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第八話 十月九日――第二の犠牲者
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Xからの手紙も四通目以降となると、嫌なもので、やはりみんな、少し慣れてきてしまったらしい。
翌日、すなわち十月九日。
学校は休校にはならず、通常通りの授業となった。
むしろ通常より、授業は濃厚になった。延岡先生が朝のホームルームで言っていたが、休校していた分、授業が遅れているので、それを取り返すために授業は濃くなり、さらに宿題も増えてしまった。
逆に体育の時間は、生徒同士がサッカーをするだけの、遊びのような時間になってしまった。これは体育を受け持っていた永谷先生が死亡したので、代わりの先生が入ったのだが、その先生もとにかく多忙になったので、自然、生徒たちの自主性に任せるような授業になったというわけだ。
「仕方ねえよな。みんなで思い切りサッカーをやろうぜ」
二年一組の男子は、二組の男子と合同で体育の授業を行うので、僕は自然と、猿田&里村と一緒にサッカーをやることになる。僕はひそかに猿田を観察していたが、おかしな様子は見られなかった。秋晴れの下、彼は軽快にボールを転がしている。
ただ、これは猿田や里村に限らないが、全員、ただのサッカーでもなんだか真面目というか、ふざけたり、運動音痴の生徒をからかったりはしなかった。誰がXかも分からない状態では、自然とお互いを警戒しあうわけだ。それに、他人の恨みを買ったりはしたくない。
歯がゆいことだが、僕のような人間には、いまのクラスの状態は少し居心地が良かった。ふざけたり、誰かを馬鹿にしたりするのが少ないのは、幸せな状態だった……。
「猿田を疑ってるのか?」
サッカーの途中で、下村が話しかけてきた。
「あいつと里村は確かにアリバイがないからな。でもよ、当日アリバイがない二人組なんて、いくらでもいると思うぜ」
「僕もそう思っていた。ただ、陰山さんが言ったんだよ。当日、猿田と里村は謎の人物と一緒にいたって」
「見かけたやつがたまたま、猿田の友達の顔を知らなかっただけじゃねえの」
「普通はそう考えてしまうよな。でも僕はひとつだけ気になるんだ。猿田と里村は、周囲の人間に『事件当日は、二組の教室でずっと喋っていた』って説明しているんだろう? それは嘘だ。どうして、そんな嘘をつく? 嘘をつく理由がなにかあるわけだ。そう考えると、どうしても彼らがくさい」
「そこまで疑うなら、思い切って猿田に聞いてみりゃいいじゃねえか」
「……それで違ったらどうするんだよ。僕と猿田は親しくないからな」
昨日の職員室でも、猿田と里村は僕のほうをチラッと見たっきり、なんのお喋りもしなかった。知り合いですらないんだから、当然ではあるけれど。
「それよりも。下村はずいぶん、猿田を擁護するんだな」
「言っただろうが、別にかばうわけじゃないって。ただ、別に親しくなくても、こういうとき、同じ学校のやつが殺人犯なんて思いたくねえだけだ」
その気持ちは、少し分かる。
ふと思い出したが、中学生のとき、クラスメイトのAがタバコを吸ったという話になった。僕はそのAのことが嫌いだったが、それでも教師に告げ口をしたりはしなかった。大嫌いなやつが相手でも、同級生同士、最低限の仲間意識があったわけだ。下村の抱いている感情は、きっとそれに近いわけだ。
Xは、自分を生徒だとは断言していない。
学校の関係者とだけ言っている。それがなんだか、救いのような気がした。
同じ学生が殺人犯だなんて、やっぱり思いたくはない。
雲一つ無い快晴が、数日、続いた。
たいへん気持ちのいい時間で、この間、Xからの手紙はまったく発見されなかった。
いや、もしかしたら探せばあるのかもしれない。学校のどこかで眠り続けているのかもしれない。
ただ少なくとも表面上、学校には平和が戻った。
