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第二章 開拓同行願い
21話 戦い方を教えて欲しい
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ダートが落ち着いたのはあれから1時間程してからだった。
ぼくに抱き着き安らかな寝息を立てている彼女を見てどうすればいいのか分からず複雑な顔をしてしまう。
怖くて泣きだしてしまうのは分からなくは無いんだけど、こうも拘束されてしまうと何も出来ないじゃないか……
「えぇ?今から来る?あんたらさぁ、うちらは疲れとるんよ?……それに
今日はもう遅いから明日にして欲しいんよ……ダーの様子も見てあげたいし……じゃあ明日よろしゅうね……ふぅ、あんたらがいちゃついてる間に絡取っといたで」
「ありがとうコルク、でも別にいちゃついてなんかいないよ」
「レースは何ていうか……ダーの気持ちをもう少し理解する努力をしてあげんと……流石にかわいそうだよ」
ダートの気持ちを理解しろと言われても、ぼくに彼女の気持ちや考えを全て理解出来る訳がない。
考え方や感じ方は人それぞれだし、同じ物を見て同じ事を考えてるように見えて実は別の物が見えていたり、他の事を考えていたりするものだ。
そんな風に色々と違う所があって当然の人を理解してあげてと言われてもどうやって理解すればいいのか……、ダートに言われて以降努力をしているけど頑張れば頑張る程難しくて困ってしまう。
でも……
「努力はするよ」
「努力って……あんたは人と接する事が少なすぎるんだから、独りよがりな努力をする位なら色んな人と積極的に交流をして沢山失敗すればええんよ……いつまでもコルクお姉ちゃんの世話を焼かせないようにね?、うちは別に迷惑かけられても笑顔で後日倍返しやけど……今はダーもいるんだからそこんとこ理解しい?」
コルクはそういうとぼくからダートを引きはがして背負う。
いったい何処へ行くというのだろうか……
「顔に出てるけどさ、泣きじゃくって目元が腫れた女の子が目が覚めたら意中の男に寝顔を見られてるとか……うちなら嫌だし」
「……意中の男?それに嫌だってどうして?」
「あぁもう察しぃや!レースあんたそういうとこだよっ!?」
……意中の男って言われてもこの家に男ぼくしか居ない訳で、そもそもぼくは誰かにそんな好意を持たれる程良い性格をしているとは思っていない。
ただ嫌だと言うなら気を使ってあげた方がいいだろう。
でも……その前にコルクにお願いしたい事がある。
「出来る限りは察する事が出来るように頑張るよ……それよりもさ、一つお願いしたい事があるんだけどいいかな」
「ん?お願いしたい事って何なん……?」
「ぼくに戦い方を教えて欲しい」
発言を聞いた瞬間に雰囲気が変わり、何かを見定めるような目でぼくの顔を見る。
そして暫くすると何も言わずにダートを運び始めてしまう。
「え?コルク……?」
「あんたの覚悟は顔を見たら分かったから、外で長杖持って待ってなよ……うちはダーをベッドに寝かせたら行くから」
咄嗟に呼び止めると、コルクはそう言い残してダートの部屋に向かう。
ぼくは言われた通りに長杖を持つと家の外に立って待つことにした。
とはいえ、待ってろと言われてもいったい何をしようというのだろうか……、そんな事を思いながら夜空を見上げると首筋に冷たい物が触れて動脈を切られ大量の血が噴き出す。
「えっ……」
「レース……油断しすぎやない?」
治癒術を使い傷を塞ぐけれど何故いきなり切られたのかがわからない。
長杖を勢いよくう振り回してコルクに当てようとしたけど、後ろに下がるだけで楽に躱されてしまう。
「戦いを教えて欲しい言うたんは、あんたよ?……戦場では準備を怠った者か危機感のない馬鹿程早死にするの、特にうちは斥候で気配を消すのも得意やしこうやって一撃で脅威を片付けるのも仕事なんよ」
