87 / 576
第二章 開拓同行願い
25話 日常への回帰
しおりを挟む
ぼくはいったい何を考えて居るのかと我に返り頭を左右に振ると、深呼吸をしてダートの部屋のドアをノックする。
暫く静かになった後ドアがゆっくりと開きダートが顔を出す。
「レ、レース?どうしたの?」
「アキさんが来たから呼びに来たんだけど……」
「え?そうなの、ならすぐ行くねっ!コーちゃんアキさん来たって!」
「ならうちも直ぐ行くからダーは先いっててー」
ダートは『わかったー!』と部屋を出てリビングへと向かって行く。
ここは二人で一緒に行くものだと思っていたのだけれどどうしたのだろうか……
「レース、聞こえるようにあんたが来るタイミングでもう一度同じ話題振ったけど、ダーは自分から話してくれたよ」
「……秘密を打ち明けてくれる位に仲良くなれて良かったね」
「その顔、あんたやっと自覚したんやねぇ……ただ独占欲出す前にやる事とかあるんじゃないの?……そんなんじゃダーに嫌われるよ?それに誰かに嫌われるのが怖いだなんて誰にもある事なんだから彼女から話して貰えるようにもっと一緒に居て安心させてあげないと駄目なんよ」
「別に……独占欲なんて」
独占欲何て持ってないというのに……、コルクはぼくの反応を見ると困った奴だと言わんばかりの呆れ顔をして足早に立ち去って行く。
色々と思う所はあるけどダートをもっと安心させてあげた方が良いっ事は理解出来たから今度彼女が村に行く時は一緒に付いて行ってみようか。
そんな事を思いながら二人が向かったリビングへとぼくは戻って行った。
「成程……という事はその左に黒い蝙蝠の羽と右に純白の鳥の翼を持った黄金色の髪で儚げな雰囲気の少女が死人使いルード・フェレスを連れ出したという事ですね?」
ぼく達がリビングに付いてテーブルに座ると直ぐにアキがダートから事情聴取を始める。
ルードを連れて行った少女が何者かはぼくには分からないけど彼を助けに来たという事はこの村の近くに居たのだろうか……
「話を聞いて思うたんやけど、その謎の少女って何者かアキさんには心当たりがあるん?」
「いえ……、金髪の少女の姿だけなら思い当たる節があるのですが彼女には羽が無いので別人だと思います」
「アキさん、彼女って誰か言ってもらえないかな、思い当たる疑わしいって事は」
「……そうですね。実力で見ると彼等のリーダーだと思われるSランク冒険者である【黎明】マスカレイド・ハルサーと同等かそれ以上の実力を持つ人物であると思われます。特に【泥霧の魔術師】ダートさんを一撃で戦闘不能に出来る実力の持ち主となると先程の聴取と合わせた場合、【聖魔】シャルネ・ヘイルーンが位になりますが……彼女は率先して人を助けつつ全世界を行商人として回ってるので違うと思います」
「あぁ……確かにそれは無いと思うわ。うちの店も商品の仕入れでお世話になってるしレースのとこも森に自生している薬草では作れない薬を届けて貰ってるやろ?」
あぁ、たまに来るあの人がそうだったのか……。
そんな凄い人だと知らずに薬を受け取ったりしていたけど確かにそういう事をするようには見えない。
見た目や性格的にも無害だ。
「私は会った事無いけど……皆が言うなら安全な人なのかな」
「せやで?今度来たら会わせたるー」
「しかしそれだと誰なのか……ここでは調べる事が出来ないので私は一度栄花に戻り騎士団本部で調べてみます」
アキはそういうと聴取を書いた紙を本の中にしまい椅子から立ち上がると玄関へ向かって歩き出す。
「あっ!あのっ!」
「……どうしたんですか?」
「戻るって今から帰るという事なのかな」
「そうですけどそれが何か問題でも?、それにあなたは冒険者ではないので知らないと思いますが、冒険者ギルドには栄花の者だけが使える空間転移の魔術が付与された魔導具があるので問題ありません……、なのでそろそろ出ないと夜までに帰れないので失礼致します」
そういうとアキは玄関を通り家を出て行く。
本当に用件だけ済まして帰って行ってしまうなんて栄花騎士団の最高幹部ともなると忙しいのかもしれない。
そう思いダートやコルクを見ると同じような感想を抱いたのか複雑そうな顔をしている。
そんな雰囲気の中、外から大きな声が聞こえて来た。
「はぁぁっ!!……疲れたよぉっ!もう直ぐ帰ってお兄ちゃんに甘えたいよぉっ!……甘いのも食べたーいっ!休みたーいっ!」
思わず三人で顔を見合わせて笑ってしまう。
最初は凄い真面目で頭が固いイメージがあったけど暫く接して見るとそんな事が無くて、思いやりのある優しい人だっていうのも分かったし、接してみないと分からない所って結構あるんだなと思わせてくれる人だった。
「なんか気が抜けてもうたなぁ……うちもいつまでも店を閉める訳にはいかないから帰るわー」