放課後、僕と高千穂翠と佐久間君は生徒会室に集まり、また手分けして、生徒会本来の業務である、掲示物の貼り出しや、清掃週間のアピール。さらに十一月に開催される予定の文化祭について、各部活の部長と話し合いを重ねたり、あるいは出し物をどこにどう出すかということで、特殊教室を巡ったり、旧視聴覚室に足を運んだりもした。
その間、ウグ先輩はほとんど毎日、生徒会にやってきて、OGとしてあれこれアドバイスをしてきた。本当に、三年生なのにそれでいいのだろうかと思うほどの暇人ぶりだが、先輩曰く、
「私はもう推薦で大学が決まったんだ。決まりも同然、みたいな感じ。だからもう、勉強をしなくていいわけだ。はっはっは」
「そうなんですか、おめでとうございます」
「おかげで絶賛ヒマ人中さ。そうそう、たまには私のインスタを見てコメントをおくれよ。映えるスイーツ画、たくさんアップしてるから」
「先輩のインスタ、友達がたくさんコメントをつけているから、なんだかわたしが書き込みしにくいです」
高千穂翠が言う通りだ。
ウグ先輩は異様に友達が多く、いつもいろんなひととお喋りしているので、普段のように絡みにくいんだよね。
「気にしなくていいのに。私は書き込みすべてにお返事するよ。佐久間君、君もたくさん私に絡んできてくれたまえよ、はっはっは」
「はあ、どうも。そ、そうします」
佐久間君はルーズリーフに生徒会のことを記録しながら、生返事である。
困ってるじゃないか、まったくもう。
そんなこんなで、安曇学園はしばらく平和で。
さらに翌日も、翌々日も、なにも起きなくて。
もしかしたら、このままXからの手紙も自然消滅し、すべては元通りになるんじゃないかと思ったりもした。それほど平凡な、秋の空気を吸い込んだような学園生活が続いていたのだ。
甘かった。
十月二十一日の昼休みが終わり、掃除時間になったときである。
教室の外は曇りだった。朝十時ごろから強い雨が降り始めていたが、それも十二時半ごろには止んだ。僕は、窓の外を時おり眺めながら、いつものように下村と教室の掃除をしていたが、そこへ陰山さんが飛び込んできたのだ。
「ヤバい、ヤバい。死んでる、殺されてるよ。Xがまた出たよ!」
「なに。――」
突然の凶報に、一組の教室はざわつき、お互いの顔を見合う。
僕は立ち上がると、陰山さんに駆け寄って、
「Xが出たの? どこで? だ、誰が殺された?」
「屋上。屋上でやられてる。屋上に続く階段を掃除していた子が、屋上のドアの鍵が開いているのに気付いて、開けてみたら死体が。殺されたのは猿田君だよ!」
「猿田? 猿田来夢!? そんな」
僕は思わず全身を震わせた。
終わったかもと思っていた。いや、少なくとも殺人はもう起きないと思っていた。殺されるのは永谷先生だけで、あとは手紙だけが送られてくるものと――そうじゃなかった。
事件はまったく、終わっていなかったんだ!
僕は教室を飛び出していた。下村と陰山さんも僕に続く。
三人で階段を一段飛ばしに駆け上がり、屋上前の踊り場にたどり着く。
そこには何人もの教師や生徒が集まっていて、延岡先生が「生徒は教室、教室に戻って」と叫んでいた。だが生徒たちはまるで聞かず、ひとによってはスマホを屋上に向けていたため、田々中教頭が「やめんか!」と激高している。
僕はもちろん撮影こそしなかったが、人混みの中で背を伸ばし、犯行現場をしっかりと目撃したのである。
秋雨で濡れきっている屋上、地べたの上で、雨合羽を着た猿田が大の字になって寝そべっている。ぴくりとも動かない。遠くから見ただけでも、絶命していると直感的に悟った。
その両手のひらと足首と、さらに口元と、なぜか首元にまで強力そうな色テープを貼りつけられ、足下には小さなスプレー缶と、ぐしゃぐしゃに丸まったテープが転がっていた。
そして猿田の顔面――
鼻や口のあたりには、薄桃色の、不気味な塊のようなものがへばりついている。あれはいったいなんだ? 猿田はなにをされたんだ!?
