな」
「全然、お前の方が伸びてるじゃないか」
「当たり前だ。俺は伸びしろの塊だからな。ヘヘン」
エカテリニに呼ばれたニキフォロスとティグリス。似たような体格の少年二人は8年間の生き方が変わると同じ部分が瞳の色と髪の色になってしまった。
扉の前の2人がなかなか入ってこない事にエカテリニは扉を開けた。
「廊下でごちゃごちゃ言わない。早くお入りなさい」
「母上…はい…」
「へぇ~ぃ」
部屋の中には誰もいない。エカテリニだけである。大事な話だと言うので他にも誰かがいるだろうと考えていた2人は拍子抜けした。
「おかけなさい。立っていると首が痛いわ」
「王妃殿下、痛風?」
「ティグリス、それ違うから!ほら、座れよ」
3人がソファに腰掛けると、また扉がノックされる。エカテリニの返事に扉が開くとソフィアとパスティーナが部屋に入ってきた。
それぞれの婚約者の隣に腰を下ろすと、何故か座った4人は高さが同じになった。
「立ってもそれくらいだと良いのにねぇ」
「王妃様、それは禁句で御座いますわ」
「うふふ。そうね。ところで2人のうちどちらかに――」
「はいはい!俺がやる。もう俺しかいないでしょ?」
「そうだな、ティグリスが国王になったら毎日が楽しそうだ」
エカテリニはティグリスが玉座を欲した事に大いに驚いた。
ニキフォロスは固辞するかも知れないとは考えていたが、ティグリスがここまで乗り気であった事に驚いたのだ。
「辺境に行ってからはずっと考えてたんだ。国を作るのも鳥の巣を作るのも手間暇かけるんだから一緒だよなって」
「そうなの?でも鳥の巣とは少し違うのよ?」
「いやいや、王妃殿下。もう明けても暮れても国王になったらどうしようかなってずっと考えてたんだ。俺って母親も周りに迷惑かけっ放しだったし、なんていうか俺も辺境に逃げたクチだからどうやって恩返ししようかなって夜も眠れなくて毎朝寝坊してたんだよ」
「えっ?えっ?眠れないのに朝寝坊?どういう事なの?」
「ぎゃおっ!」
困惑するエカテリニにお尻をソフィアにギュっと抓られたニキフォロスが声を上げた。
ニキフォロスとティグリスの間で話は出来ていたのだ。
国王にはニキフォロス。王弟は置かずにティグリスは臣籍降下、いや平民を望んだ。
「新しい国の形を作ろうと思うんです。心の拠り所でしかない王家は僕の代で終わってもいいんじゃないかと。国境を接していない大陸の端の国ではもう身分と言う制度もないんです。文化も流れ込んできているから母上が国王代理をする事にも民衆は反発もなかったでしょう?」
「そうそう。疫病もさ。身分とか領地の収益とか取っ払っていれば、持ち込んだところで取引する相手もいなかったと思うぜ。自分の所で薬を囲い込もうとするから効果もない薬が疫病とセットで入ってくるんだ。身分も関係なく出来るものが薬を作ったり患者を診たりすればいい。国王だってそのうち民衆の中から交代制で選べばいいんだよ。俺はその為に、王族でも平民として生きていけると示したいんだ」
「あなた達、それでいいの?」
エカテリニはソフィアとパスティーナに問いかけた。
ソフィアは言った。
「ニキフォロス様がこうしたいと言うのなら、お手伝いをするだけです」
「生活に困ったら鳥で音楽隊でも作りますわ」
こうして、ニキフォロスは即位に向けて、ティグリスは平民となるための道を歩き始めた。王子でいられるのはニキフォロスが即位するまでの間である。
☆~☆
「フィー。僕と結婚してくれますか?」
「趣味のように教える事は御座いませんが、わたくしで良ければ」
ソフィアの実家であるカシム公爵家はソフィアの弟が後を継ぐ。だがまだ15歳のため弟が当主となる日まではソフィアは嫁がずに側で見守る事にした。
ニキフォロスは6年後、25歳で即位をしそれまで王家や貴族が所有していた領を解体。最後の国王となった。爵位の撤廃は結局出来なかったが、それでも62歳で亡くなる頃に爵位は単なる名誉的な肩書でしかなくなり、民衆から代表として首相を選び、民衆が統治していく共和国への礎を作った。
妻は生涯ソフィアただ一人で、2男2女に恵まれる。
仲睦まじい夫婦は先にニキフォロスが神の御許に旅立った後、ソフィアは82歳で永遠の眠りにつくまでニキフォロスの後を引き継ぐと同時に女性の地位向上に向けての活動も行った。
