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第八章 戦いの先にある未来
4話 新しい技術と能力
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教授が帰った後、全部食べずに少しだけ残して置いたお茶菓子をカエデに渡すと、何故か食べずに土属性の魔術で作り上げた小さな箱にしまってしまった。
もしかして後で食べるのだろうか、正直食べかけだから早く食べた方がいいと思う。
取り合えずあの後、教授とすれ違う形になって帰って来たダートを交えた三人でリビングのソファーに座りながら明日の事に関して話をしているけど……
「んー、心器を使わない新しい技術って……、カエデちゃんそのウァ、ウァルドリィ?」
「お姉様言いづらいので教授でいいです、新しい技術に関しては栄花騎士団側の判断としてはむしろ歓迎していますね……、心器を使用する技術に関してはお姉様に分かりやすく言いますと、この世界において使い方さえ覚えれば誰でも使えるシステムのようなものですが、何分使用者の精神状況によって性能が左右されてしまいますので、ある程度戦闘に慣れた人でないと使えないですからね」
「……確かにそう言う意味でなら問題無いと思うけど、心器が無いと能力が使えないんじゃないかな」
「能力が使えないのは不便ですが、トキさんが作る武器なら能力が付与されているので、教授の作った技術と彼女が作ってくれる装備が揃えば問題はない思います……、それに心器の能力はその人の思いの力で当たり外れが大きいですからね、私の能力なんて空中に文字や絵を書けて、そこに魔術を通す事で内容通りの効果を出す位しかまだ出来ませんし」
「使い方次第で凄い強いと思うけど……、確かに私もまだ次元断しか使えないからなぁ」
ぼくも心器の能力は長杖で『高速詠唱、多重発動、空間移動』後は母の能力【自動迎撃、魔力暴走、怪力】で長杖の方は高速詠唱と自動迎撃だから普段良く使うが、他の能力は正直活かせている気がしない。
怪力においては使うと体が持たないから本当に必要な時に使う切り札のような物になっている。
とは言え……、怪力と治癒術を両方使うという非常に難しい事をしなければならない以上魔力の消費が激しいから何度も使って慣れておきたいけど、日常で何度か使ったら路上の整備された地面を陥没させてしまったり、行きつけの飲食店の扉を破壊してしまい弁償代を払ったりと制御が未だに上手く出来なかったりする。
「ぼくの方は大剣の能力はまだ父の持っていたのを一つだけ使えるようになった位かな……」
「一つって……、初めて聞いたけど?」
「言う程の物じゃないというか個人的に使いづらいものだったからなぁ、大きな雪で出来た狼を召喚するだけなんだけど……、何ていうか自分の意志で動き出すからこっちの指示を聞いてくれないから大変でさ」
「狼を召喚するとなると……、前王ヴォルフガング様の能力【氷雪狼】ですよね?確か大量の狼を雪で作り出したり凄い強力な能力だった筈ですが、意志があるという話時は聞いた事が無いです」
大剣の能力はケイとの訓練のおかげで父の能力である【孤軍奮闘、大雪原、氷雪狼】の内の一つが使えるようになったけど、まだ自分の能力に関しては良く分かっていない。
訓練の最中に心器の使い方も復讐がてら教わってはいるのだけれど、自分の適正に合った武器ではないせいで何時使えるようになるか分からないそうだ。
でも何となくだけどぼくの中では使えるような気がするけど、能力の形が頭の中に朧気に浮かぶくらいでどのような能力になるのかは何となくでしか分からいけど、名前だけは分かっていて【守護者】という物だけど今はここにカエデがいるから聞いて見たら何かが分かるかも……?
「一応他にもあるんだけどカエデはさ、守護者って能力が何か分かる?」
「私の知識には無い……ですね、でも名前的に誰かを守ろうとする時に能力が上昇するタイプの物だと思うので、使い方次第では孤軍奮闘も使えるようになったら相性が良いと思いますよ?」
「あ、それならカエデちゃん、私も何となくだけど【呪音】って言う能力が最近浮かんで来てるんだけど何か分かる?」
「それならアンさんが【呪言】を持っているのでそこからの連想ですが、声を呪術の触媒に出来ると言っていましたから……、それを踏まえて考えると声や武器を使った戦闘の音等様々な音を使って呪術を使えるようになる可能性がありますね」
「良かった……アンさんに呪術を使えるようになりたいと強く思えば私に近い能力が出るかもって助言を貰ってたから頑張ったおかげかも」
嬉しそうに隣で笑うダートを見てぼくも頑張らないとなって思う。
その為に今できる事を精一杯やらないと……
「ぼくももっと頑張らないとね……」
「レースは充分頑張ってるから大丈夫だよ?、それよりも今は明日に備えてしっかりと休んでね?自分では気付いてないと思うけど大分疲れた顔してるよ?」
「そうですよレースさん、今日はもうお部屋で休んでてくださいね?サリッサさんが帰ってきて食事が出来たら呼びますから」
「……んーならそうするよ、二人共ありがとう」
……正直休んでてと言われても、部屋に戻って寝るのにはまだ早い気がするから明日のBランク昇格試験に関してどうやって戦うのか考えて置こう。
そんな事を思いながら部屋に入ろうとすると何故か二人が付いてくる。