「今日の俺たち、猿田の死体の下で勉強とか掃除をしていたのかよ」
「やめてよ、そういうこと言うの!」
下村と陰山さんの表情は、恐怖一色だった。
「Xがやったのか?」
「間違いないだろう。誰か、屋上に上がっていく不審者とか見たやつ、いるか?」
「いちいち覚えてねえよ、そんなの」
ざわつく野次馬たち。
その会話を聞きながら僕はふと、屋上に出るドアを眺める。
糊のような痕が、ドア本体の開閉部分全体に付着している。まるでドアを糊付けして、開かないようにしていたみたいだ。けれどもいま、ドアは開いている。普段は施錠されているはずの屋上のドアが。
「警察が来た。早くみんなは教室へ」
教頭先生が叫んだように、稲田刑事ほか何人もの制服警官が登場した。
僕らはいったん、その場から引き上げるしかなかったが、そのときであった。
「猿田。……」
猿田の相棒である里村が、生徒の中に混ざっていたのだ。
里村は何度も何度も、「猿田、猿田」と、親友の苗字を叫び続けていた。
「誰がこんなことをしたんだ。Xか、Xの野郎、出てこい。X、殺してやる、お前のほうこそ、ぶっ殺してやる。X、えっくす……!! Xっ!!」
里村の、悲鳴にも似た雄叫びが悲しかった。
翌日、すなわち十月九日。
学校は休校にはならず、通常通りの授業となった。
むしろ通常より、授業は濃厚になった。延岡先生が朝のホームルームで言っていたが、休校していた分、授業が遅れているので、それを取り返すために授業は濃くなり、さらに宿題も増えてしまった。
逆に体育の時間は、生徒同士がサッカーをするだけの、遊びのような時間になってしまった。これは体育を受け持っていた永谷先生が死亡したので、代わりの先生が入ったのだが、その先生もとにかく多忙になったので、自然、生徒たちの自主性に任せるような授業になったというわけだ。
「仕方ねえよな。みんなで思い切りサッカーをやろうぜ」
二年一組の男子は、二組の男子と合同で体育の授業を行うので、僕は自然と、猿田&里村と一緒にサッカーをやることになる。僕はひそかに猿田を観察していたが、おかしな様子は見られなかった。秋晴れの下、彼は軽快にボールを転がしている。
ただ、これは猿田や里村に限らないが、全員、ただのサッカーでもなんだか真面目というか、ふざけたり、運動音痴の生徒をからかったりはしなかった。誰がXかも分からない状態では、自然とお互いを警戒しあうわけだ。それに、他人の恨みを買ったりはしたくない。
歯がゆいことだが、僕のような人間には、いまのクラスの状態は少し居心地が良かった。ふざけたり、誰かを馬鹿にしたりするのが少ないのは、幸せな状態だった……。
「猿田を疑ってるのか?」
サッカーの途中で、下村が話しかけてきた。
「あいつと里村は確かにアリバイがないからな。でもよ、当日アリバイがない二人組なんて、いくらでもいると思うぜ」
「僕もそう思っていた。ただ、陰山さんが言ったんだよ。当日、猿田と里村は謎の人物と一緒にいたって」
「見かけたやつがたまたま、猿田の友達の顔を知らなかっただけじゃねえの」
「普通はそう考えてしまうよな。でも僕はひとつだけ気になるんだ。猿田と里村は、周囲の人間に『事件当日は、二組の教室でずっと喋っていた』って説明しているんだろう? それは嘘だ。どうして、そんな嘘をつく? 嘘をつく理由がなにかあるわけだ。そう考えると、どうしても彼らがくさい」
「そこまで疑うなら、思い切って猿田に聞いてみりゃいいじゃねえか」
「……それで違ったらどうするんだよ。僕と猿田は親しくないからな」
昨日の職員室でも、猿田と里村は僕のほうをチラッと見たっきり、なんのお喋りもしなかった。知り合いですらないんだから、当然ではあるけれど。
「それよりも。下村はずいぶん、猿田を擁護するんだな」
「言っただろうが、別にかばうわけじゃないって。ただ、別に親しくなくても、こういうとき、同じ学校のやつが殺人犯なんて思いたくねえだけだ」
その気持ちは、少し分かる。
ふと思い出したが、中学生のとき、クラスメイトのAがタバコを吸ったという話になった。僕はそのAのことが嫌いだったが、それでも教師に告げ口をしたりはしなかった。大嫌いなやつが相手でも、同級生同士、最低限の仲間意識があったわけだ。下村の抱いている感情は、きっとそれに近いわけだ。
Xは、自分を生徒だとは断言していない。
学校の関係者とだけ言っている。それがなんだか、救いのような気がした。
同じ学生が殺人犯だなんて、やっぱり思いたくはない。
雲一つ無い快晴が、数日、続いた。
たいへん気持ちのいい時間で、この間、Xからの手紙はまったく発見されなかった。
いや、もしかしたら探せばあるのかもしれない。学校のどこかで眠り続けているのかもしれない。
ただ少なくとも表面上、学校には平和が戻った。
放課後、僕と高千穂翠と佐久間君は生徒会室に集まり、また手分けして、生徒会本来の業務である、掲示物の貼り出しや、清掃週間のアピール。さらに十一月に開催される予定の文化祭について、各部活の部長と話し合いを重ねたり、あるいは出し物をどこにどう出すかということで、特殊教室を巡ったり、旧視聴覚室に足を運んだりもした。