☆~☆
「殿下!殿下!お久しぶりで御座いますよぅ~」
「あ、ジップル!うわぁ背が縮んだ?」
「怖い事言わないでください。まだ40代ですから。殿下のお身丈が伸びたんですよ。こんなに小さくて生意気な子供だったのに。懐かしいですねぇ」
ジップルは「こんなに小さい」と膝のあたりを手で指し示す。
「そんなに小さくねぇから!臍の当たりにしとかないと「おおげさ~」「マギラワシィィ~」「うそピョーン」って訴えられるんだからな!」
「減らず口は健在ですね。安心しました」
「そんなところに安心すなぁぁぁ!!」
「ところで、コレ、覚えておいでですか?」
ジップルは日焼けし、色あせた小さな箱をティグリスの前に差し出した。
「あっ!」と声を出したティグリス。
辺境に行く際に、宮には取りに帰る荷物はないと言ったが、これを忘れてはいけなかった。
「ジップル!助かるよ。ありが――――え?渡せよ!」
「感謝が足りません。そこに従者への愛はあるんか?で御座います」
「ある!!ありがとうジップルぅ」
「足らぬっ!ギブミーモア!ワンスモア!」
「遊んでるだろ。俺で遊んでいるだろう?!」
「いえ、可愛がってるだけです。うそピョーン」
ジップルからリボンの入った小箱を引っ手繰る、いや受け取ったティグリスはパスティーナの屋敷に向かった。何度も学びにやってきたチュリオス伯爵家は何も変わっていなかった。
出迎えるパスティーナにティグリスは小箱を差し出した。
「拾ったんだ」
「は?拾ったものをわたくしに?」
「似合わないと思うけどな!」
グイグイと押し付けてくる小箱をパスティーナは受け取り、蓋を開けた。
そこには懐かしいあの日のリボンと、また違う幾つかのリボンが入っていた。
「まぁ、届けに来て下さったの?」
「届けには来てない。拾ったから渡そうと思っただけだ」
「そうですの。でももうこのリボンは似合いませんわね」
「えっ?そんな‥筈は」
「ほら、見てくださいませ。ティグリス様の瞳の色のような青いリボン。似合わないですよね?」
パスティーナは青いリボンを手に取って自分の髪に当ててみた。
「そっ!そうだな!全然似合ってねぇよ!」
「ですよね。だ・か・ら!要りません」
「うぇっ?!いや、これは」
「わたくしに似合う色を贈ってくださいませね?」
箱のリボン、1つだけはパスティーナの持ち物だが、残りはティグリスがパスティーナに似合うと思って選んだ色である。突き返された小箱からリボンを鷲掴みにしたティグリスはリボンを掴んだ手を差し出した。
「に、似合うと思って選んだ色だ!つ、つ、つけてくれ!」
耳まで赤くなって俯くティグリスにパスティーナは顎の下をコショコショと擽った。
「止めろよ!癖になるじゃねぇか」
「フフフ…わたくしもネコ科のコショコショは癖になりそうですわ」
「あっと、忘れないうちに。手。出せよ」
「嫌です。お手はしませんの」
「そうじゃなくて!安物だけどお前にやるよ!」
今度は大きな指でようよう抓める指輪をパスティーナに差し出してきた。
「まぁ珍しい。タイガーアイでは御座いませんの?」
「珍しくも何ともない!その辺の石だ!やるよ!受け取れ」
「(ぷいっ)いりません」
「なんでだよ!滅多に取れないって言うから有り金全部…ハッ!」
「これは!お守り石です。危険の多いティグリス様が身につけてくださいませ」
「なんでだよ!パスティーナの為に買ったのに」
「だって、未亡人には成りたくありませんもの(にこっ)」
「するわけないだろう!逝くのは俺の方が先だ!」
「さぁ、どうかしら?王子殿下は天邪鬼で御座いますから?」
この後、2人は辺境に住まいを構え3人の男児に恵まれる。
25歳で王子ではなくなり、平民となった後も引退するまで国境を守る第一線で剣を振るったティグリス。「トラ隊長」と呼ばれ小虎達と一緒に野山を駆け巡るのである。
「そうだが?ニック。ちょっと背が伸びたのか?」
「ちょっとになるのかな…あの時125セルトだったが50セルトも伸びて175セルトになったぞ」
「やるじゃねぇか。俺もそのくらいだ。今は187セルトだがな」
「全然、お前の方が伸びてるじゃないか」
「当たり前だ。俺は伸びしろの塊だからな。ヘヘン」
