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第五章 囚われの姫と紅の槍
24話 商王 ダート視点
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「……ダー!?何でここに!?」
声に反応して振り向くとそこには懐かしい顔がある。
それに水色と白い色で作られた綺麗なドレスがコーちゃんの髪の色に合っていて、お伽噺に出てくるお姫様みたいで凄い綺麗……。
「それになんなん!?この人等は……」
「コーちゃんっ!大丈夫!?」
コーちゃんの顔を良く見るとちゃんと眠れていないのか眼の下に隈が出来ている。
心配になった私は思わず抱き着いてしまうけど……
「なんやもう……、久しぶりに会うたんにほんとダーは甘えん坊やなぁ、取り合えずうちは大丈夫だから安心しぃ、それよりも今はそこの四人の事が気になるから教えてくれん?」
「う、うん……、私の後ろにいる女の子はカエデちゃんって言って栄花騎士団の副団長なんだけど今は分け合って家の診療所に治癒術の研修に来て働いて貰ってるの」
「へぇー、そうなん?って副団長!?何でそんな偉い人が研修に来とんの!?」
「そこは後で話すね?……後は銀色の髪の人はヒジリさんって言ってね?栄花騎士団の最高幹部の人だけど今は家の診療所でも働いて貰ってて……、その隣にいる猫の獣人族女の子のはランちゃんって言ってヒジリさんと同じ最高幹部の人だよ」
「……ツッコミどころが多すぎて疲れるけど何て言えばええの?何でそんな偉い人達が三人もおるんか分かんないんやけど」
困惑した顔で私の顔を見て説明を求めて来るけど、確かにコーちゃんからしたら凄い人達がいきなり目の前に転移して来たって感じだろうから説明しても状況が呑み込めないのはしょうがないと思う。
こういう時どう伝えたらいいのかな……
「まぁ、そこは全員の紹介を聞いたらちゃんと聞かせて貰うわ……、後はそこにいる凄い可愛い女の子も最高幹部の人なん?」
「あぁ、俺は違うぜ?俺はダリアって言うんだけど……えっと言いにくいんだけどレースとダートの血を分けた娘だ」
「……え?えぇぇっ!?、ダーっ!これってどういう事なん!?あんたらこの数カ月の間に子供作って産んだの?でも……既に大きいし、訳が分からんよ!?」
「えっと……、取り合えず今からそれについて説明するね?」
コーちゃんが町を出た後から今迄の間に起きた事を説明したけど途中で理解が難しくなったみたいで頭を抑えてしまう。
私も同じ立場だったら同じようになると思うからしょうがないと思う……、だって私の暗示の魔術から生まれた別の人格が心器の中に切り離された後にお義母様の力で人の身体を得ました何て言われても理解出来ないもの。
「何か余りにも非常識過ぎて頭痛くなってきたわ……、でもある程度事情は分かったからええかなぁ」
コーちゃんはそのままダリアに近づくと、手を頭に乗せて優しく撫でる。
「話を聞いてからこの子を見ると確かに二人の子供やなぁって思うわー、顔の作りが二人の良いとこどりやもん、これはもっと大きくなったら絶世の美女になる奴やん」
「急に撫でんなっ!恥ずかしいだろうがっ!」
「それにこの口の悪さ……、見た目の可愛さのおかげでギャップが凄いから間違いなくモテそうやねぇ」
「モテるってんなもん興味ねぇよっ!それよりもさっさとここから逃げんぞっ!」
「……逃げるって言われてもうちは逃げられんよ?」
逃げられないってどういう事なのかな……、折角ジラルドさん達と助けに来たのに無理と言われたらどうすればいいのか分からなくなりそう。
その雰囲気を察したのかカエデちゃんが心配そうな顔をしてコーちゃんに聞いてくれる。
「えっと、コルクさんどうしてですか?」
「実は……、この王城内でずっとうちの世話をしてくれた人がおるんやけど、その人に大事なお願いをされてな?それが終わるまでは逃げられないんよ」
「お願い?それって誰にされたんですか?」
「元Aランク冒険者のスイっていう子なんやけどな?、処刑されて死ぬ筈だったジラルドの事を助けてくれたり、うちの事が心配でほっとけないって理由でうちの面倒見てくれたりしてくれた人でな?詳しく話すと長くなるけど……」
そう言うとコーちゃんは、スイさんとの間にあった話を私達に伝えてくれるけど正直聞くのを後悔してしまう程に悍ましい内容に思わず身体が震えてしまう。