その間、ウグ先輩はほとんど毎日、生徒会にやってきて、OGとしてあれこれアドバイスをしてきた。本当に、三年生なのにそれでいいのだろうかと思うほどの暇人ぶりだが、先輩曰く、
「私はもう推薦で大学が決まったんだ。決まりも同然、みたいな感じ。だからもう、勉強をしなくていいわけだ。はっはっは」
「そうなんですか、おめでとうございます」
「おかげで絶賛ヒマ人中さ。そうそう、たまには私のインスタを見てコメントをおくれよ。映えるスイーツ画、たくさんアップしてるから」
「先輩のインスタ、友達がたくさんコメントをつけているから、なんだかわたしが書き込みしにくいです」
高千穂翠が言う通りだ。
ウグ先輩は異様に友達が多く、いつもいろんなひととお喋りしているので、普段のように絡みにくいんだよね。
「気にしなくていいのに。私は書き込みすべてにお返事するよ。佐久間君、君もたくさん私に絡んできてくれたまえよ、はっはっは」
「はあ、どうも。そ、そうします」
佐久間君はルーズリーフに生徒会のことを記録しながら、生返事である。
困ってるじゃないか、まったくもう。
そんなこんなで、安曇学園はしばらく平和で。
さらに翌日も、翌々日も、なにも起きなくて。
もしかしたら、このままXからの手紙も自然消滅し、すべては元通りになるんじゃないかと思ったりもした。それほど平凡な、秋の空気を吸い込んだような学園生活が続いていたのだ。
甘かった。
十月二十一日の昼休みが終わり、掃除時間になったときである。
教室の外は曇りだった。朝十時ごろから強い雨が降り始めていたが、それも十二時半ごろには止んだ。僕は、窓の外を時おり眺めながら、いつものように下村と教室の掃除をしていたが、そこへ陰山さんが飛び込んできたのだ。
「ヤバい、ヤバい。死んでる、殺されてるよ。Xがまた出たよ!」
「なに。――」
突然の凶報に、一組の教室はざわつき、お互いの顔を見合う。
僕は立ち上がると、陰山さんに駆け寄って、
「Xが出たの? どこで? だ、誰が殺された?」
「屋上。屋上でやられてる。屋上に続く階段を掃除していた子が、屋上のドアの鍵が開いているのに気付いて、開けてみたら死体が。殺されたのは猿田君だよ!」
「猿田? 猿田来夢!? そんな」
僕は思わず全身を震わせた。
終わったかもと思っていた。いや、少なくとも殺人はもう起きないと思っていた。殺されるのは永谷先生だけで、あとは手紙だけが送られてくるものと――そうじゃなかった。
事件はまったく、終わっていなかったんだ!
僕は教室を飛び出していた。下村と陰山さんも僕に続く。
三人で階段を一段飛ばしに駆け上がり、屋上前の踊り場にたどり着く。
そこには何人もの教師や生徒が集まっていて、延岡先生が「生徒は教室、教室に戻って」と叫んでいた。だが生徒たちはまるで聞かず、ひとによってはスマホを屋上に向けていたため、田々中教頭が「やめんか!」と激高している。
僕はもちろん撮影こそしなかったが、人混みの中で背を伸ばし、犯行現場をしっかりと目撃したのである。
秋雨で濡れきっている屋上、地べたの上で、雨合羽を着た猿田が大の字になって寝そべっている。ぴくりとも動かない。遠くから見ただけでも、絶命していると直感的に悟った。
その両手のひらと足首と、さらに口元と、なぜか首元にまで強力そうな色テープを貼りつけられ、足下には小さなスプレー缶と、ぐしゃぐしゃに丸まったテープが転がっていた。
そして猿田の顔面――
鼻や口のあたりには、薄桃色の、不気味な塊のようなものがへばりついている。あれはいったいなんだ? 猿田はなにをされたんだ!?
「今日の俺たち、猿田の死体の下で勉強とか掃除をしていたのかよ」
「やめてよ、そういうこと言うの!」
下村と陰山さんの表情は、恐怖一色だった。
「Xがやったのか?」
「間違いないだろう。誰か、屋上に上がっていく不審者とか見たやつ、いるか?」
「いちいち覚えてねえよ、そんなの」
ざわつく野次馬たち。
その会話を聞きながら僕はふと、屋上に出るドアを眺める。
糊のような痕が、ドア本体の開閉部分全体に付着している。まるでドアを糊付けして、開かないようにしていたみたいだ。けれどもいま、ドアは開いている。普段は施錠されているはずの屋上のドアが。
「警察が来た。早くみんなは教室へ」
教頭先生が叫んだように、稲田刑事ほか何人もの制服警官が登場した。
僕らはいったん、その場から引き上げるしかなかったが、そのときであった。
「猿田。……」
猿田の相棒である里村が、生徒の中に混ざっていたのだ。
里村は何度も何度も、「猿田、猿田」と、親友の苗字を叫び続けていた。
「誰がこんなことをしたんだ。Xか、Xの野郎、出てこい。X、殺してやる、お前のほうこそ、ぶっ殺してやる。X、えっくす……!! Xっ!!」
里村の、悲鳴にも似た雄叫びが悲しかった。
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