エカテリニに呼ばれたニキフォロスとティグリス。似たような体格の少年二人は8年間の生き方が変わると同じ部分が瞳の色と髪の色になってしまった。
扉の前の2人がなかなか入ってこない事にエカテリニは扉を開けた。
「廊下でごちゃごちゃ言わない。早くお入りなさい」
「母上…はい…」
「へぇ~ぃ」
部屋の中には誰もいない。エカテリニだけである。大事な話だと言うので他にも誰かがいるだろうと考えていた2人は拍子抜けした。
「おかけなさい。立っていると首が痛いわ」
「王妃殿下、痛風?」
「ティグリス、それ違うから!ほら、座れよ」
3人がソファに腰掛けると、また扉がノックされる。エカテリニの返事に扉が開くとソフィアとパスティーナが部屋に入ってきた。
それぞれの婚約者の隣に腰を下ろすと、何故か座った4人は高さが同じになった。
「立ってもそれくらいだと良いのにねぇ」
「王妃様、それは禁句で御座いますわ」
「うふふ。そうね。ところで2人のうちどちらかに――」
「はいはい!俺がやる。もう俺しかいないでしょ?」
「そうだな、ティグリスが国王になったら毎日が楽しそうだ」
エカテリニはティグリスが玉座を欲した事に大いに驚いた。
ニキフォロスは固辞するかも知れないとは考えていたが、ティグリスがここまで乗り気であった事に驚いたのだ。
「辺境に行ってからはずっと考えてたんだ。国を作るのも鳥の巣を作るのも手間暇かけるんだから一緒だよなって」
「そうなの?でも鳥の巣とは少し違うのよ?」
「いやいや、王妃殿下。もう明けても暮れても国王になったらどうしようかなってずっと考えてたんだ。俺って母親も周りに迷惑かけっ放しだったし、なんていうか俺も辺境に逃げたクチだからどうやって恩返ししようかなって夜も眠れなくて毎朝寝坊してたんだよ」
「えっ?えっ?眠れないのに朝寝坊?どういう事なの?」
「ぎゃおっ!」
困惑するエカテリニにお尻をソフィアにギュっと抓られたニキフォロスが声を上げた。
ニキフォロスとティグリスの間で話は出来ていたのだ。
国王にはニキフォロス。王弟は置かずにティグリスは臣籍降下、いや平民を望んだ。
「新しい国の形を作ろうと思うんです。心の拠り所でしかない王家は僕の代で終わってもいいんじゃないかと。国境を接していない大陸の端の国ではもう身分と言う制度もないんです。文化も流れ込んできているから母上が国王代理をする事にも民衆は反発もなかったでしょう?」
「そうそう。疫病もさ。身分とか領地の収益とか取っ払っていれば、持ち込んだところで取引する相手もいなかったと思うぜ。自分の所で薬を囲い込もうとするから効果もない薬が疫病とセットで入ってくるんだ。身分も関係なく出来るものが薬を作ったり患者を診たりすればいい。国王だってそのうち民衆の中から交代制で選べばいいんだよ。俺はその為に、王族でも平民として生きていけると示したいんだ」
「あなた達、それでいいの?」
エカテリニはソフィアとパスティーナに問いかけた。
ソフィアは言った。
「ニキフォロス様がこうしたいと言うのなら、お手伝いをするだけです」
「生活に困ったら鳥で音楽隊でも作りますわ」
こうして、ニキフォロスは即位に向けて、ティグリスは平民となるための道を歩き始めた。王子でいられるのはニキフォロスが即位するまでの間である。
☆~☆
「フィー。僕と結婚してくれますか?」
「趣味のように教える事は御座いませんが、わたくしで良ければ」
ソフィアの実家であるカシム公爵家はソフィアの弟が後を継ぐ。だがまだ15歳のため弟が当主となる日まではソフィアは嫁がずに側で見守る事にした。
ニキフォロスは6年後、25歳で即位をしそれまで王家や貴族が所有していた領を解体。最後の国王となった。爵位の撤廃は結局出来なかったが、それでも62歳で亡くなる頃に爵位は単なる名誉的な肩書でしかなくなり、民衆から代表として首相を選び、民衆が統治していく共和国への礎を作った。
妻は生涯ソフィアただ一人で、2男2女に恵まれる。
仲睦まじい夫婦は先にニキフォロスが神の御許に旅立った後、ソフィアは82歳で永遠の眠りにつくまでニキフォロスの後を引き継ぐと同時に女性の地位向上に向けての活動も行った。
☆~☆
「殿下!殿下!お久しぶりで御座いますよぅ~」
「あ、ジップル!うわぁ背が縮んだ?」