「だからって……いきなり攻撃する必要はないと思う」
「あんたら治癒術師は自分の傷をそうやって冷静に治せる以上は、こうでもしないと危機感を与えらないんよ」
確かに一般的な治癒術師は自ら紛争地帯等に出向く事が多いのは理解しているけど、戦場で危機感を持たない人がいるのだろうか。
「分かってない顔しとるけど、レースもだよ?……冒険者の場合だけど、仲間に治癒術師がいるなら別だけど戦場で首の頸動脈を切られたら必ず死ぬんよ?……止血する暇なんて無いから」
「それなら戦闘が終わってから落ち着いて止血すればいいんじゃ……?」
「……終わるまでの間、戦えない足手まといを抱えて戦う何てしたらうちらが死ぬわ」
言われて見るとそうかもしれない……でも仲間である以上は最後まで助けるべきだと思う。
けど……それで全滅するのも駄目だと思う。
ぼくがその立場に立ったら治療をして仲間が動けるように出来るけど……あぁそう言う事か……治してくれる仲間がいないから見捨てるしかないんだ。
それに気づいたぼくの顔を見て満足したように構えていた短剣をしまい優しい顔でぼくを見る。
「わかったみたいやね?レース……あんたはそうやって物事を理解する能力があるけど、経験が全てにおいて足りなさ過ぎるんよ」
「でもぼくは……」
「言わなくても分かってるから安心しぃや……どうせあんたの事だからダーを一人にしなければ良かったとか、死人使いを生かして欲しいと言った事に対する後悔や、強ければダーを守れたのにとか思って自分の弱さが嫌になったんやろ?」
本当にコルクは周りの事をよく見ている……。
こう言う所は昔から尊敬してるし、いつまでも頭が上がらない。
ぼくの気持ちを理解出来たから今も付き合ってくれてるのだろう。
「でもな?はっきり言うけどな……あんたに近接戦闘の才能は無いんよ……魔力は人並以上にあるんけどねぇ」
「じゃあどうしたらいいの……?」
「そんなん……あんたはあの化物の弟子やん、魔術を覚えればええんよ」
魔術を覚えるか……でもぼくの使える属性は闇で、起こせる現象としたら雪を出す位だ。
本当にそれが力になるのだろうか……
「あんたの使う魔術は闇属性やけど、仮に属性を付けるなら雪属性やろ?雪は場所によっては滑って転ぶし結構危険なんよ?それに量が増えれば凄い重量にもなる……それで拘束してから長杖を使って相手の身体を治癒術で解体するとか色々と出来る事あると思うんよ。」
「凄いと思うけど……、ぼくの近くに魔術を教えてくれる人がいないよ」
「何言うとんの……ダーがおるやん…かわいい未来の嫁さんにお願いして教えて貰えばええんよっ!いやぁ…羨ましいぁ、かわいい年下の彼女がいて魔術を教えてくれるなんてっ!いやぁお姉ちゃん羨ましくて嫉妬してまうわぁ……うちにもそんな出会いが欲しいなぁっ!あぁっ彼氏とか落ちて来んかなぁ……ってんな白い目でうちの事見んといてくれる?」
だから彼女でもなければ未来の嫁でもないのにこの人は……、でも確かにダートに教えて貰うのはありかもしれない。
近くにAランク冒険者の魔術師がいるこれは頼った方がいいだろう。
「うん、考えがまとまったみたいやね……」
「……コルク、色々と手間を掛けさせてごめん」
「えぇんよ別に……ふわぁ……ねむぅなって来たから今日はダーに添い寝して寝るわーまた明日なぁ?……後話してる間に夕飯作っといたからしっかりと食べるんよー」
……そういうとコルクの姿が透明な水になり形が崩れて地面に吸われていく。
いつの間に入れ替わったのか分からないけど本当に油断出来ない人だ。
そう思いつつ家に入るとリビングに置いてある遅くなった夕食を食べ始める。
ダートに美味しいと言ったらそれ以降良く作ってくれるようになりすっかりぼくの好物になった料理で食べる度に舌が喜んでしまうけど……これを彼女が作ってくれたらもっと美味しいのに、そんな事を考えながらも時間が過ぎて行き一日が終わるのだった。