自分の知的好奇心の為だけに、人の人生を狂わせるなんて、マスカレイドは何を考えて居るのか理解が出来ない。
「ん?その人のお父さんなら既に治療を終えて宿に寝かせて保護してるよー」
「……えっとヒジリさんやっけ、それってホントなの?」
「ヒジリちゃんでいいよー、うんほんとだよ?私の仲間が色々とやってスイって人のお父さんの身柄を確保してこの国に持ってきてさっき治した感じだねー」
「それなら早くスイに教えてあげんとっ!うちちょっと行ってくるっ!」
コーちゃんが焦った顔をして部屋を飛び出そうとした時だった……。
部屋の扉がゆっくりと開いて外から彼女と同じ髪色をしたおじいさんがゆっくりと入って来る。
「ミント、お前の婚約者であるヴィーニ王子が挨拶をしたいとの事だ……、今から私と一緒に謁見の間に来なさい……、ん?君達はなんだ?何故我が娘の部屋にいる」
「お、おとんっ!えっとこの人はうちのお友達で……、遊びに来てくれたんよっ!」
「そのような物が我が城に来るという話を聞いていないな、つまり不法侵入者か……」
「お初にお目にかかります、商王、クラウズ・トレーディアス様、私は栄花騎士団副団長の……」
「ま、まずいのっ!皆避けるのっ!」
……カエデが相手の警戒を解くために挨拶を始めたその時だった。
コーちゃんのお父さんの背中から雲で出来た腕が生えたかと思うと、カエデちゃんと私の身体を掴んで拘束する。
ランちゃんとヒジリさんが咄嗟にカエデちゃんを助けようとしたけど二人の足元から出て来た雲に囚われて動けなくなってしまう。
この状態で今自由に動けるのはダリアだけだから逃げるように伝えようとするけど身体を締め上げる力が強くて言葉が出ない、必死に父親に縋り付いて止めて欲しいと懇願するコーちゃんを無視して『いくら娘の友人とは言え賊を見逃すわけにはいかんのでな……許せ』と商王が口にすると、握る力が更に強くなって行く。
更に締め上げられたせいで呼吸が出来なくなってしまい余りの苦しさに意識を手放しそうになる中で、何とか気力を振り絞り指先に魔力を集めると唖然とした顔をして動けなくなっているダリアの足元の空間を切り裂いて王城内のどこかへと繋げて空間を跳躍させると、視界がどんどん暗くなって行き意識が遠のいて行く。
無事に彼女がレース達に合流出来る事を祈りながら私の意識は闇へと沈んで行った。
声に反応して振り向くとそこには懐かしい顔がある。
それに水色と白い色で作られた綺麗なドレスがコーちゃんの髪の色に合っていて、お伽噺に出てくるお姫様みたいで凄い綺麗……。
「それになんなん!?この人等は……」
「コーちゃんっ!大丈夫!?」
コーちゃんの顔を良く見るとちゃんと眠れていないのか眼の下に隈が出来ている。
心配になった私は思わず抱き着いてしまうけど……
「なんやもう……、久しぶりに会うたんにほんとダーは甘えん坊やなぁ、取り合えずうちは大丈夫だから安心しぃ、それよりも今はそこの四人の事が気になるから教えてくれん?」
「う、うん……、私の後ろにいる女の子はカエデちゃんって言って栄花騎士団の副団長なんだけど今は分け合って家の診療所に治癒術の研修に来て働いて貰ってるの」
「へぇー、そうなん?って副団長!?何でそんな偉い人が研修に来とんの!?」
「そこは後で話すね?……後は銀色の髪の人はヒジリさんって言ってね?栄花騎士団の最高幹部の人だけど今は家の診療所でも働いて貰ってて……、その隣にいる猫の獣人族女の子のはランちゃんって言ってヒジリさんと同じ最高幹部の人だよ」
「……ツッコミどころが多すぎて疲れるけど何て言えばええの?何でそんな偉い人達が三人もおるんか分かんないんやけど」
困惑した顔で私の顔を見て説明を求めて来るけど、確かにコーちゃんからしたら凄い人達がいきなり目の前に転移して来たって感じだろうから説明しても状況が呑み込めないのはしょうがないと思う。
こういう時どう伝えたらいいのかな……
「まぁ、そこは全員の紹介を聞いたらちゃんと聞かせて貰うわ……、後はそこにいる凄い可愛い女の子も最高幹部の人なん?」
「あぁ、俺は違うぜ?俺はダリアって言うんだけど……えっと言いにくいんだけどレースとダートの血を分けた娘だ」
「……え?えぇぇっ!?、ダーっ!これってどういう事なん!?あんたらこの数カ月の間に子供作って産んだの?でも……既に大きいし、訳が分からんよ!?」
「えっと……、取り合えず今からそれについて説明するね?」
コーちゃんが町を出た後から今迄の間に起きた事を説明したけど途中で理解が難しくなったみたいで頭を抑えてしまう。
私も同じ立場だったら同じようになると思うからしょうがないと思う……、だって私の暗示の魔術から生まれた別の人格が心器の中に切り離された後にお義母様の力で人の身体を得ました何て言われても理解出来ないもの。
「何か余りにも非常識過ぎて頭痛くなってきたわ……、でもある程度事情は分かったからええかなぁ」
コーちゃんはそのままダリアに近づくと、手を頭に乗せて優しく撫でる。
「話を聞いてからこの子を見ると確かに二人の子供やなぁって思うわー、顔の作りが二人の良いとこどりやもん、これはもっと大きくなったら絶世の美女になる奴やん」
「急に撫でんなっ!恥ずかしいだろうがっ!」
「それにこの口の悪さ……、見た目の可愛さのおかげでギャップが凄いから間違いなくモテそうやねぇ」
「モテるってんなもん興味ねぇよっ!それよりもさっさとここから逃げんぞっ!」
「……逃げるって言われてもうちは逃げられんよ?」
逃げられないってどういう事なのかな……、折角ジラルドさん達と助けに来たのに無理と言われたらどうすればいいのか分からなくなりそう。
その雰囲気を察したのかカエデちゃんが心配そうな顔をしてコーちゃんに聞いてくれる。
「えっと、コルクさんどうしてですか?」
「実は……、この王城内でずっとうちの世話をしてくれた人がおるんやけど、その人に大事なお願いをされてな?それが終わるまでは逃げられないんよ」
「お願い?それって誰にされたんですか?」
「元Aランク冒険者のスイっていう子なんやけどな?、処刑されて死ぬ筈だったジラルドの事を助けてくれたり、うちの事が心配でほっとけないって理由でうちの面倒見てくれたりしてくれた人でな?詳しく話すと長くなるけど……」
そう言うとコーちゃんは、スイさんとの間にあった話を私達に伝えてくれるけど正直聞くのを後悔してしまう程に悍ましい内容に思わず身体が震えてしまう。
自分の知的好奇心の為だけに、人の人生を狂わせるなんて、マスカレイドは何を考えて居るのか理解が出来ない。
「ん?その人のお父さんなら既に治療を終えて宿に寝かせて保護してるよー」
「……えっとヒジリさんやっけ、それってホントなの?」
「ヒジリちゃんでいいよー、うんほんとだよ?私の仲間が色々とやってスイって人のお父さんの身柄を確保してこの国に持ってきてさっき治した感じだねー」
「それなら早くスイに教えてあげんとっ!うちちょっと行ってくるっ!」
コーちゃんが焦った顔をして部屋を飛び出そうとした時だった……。
部屋の扉がゆっくりと開いて外から彼女と同じ髪色をしたおじいさんがゆっくりと入って来る。
「ミント、お前の婚約者であるヴィーニ王子が挨拶をしたいとの事だ……、今から私と一緒に謁見の間に来なさい……、ん?君達はなんだ?何故我が娘の部屋にいる」
「お、おとんっ!えっとこの人はうちのお友達で……、遊びに来てくれたんよっ!」
「そのような物が我が城に来るという話を聞いていないな、つまり不法侵入者か……」
「お初にお目にかかります、商王、クラウズ・トレーディアス様、私は栄花騎士団副団長の……」
「ま、まずいのっ!皆避けるのっ!」
……カエデが相手の警戒を解くために挨拶を始めたその時だった。
コーちゃんのお父さんの背中から雲で出来た腕が生えたかと思うと、カエデちゃんと私の身体を掴んで拘束する。
ランちゃんとヒジリさんが咄嗟にカエデちゃんを助けようとしたけど二人の足元から出て来た雲に囚われて動けなくなってしまう。
この状態で今自由に動けるのはダリアだけだから逃げるように伝えようとするけど身体を締め上げる力が強くて言葉が出ない、必死に父親に縋り付いて止めて欲しいと懇願するコーちゃんを無視して『いくら娘の友人とは言え賊を見逃すわけにはいかんのでな……許せ』と商王が口にすると、握る力が更に強くなって行く。
更に締め上げられたせいで呼吸が出来なくなってしまい余りの苦しさに意識を手放しそうになる中で、何とか気力を振り絞り指先に魔力を集めると唖然とした顔をして動けなくなっているダリアの足元の空間を切り裂いて王城内のどこかへと繋げて空間を跳躍させると、視界がどんどん暗くなって行き意識が遠のいて行く。
無事に彼女がレース達に合流出来る事を祈りながら私の意識は闇へと沈んで行った。
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