「怖い事言わないでください。まだ40代ですから。殿下のお身丈が伸びたんですよ。こんなに小さくて生意気な子供だったのに。懐かしいですねぇ」
ジップルは「こんなに小さい」と膝のあたりを手で指し示す。
「そんなに小さくねぇから!臍の当たりにしとかないと「おおげさ~」「マギラワシィィ~」「うそピョーン」って訴えられるんだからな!」
「減らず口は健在ですね。安心しました」
「そんなところに安心すなぁぁぁ!!」
「ところで、コレ、覚えておいでですか?」
ジップルは日焼けし、色あせた小さな箱をティグリスの前に差し出した。
「あっ!」と声を出したティグリス。
辺境に行く際に、宮には取りに帰る荷物はないと言ったが、これを忘れてはいけなかった。
「ジップル!助かるよ。ありが――――え?渡せよ!」
「感謝が足りません。そこに従者への愛はあるんか?で御座います」
「ある!!ありがとうジップルぅ」
「足らぬっ!ギブミーモア!ワンスモア!」
「遊んでるだろ。俺で遊んでいるだろう?!」
「いえ、可愛がってるだけです。うそピョーン」
ジップルからリボンの入った小箱を引っ手繰る、いや受け取ったティグリスはパスティーナの屋敷に向かった。何度も学びにやってきたチュリオス伯爵家は何も変わっていなかった。
出迎えるパスティーナにティグリスは小箱を差し出した。
「拾ったんだ」
「は?拾ったものをわたくしに?」
「似合わないと思うけどな!」
グイグイと押し付けてくる小箱をパスティーナは受け取り、蓋を開けた。
そこには懐かしいあの日のリボンと、また違う幾つかのリボンが入っていた。
「まぁ、届けに来て下さったの?」
「届けには来てない。拾ったから渡そうと思っただけだ」
「そうですの。でももうこのリボンは似合いませんわね」
「えっ?そんな‥筈は」
「ほら、見てくださいませ。ティグリス様の瞳の色のような青いリボン。似合わないですよね?」
パスティーナは青いリボンを手に取って自分の髪に当ててみた。
「そっ!そうだな!全然似合ってねぇよ!」
「ですよね。だ・か・ら!要りません」
「うぇっ?!いや、これは」
「わたくしに似合う色を贈ってくださいませね?」
箱のリボン、1つだけはパスティーナの持ち物だが、残りはティグリスがパスティーナに似合うと思って選んだ色である。突き返された小箱からリボンを鷲掴みにしたティグリスはリボンを掴んだ手を差し出した。
「に、似合うと思って選んだ色だ!つ、つ、つけてくれ!」
耳まで赤くなって俯くティグリスにパスティーナは顎の下をコショコショと擽った。
「止めろよ!癖になるじゃねぇか」
「フフフ…わたくしもネコ科のコショコショは癖になりそうですわ」
「あっと、忘れないうちに。手。出せよ」
「嫌です。お手はしませんの」
「そうじゃなくて!安物だけどお前にやるよ!」
今度は大きな指でようよう抓める指輪をパスティーナに差し出してきた。
「まぁ珍しい。タイガーアイでは御座いませんの?」
「珍しくも何ともない!その辺の石だ!やるよ!受け取れ」
「(ぷいっ)いりません」
「なんでだよ!滅多に取れないって言うから有り金全部…ハッ!」
「これは!お守り石です。危険の多いティグリス様が身につけてくださいませ」
「なんでだよ!パスティーナの為に買ったのに」
「だって、未亡人には成りたくありませんもの(にこっ)」
「するわけないだろう!逝くのは俺の方が先だ!」
「さぁ、どうかしら?王子殿下は天邪鬼で御座いますから?」
この後、2人は辺境に住まいを構え3人の男児に恵まれる。
25歳で王子ではなくなり、平民となった後も引退するまで国境を守る第一線で剣を振るったティグリス。「トラ隊長」と呼ばれ小虎達と一緒に野山を駆け巡るのである。
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完結おめでとうございます。
私、何故だか最終話を読み忘れていたようで、「いつ続きが更新されるのかしら」とずっと待っていました。
本当にぼーっとしておりました。
先程、最終話を読んで、大笑いしたところです。
楽しかったです。
性格が真逆な王子2人がそれぞれに幸せな道を進んで行って、よかったです。
お気に入り登録もしてて、ちゃんと更新の通知も来てたのに…読んだつもりになってました。