ぼくに抱き着き安らかな寝息を立てている彼女を見てどうすればいいのか分からず複雑な顔をしてしまう。
怖くて泣きだしてしまうのは分からなくは無いんだけど、こうも拘束されてしまうと何も出来ないじゃないか……
「えぇ?今から来る?あんたらさぁ、うちらは疲れとるんよ?……それに
今日はもう遅いから明日にして欲しいんよ……ダーの様子も見てあげたいし……じゃあ明日よろしゅうね……ふぅ、あんたらがいちゃついてる間に絡取っといたで」
「ありがとうコルク、でも別にいちゃついてなんかいないよ」
「レースは何ていうか……ダーの気持ちをもう少し理解する努力をしてあげんと……流石にかわいそうだよ」
ダートの気持ちを理解しろと言われても、ぼくに彼女の気持ちや考えを全て理解出来る訳がない。
考え方や感じ方は人それぞれだし、同じ物を見て同じ事を考えてるように見えて実は別の物が見えていたり、他の事を考えていたりするものだ。
そんな風に色々と違う所があって当然の人を理解してあげてと言われてもどうやって理解すればいいのか……、ダートに言われて以降努力をしているけど頑張れば頑張る程難しくて困ってしまう。
でも……
「努力はするよ」
「努力って……あんたは人と接する事が少なすぎるんだから、独りよがりな努力をする位なら色んな人と積極的に交流をして沢山失敗すればええんよ……いつまでもコルクお姉ちゃんの世話を焼かせないようにね?、うちは別に迷惑かけられても笑顔で後日倍返しやけど……今はダーもいるんだからそこんとこ理解しい?」
コルクはそういうとぼくからダートを引きはがして背負う。
いったい何処へ行くというのだろうか……
「顔に出てるけどさ、泣きじゃくって目元が腫れた女の子が目が覚めたら意中の男に寝顔を見られてるとか……うちなら嫌だし」
「……意中の男?それに嫌だってどうして?」
「あぁもう察しぃや!レースあんたそういうとこだよっ!?」
……意中の男って言われてもこの家に男ぼくしか居ない訳で、そもそもぼくは誰かにそんな好意を持たれる程良い性格をしているとは思っていない。
ただ嫌だと言うなら気を使ってあげた方がいいだろう。
でも……その前にコルクにお願いしたい事がある。
「出来る限りは察する事が出来るように頑張るよ……それよりもさ、一つお願いしたい事があるんだけどいいかな」
「ん?お願いしたい事って何なん……?」
「ぼくに戦い方を教えて欲しい」
発言を聞いた瞬間に雰囲気が変わり、何かを見定めるような目でぼくの顔を見る。
そして暫くすると何も言わずにダートを運び始めてしまう。
「え?コルク……?」
「あんたの覚悟は顔を見たら分かったから、外で長杖持って待ってなよ……うちはダーをベッドに寝かせたら行くから」
咄嗟に呼び止めると、コルクはそう言い残してダートの部屋に向かう。
ぼくは言われた通りに長杖を持つと家の外に立って待つことにした。
とはいえ、待ってろと言われてもいったい何をしようというのだろうか……、そんな事を思いながら夜空を見上げると首筋に冷たい物が触れて動脈を切られ大量の血が噴き出す。
「えっ……」
「レース……油断しすぎやない?」
治癒術を使い傷を塞ぐけれど何故いきなり切られたのかがわからない。
長杖を勢いよくう振り回してコルクに当てようとしたけど、後ろに下がるだけで楽に躱されてしまう。
「戦いを教えて欲しい言うたんは、あんたよ?……戦場では準備を怠った者か危機感のない馬鹿程早死にするの、特にうちは斥候で気配を消すのも得意やしこうやって一撃で脅威を片付けるのも仕事なんよ」
「だからって……いきなり攻撃する必要はないと思う」
「あんたら治癒術師は自分の傷をそうやって冷静に治せる以上は、こうでもしないと危機感を与えらないんよ」