一体どうしたんだろうかと思っていると……『レースの事だから一人になったら休まないであれこれやりだしちゃうでしょ?、だから寝るまで側にいてあげる』と言われてベッドで横になり寝るまで何故か手を優しく握られるのだった。
もしかして後で食べるのだろうか、正直食べかけだから早く食べた方がいいと思う。
取り合えずあの後、教授とすれ違う形になって帰って来たダートを交えた三人でリビングのソファーに座りながら明日の事に関して話をしているけど……
「んー、心器を使わない新しい技術って……、カエデちゃんそのウァ、ウァルドリィ?」
「お姉様言いづらいので教授でいいです、新しい技術に関しては栄花騎士団側の判断としてはむしろ歓迎していますね……、心器を使用する技術に関してはお姉様に分かりやすく言いますと、この世界において使い方さえ覚えれば誰でも使えるシステムのようなものですが、何分使用者の精神状況によって性能が左右されてしまいますので、ある程度戦闘に慣れた人でないと使えないですからね」
「……確かにそう言う意味でなら問題無いと思うけど、心器が無いと能力が使えないんじゃないかな」
「能力が使えないのは不便ですが、トキさんが作る武器なら能力が付与されているので、教授の作った技術と彼女が作ってくれる装備が揃えば問題はない思います……、それに心器の能力はその人の思いの力で当たり外れが大きいですからね、私の能力なんて空中に文字や絵を書けて、そこに魔術を通す事で内容通りの効果を出す位しかまだ出来ませんし」
「使い方次第で凄い強いと思うけど……、確かに私もまだ次元断しか使えないからなぁ」
ぼくも心器の能力は長杖で『高速詠唱、多重発動、空間移動』後は母の能力【自動迎撃、魔力暴走、怪力】で長杖の方は高速詠唱と自動迎撃だから普段良く使うが、他の能力は正直活かせている気がしない。
怪力においては使うと体が持たないから本当に必要な時に使う切り札のような物になっている。
とは言え……、怪力と治癒術を両方使うという非常に難しい事をしなければならない以上魔力の消費が激しいから何度も使って慣れておきたいけど、日常で何度か使ったら路上の整備された地面を陥没させてしまったり、行きつけの飲食店の扉を破壊してしまい弁償代を払ったりと制御が未だに上手く出来なかったりする。
「ぼくの方は大剣の能力はまだ父の持っていたのを一つだけ使えるようになった位かな……」
「一つって……、初めて聞いたけど?」
「言う程の物じゃないというか個人的に使いづらいものだったからなぁ、大きな雪で出来た狼を召喚するだけなんだけど……、何ていうか自分の意志で動き出すからこっちの指示を聞いてくれないから大変でさ」
「狼を召喚するとなると……、前王ヴォルフガング様の能力【氷雪狼】ですよね?確か大量の狼を雪で作り出したり凄い強力な能力だった筈ですが、意志があるという話時は聞いた事が無いです」
大剣の能力はケイとの訓練のおかげで父の能力である【孤軍奮闘、大雪原、氷雪狼】の内の一つが使えるようになったけど、まだ自分の能力に関しては良く分かっていない。
訓練の最中に心器の使い方も復讐がてら教わってはいるのだけれど、自分の適正に合った武器ではないせいで何時使えるようになるか分からないそうだ。
でも何となくだけどぼくの中では使えるような気がするけど、能力の形が頭の中に朧気に浮かぶくらいでどのような能力になるのかは何となくでしか分からいけど、名前だけは分かっていて【守護者】という物だけど今はここにカエデがいるから聞いて見たら何かが分かるかも……?
「一応他にもあるんだけどカエデはさ、守護者って能力が何か分かる?」
「私の知識には無い……ですね、でも名前的に誰かを守ろうとする時に能力が上昇するタイプの物だと思うので、使い方次第では孤軍奮闘も使えるようになったら相性が良いと思いますよ?」
「あ、それならカエデちゃん、私も何となくだけど【呪音】って言う能力が最近浮かんで来てるんだけど何か分かる?」
「それならアンさんが【呪言】を持っているのでそこからの連想ですが、声を呪術の触媒に出来ると言っていましたから……、それを踏まえて考えると声や武器を使った戦闘の音等様々な音を使って呪術を使えるようになる可能性がありますね」
「良かった……アンさんに呪術を使えるようになりたいと強く思えば私に近い能力が出るかもって助言を貰ってたから頑張ったおかげかも」
嬉しそうに隣で笑うダートを見てぼくも頑張らないとなって思う。
その為に今できる事を精一杯やらないと……
「ぼくももっと頑張らないとね……」
「レースは充分頑張ってるから大丈夫だよ?、それよりも今は明日に備えてしっかりと休んでね?自分では気付いてないと思うけど大分疲れた顔してるよ?」
「そうですよレースさん、今日はもうお部屋で休んでてくださいね?サリッサさんが帰ってきて食事が出来たら呼びますから」
「……んーならそうするよ、二人共ありがとう」
……正直休んでてと言われても、部屋に戻って寝るのにはまだ早い気がするから明日のBランク昇格試験に関してどうやって戦うのか考えて置こう。
そんな事を思いながら部屋に入ろうとすると何故か二人が付いてくる。
一体どうしたんだろうかと思っていると……『レースの事だから一人になったら休まないであれこれやりだしちゃうでしょ?、だから寝るまで側にいてあげる』と言われてベッドで横になり寝るまで何故か手を優しく握られるのだった。
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