「私も、怖い思いした筈なのに気が抜けちゃったな……」
「って事でダーにレース、また今度遊びに来てなー?」
そういうとコルクも家に帰って行く。
何だかここ暫くの慌ただしい日々がやっと終わり日常が今から戻って来た気がする。
ただ……今迄戦う力を持たなかったぼくが大切な人を守る為に力を求め始めた以上は、今迄通りとは行かないのだろう。
そんな事を思いながらダートの事を見ると不思議な顔をしてぼくの事を見つめ返して来た。
「えっと……、そんなに私を見つめてどうしたの?」
「あ、いや何でも無いよ」
ぼくがそういうと何か言いたげな顔をしたけれど何も言わずにぼくの顔を見て何かを考える仕草をする。
いったいどうしたのだろうか……。
「ならいいけど……それなら私からお願いしたい事があるの」
「お願いしたい事?……別に良いけどどうしたの?」
「これから村に行く時は一緒に行ってくれる?……一人で移動するのが怖くなっちゃって」
空間魔術を使って村に転移すればいいじゃないかと思うけど……、怖いというなら付いて行ってあげた方が良いのかもしれない。
それに謎の襲撃者に襲われた以上、まだその犯人がこの付近に居る可能性もあるし彼女に危険な思いをさせたくないという気持ちがある。
「それならいいけど……」
「やった!これからずっと一緒に行こうねっ!」
……ずっとってどういう事なのか分からないけど、コルクにも言われた通りもっとダートと一緒に居て彼女を安心させてあげた方が良いだろうから今はその通りにしてあげようと思う。
そんな事を思いながら開拓が終わり明日から新たな日々が始まって行く。
いつか彼女が元の世界に帰ってしまう日が来るとしてもそれまでこの日々を大事にしていこうと思いぼく等は日常に戻って行った。
暫く静かになった後ドアがゆっくりと開きダートが顔を出す。
「レ、レース?どうしたの?」
「アキさんが来たから呼びに来たんだけど……」
「え?そうなの、ならすぐ行くねっ!コーちゃんアキさん来たって!」
「ならうちも直ぐ行くからダーは先いっててー」
ダートは『わかったー!』と部屋を出てリビングへと向かって行く。
ここは二人で一緒に行くものだと思っていたのだけれどどうしたのだろうか……
「レース、聞こえるようにあんたが来るタイミングでもう一度同じ話題振ったけど、ダーは自分から話してくれたよ」
「……秘密を打ち明けてくれる位に仲良くなれて良かったね」
「その顔、あんたやっと自覚したんやねぇ……ただ独占欲出す前にやる事とかあるんじゃないの?……そんなんじゃダーに嫌われるよ?それに誰かに嫌われるのが怖いだなんて誰にもある事なんだから彼女から話して貰えるようにもっと一緒に居て安心させてあげないと駄目なんよ」
「別に……独占欲なんて」
独占欲何て持ってないというのに……、コルクはぼくの反応を見ると困った奴だと言わんばかりの呆れ顔をして足早に立ち去って行く。
色々と思う所はあるけどダートをもっと安心させてあげた方が良いっ事は理解出来たから今度彼女が村に行く時は一緒に付いて行ってみようか。
そんな事を思いながら二人が向かったリビングへとぼくは戻って行った。
「成程……という事はその左に黒い蝙蝠の羽と右に純白の鳥の翼を持った黄金色の髪で儚げな雰囲気の少女が死人使いルード・フェレスを連れ出したという事ですね?」
ぼく達がリビングに付いてテーブルに座ると直ぐにアキがダートから事情聴取を始める。
ルードを連れて行った少女が何者かはぼくには分からないけど彼を助けに来たという事はこの村の近くに居たのだろうか……
「話を聞いて思うたんやけど、その謎の少女って何者かアキさんには心当たりがあるん?」
「いえ……、金髪の少女の姿だけなら思い当たる節があるのですが彼女には羽が無いので別人だと思います」
「アキさん、彼女って誰か言ってもらえないかな、思い当たる疑わしいって事は」
「……そうですね。実力で見ると彼等のリーダーだと思われるSランク冒険者である【黎明】マスカレイド・ハルサーと同等かそれ以上の実力を持つ人物であると思われます。特に【泥霧の魔術師】ダートさんを一撃で戦闘不能に出来る実力の持ち主となると先程の聴取と合わせた場合、【聖魔】シャルネ・ヘイルーンが位になりますが……彼女は率先して人を助けつつ全世界を行商人として回ってるので違うと思います」
「あぁ……確かにそれは無いと思うわ。うちの店も商品の仕入れでお世話になってるしレースのとこも森に自生している薬草では作れない薬を届けて貰ってるやろ?」
あぁ、たまに来るあの人がそうだったのか……。
そんな凄い人だと知らずに薬を受け取ったりしていたけど確かにそういう事をするようには見えない。
見た目や性格的にも無害だ。