確かに一般的な治癒術師は自ら紛争地帯等に出向く事が多いのは理解しているけど、戦場で危機感を持たない人がいるのだろうか。
「分かってない顔しとるけど、レースもだよ?……冒険者の場合だけど、仲間に治癒術師がいるなら別だけど戦場で首の頸動脈を切られたら必ず死ぬんよ?……止血する暇なんて無いから」
「それなら戦闘が終わってから落ち着いて止血すればいいんじゃ……?」
「……終わるまでの間、戦えない足手まといを抱えて戦う何てしたらうちらが死ぬわ」
言われて見るとそうかもしれない……でも仲間である以上は最後まで助けるべきだと思う。
けど……それで全滅するのも駄目だと思う。
ぼくがその立場に立ったら治療をして仲間が動けるように出来るけど……あぁそう言う事か……治してくれる仲間がいないから見捨てるしかないんだ。
それに気づいたぼくの顔を見て満足したように構えていた短剣をしまい優しい顔でぼくを見る。
「わかったみたいやね?レース……あんたはそうやって物事を理解する能力があるけど、経験が全てにおいて足りなさ過ぎるんよ」
「でもぼくは……」
「言わなくても分かってるから安心しぃや……どうせあんたの事だからダーを一人にしなければ良かったとか、死人使いを生かして欲しいと言った事に対する後悔や、強ければダーを守れたのにとか思って自分の弱さが嫌になったんやろ?」
本当にコルクは周りの事をよく見ている……。
こう言う所は昔から尊敬してるし、いつまでも頭が上がらない。
ぼくの気持ちを理解出来たから今も付き合ってくれてるのだろう。
「でもな?はっきり言うけどな……あんたに近接戦闘の才能は無いんよ……魔力は人並以上にあるんけどねぇ」
「じゃあどうしたらいいの……?」
「そんなん……あんたはあの化物の弟子やん、魔術を覚えればええんよ」
魔術を覚えるか……でもぼくの使える属性は闇で、起こせる現象としたら雪を出す位だ。
本当にそれが力になるのだろうか……
「あんたの使う魔術は闇属性やけど、仮に属性を付けるなら雪属性やろ?雪は場所によっては滑って転ぶし結構危険なんよ?それに量が増えれば凄い重量にもなる……それで拘束してから長杖を使って相手の身体を治癒術で解体するとか色々と出来る事あると思うんよ。」
「凄いと思うけど……、ぼくの近くに魔術を教えてくれる人がいないよ」
「何言うとんの……ダーがおるやん…かわいい未来の嫁さんにお願いして教えて貰えばええんよっ!いやぁ…羨ましいぁ、かわいい年下の彼女がいて魔術を教えてくれるなんてっ!いやぁお姉ちゃん羨ましくて嫉妬してまうわぁ……うちにもそんな出会いが欲しいなぁっ!あぁっ彼氏とか落ちて来んかなぁ……ってんな白い目でうちの事見んといてくれる?」
だから彼女でもなければ未来の嫁でもないのにこの人は……、でも確かにダートに教えて貰うのはありかもしれない。
近くにAランク冒険者の魔術師がいるこれは頼った方がいいだろう。
「うん、考えがまとまったみたいやね……」
「……コルク、色々と手間を掛けさせてごめん」
「えぇんよ別に……ふわぁ……ねむぅなって来たから今日はダーに添い寝して寝るわーまた明日なぁ?……後話してる間に夕飯作っといたからしっかりと食べるんよー」
……そういうとコルクの姿が透明な水になり形が崩れて地面に吸われていく。
いつの間に入れ替わったのか分からないけど本当に油断出来ない人だ。
そう思いつつ家に入るとリビングに置いてある遅くなった夕食を食べ始める。
ダートに美味しいと言ったらそれ以降良く作ってくれるようになりすっかりぼくの好物になった料理で食べる度に舌が喜んでしまうけど……これを彼女が作ってくれたらもっと美味しいのに、そんな事を考えながらも時間が過ぎて行き一日が終わるのだった。
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