しかも、最終話だけ読んでないという大失態。
次のお話は、しっかりついて行きます。
コメントありがとうございます。<(_ _)>
最終話。朝の5時ですからね(笑)最後の1話だけなので7時10分にするとまだ終わってない??と思われる方もいるかな?と思いまして(;^ω^)
一年で一番気忙しい時期ですからね。過日の大雪もありますし予想外の事が続いた1週間だったのできっと疲れちゃっていたのかも?ですよ。
こういう時はのんびりと、こたつに入り、観る訳じゃないのにテレビをボーっと見て過ごすのもいいかも?です。まぁ…暮れの掃除やら「なんで今言うの?」みたいな突発的な事も多いのでなかなか…なんですけどね。
時間を作ってでものんびりしてくださいね(*^-^*)
ワシもね?数人の作者様を登録しているんですけども、通知が来たり来なかったりなんですよ。
今日はお休みなのかなと翌日通知から行くと、「昨日もこの時間に更新になってるじゃん!?」と言う事もございました。アクセスが集中した時とかにピンポイントの通知だったりするのかな…。
次回は所々に「判る人にしかわからない」ワードが入っております(*^-^*)
主にヒロインの回(☆マークのある回)に多いかも??
ヒロインだけはその世界の人じゃないので、「???」となるキャラが続出なのですが、楽しんで頂けると嬉しいです(*^-^*)
今回もラストまでお付き合いいただきありがとうございました。<(_ _)>
ティグ殿野生児に成長しつつも、兄弟共に変に病んでいかなくて良かった(⚲□⚲)パティパパの助言で、ティグ殿を見つめ直し歩み寄ってツンデレ可愛いケンカップル( *^艸^)))ニール様もソフィーの何気ない一言に、目から鱗で視野が広がって母親と和解出来て何より。王制と貴族社会言う柵によって、色んな人思惑等に振り回されてうんざりした二人ですから新しい国の在り方に夢と希望を見出したのでしょうね(*´・д`)-д-)))ウンウンそれぞれ政略結婚ではあったものの幸せな家庭を築けて良かったですね( *^艸^)))ジップルの復帰の際のティグ殿にちゃちゃ入れてる姿が面白かったꉂꉂ(ˊᗜˋ*)
コメントありがとうございます。<(_ _)>
ティグリスが破落戸に変身してもおかしくない環境でしたもんね(*^-^*)
パスティーナとは遠距離になってしまいましたが、ティグリスとパスティーナには程よい距離感で文通と言う距離と時間を感じられる交流が良い方に働いたかな(*^▽^*)
なかなか家を出たいとは言っても手助けをするのは難しいものですが、ティグリスの意思を第一に考えてくれるチュリオス伯爵(*^-^*) エカテリニも環境については問題視はしてましたしね。
座学は嫌いだけど厳しいけれど自然に囲まれた環境で、お風呂ギライではありますがまともに成長をしてくれました(*^-^*)
大人は良かれと思って無理難題を押し付けるタイプとか、うっぷん晴らしのように蔑んでくるタイプとか。子供にとってそれが良いのか悪いのか(後者は明らかにダメですが)
自我が壊れるなら逃げちゃってもいいと思うんですよ(^o^)/
血が大事なのではなく繋がりと中身が大事。ニキフォロスはソフィアと共に最後の国王、王妃になりますがその後も幸せに暮らします。(*´▽`*)
ジップル。思い出して宮の跡地に行って良かった(笑)
倉庫に保管されてたかな…。かなり色あせていたと思いますがそれもティグリスにはいい思い出かな(*^▽^*)
今回もラストまでお付き合いいただきありがとうございました。<(_ _)>
安定の面白さ。いつも楽しんで、読ませて頂いています。シリアスもコメディも大好きです。湯浴みのシーン笑った。もう、次回作が楽しみです。
コメントありがとうございます。<(_ _)>
ちょっぴりコメディな湯殿最終決戦!お楽しみ頂けて何よりですよ~。
まさかお風呂に入るのに、ラバーカップと馬用ブラシが必要だとは!
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いつも楽しんでくださってありがとうございます<(_ _)>
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