「私は会った事無いけど……皆が言うなら安全な人なのかな」
「せやで?今度来たら会わせたるー」
「しかしそれだと誰なのか……ここでは調べる事が出来ないので私は一度栄花に戻り騎士団本部で調べてみます」
アキはそういうと聴取を書いた紙を本の中にしまい椅子から立ち上がると玄関へ向かって歩き出す。
「あっ!あのっ!」
「……どうしたんですか?」
「戻るって今から帰るという事なのかな」
「そうですけどそれが何か問題でも?、それにあなたは冒険者ではないので知らないと思いますが、冒険者ギルドには栄花の者だけが使える空間転移の魔術が付与された魔導具があるので問題ありません……、なのでそろそろ出ないと夜までに帰れないので失礼致します」
そういうとアキは玄関を通り家を出て行く。
本当に用件だけ済まして帰って行ってしまうなんて栄花騎士団の最高幹部ともなると忙しいのかもしれない。
そう思いダートやコルクを見ると同じような感想を抱いたのか複雑そうな顔をしている。
そんな雰囲気の中、外から大きな声が聞こえて来た。
「はぁぁっ!!……疲れたよぉっ!もう直ぐ帰ってお兄ちゃんに甘えたいよぉっ!……甘いのも食べたーいっ!休みたーいっ!」
思わず三人で顔を見合わせて笑ってしまう。
最初は凄い真面目で頭が固いイメージがあったけど暫く接して見るとそんな事が無くて、思いやりのある優しい人だっていうのも分かったし、接してみないと分からない所って結構あるんだなと思わせてくれる人だった。
「なんか気が抜けてもうたなぁ……うちもいつまでも店を閉める訳にはいかないから帰るわー」
「私も、怖い思いした筈なのに気が抜けちゃったな……」
「って事でダーにレース、また今度遊びに来てなー?」
そういうとコルクも家に帰って行く。
何だかここ暫くの慌ただしい日々がやっと終わり日常が今から戻って来た気がする。
ただ……今迄戦う力を持たなかったぼくが大切な人を守る為に力を求め始めた以上は、今迄通りとは行かないのだろう。
そんな事を思いながらダートの事を見ると不思議な顔をしてぼくの事を見つめ返して来た。
「えっと……、そんなに私を見つめてどうしたの?」
「あ、いや何でも無いよ」
ぼくがそういうと何か言いたげな顔をしたけれど何も言わずにぼくの顔を見て何かを考える仕草をする。
いったいどうしたのだろうか……。
「ならいいけど……それなら私からお願いしたい事があるの」
「お願いしたい事?……別に良いけどどうしたの?」
「これから村に行く時は一緒に行ってくれる?……一人で移動するのが怖くなっちゃって」
空間魔術を使って村に転移すればいいじゃないかと思うけど……、怖いというなら付いて行ってあげた方が良いのかもしれない。
それに謎の襲撃者に襲われた以上、まだその犯人がこの付近に居る可能性もあるし彼女に危険な思いをさせたくないという気持ちがある。
「それならいいけど……」
「やった!これからずっと一緒に行こうねっ!」
……ずっとってどういう事なのか分からないけど、コルクにも言われた通りもっとダートと一緒に居て彼女を安心させてあげた方が良いだろうから今はその通りにしてあげようと思う。
そんな事を思いながら開拓が終わり明日から新たな日々が始まって行く。
いつか彼女が元の世界に帰ってしまう日が来るとしてもそれまでこの日々を大事にしていこうと思いぼく等は日常に戻って行った。
0
お気に入りに追加
135
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

玲子さんは自重しない~これもある種の異世界転生~
やみのよからす
ファンタジー
病院で病死したはずの月島玲子二十五歳大学研究職。目を覚ますと、そこに広がるは広大な森林原野、後ろに控えるは赤いドラゴン(ニヤニヤ)、そんな自分は十歳の体に(材料が足りませんでした?!)。
時は、自分が死んでからなんと三千万年。舞台は太陽系から離れて二百二十五光年の一惑星。新しく作られた超科学なミラクルボディーに生前の記憶を再生され、地球で言うところの中世後半くらいの王国で生きていくことになりました。
べつに、言ってはいけないこと、やってはいけないことは決まっていません。ドラゴンからは、好きに生きて良いよとお墨付き。実現するのは、はたは理想の社会かデストピアか?。
月島玲子、自重はしません!。…とは思いつつ、小市民な私では、そんな世界でも暮らしていく内に周囲にいろいろ絆されていくわけで。スーパー玲子の明日はどっちだ?
カクヨムにて一週間ほど先行投稿しています。
書き溜めは100話越えてます…

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる